死が無き者の鎮魂曲 凍結中   作:鴉紋to零

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あれですね、fateを混ぜた物は僕には無理ですね……

はい、てなわけで問題児シリーズ四作品目です


彼の者は独りである

独り

 

周りには木々があるのみで、人は見掛けられない

 

その誰もいない森の中、彼は歩みを進める

 

足は止めない、疲労はあってないようなものだから

 

唐突に、獣が現れた

 

熊だ

 

彼の技量ならば、熊一匹軽く殺せるだろう

 

だが、彼は殺さない。寧ろ…………

 

「お食べ、腹が空いているんだろう?」

 

彼は背にある薙刀を音もなく抜き、左腕を落とす

 

血が滴る

 

しかし、彼は死ねない

 

落とした左腕は、霞のように現れた

 

熊に左腕を投げてやると、満足そうに帰っていった

 

彼も彼自身は死ねぬ身であることを知っての行動である

 

だが、痛みが無いわけではないのだ

 

その痛みを彼は顔に出すこともなく、圧し殺す

 

死ねぬ自身が苦しめば、誰かが助かる。なら、私は喜んで苦しもう

 

その精神で、彼は痛みを気にしない

 

歩みを進める

 

たどり着いた場所は、ひっそりとした墓地だった

 

近くの花園から幾つか花を摘み、いける

 

西の地であるそこは木の影があるとは言え蒸し暑い

 

彼は何も言わずに、地道に独りで墓を掃除する

 

落ち葉を掃き、水を流し、木を軽く剪定する

 

落ちる葉の中に、一枚の手紙が混じった

 

彼はその混じり物を()()()()()()()()()()、左膝を曲げ、その手紙を蹴り上げた

 

もう一度浮き上がった手紙は彼の目の前に降り、左手に握る何も入っていない柄杓の中に落ちた

 

「………………?」

 

只の木の葉とは違うという理由で興味が湧き、手に取ったそれがまさか手紙だとは思っていない彼は、少しだけ驚いた

 

(失礼なことをしてしまった……)

 

罪悪感が胸に広がる

 

だがしかし、罪悪感より興味が勝ってしまった

 

彼はこの方、800年ほど文を送られてきていない

 

故に、今時の文がどのようなものかという興味が、罪悪感に勝った

 

本当にこれは彼宛に来たのかと思い、彼はその文の名を見る

 

月盛(つきもり)琥珀(こはく)様』

 

改めて、自分宛のものだと知ると彼は丁寧に、封を解いていく

 

中には一枚のカードとおぼしきものが入っていた

 

淡い水色の瞳で、それを読んでいく

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの゙箱庭゙に来られたし』

 

(はて…………)

 

彼は既に少年と呼ばれるには時を重ねすぎている

 

800年の時を生きてきた彼は疑問符を頭に浮かべる

 

中性的な容姿のせいで、乙女が悩んでいるように見えるが、彼は列記とした男であると、ここは彼のために説いておこう

 

と、その時だった

 

一気に襲い来る浮遊感

 

瞬きの合間に、彼の体は中を舞っていた

 

だが、彼は驚いていなかった

 

しかし、別の意味で焦っていた

 

眼下には、彼と同じく中を舞う三人の子供が見えたのだ

 

危ない

 

自身とて同じ状況なのに、彼は子供達を救うが為、力を使った

 

「風よ!」

 

子供達の体はパラシュートでもついたかのようにふわふわと落ちていった

 

彼は、湖に落下してしまった

 

あの子供達がこれから彼の永遠の友となると知らずに……

 




理と同じ位の頻度で更新します!

多分、きっと、メイビー…………
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