side斉木
モニュモニュモニュモニ……。
やはり間宮のコーヒーゼリーは格別だ…。
芳醇なコーヒーの苦味に適度な甘味、それにミルクをかけるとさらに濃厚な味が引き立つ…。
この味を知ってしまうと。もう市販のコーヒーゼリーは食べられそうにないな…。
「もうっ!北上さんいったい何処に行ってたんですか!」
「んー?ちょっと野暮用でねー」
あれは…確か雷巡の大井と北上だったか、何をしているんだ?
「北上さんがいないから私、探し回ってたんですよ!」
「ありゃ、そうだったの?」
「そうなんです!」
なるほど、北上が急に居なくなったものだから大井が慌てて探し回っていたと言うところか…。ん?
「ここが間宮さんのお店だよ」
「間宮さんの作る甘味美味しいっぽいよ~」
「えへへ…♪」
どうやら第三水雷戦隊の駆逐面子のようだ。鎮守府の案内をしているのか…。
というより、吹雪の顔がにやけまくっていて少し気持ち悪い…。
「およ?提督も来てたんだ!何たべてるの?」
「提督さんはいつもコーヒーゼリーしか食べてないっぽい」
悪いか、コーヒーゼリーは史上のスイーツだ!
「そ、そんな力説しなくても…」
「美味しいのは分かるっぽいぃ…」
ふむ、どうやら熱くなりすぎてしまったようだ。
というより、吹雪は何をしているんだ?
(えへへ♪赤城さん…♪)
なるほど、憧れに話しかけてもらえてこんな顔になっているのか…。
ふう、ようやく向こうに行ったか。
さて、コーヒーゼリーを楽しむとしよう…。
【ウゥゥゥゥゥゥッ!】
む…。艦隊召集、出撃の合図か。
吹雪達も動き出したようだ。僕はもう少しコーヒーゼリーの余韻を楽しんでから戦況を確認しにいくとよう。
モニュモニュモニュモニュ…………。
あぁ、コーヒーゼリーは最高だな…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【提督室にて…。】
さて、少し戦見てみるか…。千里眼!
ん?吹雪が襲われているな…。仕方ない。瞬間移動!
『グギャァァッッ!!』
「ッッ…!!?」
「吹雪ちゃーん!!!」
やれやれ、急いできて正解だったな。サイコキネシス!
『グギャァァッ!?』
む、若干重いが持ち上げられない程ではないな…。
怪しまれない程度に抑えこむとするか。
【ブゥンッ!ガガガガガッ!】
ふむ、どうやら第一機動部隊が到着したようだ…。
後は赤城達に任せるとしよう…。瞬間移動!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やれやれ、なんとか吹雪を沈めずに帰還させる事が出来たが…。あれは酷い…あのままでは不味いな…。
さて、吹雪の様子を見てみるか…。ん?
まったく、仕方のない奴だな…。瞬間移動!
ここだな?どうしてこんなところにいるんだ…。まったく…。
「あ、司令官!」
こんなところにいたのか、どうしたんだ?
「あ、はい!実は…あの…」(聞いてみた方がいいよね…)
なんだ?聞きたいことがあるんじゃないのか?
「はい、司令官はどうして私を呼んだんですか?どうして私なんですか?私、練度は無いし、運動音痴だし…なのにどうして…」
……夢にお前が出てきたからだ…。
その夢でお前は僕に一生懸命話しかけてきていた…。
「え…それだけで?」
あぁ、恐らくお前にはこれからを変えていく何かがある…。今は駄目かもしれない…だが、諦めるにはまだ早い…。
だからここから始めていこうじゃないか、この美しい海を取り戻すために…。
「っ!はい!司令官、私、頑張ります!」
その域だ、駆逐艦吹雪
「はい!それじゃあ失礼します!」
……やれやれ、柄でもない事をしたな…。
だが、これでアイツも大丈夫だろう。
僕も戻るとしよう。