※ ※ ※村中央集会所:穣子の居住スペース※ ※ ※
「ねえ、外歩いてたらこんなの拾ったんだけど」
「何を拾ったんで……何だこれ」
「あっしの目にはお饅頭に見えますがねえ」
――この惑星の住人には『ペット』と呼ばれる、他の生物を飼育する習性がある。
『ゆっくりしていってね!』
「うわあ喋った!?」
「人面で喋るお饅頭……新手の妖怪ですかねえ」
「妖怪じゃないわ。少なくとも人には無害な種類だし」
「しかしこんな生物(?)、今までこの辺りじゃ見た事無いんだけどな」
「多分どこかから迷い込んできたのよ、きっと」
「しかし見れば見るほど饅頭……手足どころか胴も見当たらねえ(ツンツン)」
『あうー(プニプニ)』
「お前はいい加減饅頭から離れた方が良いぞ」
「そうは言っても…何かに目覚めそうな感触で、つい(ツンツン)」
『うー(プニプニ)』
「やめてあげてよ、これでも結構デリケートなのよ」
「へえ、すんません。 しかし頬がえらく柔らかいですなあ」
――その種類、数、入手手段……『外』もそうだが、実に様々だ。
「…………(スッ)」
「あら、ジョーンズさん抱っこしたいの?」
「…………(コクリ)」
「ちゃんと支えてあげてね、はい」
「…………」
「ところで穣子様、その生物(?)はどうするんです? そのまま返すって風でもなさそうですが」
「せっかく拾ったんだし、私がここで世話しても良いかしら?」
「へ、か、飼うんですかい?」
「大丈夫よ、村中の田畑にこの子が加わった所で私には負担じゃないもの」
「いや、それよりここは一応集会所と繋がってるし、大丈夫なのか…?」
「まあ、あの村長さんの事だから首を横には振らないでしょうがねえ」
「…………(モミモミ)」
『あう~(モマレモマレ)』
「…穣子様、何か目を離した隙にジョーンズさんが」
「あら、何か面白い手つきね。頬を揉んでるだけなのに」
――ただ…。
「しかしこのお饅頭、金髪(?)に紅葉……どこか見覚えが」
「き、気のせいよ気のせい! ほら、そろそろ晩御飯の時間じゃない?」
「おっと、戻らないと家内が」
「それじゃあっし達も戻りますだ」
――この惑星の、ゆっくりは、
「ほらジョーンズさんも、日が沈んできたしそろそろ戻ったら?」
「…………(モミモミ)」
『んぅ~(モマレモマレ)』
「いや、ちょっと、抱えたまま帰ろうとしないで」
「…………(モミモミ)」
『んふ~(モマレモマレ)』
「お風呂にも入れないといけないから明日また、ね?」
「…………イヤダ(モミモミ)」
『うふふ~(モマレモマレ)』
「どんだけ気に入ったのよ、もう…」
――揉み心地が良い、頬をしている。
構成:オリジナル
Qこのゆっくりは何
A後の話で明かしますのでしばしお待ちを