宇宙人ジョーンズ︰幻想郷調査延長記録   作:もっちい

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宇宙人ジョーンズ:農民兼祭り設営・進行係


滞在記録:農村その4

 

『皆さーん! ついにお待ちかねの季節が、やって参りましたあああああ!!』

 

『『『『『ヒュ―ッ!!』』』』』

 

 

 

 ――この惑星では、秋と呼ばれる季節になると、

 

 

 

『炊き立て新米のご飯が、食べたいかあああああ!?』

 

『『『『『イエーッ!!!』』』』』

 

『ホクホクの石焼き芋に、齧りつきたいかあああああ!?』

 

『『『『『イヤッフーッ!!!』』』』』

 

 

 

 ――祭りと呼ばれる大騒ぎを始める。

 

 

 

「しかし、穣子様も例年より随分調子が良いな。 ハイ、って奴か?」

 

「……今年は普段の調子を見たせいか、余計に落差が大きく見えますぜ」

 

「ああ、いつもは祭りの時に少し話をする程度だったしな」

 

「…………」

 

 

 

 ――無事に食物を得た喜びを分かち合う為の、一種の儀式のようだ。

 

 

 

『さあ、今年は何ともう一人! スペシャルゲストまで呼んじゃいました!』

 

『『『『『おおーっ!!』』』』』

 

『幻想郷の、紅葉、彩り、秋を司る、二柱が片割れ!』

 

『私の姉さんこと、秋静葉です!!』

 

『『『『『うおおーっ!!!』』』』』

 

『さ、姉さん。マイクのスイッチは入ってるからね!』

 

『……この度は、私も呼んで頂き、誠にありがとうございます』

 

 

「へえ……静葉様自体もそうですが、綺麗なドレスですなあ」

 

「ああ、いつも穣子様が言ってたが、毎年自分に見せる為だけにせっせと作ってるらしいな」

 

「そりゃあ勿体ねえ。今みたいに前の分も披露出来ても良いと思うんですがねえ」

 

「まあ喋るのはここまでにしとくか、話が終わったらスイッチの準備だ」

 

「勿論でさあ」

 

「ワカリマシタ」

 

 

 

 ――全くご苦労な事だ。

 

 

 

『(中略)……なので、来年も皆さんが無事に秋を迎えられますよう、祈りを込めて』

 

『私と穣子の二人で、踊りを披露したいと思います』

 

『『『『『おおーっ』』』』』

 

『という訳で、一曲行ってみましょー!!』

 

 

「さあジョーンズさん、今ですだ!」

 

「ワカリマシタ……ハッパ!!(ポチッ)」

 

 

※ ※ ※BGM再生:稲田姫様に叱られるから※ ※ ※

 

 

『お二人が一緒に居る所を見たのは初めてだが……すげえ』

 

『ああ、目を瞑っているにも関わらず、キレッキレの動きで息もピッタリだ』

 

『こりゃ俺達も負けちゃいられないな、行くぞ!(スポッ)』

 

『『応!!(スポッ)』』

 

 

「さあ、ジョーンズさん、あんたも舞台に上がる番ですぜ」

 

「ハイ」

 

「おっといけねえ、こいつを被って下せえ」

 

「……コレハ?」

 

「『農袋』でさあ。大丈夫、前は見えるし息も通る親切設計ですだ」

 

「そう、毎年俺達はこいつを被って祭りを楽しむんだ」

 

「さあ行って来いジョーンズさん。照明は俺達二人に任せてくれ」

 

「……ハイ!(スポッ)」

 

 

 

 ――しかも…。

 

 

 

『すげえ……ジョーンズさんまで飛び込みで参加してる』

 

『しかもお二人に負けず劣らず鮮やか……』

 

『よし、これは本気を出さざるを得ないな。うおおおお!』

 

『ジョーンズさんに続けええええ!!』

 

 

         ※         ※         ※         ※

 

 

「しかし今年は特に派手だったな(ゴソゴソ)」

 

「へい、ついでに片付けるのも大変でさあ(ゴソゴソ)」

 

「…………(ゴソゴソ)」

 

「皆舞台まで突撃してきて、セットが倒れるのは予想外だったな」

 

「……舞台裏のあっし達の方向だったおかげで、怪我人が無かったのは幸いでさあ」

 

「…ジョーンズさんさっきはすまなかった、おかげで助かった」

 

「……イエ(ゴソゴソ)」

 

 

 

 ――この惑星の神々は、

 

 

 

「あら三人共、設営と片付けありがとうね」

 

「おお穣子様、さっきはお疲れ様です」

 

「……あれ? そういや静葉様は?」

 

「もう帰っちゃったわ。自分は人里に長居すべきじゃない、って」

 

「……そういうもんですかねえ」

 

「姉さんは元々人前に出たがらないからね。ああして連れてくるだけでも大変だったもの」

 

「……何なら穣子様と一緒に居て下されば嬉しいんだけどな」

 

「そうそう、この農村にも華が増え「調子に乗るな」痛てっ!」

 

「……ふふ、伝えておくわ。 そうそう飲み物を用意したから休憩しましょ」

 

「おお、ありがとうございます(グビグビ)」

 

「ありがてえありがてえ(グビグビ)」

 

「ほらジョーンズさんにはこれね」

 

「アリガトウゴザイマス(プシュ)」

 

 

 

 ――人間と変わらず、繊細だ。

 

 

 




構成:CM空港篇
踊りのイメージ:ニコニコより↓
【東方手書き劇場】踊る秋姉妹。【稲田姫様に叱られるから】


秋姉妹(というかほぼ穣子)シリーズをここまでに何本も書いていますが、正直このシリーズを始めた最大の理由だったりします。
住処の妖怪の山が本編登場済み? 逆に考えるんだ、農村にお越し頂けば良いさと。

ただ正直な所、姉妹のうち姉の方のイメージが少なく、こんな形になりました。反省……。
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