前:博麗神社
――全く、ろくでもない惑星だった。
「…………(ガラガラガラ)」
――私に帰還命令が下ったのも、当然なのかも知れない。
「…………(パン、パン)」
――ここ博麗神社は、「外」との境目になっている。
「あら、ジョーンズさんじゃない」
「…………」
「ここに来てくれるのも久しぶりね、元気にしてた?」
――我々の技術をもってすれば、今すぐに脱出する事もたやすい。
「顔ヲ出シタダケデス」
「あらそう……そうだちょっと待って」
「………?」
「以前の鍋……ありがとう。それだけよ」
「………(スタスタスタ)」
「行っちゃった……しかしこの辺りも色々いるのによく一人で来れるわねあの人」
「まあ良いわ、賽銭箱でも覗い」
「……何これ」
――ただ…。
「箱一杯の札束……半両銭なんて始皇帝時代の代物じゃない、貨幣の博物館が開けそうね」
「ジョーンズさんが来る前はこんな事は無かったのに、何者なのかしら」
「ま、数え終わって使い道決めてから考えましょ。ひい、ふう…」
※ ※ ※ 場面変わって街中 ※ ※ ※
「さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 今日はこんな珍品を仕入れたよ!」
「ヒトツクダサイ」
「おお、あんたも御目が高い! こいつは外から仕入れた飲み物だ、眠気覚ましに効くぞ!」
「……」
「まいどあり、友人への宣伝も頼んだぞ!」
「………(プシュ)」
――この惑星の缶コーヒーだけは、やめられない。
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後:人里正面入口の門
――私は何故、ここ幻想郷に留まり続けているのだろう。
「…………」
――もっと調査するべき事が、「外」には幾らでもあるのだが。
「…………」
(お腹空いた……最近じゃもう誰も驚いてくれないし)
「…………」
(お? 今日の門番は見た事無い人……いける!)
「…………」
(後ろは壁だし、なるべく壁添いに慎重に……)
「…………」
(この距離なら………!)
「うらめしやー!」
「コリャアアアアアアァ!!(クワッ!)」
「…………」
「…………」
「ああぁああああおばけえぇええええぇええええ!!」
「…………」
――この間は、何故か調査の延長まで申請してしまった。
「お、ちゃんと見張ってくれてるようだな、感心感心」
「オ疲レ様デス」
「いきなりで夜番を任せてしまって悪いな、何も異常は無かったか?」
「異常アリマセン」
「そりゃ良かった、たまに妖怪がちょっかいを出そうとしてくるから気を付けろよ」
「…………」
――ただ…。
「じゃ、そろそろ夜明けの時間だから交代だ」
「分カリマシタ」
「それとほれ、これでも飲んで休んでくれ、好きだったろう?」
「……!」
「お、丁度朝日が見えてきた。 今日も平穏無事であって貰いたいね」
「……(プシュ)」
――幻想郷の夜明けも、やっぱり美しい。
元ネタ
前
構成:帰還篇
半両銭:人類史篇、万里の長城建設参加時の給与
以前の鍋:「宇宙人ジョーンズ︰幻想郷調査結果報告書」の一話目
後
構成:2011特別篇
ジョーンズ氏の一喝:空港篇、あの顔芸含む
Q:ジョーンズさんて金持ちなの?偽造?
A:あくまで仕事は調査目的かつ自活出来る宇宙船などの本拠地を持っていると考えています。なので今までの給与が溜まったんです。地球の通貨への執着も薄いと思います。
Q:後編の小傘ちゃん可哀想過ぎる…。
A:あくまで門番なので里に近づいた妖怪&背後からなので敵対の意思ありと判断し、彼なりに威嚇しただけです。最初からバレていたのでこればっかりは相手が悪いとしか…。