戦姫絶唱シンフォギア 〜魔進〜   作:しろ飯

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ドライブ サーガの仮面ライダーチェイサーを見てチェイスのssを書きたいと思い、何かの作品の世界に出したいと思って、今気に入っている戦姫絶唱シンフォギアに登場してもらうことにしました。

駄文かもしれませんが、ちょっとした時間に読んでいただければと思いっています。


魔進登場

 

 

 

そこには何も無かった。光が一切無い暗闇のなかにチェイスはいた。まるで沼の底に沈んでいくような不気味な感覚を感じた。

体が動かない。身体に力が入らず、手足がピクリとも動こうとしなかった。まるで、手足が無いようだ。

人間だったらこんな局面のときどうするのか。足掻くのか? それとも身を委ねるのか? 分からなかった。

俺はここのまま沈んでしまうのだろうか?

そんな時、

 

 

「……これは?」

 

 

声が聞こえてきた。話し言葉とは違う一定の規則性がある声。聞いたことがある。これは、たしか歌と言ったか。

 

よく、街中や建物の中で聞いたことがあった。だが、その時とは何かが違う。儚いが、力強い響き。そんな歌を聞いていたら不思議なことが起こった。何故だろうか……こんなことは今まで経験したことがなかった。

何故、胸の中心が温かく感じるのか。

いつしか沈む感覚は無くなり、暗闇だった周りは光りを取り戻してだんだんと色を取り戻して行った。

 

 

少し時間が経つとその歌は聞こえなくなった。時間にして約十数秒。

歌が聞こえなくなって、暗闇が色を取り戻した頃、気づけば彼は破壊された建造物の中にいた。

 

 

「……ここは?」

 

 

見覚えの無い場所。周りを見渡すと千を超える観客席が囲うように設置させている。上を見上げれば天井が無く、朱に染まった夕焼けの空がみえた。どうやらスタジアムにいるようだ。

 

 

「俺は、今まで……なにを?」

 

 

今までのことを思い出せない。まるで抜き取られたかの様に記憶のデータの大部分が消失していた。大切なもの。忘れなられないものがあった筈なのにそれら全てが思い出せない。

今のチェイスには何も無かった。

 

 

「これから、俺は──」

 

 

不意に、後ろでコンクリートの崩れる音が聞こえた。崩壊したスタジアムの一部が崩れ落ちたのだ。

その音にとっさに振り返る。

 

 

「あれは!?」

 

 

すると振り向いた方向に少女が倒れていた。そこは崩れ落ちたコンクリートの進行方向。このまま進めば少女の命は無い。

 

 

人間を守れ

 

 

迷わずチェイスは駆けた。身体に組み込まれたプログラムが彼を突き動かす。

だが、このままでは間に合わない。チェイスと少女との距離が遠すぎる。彼の身体は機械であるため身体能力は人間を上回っているが、それでも崩れ行くコンクリートの方が上だった。しかし。

 

 

「このままでは……だが!」

 

 

チェイスは機械の体を持ったロイミュード。彼に備わっている機能は人間以上の身体能力だけではない。

チェイスから波動が発せられる。次の瞬間、崩れ行くコンクリートの流れが突然鈍り不自然なほどゆっくりになった。

 

名を「重加速」ロイミュードに備えられている身体の動きを困難にさせる能力。一部の例外を除き、あらゆる物体にそれは影響を及ぼす。

 

滑り混むようにコンクリートと少女の間に入りこみチェイスは少女を抱き抱えてその場を離れる。それと同時に重加速が終わり、ゆっくりと動いていたコンクリートがその勢いを取り戻して少女がいた場所を飲み込んでいった。

 

 

「……何故、重加速が?」

 

 

後ろを振り返り、チェイスは崩れ落ちたコンクリートを見る。

ロイミュードによって起こされた重加速はその発動させたロイミュードの任意で終了させることができる。だが、今チェイスが起こした重加速は勝手に終了した。これは本来あり得ないことだ。

だが、今はそれどころではない。

 

 

「まだ、息はあるな」

 

 

最優先するべきは今も意識のない少女の命である。

チェイスは周囲を見渡し脱出経路を探す。幸いにも一つだけ崩壊を逃れた出入口を発見した。いつまでもこんなところにいる訳にはいかない。

少女を抱き抱えて動こうとした、その時だった。

 

 

「っ!?」

 

 

後から異様なものを感じ取り、咄嗟に少女を背にして振り返る。

異様なものを感じた方向には何もいなかった。しかしその直後、壁や床からまるで植物のように異形がその姿を現した。

 

 

「コイツらは……」

 

 

その異形は、チェイス達を囲うように六体ほど現れ彼らへと迫ってくる。その途中、異形の内数体が進行方向にあったコンクリートの残骸を通り抜けるようにすり抜けた。

奴らは危険だと、チェイスの直感がそう危険信号を発した。

 

 

「……囲まれてしまったか」

 

 

異形は飛びかかったりこそしてこないものの、彼らとの距離をジリジリと詰めてきている。

コンクリートの残骸をすり抜けたところを見る限り物理的な手段はまず無意味だろう。

 

 

「(また重加速を、いやダメだ)」

 

 

その手段が頭の中を過ぎるが、即却下する。先ほどのように勝手に終了されでもしたらかえって危険である。

今のチェイスには策が無かった。しかし猶予は無い。危険を承知のうえで重加速を再び使うか。

手段を模索していると異形の更に後方から三つの小さな銀色の物体が走ってきた。そのうち一つの上には小さな物体を大きく上回った物が載っていた。

 

 

「あれは!」

 

 

後から現れたそれらはチェイスのよく知る物だった。小さな銀色の物体の正体は「バイラルコア」チェイスの相棒の一つである。

三つのバイラルコアは異形の間を潜り抜け、チェイスへ向けて上に載っていた物を投げた。

 

 

「お前達」

 

 

バイラルコアから投げ出されたそれをチェイスは迷わず受け取る。その正体は彼の二つ目の相棒、「ブレイクガンナー」チェイスが更なるパワーアップをするために必要な拳銃型ガジェットである。

 

 

「これなら戦えるというのか?」

 

 

チェイスの問いに三つのバイラルコア達は中のエンジンを吹かすことで肯定する。脳波を通してバイラルコアから伝えられる。この力なら戦えると。この力なら人間を守れると。

 

 

「そうか……」

 

 

短くそう言うと、チェイスはブレイクガンナーを握りしめた。

今も止まらず近づいてくる異形を睨む。

 

 

「貴様らが何なのかは知らん。だが、この女に、人間に危害を加えるのら俺は容赦しない……!」

 

 

ブレイクガンナーの銃口を手の平にあて、その中にあるスイッチを押し込んだ。

 

 

[break・up]

 

 

瞬間、チェイスの身体に紫電まとわりつき周りに金属のパーツが出現。それらが彼の全身に装備される。

バラバラになったバイクのパーツをくっつけたような紫を基調としたカラーリング。オレンジ色の複眼。右目は完全にではないがパーツで隠れている。

 

その名は「魔進チェイサー」ブレイクガンナーを使うことでなれるチェイスのもう一つの姿である。

 

 

[gun]

 

 

ブレイクガンナーの銃口をもう一度手の平に押し込み、ガンモードにする。

そして、目の前にいた異形の一体へ向けてトリガーを引いた。

紫の光弾が放たれ、異形を貫く。

 

 

「なんだと?」

 

 

光弾に穴を開けられた異形の体が、みるみる色を失って灰のようになり崩れ落ちた。

 

 

「生物ではないのか……」

 

 

灰になってそこに落ちた異形の成れ果てを見る。灰になる前の面影はそこには無い。

他の異形も同族が倒されたのに一切の反応がない。どうやら、生物としての肉体、生物的感情はこの異形等には無いらしい。

 

 

「だが、それはどうでもいいことだ」

 

 

そう、チェイスにとって重要なのはそこではない。相手が生物であろうとなかろうと、どんな姿であっても関係ない。

なりふり構わずチェイサーは光弾をばら撒き、他の異形を灰にした。

 

 

「人間に仇なす存在は全て排除する。それが俺の使命だ」

 

 

 

風が吹いて異形だった灰が空へ舞ってなくなる。それを一瞥すると、チェイサーは少女の方を振り返った。近付いて、下から少女を見下ろす。大丈夫だ。まだ、生きている。

 

 

「また、突然現れるかもしれん……」

 

 

あの異形が現れたことを振り返っておそらく地形を選ばず出現するだろう。今いた分は倒したが、いつまたどこから出てくるか分からない。その為、最初に見つけた出入口を利用するのは危険である。狭い場所で囲まれる事態は回避するべきだ。

 

 

「……来い」

 

 

空いている片手の手を開く。すると、三つのバイラルコアのうちの一つが手の中に入ってきた。コウモリのような羽の形が彫られたバイラルコアだ。

それを確認して、チェイサーはバイラルコアへそれをセットする。

 

 

[Tune・chaser ── bat]

 

 

機械的なボイスがブレイクガンナーから流れて、チェイサーの背中からコウモリの羽に似た機械の翼が現れた。

 

 

「遅くなってしまったな。暫くの間、我慢してくれ」

 

 

今も意識のない少女をそっと抱き抱えると背中の翼を広げて飛び立つ。

足場の無いところなら異形は出てこない。そう判断しての行動だった。

屋根の無いスタジアムの上を行って、夕焼けの空へ到達する。

 

 

「死ぬな、生きろ」

 

 

下を見れば多くのビルが立ち並ぶ大都会の上。傷付いた少女を抱き抱え、機械の戦士が羽ばたいて行った。

 

 

 

 

 

 

 

「ネフシュタンの鎧 起動実験」報告

 

ツヴァイウイングのライブ形式を模し、地下に増設された実験施設にて実験を開始。装者、奏と翼の働きにより起動成功を収める。しかし、エネルギーを制御できず暴走。それと同時にノイズが発生。その事故によりネフシュタンの鎧は現在、行方不明。

 

ガングニール装者、天羽奏の死亡を確認。

「絶唱」の使用に加え、起動実験のためにLiNKER投与を控えていたことと適合係数の低さが重なっていたことが原因として上げられる。

 

これらに加え、ネフシュタンの鎧暴走、ノイズの発生事故以外での異常をカメラ映像で確認。

ガングニール装者、天羽奏の死亡直後、破壊を逃れた全てのカメラの機能が謎の停止。数秒後に回復。そこに撮られていた映像に男の姿を確認。のちに再び発生したノイズに対し、姿を変え応戦。掃討した後、上空へ飛翔し姿を消す。

 

映像解析したデータを元に身元を探すが身元不明。現在、この正体不明の男性を捜索中。

 

 

以上

 

 

 

 




こんな感じです。
このチェイスは、バンノに自爆を仕掛けた後のチェイスです。今までの記憶は無いのに、自分の名前とか変身方法からそこら辺は知っているという都合の良い記憶喪失の状態でやらせていただきます。

ここはおかしいとか、こんのタグが欲しいとかあれば遠慮なく教えてください。
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