今回も頑張らせて戴きました
こりゃ短編は無理かもと薄々思い始めた今日この頃…
話は変わりますが皆さん、もう秋ですねぇ
秋といえば暑くもなく寒くもない過ごしやすい季節ですね(白目)
今年の紅葉も楽しみです
さて世間話はここまでにしてそれでは本文お楽しみください
ここはある海を臨める花畑
夜ながら映える白い小さな名も知らぬ花が群生していた
そこにある木で作られた墓
粗末な作りながら何かの重みを感じる
それは霊的なものなのかはたまた魔法の類いの物か…それは外見だけではなにも語ることはできない
その墓に近づく人影が二つ
黒いマントに身を包み素顔こそ解らないが赤いアネモネの花束を持っていることから墓参りにきたのだろう
「アリス…多分、心配だと思う…でも私に任せてあいつは…私が止める、アリスは頑張りすぎたからね…ゆっくり休んで…」
アネモネの花束を墓の前におき手を合わせる
つれが口を開く
「霊夢…行こうよ、あたしここ嫌いだよ覚悟が揺らぐの」
「そう?それじゃ行こうか、霊夢ちゃん達が待ってる…」
霊夢は去り際バッと振り向いた
きっとアリスの幻聴を聞いたのだろう
「任せてよ…絶望なんてさせない、私が最後の希望だ…!」
霊夢が力強く海に誓うように声に出す
「お空行こう…」
「うん…」
この世界のお空は人間だ
弾幕世界の幻想郷のお空のような翼は持っていない
だから手で霊夢を包み込む
まるで翼のように黙ったままゆっくりと包み込む
「どうした?」
「霊夢が早くしないから…決意揺らいじゃった」
お空の小さく圧し殺された嗚咽が聞こえた
「アリスは死ななきゃダメだったのかな」
「さぁ…でも真っ直ぐ前だけみるんでしょ?」
「…でも」
「アリスが死んだのは大きかった…私達の心に癒えない傷を与えたのはたしかね…ただね…それで引き摺ってたらアリスに合わせる顔がないと思うの…だから笑っていきようと決めたんだ…」
「あたしは霊夢みたいに強くないもん…」
「…強くなんか…ないよ」
「ううん…霊夢は強いよ…強くなくっちゃ…」
「言わなくていいよ…行こうか」
夜の基地にウィザードとビーストが帰って来た
「みんなは寝てる…かな?」
「みたいだね…」
ふとウィザードが床をみてなにかに気づくとビーストの方に微笑みながら視線を戻す
「先に戻っていてくれ」
「え?」
「面白いものが拝めそうなんだ」
この基地は立地上、そこまで広くはなく
寝室も基地というわりには数える程しかない
いつもはウィザードとビースト、たまにビーストの師匠が来るくらいなので不便はなかった
たが今は三人と基地の容量を越えた人が集まってきている
来客(弾幕世界の幻想郷からの訪問者)は一人一人個室だ、まぁ当然といえば当然かもしれないが…
しかし廊下にあったのは烏の羽
十中八九、お空の物だ
お空の性格上、無人の部屋に入るとは考えにくい
となると
ウィザードは霊夢の寝室の扉を開けた
「やっぱりか…」
そこには深い眠りに落ちている霊夢と
霊夢に重なるように黒い羽をばらまき寝ているお空の姿があった
(なんだよもう…可愛いなぁ…)
「うにゅ~…れぇーむぅー」
「…私を萌え殺すための生物兵器か…お前は…」
ウィザードが寝室のドアをゆっくりと閉める
「にしし…考える事は同じか…」
魔理沙がにやけながらドアの近くに立っていた
「本当だね…少し話があるんだ、ちょっと来て…」
夜空の下に魔理沙とウィザードの影があった
「アリスの事…だよな」
「あぁ…そうだね…君にだけは話しておこうと思ってね…」
魔理沙とウィザードの表情に影が宿る「アリスは病だったんだ…魔力暴走症候群…多分、聞きなれない病名だと思うのだけど…」
「どんな病気なんだ?魔力暴走症候群って」
「そのままだよ、本来魔力を持たない人が高い魔力をもつ人と長く一緒にいるとその魔力に反応して持て無いはずの魔力を持ってしまう…その結果体に強すぎる負荷をかけてしまうんだ
その結果、自分の持たざる魔力に潰され…死ぬ」
ウィザードは歯を食い縛りギリリと音をあげる
「アリスは…私達が殺したも同然だ…私達の魔力がアリスを殺した」
「それで自分を責め続けているのか…腕の傷、私が気づかないと思ったか?」
「!?」
ウィザードはいままで人に見せなかった
左腕をきつく握りしめた
「私だけじゃねぇよ…てめえが一番隠したがっている、ビーストにだって気づかれているんだよ…過去の戒めで自分の左腕に刃物を突き立てているって事くらいな」
魔理沙の平手打ちがウィザードに炸裂した
「やめろ、そんなこと」
「…魔理沙は…強いから言えるんだよ…私にはアリスを救うこともアリスのためになにかをすることも…できなかった…何も…いや今もか…戒めって貴方言ってたけど少し違う…逃げ道だったんだ…血を流す事で私は生きてる、アリスが残したものを守ってるって思えた…間違った事だってわかってた…でもそうでもしなきゃ…無力な自分に絶望してたし…今もしてる…
ドラゴンにいつつけこまれてもおかしくなかった…だから…いやだからってお空に心配かけちゃったら…駄目だよね…自分のしたことの正当化にもならないよ…」
魔理沙は影のかかった表情のままウィザードの言葉を無言で聞いた
「薄々、お空には気付かれてるような気はしてた…でも異世界者にも気付かれるなんて…私ってそんなに分かりやすいかい?」
「私が鋭いだけさ…お空は…多分、大切な人だしそこら辺、敏感になってるのかもな…」
「そうかい…ますます罪悪感だねぇ…そんなに思ってくれてるのに心配かけちまって…」
「あぁ…」
ウィザードはしばらく黙って視線を斜め下におろした
「そう罪悪感を感じるな…恋してる女ってな二つに別れるんだ、とっても面倒くさいやつととっても簡単なやつ、お空は十中八九、後者だ、抱き締めて心配かけてごめんとか言っておけば大丈夫だ、少なくともこっちのお空はそうだ」
「…ふっ…あはははは!簡単に言ってくれるねぇ…わかったよ君を信じてみる」
「あぁ、まずはやってみろよ、どうのこうの考えるのは後でいい」
「あぁ、そうだね」
ウィザードが基地内に戻っていった
「…私も簡単になりたいな…」
魔理沙はぼそりと言葉を溢すとそのまま基地に戻った
ビーストとウィザードの部屋
ドアを音が鳴らないようにそっと開く
中には恐らく帰りを待っていたのであろう、掛け布団を掛けず、そのまま、倒れて寝ているビーストがいた
「…ったく」
ウィザードはそっとビーストに布団を被せた
(これじゃ、抱き締めるのは難しそうだ…どうするか…)
ウィザードはなにかを思いつき
その顔を真っ赤に紅葉させる
(な、なにを考えているんだ!私は!…だ、だけど…それしか…もう…
だぁーくそ!何気に初めてなんだよ!)
ウィザードはぎこちない足どりでビーストに近づく
そしてかなり震えながらビーストの寝顔を覗きこみ今度は目にも止まらぬ早さで視線をドアの方に切り替える
代わりが無いことを確認すると
ビーストの顔にかかった長い髪の毛をそっと退かす
(起きるな起きるな起きるな起きるな起きるな起きるな)
暗闇の中、ビーストとウィザードの顔が重なった
それはしばらく続き離れるとすぐに顔を真っ赤にしたウィザードがペタッと地べたに座り込んだ
「はぅ…あわわわ…」
「ご馳走様 」
ウィザードが声の方を見ると
少し高いベッドからビーストがウィザードを覗きこんでいた
「お、おおおお、お空!?寝ていたんじゃ…」
「いやぁね魔理沙が[寝たフリしてたら良いことあるぜ]って言うからさ寝たフリしてたんだー本当に良いもの貰っちゃった」
(あんのォあまぁぁぁぁぁぁ騙しやがってぇぇぇぇぇ!)
自分も女だろ、という突っ込みは野暮であろう
「ま、まさかキスしちまうとは…怒ってるなこりゃ…」
魔理沙は虚空を見上げた
「明日が恐ろしいぜ…」
お楽しみ頂けましたでしょうか
ウィザードとビーストやらかしましたねぇ(にやにや)
これって原作にするとBLになるなぁーと書きながら考えてました…いやぁ恐ろしい
┌(┌ ^o^)┐ホモォ…
さて弾幕世界の2人はいつ進展するのか
それでは三話もお楽しみにー