図書館を出た二人に俺は急いで声をかけた。
すいません!!そこの赤髪でマッチョでなんか王様みたいなおじさん!!!サイン下さい!!
「ん?…もしかして余のことか?」
はい!!まるで征服王イスカンダルみたいなおじさんの事です!!
「ほう!余のことを知っておるとは……してサインとな?」
はい!この色紙に名前…というか署名してくれれば……もしかしてダメですか?急なことなのは分かります…………
ですが!!ここで会えたのも何かの縁と思って!!何卒!何卒!!!
「ほう……中々面白い小僧ではないか。ふむ、よろしい。署名ならばいくらでも書いてやろうぞ。ハッハッハッハ!!!」
「……っておい!?何勝手に話を進めてるんだよお前!!明らかに怪しいだろ!!」
「まぁいいではないか、それにこの小僧は何か企む奴とは思えんのだ。征服王である余の感がそう言っておる」
「そんな曖昧な考え信用できるか!コイツは敵かもしれないんだぞ!!」
「まあ落ち着かんかマスターよ。個奴が敵ならば最初から不意をついてお主を殺すことも出来たかもしれんぞ?それに余が王であることを見抜くとは目のつけ所が良いではないか!!」
「……ああもう、勝手にしろ!!ていうかあんたは誰なんだ?何が目的で近づいたんだ」
だからサインを貰おうとしているんじゃないですかぁ。
折角聖杯戦争で数々の英霊がいるんですから、サインを貰わずにはいられませんよ~
「っ!聖杯戦争を知っている!?あんたは一体何者なんだ!」
あ、そろそろ時間ですのでこれにて失礼。サインありがとうございましたー!!マシュ!撤退&おんぶして。
「はい、先輩!しっかり掴まってください!!」
「あ!おい待て!!まだ話hってうぉ!?」
「ほう……あの小娘、只者ではないと思っておったが……余の戦車に勝るとも劣らぬ速さであったな。中々面白い者達ではないか!なあ坊主!!」
「うるさい!そもそもお前が霊体化していないからこうなるんだよ!!」
「まあ今更ではないか。それにな、またあ奴等とは何処かで会う気がするのだ。その時に話を聞いても遅くはあるまい?」
「……はぁ、全くお前は」
ただいまぁ、メアリーいるぅ?
「あら、おかえりなさい。ご飯もうすぐでできるから、もう少し待っててね?」
はーい。あ、マシュ。ちょっといい?
「はい、何ですか?」
えーと、そのぅ……なんていうか……
(……どうしよう。幸い気が付かれなかったが、マシュの背中には俺が適当にクレヨンで落書きした紙が貼り付けてある。
ちなみに絵はマシュの頭にナスを乗せたナス・キリエライトという俺の力作(笑)である。
外に出歩いている時はいつも上着を着ていたから周りには見えなかったが、俺自身すっかり忘れていた……)
「あ、もしかして背中にある貼り紙のことですか?それならメアリーさんがさっき帰ってきた時に教えてくれましたよ?…………また性懲りも無くイタズラをするなんて…………何回すれば気が済むんですか?いい加減にしないと、本気で怒りますよ?メアリーさんは優しいから余り怒りませんが、私は見逃しませんからね!」
ふふ、マシュさんや……何で俺がまたイタズラをしたと思うかね?
それはね?…………マシュから完全に逃げ切る最強の奥の手を開発したからさ!!!
「…………へぇ?」
ぐっ!……目のハイライトがヤバイ事になってるが、恐れることはない!!ここでマシュにインド王☆を渡してやる!!
「また逃げるのはいいけど、ご飯食べてからにしなさいよ?」
あっハイ
よしっ!食い終わったと同時に……逃げるんだよォ!
「さぁ……先輩?…楽しい楽しいお仕置きの時間ですよ?」
フゥン、そう言っていられるのも今のうちだ。
10分逃げ切ったらお仕置きはなしでいいよね?
「えぇ…構いませんよ?」
絶対マシュなんかに負けたりしない(`・ω・´)キリッ
「ほらほら先輩、まだあと3分ありますよぉ……逃げなくていいんですかぁ?」
こ、こんなはずは……どうしてマシュの動きが止まらないんだ……。
メアリーからタンマウォッチを借りて時間を止めている隙に逃げ続ける作戦が…………まだだ、まだ終わらんよ!!
こんな事もあろうかとソノウソホントを持ってきているのさ!
これで残り時間までマシュを足止めして………………あれ?
何だ?……メモ?
『透へ、流石に最近のイタズラを反省してもらうために、タンマウォッチはわざと動かなくしています。ソノウソホントは逃げるのが簡単になってしまうので没収しました。あしからず』byメアリー
は……ははは……いや~参りましたよ~流石はマシュだね!!
こ、今回は惜しかったなぁ……なんtピキッ……ん?
「さぁ……家に帰りましょうねぇ♪」ゴゴゴゴ
ああ……………………………………Amen
バシン!!ベシン!!ビシ!!パァン!!ドゴォン!!!!
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!
「……やり過ぎたでしょうか………………」
「たまにはいい薬なんじゃない?明日慰めてやりなさいな」