反転学園~超教師級のダメ侍と超高校級のバカ達の物語~ 作:オゼル
その方が雰囲気でそうなので。
マリア
「ルパン三世、貴方が奪った燕の羅針盤を渡しなさい」
マリアは槍をルパン達に向けて、燕のコンパスを渡すように迫ってきた。
ルパン
「おいおい、泥棒が盗んだ物を泥棒するなんて野暮ってもんだぜ」
マリア
「泥棒の貴方にそんな事を言われたくないわね、何も言わずコンパスを渡しなさい」
ルパン
「嫌だと言ったら?」
マリア
「力ずくでも!」
マリア、調、切歌はそれぞれ、アームドギアを構え、ルパン達に襲いかかってきた。
『烈槍・ガングニール』
~♪
(kort el fes Gungnir)
マリア
「この胸に宿った信念の火は~♪」
ルパン
「おわっ!」
ルパンはマリアが振りかざす槍のアームドギアをかわしながら屋上を逃げ回る
次元
「そんなコスプレで俺達を倒すつもりか?」
調
「軽口をたたいていられるのは、今のうちだけ」
α式 百輪廻
調はそう言って、アームドギアを開き、そこから大量の小型鋸を射出させ、大量の鋸が次元に襲い掛かる
次元
「このっ!」
カンッ!カンッ!
次元
「がっ!」
次元は小型鋸をマグナムで撃ち落していくが、鋸の一つが次元の左肩をかすめた。
次元
「へっ、確かに…甘く見たら痛い目見そうだ」
切歌
「たあぁぁぁぁ!!」
五ェ門
「てやぁぁぁぁ!!」
五ェ門の斬鉄剣と切歌のアームドギアの刃が火花を散らしあう。
切歌
「これで…どうです!」
切・呪リeッTぉ
切歌はアームドギアの刃を3枚に分裂させ、その刃をブーメランのように五ェ門に向けて飛ばした。
五ェ門
「なんの!」
五ェ門は左右から襲って来る刃を上空にジャンプしてかわす。
切歌
「もらったです!」
だが、左右から襲ってきた刃とは別にもう1枚の刃が上空にいる五ェ門に向かっていく。
五ェ門
「!きぇぇぇぇ!!」
キン!キン!キン!
五ェ門は足場のない不安定な状態にもかかわらず、向かってくる刃を斬鉄剣で切り裂いた
切歌
「そっ、そんな…馬鹿なです」
切歌は自分のアームドギアが刀に斬られた事に驚く。
マリア
「たあっ!」
ルパン
「なっ!」
アームドギアがルパンのジャケットを切り裂き、ジャケットから燕の羅針盤が地面に落ちる。
ルパン
「しまった!」
マリア
(もらった!)
マリアは地面に落ちたツバメの羅針盤に手を伸ばそうとしたが、
D
「何をやっているルパン」
バン!バン!
マリア
「!!」
とっさにDがキングコブラの銃口を地面に向けて弾丸を放ち、マリアの手を止めた。
ルパン
「悪いがこいつは渡せねえな」
ルパンは燕のコンパスを手に取り、ワルサーP38の銃口をマリアに向ける。
切歌
「!マリア!」
五ェ門
「隙あり!」
カァン!
五ェ門は切歌の目がマリアに向いたその一瞬の隙を突き、切歌のアームドギアを斬鉄剣で切歌の手から落とし、切歌の首元に斬鉄剣を向けた。
切歌
「!…しまったです」
調
「マリア!切ちゃん!」
次元
「おっと」
バァン!
調
「!」
マリアと切歌の元に行こうとした調の足元に次元はマグナムを撃ちこみ調を止める。
次元
「動くな、動けば脳天に風穴が開くぞ」
次元はマグナムの銃口を調に向けて、忠告しハンマーを起こす。
調
「……」
D
「我々の勝ち…で、良いのか?」
次元
「勝ち負けなんかあったのか?」
D
「ふっ、そうだな」
Dはマリアに銃口を向けていたキングコブラを降ろすと、腰にしまった。
ルパン
「それじゃあ、今度はこっちが命令する番だ」
マリア
「くっ!」
マリアは銃口を向けて笑うルパンを苦虫を潰した様な顔で睨みつける。
ルパン
「何で燕の羅針盤を狙った?」
マリア
「さぁ、私達はただそのコンパスを盗めと言われただけよ」
ルパン
「それじゃあ、それを命令したのは誰だ?お前達のボスか?」
マリア
「あなた達に話す事なんて、何も無いわ」
ルパン
「…………」
ルパンはただ無言でワルサーの銃口をマリアに向ける。
その時、
ゴワアァァァァ!
ルパン
「!」
突如、空から獣の雄たけびが轟き、ルパン達が上を見ると、雲の中から巨大な鳥が飛び出し、翼を羽ばたかせ学園に降り立った
次元
「なんだあの化け物鳥は?」
D
「あれは確か…檻鳥」
次元
「なにっ!檻鳥!?」
D
「口が檻になってる鳥だ、何でこんな所に…」
その頃、
トミーロッド
「ひゃあ!」
ティアナ
「きゃあ!」
校舎内では、美食會副料理長のトミーロッドがティアナやスバルの二人と交戦をしていた。
スバル
「ティア!」
スバルは倒れたティアナの元に向かおうとしたが
トミーロッド
「余所見してる暇なんかあるの?」
スバル
「えっ?」
トミーロッド
「おらっ!」
スバル
「うっ!」
トミーロッドはスバルの腹部に蹴りを入れ、スバルは壁に叩きつけられる。
バリーガモン
「魔導師の二人を瞬殺なんて、さすがトミー様」
そこに、美食會第4支部支部長のバリーガモンと第5支部長のボギーウッズが現われる。
トミーロッド
「けっ、つまらないなぁ、何でこんな奴らを捕まえなくちゃならないんだ?」
ボギーウッズ
「しょうがないですよ副料理長、料理長の命令で料理人以外にも使える人材を確保しろって言われてるんですから」
トミーロッド
「こんな奴らが使えるなんて思えないけど…まぁ良いや、早く檻鳥に放り込め」
バリーガモン
「へい」
バリーガモンはティアナとスバルの二人を両手で掴み、檻鳥に放り投げ、檻鳥は二人を飲みこんだ。
だが、
ザンッ!
ボギーウッズ
「いいっ!?」
突如、斬撃が鳴り響き檻鳥の首が地面に崩れ落ちた
ラギ
「まったく、アポも無しに来るとは、失礼だとは思わないのか?美食會」
トミーロッド達の目の前にスバルとティアナの二人を抱きかかえたラギが一振りの刀を自分達に向けていた。
トミーロッド
「へぇ、結構骨のある奴がいるじゃん」
バリーガモン
「!あいつは、ナテル・ラギ!」
トミーロッド
「んっ、お前知ってんの?あいつの事」
バリーガモン
「知ってるもなにも、あいつがこの学園の学園長ナテル・ラギですよ!」
ボギーウッズ
「美食會でも、要注意人物に指定されてる男です!副料理長知らないんですか?」
トミーロッド
「ボク、人の顔覚えるの苦手なんだよね」
ラギ
「奇遇だな、私も人の顔を覚えるのは苦手なんだ、ただし覚えられないのは、クズだけだが」
トミーロッド
「へぇ…おもしろいじゃん…んむまぁぁぁぁぁ!」
バリーガモン
「ちょっ!副料理長ここで!?」
ボギーウッズ
「やべぇ、離れろ!」
バリーガモンとボギーウッズはトミーロッドが何をしようとしているのかすぐに気づきその場から離れるが、トミーロッドはそんな事は気にも留めず口から寄生昆虫を生み出した。
ゲロゾウムシ 昆虫獣類 捕獲レベル39
アーマーホイホイ 昆虫獣類 捕獲レベル35
ロックビー 昆虫獣類 捕獲レベル37
ジャムグラスホッパー 昆虫獣類 捕獲レベル40
トミーロッド
「さぁ、あいつを食い漁れ寄生昆虫共!」
トミーロッドの声に反応し、4匹の寄生昆虫はラギに向かって襲い掛かる。
ラギ
「まったく、害虫駆除はこの前やったばかりだとゆうのに」
ラギはスバルとティアナを地面に寝かせポケットに手を、入れ銀玉を取り出し、
ラギ
「後で電話しておくか」
その銀玉を寄生昆虫達めがけて手で弾き飛ばした。
があっ!
ぎゃぎゃ!
ごがあっ!
銀玉は寄生昆虫の額に命中し、寄生昆虫はそのまま地面に倒れ息絶えた。
トミーロッド
「!」
ボギーウッズ
「ほっ、捕獲レベル40近い虫達を…しかも銀玉で!?」
ラギ
「まさかこれで終わりではないだろう?トミーロッド」
トミーロッド
「はははははっ!久しぶりに楽しめそうだ!」
トミーロッドは背中の羽を開きラギに向かって行った。
そして、校舎のあらゆる場所で学園教師や生徒と美食會と悪忍達の戦いが繰り広げられていた。
グリンパーチ
「ブレスバズーカ!」
シンドバッド
「たあぁぁ!」
そして、美食會副料理長グリンパーチとシンドバッド、ジャーファルの二人が対峙していた。
グリンパーチは巨大なストローから大量の息の塊をシンドバッドに向けて吐き出したが、シンドバッドはバアルに全身魔装した状態で剣を振りかざし、息の塊を真っ二つに切り裂いた
ジャーファル
「眷属器 双蛇鏢(バララーク・セイ)」
グリンパーチ
「んんっ?」
ジャーファルはバララーク・セイでグリンパーチの腕を拘束するが、グリンパーチは6本ある腕の一つにストローを持ち替えて、ストローを口に銜えジャーファルにストローを向け、息を吸い込む。
シンドバッド
「!避けろ!ジャーファル」
ジャーファル
「!」
ジャーファルはすぐにバララーク・セイをグリンパーチの腕から解きその場から離れる。
グリンパーチ
「無駄だ!ブレスミサイル!」
だが、グリンパーチは先ほどの攻撃とは比べ物にならない程の息の塊をジャーファルに向けて吐き出した。
ジャーファル
「!!」
シンドバッド!
「雷光剣(バララークサイカ)!」
ブレスミサイルがジャーファルに直撃する、直前にシンドバッドはバララークサイカを放ちブレイスミサイルをかき消した。
シンドバッド
「無事か?ジャーファル」
ジャーファル
「ええ、心配いりません」
グリンパーチ
「ぐへへへっ、お前中々やるな」
シンドバッド
「貴様こそ、不意打ちをせず正面からくるとはな…名を聞こう」
グリンパーチ
「へっ、俺は美食會副料理長グリンパーチ、お前は?」
シンドバッド
「俺は反転学園、高等部校長シンドバッド」
グリンパーチ
「そうか、シンドバッドもっと遊ぼうぜ」
シンドバッド
「悪いが、これ以上の狼藉は校長として許してはおけん!」
グリンパーチ
「へへへへっ、はあっ!」
シンドバッド
「たあっ!」
グリンパーチの息とシンドバッドの剣がぶつかり合い辺りに爆風が巻き上がった。
ルパン
「あっちはあっちで大変そうだな」
マリア
「……はぁ!」
ルパン
「!」
ルパン達の視線が学園の方に向いているとその隙をつきマリアはアームドギアでルパンのワルサーを弾く
次元
「ルパン!」
調
「今なら!」
次元
「ぐあっ!」
五ェ門
「次元!」
切歌
「たあっ!」
五ェ門
「くっ!」
調は次元の隙をつきアームドギアから小型鋸を射出させ、次元はマグナムの銃口をそらしてしまい、その隙に調はマリアの下に駆け寄り、切歌も五ェ門が次元に注意が向いた一瞬をつき、アームドギアで斬鉄剣を首元から離し、調とマリアに駆け寄る。
ルパン
「あら~」
マリア
「形勢逆転ね、ルパン」
マリア達はアームドギアをルパン達に向けルパン達を屋上の端に追い詰める。
ルパン
「………んっ?」
ルパンはふと、屋上から下を見ると、そこに不二子が車に乗りルパンに手招きをしていた。
マリア
「さぁ、コンパスを渡しなさい!」
ルパン
「悪いな、一度盗んだ物を簡単に手放す程、俺は甘くねえんだ!」
ルパンは屋上の手すりを掴み、そのまま屋上から飛び降り、それに次元達も続いた。
マリア
「なっ!」
調
「飛び降りた!?」
マリア達はすぐにルパン達が飛び降りた場所に向かい、ルパン達が車に乗って逃げていく所を目撃する。
マリア
「逃げられた…」
切歌
「早く追うです!」
切歌はルパン達を追おうと、手すりに手を掛けたが、
マリア
「やめなさい切歌」
切歌
「…!マリア、何で止めるです?」
マリア
「今から追った所で間に合わないわ」
調
「マリア…」
マリア
「それよりも、美食會の連中に連絡を入れないと」
マリアは通信機を取り出し、スイッチを入れ学園にいる美食會や悪忍に連絡を入れる。
ラギとトミーロッドが戦っている場所で、バリーガモンとボギーウッズはただ、その光景を眺めている、その時、ボギーウッズの通信機にマリアから連絡が入る。
ボギーウッズ
「んっ?俺だ…何だお前か……なにっ!?逃げられた!何やってんだ!くそっ!」
バリーガモン
「おい、どうした?」
ボギーウッズ
「フィーネの奴ら、ルパン達を逃がしたそうだ」
バリーガモン
「なにっ?それじゃあコンパスは?」
ボギーウッズ
「ルパン達が持っていっちまったと」
バリーガモン
「けっ、だからガキに任せるべきじゃなかったんだ」
ボギーウッズ
「副料理長!作戦失敗です!戻ってください!」
ボギーウッズはラギと戦っているトミーロッドに逃げるよう声を張り上げる。
トミーロッド
「あぁ?何言ってるんだボギー、やっと面白くなってきたところなのに」
ボギーウッズ
「フィーネのガキ共がドジッたんですよ!それに檻鳥がこれじゃあ捕まえて連れて行く事もできませんよ!」
トミーロッド
「ちっ!使えない奴らだ」
トミーロッドを悪態を付き、再びラギに目を向ける。
トミーロッド
「悪いけど今日はこれまでだ、続きはまた今度」
ラギ
「続きがやりたかったらルパンのように前もって予告状でも出すんだな」
トミーロッド
「けっ、じゃあね」
トミーロッドは羽を広げその場から飛び去っていき、
バリーガモン
「あぁ!副料理長!」
ボギーウッズ
「待ってくださいよ!」
その後をバリーガモンとボギーウッズの二人が着いていった。
ラギ
「ふぅ……やはりまだうまく力をだせないな」
ラギは煙が出ている自分の右手を見てそう呟く。
千冬
「学園長」
そこに、GTロボの残骸を持った千冬がラギの下に歩いてきた。
ラギ
「織斑か、どうした?」
千冬
「美食會と悪忍達は撤退したそうです」
ラギ
「そうか…すぐに放送室に行って職員を集めろ、それに救急車を呼んで生徒の人数を確認しろ、怪我人は救急車で病院に運べ」
千冬
「分かりました」
千冬はGTロボの残骸を投げ捨て、放送室に向かって行った。
ラギ
「ルパンだけなら、まだしも美食會が出てくるとは……んっ?」
すると、ラギの鼻元に雫が落ち、ラギが空を見上げると、雨が降り出してきた。
ラギ
「雨か……」
ラギはその場にじっと立っていたが、何分かして崩壊した校舎に向かって行った。
その頃、ルパン達はあるホテルの一角に集まっていた。
不二子
「さすがねルパン、本物の燕のコンパスだわ」
ルパン
「うふふ、それじゃあ不二子ちゃんがんばったご褒美に熱いベーゼを…」
不二子
「だ~め」
ルパンは不二子にキスをしようと近づいたが、不二子はルパンの手をはらい燕の羅針盤をうっとりと眺める。
次元
「結局不二子の為にコンパスを盗んだのかよ」
ルパン
「いや不二子がさ、燕の羅針盤を取ってきてくれたら私を好きにして良いわって言うもんだからさ」
次元
「けっ、くだらねえ俺達はこんなボロボロのコンパス盗んだせいで美食會なんかと戦うはめになったんだぞ」
五ェ門
「しかしルパン、なぜ美食會や悪忍達はこのコンパスを狙ったのだ?」
ルパン
「えっ?あの…それは」
次元
「確かに、美食會なんてデカイ組織がこんなコンパスのために動くなんざ…ルパン!お前何か隠してるな!」
D
「ルパン、いいかげん吐いたらどうだ?」
ルパン
「なっ、何の事かな?」
D
「そのコンパスは普通のコンパスではない、そうだろ?」
ルパン
「何だ、Dお前知ってたのかよ?」
D
「おいおい、私を誰だと思っているんだ?」
次元
「ルパン」
次元はルパンに詰め寄り、ルパンも遂に根を上げた。
ルパン
「わっ、分かったよ…実はそのコンパスはな」
ルパンが次元達にコンパスの秘密を喋ろうとしていたその頃
学園では雨が降りしきる中、救急車が何台も出入りし、怪我人を運んでいく。
そんな中、御坂は仮設テントでその光景をぼんやりと眺めていた。
御坂
「はぁ…」
当麻
「おい、ビリビリ」
御坂
「えっ?わあっ!」
御坂は声を掛けられ後ろに振り向くと、目の前に当麻が頭に包帯を巻いて自分の間近にいる事に驚き、御坂はその場から飛び上がった。
御坂
「なっ、何であんたがここにいるのよ!?」
当麻
「何でって、怪我して救護班の人に治療してもらったら、お前が見えたからさ」
御坂
「そっ、そう…」
御坂は顔を赤くして、当麻に少しだけ近づく。
当麻
「けど、酷い事するよな」
御坂
「えっ?」
当麻
「美食會だよ、校舎をこんなにしやがって、それに怪我人も多いらしいぞ」
御坂
「そうね…」
当麻
「けど、なんでルパンや美食會の奴ら、コンパスなんか狙ったんだ?」
御坂
「えっ?」
当麻
「いや、俺も一応、あのコンパス見たんだけど、純金で出来てるわけでもないし、コロンブスとか歴史の有名な人が使ってたってわけでもない。何でそんな物盗んだのかなって」
御坂
「あっ!」
当麻の言葉に御坂は昨日、食堂で佐天から聞いた話を思い出した。
当麻
「どうした、ビリビリ?」
御坂
「ビリビリじゃなくて御坂美琴!……確か佐天さんが昨日言ってたのよ、盗まれたコンパスの話」
当麻
「まじで?」
御坂
「うん、確か佐天が言うには、あれは普通の羅針盤じゃないって」
当麻
「普通じゃない?」
御坂
「そう、確か……」
御坂はそう言って、昨日の佐天の言葉を思い出す。
佐天
『確か、燕の羅針盤は昔どこかの大海賊の船長がある一族から貰い受けた物で、コンパスには不思議な力が宿っているとか』
御坂
『不思議な力?』
佐天
『はい、その不思議な力ってのが…』
次元
「望む物を指すだ?」
ホテルでルパンからコンパスの事を聞いた次元はルパンの言葉に驚く。
ルパン
「そう、燕の羅針盤が指すのは方角じゃなくて、望む物なんだよね」
五ェ門
「どう言う意味でござるか?」
ルパン
「元々、燕の羅針盤は18世紀カリブ海を荒らしていた海賊、ジャック・スワロウが持っていたコンパスなんだ」
次元
「18世紀、海賊の黄金時代と呼ばれていた時代か」
ルパン
「あぁ、黒髭エドワード・ティーチやキャプテン・キッド、アン・ボニーとメアリ・リードなど名のある海賊達が海を荒らしまわっていた時代、ジャック・スワロウもそんな海賊の一人だった」
D
「そしてジャック・スワロウはとある部族の占い師と一夜を共にし、コンパスを占い師から貰い受けた」
次元
「その占い師から受け取ったコンパスが燕の羅針盤ってわけか」
ルパン
「あぁ、燕の羅針盤は方角を指さねぇ、他人が見たらただの壊れたコンパスだが、燕の羅針盤は持ち主が心の中で最も欲しているものを指す、そのおかげでスワロウは隠された宝などを簡単に手にいれられた」
D
「だが、海軍の強化によって海賊達は衰退、黒髭やキャプテン・キッドも処刑され、結局海賊の黄金時代は10年も続かなかった」
ルパン
「スワロウは何とか海軍の追ってから逃げ切り、そのままコンパスと共に姿を消した」
次元
「そのキャプテン・スワロウが持ってたコンパスってのが、これか」
不二子
「あっ!」
次元は不二子からコンパスを取り、椅子に座りコンパスを眺める。
次元
「信じられねえな、どっからどう見てもただの壊れたコンパスだ」
不二子
「もぅ!でも素敵じゃない、望む物を指すコンパスなんて」
不二子は次元からコンパスを取り返し、うっとりと眺める。
ルパン
「それじゃあ、不二子ちゃんそろそろ俺と一緒に××しちゃお~」
不二子
「あん、ルパンったら」
次元
「けっ、見ちゃいられねえな」
D
「どこへ行くんだ?次元」
次元
「近くのバーで一杯ひっかける」
次元は、ルパンにあきれ果て、部屋を出てバーに向かおうとする。
五ェ門
「ならば、拙者も付き合おう」
D
「それじゃあ俺も」
五ェ門とDも次元に付き添い、部屋を3人は部屋を出て行く。
ルパン
「ぐふふ、次元達もいなくなった事だし…」
不二子
「もぉ、ルパンったら」
ルパン
「ふ~じこちゃ~ん!」
ルパンはルパン・ダイブでパンツ一枚になり、ベッドに寝そべる不二子に向かって飛び込む。
不二子
「もぉ、ルパンったら甘えんぼさん」
ルパン
「うん、ボク甘えんぼなの」
不二子
「じゃあ甘えんぼのルパンにご褒美あげる」
ルパン
「ごっ、ご褒美!」
不二子
「ちょっとだけ目を閉じて」
ルパン
「閉じる閉じる!不二子ちゃんの為なら一日中ずっと閉じても良いよ」
ルパンは不二子に言われるまま、目を閉じる。
不二子
「ありがとルパン、それじゃあね」
シュッ
ルパン
「ふえっ?」
不二子はベッドのそばに置かれてある机から香水を取ると、それをルパンに吹きかけた。
ルパン
「あっ……ふにゃあぁぁ」
香水をかけられたルパンはそのままベッドに倒れこみ眠ってしまった。
不二子
「ごめんなさいねルパン」
不二子はそう言って脱いだ服を着なおし、テーブルに置かれたコンパスをバッグに入れ部屋を出て行ってしまった。
次元
「パン…おいルパン!」
ルパン
「んっ?…あっ、あれ?」
そして朝、ルパンは目を覚まし目の前に次元達がいる事に気づき、辺りを見回す。
ルパン
「ふっ、不二子は?」
次元
「不二子ならいねえぞ、それにコンパスもな」
ルパン
「えっ?…するとつまり?」
次元
「また不二子に騙されたんだよ、お前は」
ルパン
「あぁ、もう少しだったのに、そりゃないぜ不二子…」
ルパンはがっくりとうな垂れ、次元や五ェ門は呆れた表情を浮かべるが、Dだけは椅子で薄く笑みを浮かべ酒を飲んでいた。
D
「ルパン、そんなにショックを受けることはないぞ」
ルパン
「なに言ってんだ!不二子とは××出来ず、コンパスも取られたんだぞ!」
D
「不二子との××はしょうがないとして、コンパスは大丈夫だ」
次元
「なっ!?おい、それは…」
ルパン
「燕の羅針盤じゃないの!」
そう言うと、Dは懐から不二子が取って行ったはずの燕の羅針盤を取り出した、ルパン達は取られたはずのコンパスがある事に驚く。
ルパン
「D、どっ、どうしたのよこれ?」
D
「どうせ不二子の事だから、コンパスをネコババしようとするんじゃないないかと思って、ホテルに着く前に偽者と入れ替えさせてもらった」
ルパン
「つまり、不二子が持っていったのは?」
D
「俺が作ったただの壊れたコンパスだ」
次元
「ははははははっ!こりゃ良いぜ、不二子はまんまとお前に騙されたってわけだ」
D
「まぁな、それにいつも奴に宝を持っていかれるのは癪だろ」
ごくごくごく
D
「ふぅ、ルパン」
ルパン
「おっと」
Dはグラスを持ち中の酒を飲み干してコンパスをルパンに投げ渡した。
D
「それで、次はどうする?」
ルパン
「そうだな、火でも探すか?」
次元
「はぁ、火だ?」
ルパン
「あぁ、神話の時代、プロメテウスが人類に渡した、プロメテウスの火」
その頃、ラギと学園の3年B組の担任であり体育教師でもあり、そして特異災害対策機動部二課の司令官でもある風鳴弦十郎が美食會と悪忍の襲撃で崩れた校舎の学園長室である問題を話していた。
ラギ
「本当なのか、その話は?」
弦十郎
「はい、生徒達は一名を除き全員無事を確認できました」
ラギ
「その一名と言うのが……」
弦十郎
「はい、高等部1年B組の小日向未来です」
ラギ
「奴らにさらわれたのか…」
弦十郎
「現状から見て、そうだと思われます」
ラギ
「過ぎた事を悔いてもしょうがない、すぐに小日向の捜索を頼む」
弦十郎
「それは、教師の私にですか?」
ラギ
「いいや、特異災害対策機動部二課の司令のお前にだ、二課を総動員してくれるな?」
弦十郎
「分かっています、それでは!」
弦十郎はすぐに未来の捜索に行こうとしたが、
ラギ
「あぁ、ちょっと待て」
弦十郎
「何でしょうか?学園長」
ラギ
「それと後で立花のカルテを渡しに来てくれ」
弦十郎
「!……それは」
ラギ
「私が知らないとでも思っていたか?」
弦十郎
「分かりました、後で学園長にお渡しします」
ラギ
「頼む」
弦十郎は今度こそ本当に部屋から出て行った。
ラギ
「はぁ……」
そして誰もいなくなり、天井がなくなった学園長室でラギは深いため息をついた。
※注
ジャック・スワロウは想像上の人物です。
けして某海賊映画の主人公ではありません。