「…………(ギリ、ギリ)」
――この惑星の河童と呼ばれる種族は、未知の技術や存在に対して、
「おー、盟友も結構やるじゃないか。バラバラの部品から自転車を組み上げるなんて」
「…………」
「それでちょっと頼みがあるんだけど、この四角い板を見てくれないか?」
「…………」
「ちょっと最近の物らしいんだけど、電源を繋いでも何しても映らないんだ」
「…………(バシッ!バシッ!)」
「それで困ってて……おおい! 精密機械を乱暴に叩くんじゃないよ!」
「……繋イデミロ」
「え? あ、うん(カチッ)」
『(パチッ)では、今週の一押しはこちら!』
「うわあ動いた! 凄いじゃないか盟友!」
「しかしこれが『薄型テレビ』って奴か、どういう仕組みなのかね」
「…………」
――飽く事無き興味を抱いている。
「……戻ったよ」
「にとり、どうだった?」
「ビンゴさ。手先の器用さも勿論だけど、奴は不思議な力まで持ってる」
「不思議な力?」
「今『外からの品』を渡してみたら、二回素手で叩いただけで稼働するまでに直ったんだ……私が一回開けて、中の配線をズタズタに千切ったにも関わらず」
「そんな事…!」
「ああ、しかも見た所奴は妖怪でも神々でも、増してや人間でもない。恐らく私達どころか『外』すら遥かに超える技術を持ってると見た」
「……ちょっとばかり、手持ちの提供をお願いしてみようか(ニヤリ)」
「…………(カチャカチャ、ギュッ)」
「おう盟友、お疲れさん! この辺でちょっと休憩にしようか」
「…………」
「ほら差し入れだ、これでも飲んでゆっくりしてくれ」
「………(プシュ グビッ)」
「……? ……(ドサッ)」
「ふう、月並みだけど案外効くもんだね、睡眠薬は」
※ ※ ※アジト内:拘束部屋※ ※ ※
「おお、お目覚めのようだね。気分はどうだい?」
「…………」
「いきなりこんな事をして悪いとは思うけどさ、こうでもしないと聞いてくれないと思ってね」
「…………」
「盟友がどこから来たのか、何者なのかはちょっと気になるけど、私達の目的はそれじゃない」
「私が一番気になるのは、『何を使ってここに来たか』なんだよ」
「つまり、私は盟友の使ってるであろう『乗り物』が気になるのさ」
「…………」
「なあ盟友、正直に言うと、君自身を痛めつけるような趣味は無いんだ」
「我々の技術の進歩の為に、乗り物とやらを調べても良いかな?」
「…嫌ダ」
※ ※ ※アジト内:拘束部屋外側の廊下※ ※ ※
「全く…そこは良いとも!だろうに、ねえ」
「う、うん……」
「…………」
「ま、ああ言ってたけど多分協力してくれるよね」
「ねえにとり、今から何か実験でもしに行くの?」
「? いや、これからどうやって聞き出そうか考えに行く所さ」
「…………」
「あれ、それじゃあ……」
「?」
「何で、彼も一緒に着いて来てるの?」
「っ!?」
「…ッ!(ダッ)」
――ただ…。
※ ※ ※玄武の沢の外:森の中※ ※ ※
「何て人……いつの間に拘束を外すなんて!(ドタドタ)」
「かーっ! あれ結構な自信作だったんだけどね!(ドタドタ)」
「……!(ジャラジャラ…チリンチリーン)」
「しかもちゃっかり私の自転車に乗ってんじゃないよ! 返してえー!」
「整備されてない森の中で…やっぱり凄い人」
「感心してないで早く追うよ! 空を飛んだら天狗様に気付かれるからね!」
「う、うん!」
――この惑星では、宇宙人だとバレると、
「……!!(チリンチリーン)」
「しまった、そっちは崖だ!」
「……ッ!(チリリリーン)」
「ああ、行ってしまったか…」
「自転車のまま空も飛べるんだ……追わなくて良いの?」
「駄目だね。私らも飛べるけど、もう妖怪の山を出ちゃってるし、人里の方向に向かってる」
「これ以上騒ぎを起こせば、またあの博麗の巫女が飛んで来るのが落ちさ」
「……はは、技術の進歩が遠のいたね」
※ ※ ※人里近郊:山頂※ ※ ※
「……(プシュ)」
「……(グビッ)」
――やっぱり、面倒臭い。
構成:CM ネット特別篇
Q何故薄型テレビが?
Aきっと生産終了モデルが…
Q何で放送電波が?
Aきっと人々から忘れられた番組の電波が幻想入りを…