宇宙人ジョーンズ︰幻想郷調査延長記録   作:もっちい

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宇宙人ジョーンズ:農民兼石焼き芋リヤカー販売員


滞在記録:農村その5

 

 

 

「…………(ガラガラ)」

 

「ねえ……」

 

「…………?(ピタッ)」

 

「あなたは取って食べても良い人類?」

 

 

 

――この惑星の住人は、秋という季節になると、

 

 

 

「……人類ジャナイ」

 

「そーなのかー、でもやっぱりお腹空いたわ」

 

「……ホレ」

 

「これはこれは美味しそうな焼き芋。頂きます」

 

「…………(ヒュンッ)」

 

「ごちそうさまー、ありがとう……って、あれ?」

 

「どこに行ったんだろ?」

 

 

※ ※ ※人里:街中※ ※ ※

 

 

「イーシヤーキイモー、オイモッ! イーシヤーキイモー、オイモッ!(ガラガラ)」

 

「あ、焼き芋屋さんだ!」

 

「一つ下さい!!」

 

「ハイヨッ!」

 

「ありがとうおじさん。じゃあ早速、頂きます!」

 

「もぐもぐ……お、今年のお芋は何か違うね」

 

「本当だ……何か優しい感じがする」

 

 

 

――食欲が増大する傾向にある。

 

 

 

「今日も今日とて誰も驚いてくれない……お腹空いたなあ」

 

「…………(ガラガラ)」

 

「む、いつかのお化けさん!(グウウ~)」

 

「…………(ピタッ)」

 

「あ……もうだめ………(グウウ~)」

 

「……ドウゾ」

 

「え、わ、私にも…ですか?」

 

「……ありがとう、お化けさん(モグモグ)」

 

「…………(ガラガラ)」

 

 

 

――その食性も多岐に渡り、果ては人肉どころか心を食らう者すら存在する。

 

 

 

※ ※ ※農村※ ※ ※

 

 

 

「戻リマシタ」

 

「あら戻るの早いじゃない。お帰りなさい」

 

「おおジョーンズさんお帰り! 俺のとこの焼き芋は売れたか?」

 

「完売デス」

 

「良し良し。今年は穣子様も頑張って下さったし、そうでなくっちゃあな」

 

「私だけじゃないわ、あなたも皆も頑張って世話したからよ」

 

「あっしも今戻りやした」

 

「お、そっちはどうだった?」

 

「へい、ジャガイモの方も無事完売御礼でさあ」

 

 

 

――ただ…。

 

 

 

「さて、そろそろ冬が近いけどどうしようかしら」

 

「……そういえば穣子様、今まではどうしてたんです?」

 

「そうね……実を言うとあまりよく覚えていないの。一番苦手な季節だってのもあるけれど、私以上にやる事が無い姉さんなんか不透明度50%くらいになったりしてるわね」

 

「ただ妖怪の山の麓で蹲ってるくらいしか記憶が無くて」

 

「するってえとあれですかい? 外で言う所のホームレ」

 

「……お願い、言わないで」

 

 

 

――この惑星の住人達は、

 

 

 

「フォッフォッフォッ、話は聞かせてもらいましたぞ」

 

「…………!」

 

「村長!いつの間に!」

 

「あら『村長さん』、前回よりやけに嬉しそうね」

 

「村長さん! 一話以来出番が無かった村長さんじゃないですかい!」

 

「最後だけやかましいわ阿呆!! ……おほん、それで穣子様の件についてなんじゃが」

 

「穣子様、もし良ければ村に住んで頂けないかの?」

 

「…良いのかしら、私は秋の作物以外には役立たずも良い所よ?」

 

「主食たる米や芋は秋の作物、それに種を播き世話をしなければ収穫には繋がらん」

 

「むしろ今まで目先のご利益しか見ず、祭りでしか呼ばなかったのがそもそもおかしかったのじゃ」

 

「……言うようになったじゃない、昔は鼻を垂れてた癖に」

 

「村長にもそんな頃があったのか」

 

「ええ、10にもなってなかった頃なんか、祭りの後『お姉ちゃん帰らないで!』って泣きついてきてね」

 

「へええ、今じゃ想像も出来ないですなあ」

 

「…すまぬ、言わないでおくれ」

 

 

 

――焼き芋と同じで、

 

 

 

「で、私が住む所はどうするの?」

 

「村中央の集会所を増築するつもりじゃよ、今年の豊作でようやっと資金に目途が立った」

 

「でもそれ村のみんなから集めたお金でしょ? そんな事に使っちゃって大丈夫なの?」

 

「村の皆がそれを望んでおるからじゃよ。ほれ、外に集まって来ておる」

 

 

「そうだそうだ、穣子様が居て下されば安泰だ!」

 

「今年も無事に冬を越せそうなんだ、これくらいはしないとな!」

 

「それに今更変に社を立てて祭るよりそっちの方がずっと良い!」

 

「そうそう、この村にも華があって良「あんた、またそんな事を!」痛っ!かあちゃん勘弁してくれ!」

 

 

「それに幻想郷に農村はここだけじゃ。…お願いします」

 

「そんなに頭を下げないで。私も皆に助けられたのは同じだもの」

 

「神の名に恥じないように頑張るから、有り難く世話になるわね」

 

 

 

――温かい。

 

 

 




前回と言い休日深夜の勢いで書いた結果がこれだよ!
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