プリズマ☆イリヤドライで援軍に来たのが美優の兄ではなく、世界を救おうとする最後のマスターと後輩たちだったら 作:Dr.クロ
エミヤ「貴様……本当に英雄王なのか?」
ギルガメッシュ(カード)「そうだろうと何度も言っているだろうが!」
警戒しながら問うエミヤにカードのギルガメッシュは光を激しく点滅させて怒鳴る。
刹那「えっと……なんでカードのまま喋れるの?というかそれ、アンジェリカが持っていたサーヴァントカードだよね?」
ギルガメッシュ(カード)「ふん!この我を誰だと思っている!我ならこの姿のまま喋る事ができるのだ!」
子ギル「よく言いますよ。カルデアに来るまでは喋れなかったくせに」
質問する刹那に対して威張る様に光るカードのギルガメッシュに対して入って来た子ギルが呆れてそう言う。
イリヤ「あ、ギル君」
子ギル「どうやらこのカルデアの中でなら大人の僕はカードの状態でも喋ることができるみたいなんですよね」
ギルガメッシュ(カード)「ええい、言うな馬鹿者!我とてこの姿ではなく、ちゃんとした姿で登場したかったのだが……」
刹那「だが……どうしたの?」
は~やれやれと肩を竦める子ギルのに怒鳴った後にギルガメッシュは言葉を切ってふうと息を吐くのに刹那は気になって聞く。
ギルガメッシュ(カード)「狗や贋作者や騎士王等が召喚陣を弄っていて我が出てこれなくなっているのだ!」
刹那「おい待て、何やってんだ該当者たち!!」
ロビンフッド「そんだけ出したくないって事でしょ」
出て来た言葉に刹那はまさかこっちも召喚できないのはそれのせい!?と叫ぶ刹那にロビンフッドは呆れた様子で言う。
ギルガメッシュ(カード)「だから我は考えた。どうすれば肉体を手に入れれるかを……それで思いついたのだ。我が本気を出せば人の身体を乗っ取れるのを!」
士郎「! 前にカードを試しに使った美遊の様子がおかしくなったのはお前のせいか!」
出て来た言葉に士郎は顔を強張らせて構える。
ロビンフッド「いや、そんなことしたらオタク、完全にセイバー達から完全に好意を貰えねえと思いますぜ」
ギルガメッシュ(カード)「そんなの肉体を手に入れてから考えればいい!って訳で貴様の身体を貰うぞ、イリヤス……」
イリヤ「
ズドォオオン!
さらに呆れて言うロビンフッドのを蹴っ飛ばしてイリヤを狙おうとするがいつの間にかいたルビーにより魔法少女になったイリヤの斬撃を浴びる。
ギルガメッシュ(カード)「グアアアッ?!」
そのままギルガメッシュ(カード)は壁にビターンと張り付けられる。
ルビー「いやー、なんですかこのカード?」
エミヤ「ただのアルトリア好きのバカ王だな」
聞くルビーにエミヤは心底呆れた様子で答える。
刹那「い、イリヤちゃん?」
イリヤ「ご、ごめんなさい刹那お姉さん……でも私、あの声聞いているとなんかイライラするの……」
まさかいきなり攻撃すると言うのに驚く刹那にイリヤはそう言う。
刹那「イライラするって……」
イリヤ「こうなんか……別の世界で大切な人殺された上に自分も殺されたって感じがしてつい……」
出て来た言葉にエミヤはそれは仕方ないなと頷き、ヘラクレスもうんうんと頷く。
ギルガメッシュ(カード)「お、おのれ……」
子ギル「流石の大人の僕でもその姿じゃ戦うことできませんね」
よれよれ~と浮かぶギルガメッシュに子ギルは呆れた後に刹那を見る。
子ギル「どうする刹那さん?このままほって置いたら誰かの体を奪おうとして動き回るよ」
刹那「ん~でも封印するのはなんかもったいないし……」
ホントどうしようかと刹那はうーんと唸ると子ギルがピーンと何かを思いつく。
子ギル「じゃあさこういうのはどうかな?」
刹那「ん?」
そう言って子ギルから提案された事に刹那や他のメンバーは驚く。
次の日
凛「はあああ?!英雄王とイリヤが戦うですって?!」
朝食を食べてから告げられた事に凛は叫ぶ。
あの場にいなかったサーヴァント達もざわめく。
刹那「そうなんだ。もしギルガメッシュが負けたら身体を奪うのをやめるって条件で」
エミヤ「ちなみに約束を破れば隔離すると言ったから聞くだろう」
そう言う刹那とエミヤに青アルトリアは手を上げる。
青アルトリア「あのギルガメッシュはどうやって戦闘をするのですか?話を聞いたところ戦えない状態なのでは?」
刹那「あ~それなんだけどね……」
質問に刹那は目を泳がすのに誰もが首を傾げる。
エミヤ「どうやら仮想戦闘ので出てくる自分に乗り移って戦うそうだ……」
青アルトリア「……は?」
代わりに答えたエミヤのに青アルトリアは思わず唖然とする中でいたギルガメッシュはどうだ?とカードの状態で胸を張る様に光る。
ステイニキ「おいおい、何でもありかよ英雄王」
ロビンフッド「ホント、よぉやれるよと言いたくなるよな」
呆れ交じりに感嘆するステイニキにロビンフッドも心底同意する。
凛「それで肝心のイリヤは?」
刹那「イリヤちゃんなら今、準備中」
準備ね…と凛は仮初の体を持つとはいえ英雄王にイリヤはどう立ち向かうのか心配する。
☆
イリヤの部屋
美遊「イリヤ、本当にあの英雄王と戦うの?」
心配する美遊にイリヤは大丈夫だよと言いながらある物を探す。
とある時に召喚され、その時に手に入れた物を…
イリヤ「えっと、確かこの辺に……」
美遊「(イリヤ……)」
がさごそ探すイリヤの背を見ながら美遊は胸部分をぎゅっと掴む。
刹那達と出会った時もそうだがイリヤは自分の為に戦ってくれている。
自分はそれで良いのか?と考え、否と美遊は否定する。
美遊「……ねぇ、イリヤ」
イリヤ「ん?何?」
美遊「もしよかったら……私も一緒に戦っていい?」
告げられた言葉にイリヤは驚く中で美遊は続ける。
美遊「刹那さんと初めて会ったあの時、私はただ見ているだけで出来なかった。だから今度は私もイリヤと一緒に戦わせて欲しい。一緒に戦わせて…」
イリヤ「美遊……」
思いを込めてお願いする美遊にイリヤは笑って美遊の手を掴む。
イリヤ「うん、分かった。一緒に戦おう美遊」
美遊「うん」
ルビー「あ、ありましたよ!イリヤさん。あの2人のカードが」
そんな2人へと代わりに探し物をしていたルビーがそう言う。
イリヤ「うん、これこれ!」
美遊「イリヤ、このカードは?」
ルビーの指した所にあったカードを手に持つイリヤに美遊は絵柄とかを見て聞く。
イリヤ「うん、このカードはね……」
そう言ってイリヤは美遊に説明する。
カルデアに来てから少しして自分があるマンションに迷いこんだ話を。
そこで出会った様々なサーヴァントやそのマスター達や色んな人達の事を…
ちなみに帰って来れたのはその人達の知り合いの刹那が偽名に使っていた機動兵器に乗るパイロット同じ声の光りの巨人によってひっそりと帰って来た。
美遊「イリヤが数日間居なかったのはそれに巻き込まれていたからだったんだ……」
まあねと美遊に同意しながらイリヤはカードを見る。
カードはイリヤに力を貸すのを認める様にうっすらと輝く。
青アルトリア「イリヤスフィール」
イリヤ「あ、青アルトリアさん」
そこに青アルトリアが来て、イリヤの持つ2枚のカードを見る。
青アルトリア「?イリヤスフィール、そのカードはなんですか?」
イリヤ「あ、これは……」
それを見て聞く青アルトリアにイリヤは美遊へと話した事を青アルトリアにも話す。
青アルトリア「そんなことがあったんですか……あの時はホント大変でしたね」
イリヤ「え?なんかあったんですか?」
そう言う青アルトリアのにイリヤは気になって聞く。
青アルトリア「………イリヤスフィールが行方不明になって、アイリスフィールとアサシンが少々暴走しましてね……」
美遊「うん、あの時はもう本当に……」
イリヤ「何があったの一体!?」
思い出して遠い目をする青アルトリアと美遊にイリヤは叫ぶ。
イリヤ「でもママは分かるけどアサシンさんは誰が?」
美遊「そう言えば……」
青アルトリア「あーそれはその……」
イリヤ・美遊「「?」」
その後にアサシンの方に首を傾げるイリヤに美遊もそう言えば…と首を傾げる中で歯切れの悪い青アルトリアのに2人は首を傾げる。
そりゃあ歯切れが悪くなるのは仕方がない。
話に出ているアサシンことアサシンエミヤはイリヤの父親でもあり平行世界でも士郎と美遊(道具として使おうとしたが)の育て主でもある衛宮切嗣が英霊となった存在であるから結構複雑なのである。
青アルトリア「えっとその……ほ、本人に…聞いてください」
どう言えば良いか分からないので青アルトリアは逃げの方向に放り投げ、美遊とイリヤはそうしようかと頷く。
なお、アサシンエミヤはこの後から聞きに来る2人からばれない様にする日々になるのであった。
青アルトリア「それでそのカードですが……おそらくあの英雄王を相手には最高のカードだと思いますよ」
イリヤ「え?そうなんですか?」
そして話題をカードのに戻して言う青アルトリアにイリヤは首を傾げる。
はいと青アルトリアは見た時からそう言える程の確信があった。
青アルトリア「イリヤスフィール、美遊。そのカードであの英雄王を消し飛ばしてあげなさい」
イリヤ「け、消し飛ばすって……」
その後に肩を掴んで言う青アルトリアにイリヤは少し引いてしまう。
美遊「そんなに嫌いなんですか?あの英雄王ギルガメッシュ」
青アルトリア「ええ、奴は私が本当にぶっ飛ばしたいですからね…」
ルビー「うーん、この怒りは凄いですね」
拳を握り締めて心底心を込めて言う青アルトリアはあらま…とルビーは呟く。
青アルトリア「あの英雄王には本当に困っていまして……毎回毎回私に妻になれと迫ってくるんですよ」
そ、そうなんだ…と美遊とイリヤは冷や汗を掻く。
だから槍オルタリアとかサンタオルタなども嫌そうにしててリリィを守っていたんだなと思い出す。
青アルトリア「その英雄王が肉体を得るというのは私達にとって最悪な事態なのです!」
イリヤ「さ、最悪な事態って……そこまで言うの?」
必死な顔で言う青アルトリアのにイリヤは思わず聞く。
青アルトリア「そこまで言うんです!だからこそイリヤスフィール!美遊!必ずあの英雄王に勝ってきてください!私のカードもバンバン使って良いので!」
めっちゃ必死でお願いする青アルトリアにそこまでなんだな…とイリヤと美遊は冷や汗を掻く。
仮想戦闘ルーム
準備が出来たので仮想戦闘ルームに入ったイリヤと美遊を子ギルとカードのギルガメッシュが出迎える。
ギルガメッシュ(カード)「ほう、この我に二人で相手をするのか」
イリヤ「は、はい!」
美遊を見てからそう問うギルガメッシュ(カード)にイリヤは緊張しながらも頷く。
子ギル「別に構いませんよね?大人の僕」
ギルガメッシュ(カード)「無論だ。一人増えた程度で我の勝利は揺るがぬ!」
そう聞く子ギルにギルガメッシュは自身満々に言う。
ギルガメッシュ(カード)「では始めるぞ。言っておくがもし危険ならすぐに止めろ。我とて子供の命を奪いたくはないからな」
イリヤ「そうなんですか?」
子ギル「大人の僕、もう見えて子供好きなんですよね」
そう言ったギルガメッシュのに効くイリヤに子ギルは苦笑して言った後にロマンの声が聞こえてくる。
ロマン『分かった。それじゃあトレーニングのギルガメッシュを出現させるね』
ヴィィィィン
ロマンがそう言い機械を操作すると仮想戦闘用のギルガメッシュが現れる。
ギルガメッシュ(カード)「フッ」
それにギルガメッシュ(カード)は取りつくとそのまま一体化する。
ギルガメシュ「ふむ、これぐらいなら戦えるな。では早速始めると……」
騎士王イリヤ「
ズドォォオオオオオオオオオオオッ!!
調子を確かめて言おうとしたギルガメッシュへといつの間にか青アルトリアのサーヴァントカードを
ギルガメッシュ「ぬおっ!?」
それにギルガメッシュは声を上げながらなんとか避ける。
ギルガメッシュ「なんだいきなり宝具ぶっぱとは!?しかも我はまだ言い切ってないぞ!!」
まさか開始と言うのも言わせずいきなり宝具をぶっぱされたのにギルガメッシュは叫ぶ。
騎士王イリヤ「いや、青アルトリアさんが開幕宝具発動した方が良いって言っていたので」
ギルガメッシュ「騎士王!?」
そこまで嫌か!と叫ぶギルガメッシュにそりゃいやでしょと冬木聖杯戦争第四次&第五次組はうんうんと頷く。
メドゥーサ美遊「ふっ!」
ジャララララララララララ!
ギルガメッシュ「ぬっ!?」
ガキィン!
そんなギルガメッシュへとメドゥーサをインストールした美遊が鎖付き短剣を投げつけるがギルガメッシュはすぐさま剣を弾く。
ギルガメッシュ「ええい!我を舐めるな雑種ども!!」
ヴィィィン、ズバババババババババババババババババババッ!!
騎士王イリヤ・メドゥーサ美遊「「!」」
それに対してゲートオブバビロンを発動してイリヤ達へと攻撃を仕掛けるギルガメッシュに騎士王イリヤとメドゥーサ美遊は避けたり、防げるのは防いでいく。
色々と言われてるがそこは英雄王、その実力は高い。
騎士王イリヤ「美遊!」
メドゥーサ美遊「うん!」
距離を取った騎士王イリヤのにメドゥーサ美遊は頷いた後にメガネを外そうとする。
ギルガメッシュ「!させぬぞ雑種!」
ヴィィィン、ズババババババッ!
そんなメドゥーサ美遊の行動を妨害する為ギルガメッシュは武器を放ち、2人は避ける。
騎士王イリヤ「やっぱり青アルトリアさんが言ってた通り、メドゥーサさんの魔眼を警戒してる!」
そんなギルガメッシュの行動に騎士王イリヤは戦う前に青アルトリアからのアドバイスに思い出しながら避けたり防いだりする。
ギルガメッシュは対魔力に関してランクがEで魔術などは防具でなんとかできるがメドゥーサの石化の魔眼などのを苦手としているのだ。
ギルガメッシュ「ええい!ちょこまかと避けおって!」
メドゥーサ美遊「ハァ!」
ヴィィィン、ジャラララララララララララララ!
魔法陣を展開し、大量の鎖付き短剣をギルガメッシュにへと放つ。
ヴィィィン、ガガガガガガガガガガッ!
しかしそれをギルガメッシュは召喚した複数の盾で防ぐ。
ギルガメッシュ「ふっ、この程度の攻撃で我を傷つけられると……」
騎士王イリヤ「
ズドォオオオオオオオオオオオオオオ!!
ギルガメッシュ「何!?」
敵に笑おうとし放たれるのにギルガメッシュは目を見開いた後に飲み込まれる。
それを2人は警戒しながら見る。
ギルガメッシュ「グッ……まさか反対方向から
煙が収まると苛立ったギルガメッシュが現れる。
ギルガメッシュ「いいだろう……そこまでするというのなら我を少々本気を見せようではないか!」
ヴィィィン
騎士王イリヤ・メドゥーサ美遊「「!!」」
ズババババババババババババッ!!
その言葉と共に先ほどより武器が多く射出され、それに2人は回避に徹した方が良いと走る。
ズガガガガガガガガガガガガッ!!
騎士王イリヤ「うわわわっ?!」
ヴィィン、ズババババババババババババババッ!!
メドゥーサ美遊「っ!」
慌てて走るが走る先にも剣が刺さり、逃げ場が無くなる。
ギルガメッシュ「フハハハハ!どうだ!貴様らに逃げ場などない!」
それにギルガメッシュは笑った後に武器を出現させて狙いを定める。
ルビー「これはイリヤさん、ちょっとマズいですよ!?」
騎士王イリヤ「ん~そうだね……」
メドゥーサ美遊「どうするのイリヤ?」
逃げ道を防がれてそう言うルビーに騎士王イリヤは唸り、メドゥーサが問う。
騎士王イリヤ「しょうがない、ちょっと早いけどアレを使おう美遊」
メドゥーサ美遊「うん、分かった」
そう言う騎士王イリヤにメドゥーサ美遊が頷いた所でギルガメッシュは叫ぶ。
ギルガメッシュ「ええい、何を話している雑種ども!」
その後にイリヤと美遊へとギルガメッシュは武器を飛ばす。
イリヤと美遊は慌てず騒がずにあるサーヴァントカードを取り出す。
イリヤ・美遊「「
その言葉と共に2人は光に包まれる。
ギルガメッシュは光に手で顔を守り、収まった後に手を退けて…目を見開く。
いやそれは刹那達も同じであった。
まず、イリヤは先ほどの服が赤く染まり、美遊はエミヤの纏う外装の赤い所を青くしたのを纏った姿へとなっていた。
ギルガメッシュ「な、なんだその姿は……」
イリヤ・美遊「「トレース・オン!」」
見覚えもないその姿に驚くギルガメッシュを前にイリヤはロンゴミニアド、美遊はエクスカリバーを投影して飛び出す。
ギィン!
まさかの現象に驚いていたギルガメッシュは剣を取り出して防ぐ。
ギルガメッシュ「クッ……ハアッ!」
ガキィン!
弾き飛ばした後にギルガメッシュは目を鋭くさせて2人を見る。
ギルガメッシュ「今のは贋作者の宝具……だかしかし何故それを二人とも使えるのだ。その姿、まるで……」
イリヤ「この力は別の世界のお兄ちゃんと同じ人生を歩んだアルトリアさんとアルトリアさんと同じ人生を歩んだお兄ちゃんのです」
そう問うギルガメッシュにイリヤはそう返す。
鑑賞ルーム
刹那「えっと……つまりアルトリアに転生したそのお兄ちゃんとそのお兄ちゃんに転生したアルトリアってこと?」
エミヤ「うむ、そのようだな。イリヤの方はセイバーエミヤ、美遊の方はアーチャーアルトリアって言ったところか」
イリヤのに整理する刹那にエミヤもそう言うと青アルトリアはくすりと笑う。
エミヤ「なんだね?」
青アルトリア「いえ、私はイリヤから手に入れた経緯を聞いたんですが、その時に平行世界の私たちと出会い、彼らを平行世界のエミヤ…アーチャーがそう呼んでいたとの事です」
なぜ笑うのかに問うエミヤに青アルトリアはそう答える。
エミヤ「……並行世界でも私は私か……」
困った感じにエミヤは呟いた後にイリヤ達を見る。
仮想戦闘ルーム
ギルガメッシュ「ほぅ面白い……騎士王の人生を歩んだ贋作者と贋作者の人生を歩んだ騎士王か……ならその力、我に見せてみよ!!」
イリヤ「ええ!見せてあげます!」
そう言ってイリヤはあの時見て聞いた演唱を唱える。
イリヤ「体は剣で出来ている
血潮は鉄で心は硝子
幾たびの戦場を越えて不敗
その手に剣を
その手に弓を
傍らに愛しい人を
遠き理想郷を憧れた
わが生涯は愛しき人と共に
この体に
唱え終わると共にトレーニングルームの風景が変わる。
その光景にエミヤ達は驚く。
エミヤが作る光景は無数の剣が突き刺さっている果て無き荒野なのだが、今見える光景は違う。
無数の剣が刺さってはいるが荒野ではなく緑広がる平原で頭上は澄み渡る蒼空…
ギルガメッシュ「ほぉ……贋作者のとは違い中々美しい風景ではないか」
それにはギルガメッシュは思わず感嘆する。
刹那達も同じでその光景には誰もが目を奪われる。
SEイリヤ「さあ、行くよ。英雄王ギルガメッシュ」
AA美遊「武器の貯蔵は充分ありますか?」
ギルガメッシュ「ククク……良いだろう!来い!贋作者の騎士王たちよ!!」
ヴィィィン、ズババババババババババババババッ!!
2人の言葉にギルガメッシュは嬉しそうにそう言ってゲートオブバビロンから武器を展開して射出する。
SEイリヤ「美遊、援護お願い!」
AA美遊「うん、分かった」
そう言うとAEイリヤは右手に黒いエクスカリバーを出すと共に駆け出し、AA美遊はそのイリヤを援護するように投影した水鉄砲で放たれた武器を次々と撃ち落としていく。
AEイリヤに至っては何かに防がれて攻撃が届かないのにギルガメッシュはちぃと舌打ちしながらAEイリヤと剣をぶつけ合わせる。
その光景に誰もがおおとなる。
刹那「凄い!二人ともギルガメッシュと対等に戦っている!」
クロ「イリヤの奴、やるじゃない。これは元祖投影魔術使いとして負けていられないわね美遊の方のお兄ちゃん!」
士郎「ああ、そうだな」
目を輝かせる刹那の隣でそう言うクロに士郎も頷いてじっくり見る。
エミヤ「しかし神造兵装をあのレベルまで投影できるとは。聖杯による力なのかそれとも使っている英霊によるものか……どちらにしても凄いな」
刹那「あーそう言えばそうだね」
メドゥーサ「それだけ2人が使う2人は鍛えたのでしょうね…お互いにお互いを支える為に」
称賛するエミヤに刹那は前にエミヤが言っていた事を思い出して同意し、メドゥーサがそう言う。
ガキン!ガキィン!
ギルガメッシュ「クッ……」
先ほどまでと違う自分を翻弄する剣術にギルガメッシュは呻いた後に距離を取って武器を射出しようとし…
バシュバシュバシュッ!!
ギルガメッシュ「!」
美遊の援護射撃により妨害されて、ギルガメッシュは防ぎながら苛立つ。
SEイリヤ「ハァっ!」
ギルガメッシュ「クッ!」
ガキィィン!!
攻めるイリヤにギルガメッシュは剣を振るいながらこれ程とは…と想像以上の力に顔を顰める。
一気に決めた方が良いとギルガメッシュは距離を取る。
ギルガメッシュ「出でよエア!」
ヴィィィン
SEイリヤ「! あれは!」
取り出されたのにSEイリヤとAA美遊は身構える。
乖離剣エア、それこそギルガメッシュの最大の切り札にして必殺技を放つための宝具。
本気の一撃が来ると察してイリヤは美遊を見て美遊は頷く。
ギュイイイイイイイイイイン!
ギルガメッシュ「かつて天と地を割ったこの一撃、どう対処する贋作者の騎士たちよ!」
そう問うギルガメッシュにイリヤと美遊は答えを行動で示す。
その行動に誰もが目を奪われる。
2人がしたのはエクスカリバーを手に取ったのだ。
ギルガメッシュ「ほう、二人同時にエクスカリバーを放つつもりか。だがそれではエアに対抗することなど……」
2人が握りしエクスカリバーを見てそう言うギルガメッシュだが…次の瞬間、目を見開く。
ヴィン、ヴィン、ヴィン
なんと彼女達の周囲にエクスカリバーがドンドン現れるのだ。
ギルガメッシュ「何っ?」
ヴィン、ヴィン、ヴィン、ヴィン
終る事無く、エクスカリバーはどんどん増え続ける。
ギルガメッシュ「エクスカリバーが……どんどん増えていくだと……!?」
その光景にはギルガメッシュもそうだが刹那達も驚愕していた。
刹那「な、何あの数のエクスカリバーは!?」
青アルトリア「あの数程をエクスカリバーを作り出すとは……」
その本数に刹那と青アルトリアやメンバーが驚く中でギルガメッシュははっとなる。
ギルガメッシュ「っ!
ズドォォォォォオオオオオオオオオオッ!!!
そのまま必殺技を放ち、向かって来る
SEイリヤ・AA美遊「「
ズドォォォォォオオオオオオオオオオッ!!!
自分達の持つエクスカリバーと投影した沢山のエクスカリバーから光を放出する。
その光はさながら流れ星か流星群の様にギルガメッシュへと向かっていく。
ガガガガガガがガガガガガガガガガガガッ!
ギルガメッシュが放った
その光に誰もが目を覆う。
SEイリヤ・AA美遊「「はぁあああああああああああっ!」」
ズドォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!
2人はさらに力を籠めると
ギルガメッシュ「グッ……お、おのれぇえええええええええええ!」
ズドォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
そのまま
マシュ「…………」
凛「…………」
刹那「か……勝った……」
誰もが茫然としてる中で刹那が呟いた後に爆風が晴れるとカードに戻ったギルガメッシュの姿が見えだし、誰もがイリヤと美遊が勝利したのを確信する。
イリヤ「はぁ……はぁ……」
美遊「はぁ……はぁ……」
最大限に力を使ったので肩を上下させるイリヤと美遊は顔を見合わせた後に顔を綻ばせる。
イリヤ「勝ったね……美遊」
美遊「うん、そうだね」
その後にやったあ!と抱き合い、喜び合う。
それを微笑ましそうに見ながら子ギルはカードのギルガメッシュを拾い上げる。
子ギル「やれやれ、負けちゃいましたね」
ギルガメッシュ(カード)「ふん……」
声をかける子ギルにギルガメッシュ(カード)はそっぽ向く様に言う中で子ギルは言う。
子ギル「それにしても肉体を欲していた割には手加減をしてあげたんですね。天の鎖も使わなかったみたいですし」
ギルガメッシュ(カード)「我が本当に雑種の身体を使おうと思ったか?」
そう言う事にしときますよとギルガメッシュ(カード)のにそう答えてイリヤと美遊を見る。
これで終わりになれば良かったがそうも行かないのであった。
☆
召喚ルーム
ギルガメッシュ(カード)「ほら、とっとと召喚せぬか」
刹那「え~と、ホントにしなきゃダメ?」
急かす様に言うギルガメッシュ(カード)に刹那はめんどくさそうに聞く。
なぜここにいるかと言うとギルガメッシュ(カード)が我の肉体を召喚しろと言ってきたからである。
もしやらないのなら子ギルにくっついてでもと言うのでしょうがなく1回やる事にしたのだ。
ギュィィィイイイイイイイイン!!
刹那「あれ金色!?」
すると召喚器が金色に輝き、おお!これは来たか!とギルガメッシュは喜ぶが…現れたカードの絵柄にん?となり、他のメンツはジャンヌを思わず見る。
刹那「あれ?二枚目のジャンヌ?」
かぶったか…と思ったら違った。
???「サーヴァント、ルーラー、天草四郎時貞。誰かに似ています? 他人の空似というやつですよ」
ジャンヌ「あ、天草四郎!?」
アストルフォ「あちゃー、これはヤバいの引いちゃったねマスター;」
そう言って挨拶する天草にジャンヌは驚き、面識のあるアストルフォとGO子ギルはあちゃーとなる。
マジかーと刹那もあちゃーとなる中でギルガメッシュが突っかかる。
ギルガメッシュ(カード)「ええい、貴様!何ルーラーなぞ引き当てているんだ!」
刹那「うう……」
イリヤ「せ、刹那お姉さん……あ、そうだ!アンジェリカさーん!」
クロ「は?イリヤ、一体誰を呼んで……」
ぷんすか怒るギルガメッシュに刹那はそう言われても…となってるのにイリヤはあたふたした後に叫んだ事にクロは疑問を抱くと…
アンジェリカ「お呼びでしょうかイリヤスフィール様」
クロ「ホントに
空間置換をしてアンジェリカが現れたのに驚いて叫ぶ。
イリヤ「これ使って、すぐに
ギルガメッシュ(カード)「!? や、やめろ雑種!やめろ!」」
アンジェリカ「かしこまりました」
スパッ!とギルガメッシュ(カード)を掴んでそうお願いするイリヤにギルガメッシュ(カード)は叫ぶがアンジェリカはギルガメッシュ(カード)掴み、
刹那「あ、あれ?」
青アルトリア「喋らなくなりましたね。ギルガメッシュ」
ルビー「もしかしてアンジェリカさんが使っている間は喋れないんじゃないし、彼女の身体を奪えないんじゃでしょうか?」
聞こえなくなったのに首を傾げる刹那と青アルトリアにルビーは推測を言う。
成程…と誰もが納得する中でイリヤはありがとうアンジェリカさんとお礼を言う。
クロ「ちょっとイリヤ、あなたいつの間にそんな召喚獣飼いならしたのよ!?」
イリヤ「ふぇ?」
刹那「アンジェリカさん、もし良かったらこのままギルガメッシュとしてアーチャー組に」
エミヤ「止めろマスター;」
驚いて聞くクロにイリヤはハテナマークを浮かべる隣で切実に願う刹那をエミヤが宥めに入る。
ちなみにこの後、まさかハロウィンと同じ様にドタバタする事になるのを刹那達はこの時知らなかった。