聲の形楽しみです!自分は明後日行くんで!
ではどぞ
四月
俺達は無事に高等部に進学できた。んまぁ、アリスとかリョウとかアキラとかは確定みたいなもんだったし……俺?俺もちゃんと合格もらえたぞ。そんで今、高等部一年の全生徒が集められている。そう、俺にはあまり縁のない行事、始業式だ。……え?普通の行事?知らんよ。俺いつもバックれてたし……。今回は何故か爺ちゃんに来いって言われたから渋々きたんだよ。
司会「新一年総代薙切えりな」
えりな「はい」
あいつは爺ちゃんの孫で、薙切えりな。「神の舌」を持っていて、それなりに俺とも縁がある奴だ。
アリス「ま!偉そうにしちゃって」プンスカ
リョウ「えりな嬢ですから、っていうかお嬢がそれ言うんですか?」
アリス「黙っててリョウくん!」
リョウ「うす」
おいリョウ!甘やかすんじゃねぇ!全部俺に来るんだぞ?主にかまってちゃん症候群が。
八幡「んで……列に戻させてくれねぇか?」
俺は今、VIP用の観覧席にいる、何故かというと、普通に会場に向かっていたら拉致られここに連れてこさせられた。
八幡「お前の付き人だからリョウがここにいるのは分かる。けど、何故俺はここで見なきゃなんないわけ?」
アリス「はぁ……八幡くんは何を言ってるのかしら」やれやれ
八幡「は?俺は普通の生徒なんだからあそこにいるのが普通だろ?」
アリス「どこが普通なのよ!お爺様からの十傑へのお誘いを蹴った人が普通なわけないじゃない!」
そう、俺は進学と同時に爺さんに呼ばれ十傑にならないかって言われたのだが断った。その時言った言葉が、
アリス「俺はそういうのには興味がねぇ、俺は気ままに料理がしたいそれだけだ……って、何カッコつけてるの!」
リョウ「まぁまぁお嬢、今に始まったことじゃないですし」
アリス「それもそうね、前にも私と一緒に海外へ誘った時も断られたし……。でもねぇ!八幡くんが断ったせいでえりなが十傑の席に着いちゃったじゃない!」
八幡「まぁえりなだし普通に入るだろ」
アリス「そういう問題じゃないの!」
八幡「どういう問題なんだ?」
アリス「八幡くんが十傑になればあのえりなの態度を改めさせることができるのよ」
八幡「んー確かにあいつの行動は嫌いだな。自分が不味いと思ったら品を投げつけるって……。でも、あいつに美味いって言わせられなきゃここではやっていけない……だろ?」
アリス「うぐっ……そうなのだけど……」
八幡「そういうこった。俺よりあいつの方が適任だろ?俺には品を投げつけずその品を改善させて成長を促す事しかできねぇ」
リョウ「本当お人好しだな」
八幡「うっせ」
アリス「もういいわ!過ぎたことなんですから!それよりお爺様が壇上に立ちましたよ!」
仙左衛門「諸君高等部進学おめでとう!」
その見るからにヤクザの首領、何故か顔に傷がある。初対面で怖がらない奴はいないほど。そして俺の恩人……血の繋がりはないが俺が唯一"親"と呼べるものだ。
仙左衛門「諸君は中等部の3年間で調理の基礎技術と食材への理解を深めた」
あぁ、いらない雑学とかみっちり叩き込まれた。そんなことより、まずえりなに食べ物への感謝の気持ちおしえろや!
仙左衛門「実際に料理を行う調理教練の授業と各種の座学、調理理論、栄養学、公衆衛生学、栽培概論、経営学」
公衆衛生学の時俺注意させられたな。その目だと料理が腐るって……。今は腐ってないぞ!本当だぞ!
仙左衛門「そして今、高等部の入り口に立ったわけだが……これから試させるのは技巧や知識ではない。料理人として生きる気概そのもの」
そういうと爺ちゃんは足元を指差し始めた。
仙左衛門「諸君の99%は1%の玉を磨くための捨て石である」
そう言うと大多数の生徒達の顔が恐怖に変わっていた。
仙左衛門「昨年の新一年生812名のうち2年生に進級できたのは76名」
まじかよ……俺詰んだんじゃね?爺ちゃん俺も捨て石だよ……今までありがとな……。
仙左衛門「無能と凡夫は容赦なく切り捨てられる!千人の一年生が進級する頃には百人になり、卒業まで辿り着く者を数えるには片手を使えばたりるだろう!その一握りの料理人に君が成るのだ!!」
成れるかな……。隣のアリスとリョウとかここにいる奴らと反応違いすぎるだろ!アリスは笑ってるし、リョウは欠伸してるし……やだこいつら。
仙左衛門「切磋琢磨せよ……以上だ!」
その一言により会場は湧いた。……うるさい。
そして何故かドヤるえりな。……顔が良いから多少減らされてるがやはり少々いらつく。
爺ちゃんの演説が終わると爺ちゃんは職員の席へ、えりなはVIPのところへ……つまり俺らのところに戻っていく。
えりな「あら?なんであなたがここにいるのかしら?」
そう俺に言ってくる
八幡「アリスに連れてこられた……」
えりな「そう、ならとっとと消えてちょうだい」
八幡「俺も戻りたいんだが……」立ち上がり
アリス「八幡くんはここにいるべき人なのよ!」ダキ
八幡「行かせてくれねぇんだよ……」
えりな「はぁ、とっとと振り解けば良いじゃない!」
そう言うと俺とアリスに近づいてきてアリスの拘束から解いてくれようとしてくれる。何この子、料理が絡んでないと良い子なんですけど!
アリス「何えりなばっかり見てんのよ!八幡くんの浮気者!」
えりな「なっ……見てたの?」
八幡「見てねぇ……あと俺とお前は付き合ってねぇぞ。冗談でもそういうことはやめろ!」
アリス「まっ!私はいつでも本気なのよ!」ウィンク
八幡「はいはい、あざといあざとい」
アリス「あざといってなによー!!」ぷんぷん
えりな「ねぇそこのあなた、この二人はいつもこんな感じなの?」
リョウ「そうっす」
えりな「はぁ……」
えりなが呆れている中、俺はアリスを自分から引き離そうと必死だ。そんな中、編入生の挨拶が始まった。
創真「じゃー手短に二言三言だけ。……えっと、幸平創真っていいます。この学園のことは正直、踏み台としか思ってないです」
なんだこの舐め腐ったスピーチ……俺好みだ!アリスも気になったらしく俺から手を離し壇上を見ていた。
創真「思いがけず編入することになったんすけど、客の前に立ったこともない連中に負けるつもりはないっす。入ったからにはてっぺん獲るんで……3年間よろしくお願いしまーす」ぺこ
そのスピーチに俺は少し笑ってしまった。周りは幸平創真に罵声を浴びせていた。そして職員席からも笑い声が1つ。
仙左衛門「はっはっはーー!今年は良い粒が揃ったのぉ!我が食の学び舎を踏み台呼ばわりするとは!」
その笑い声は周りの連中にかき消されて生徒達には聞こえなかったが俺には聞こえた。良い粒……ね。
えりな「そんなことどうでもいいですわ!!!!」
そしてただいまえりなが編入生につっかかってるらしい。
えりな「幸平くん!何故君がここに!」
創真「イヤ何故ってお前……合格通知が届いたからそりゃ来るだろ」
えりな「なっ!あの時不合格にしたはずなのに……」
創真「本当びびったぜー不味いとか言うんだもんよ。美味いなら美味いって素直に言えよ!あんな美味しそうに食ってたし」
えりな「ちがっ……い、言っておきます!私は認めてないわ!君も君の料理もね!」
創真「あ?」
えりな「手違いよ手違い!君は手違いで遠月にに来たのよ!てっぺんを獲るですって?笑わせないで!中等部からの内部進学者たちは皆最先端ガストロミーの英才教育を受けてきたの!外様の編入生なんて……上を見上げるまでもない彼らにも勝てやしないわ!」
そう言うとえりなは立ち去ろうとした。
創真「中等部の3年間ねぇ……」
えりな「何よ!」
創真「初めて包丁を握ったのは三つの時だった。12年間俺は調理場で生きてきたんだぜ?」
ほう……。ならその自信も頷ける。だが、それだけでは勝ちあがれないぞ少年!はい調子乗りました……。
創真「不味いわよって言われたままで店の名に泥を塗るわけにはいかねーな!楽しみにしてなっ!あんたの口からはっきりと美味いって言わせてやるよ!俺の料理の限りを尽くして!」
そう言うと編入生"幸平創真"は立ち去った。えりなはその場で立ち尽くしていた……。
アリス「彼面白いわね」
八幡「まぁな、あいつはさっき野次ってた奴らより上のやつだな」
アリス「ふーん、でも私達の方が上よね!」
八幡「あ?知るか」
アリス「えぇー!そうだ!今度八幡くんが食戟を……」
八幡「断る!リョウにでもやらせとけ」
リョウ「俺も面倒くさいのは嫌だ」
八幡「だそうだ」
アリス「もぅ2人ともめんどくさがり過ぎ!」ぷんぷん
八幡「まぁいずれやることになるとおもうが今は別にいいだろ」
アリス「……わかったわよ!もぅ戻るわよ!」
リョウ「うっす」
八幡「あいよ」グイ
俺はアリスとリョウと戻ろうとした時に袖を引っ張られた。何故かえりなによって……。
八幡「んぁ?」
えりな「残って……」
八幡「はぁ!?」
えりな「いいから残りなさい!」
何故かご立腹……。多分さっきのやつのことだろう……そしてあれか……。
八幡「はぁ……アリス先に戻っててくれ」
アリス「えぇ!まさか!えりなに手を出そうと……」
八幡「しねぇから、なんか話あるらしい」
アリス「うーんわかったわ!その代わり、1つなんでも言うことを聞いね!」ウィンク
八幡「はっ!?ちょっ……」
アリス「バイバーイ」だっ
八幡「はやっ……おい、リョウ…….」
リョウ「諦めろ、じゃあ」
八幡「はぁ……面倒なことになったな……んでなんだ?」
えりな「少し私の話を聞くだけでいいから聞いて!」
八幡「はぁ」
そしてあれとは……愚痴大会でした、まる。……ほとんどさっきの幸平創真のことだった。時々俺とアリスがくっつきすぎって言ってくるのは何故だ?
こいつの付き人新戸が来るまで愚痴大会は終わりませんでした。ちなみにこの愚痴大会はこれで三度目です。一度目は新戸が遊んでくれないって、二度目はアリスのからかいがウザいって……こういう愚痴を言ってくれるってことは多少は心を開いてくれたんだなと思い少し嬉しかったりする。最初はめっちゃ罵倒されたからな!今も少々される……メンタルケア大事!今は罵倒回数も減りえりなも昔よりは表情が穏やかになった……。
八幡「えりなの奴、変わったな。どこもかしこも……」
新戸「それ、セクハラだぞ」
八幡「うおっ!!まだいたのか……」
新戸「いちゃ悪いか!」
八幡「悪くはないが……何か用か?」
新戸「いや何、旧友と少し談義でも」
八幡「仕事に戻れ!」
新戸「なっ!………」ショボーン
何その顔、罪悪感ぱないんですけど……。これがキモい中2病の我はとか言ってる男だったらキモいのひと蹴りだけど、相手は美少女だ。なにかくるものがある……仕方ない。
八幡「はぁ……少しだけだぞ」
新戸「さ、最初っからそう言え!」パァァ
八幡「へいへい」
新戸との話は普通だった。だが、えりなの話が八割、料理のことが1割、あと1割はその他もろもろだった。こいつはこいつなりに大変なんだろうしこれぐらいは別に良いか。
仙左衛門「八幡よ!青春を謳歌せよ!」
シャペル「何を言ってんですか……」やれやれ
続く
誤字脱字があったりここはこうした方がいいんじゃない?とかここは違うだろ〜っていうのがありましたらどんどんコメントしてください。ここで直したpixivでも反映させるので…ではでは
ここまで読んでいただきありがとうございました