反転学園~超教師級のダメ侍と超高校級のバカ達の物語~   作:オゼル

26 / 37
十日ぶりの更新です、今回の話でルパンとマリアの関係が明らかになります。

それと金曜ロードショーのルパン三世、自分の所では見えなかったので、動画で見ましたが、結構面白かったです、特にカーチェイスのシーンが


第25話 燕の羅針盤 Ⅵ

ルパンがウェルに撃たれDとも連絡が途絶えてから三日が経ち、次元達はホテルの一室で唯、ルパンかDの連絡が来るのを待っていた。

 

ガチャ

 

すると、部屋のドアが開きそこから気力やら生気やら、まるごと失ってしまったような顔をした銭形が部屋の中に入ってきた。

 

銭形

「まだルパンからの連絡はないか?」

 

次元・五ェ門・不二子

「「「……………」」」

 

銭形

「…そうか」

 

次元達の無言の回答でルパンからの連絡がない事が分かり銭型は崩れるようにソファに腰掛けた。

 

銭形

「もう三日だ、無理かもしれんな……くそっ!こんな事でルパンが死んだら、ワシの人生は何だったんだ?国を捨て、親を捨て、泣きすがる美人を振り切ってまでルパンを追って来たのに」

 

不二子

「ちょっと、3倍増しにして話してない?」

 

銭形

「んっ?何が3倍増しだ!」

 

不二子

「だって、貴方に泣きすがる美女がいるなんて、地球が滅亡してもありえないわよ」

 

銭形

「何だと!?」

 

プルルルプルルル!

 

次元・五ェ門・不二子・銭形

「「「「!!!」」」」

 

不二子の言葉に顔を赤くした銭形が懐から手錠を取り出そうとしたその時、テーブルの上の電話が突如、鳴り響いた。

 

ガチャ

 

次元

「ルパン!ルパンか?」

 

D

『悪いな次元、私だ』

 

次元

「D?いやお前でも良かった、無事だったんだな」

 

D

『おいおい、あれぐらいの爆発で私が死ぬとでも思ったのか?……それより今どこにいる?』

 

次元

「えっ?今は、別のホテルに泊まってるが、」

 

D

『そうか、それじゃあ前にルパンを見つけた小屋を覚えているか?』

 

次元

「小屋?」

 

D

『あの老人と孫の2人が暮らしてる小屋だ、今そこにかくまってもらっている、ルパンも一緒だ』

 

次元

「何っ!?ルパン!」

 

不二子

「ええっ!じゃあ、ルパンは生きてるの?」

 

D

『死んではいないが、まだ目を覚ましていない…とにかくすぐにあの小屋まで来てくれ』

 

次元

「あぁ、分かった!」

 

ガタッ!

 

次元・五ェ門・不二子

「「「あっ」」」

 

次元は電話を切り、椅子から立ち上がりそれに続いて五ェ門と不二子も部屋から出ようとした時、3人はある事を思い出した。

 

銭形

「ルパン…ルパン…ルパン…ルパン………やっほぉぉぉぉ!!ルパンはやっぱり死んでなかったんだ!!」

 

次元

「とっつぁんの事すっかり忘れてたぜ」

 

不二子

「どうする?」

 

五ェ門

「あやつが浮かれている間に姿を消すのが一番」

 

次元

「そうだな」

 

次元達はルパンが生きている事を知ってはしゃいでいる銭形の目を盗み、そのまま部屋から出て、あの老人が住んでいる小屋に向かった。

 

不二子

「けど、どうやってそのおじいちゃんはルパンを見つけたのかしら?あの島からその海岸まで、かなりの距離があると思うんだけど」

 

次元

「それより不二子、お前なんでまだ俺達と一緒にいるんだ?」

 

不二子

「えっ?」

 

五ェ門

「お主は基本、金銭目的でしか動かないはずであろう?」

 

不二子

「何言ってるの!あのDrウェルが私に何やったか分かる?身動きできない事を良い事に何度も私の顔をぶったのよ!普通、女の顔を殴る!?」

 

次元

「なるほど、私怨ってわけか」

 

五ェ門

「んっ?ようやく見えてきたな」

 

次元達は老人が住んでいる小屋が目に入り、そのまま小屋に向かい車を小屋の近くに止めて、小屋の入り口でロックをする。

 

老人

「どちら様かな?」

 

次元

「ここにいるDって奴の知り合いだ」

 

ガチャ

 

老人

「やっと来てくれたか、さぁまずは中へ」

 

次元

「あぁ」

 

ガチャ

 

次元

「それで爺さん、ルパンは?」

 

「あんたがDの仲間かい?」

 

次元

「んっ?」

 

次元達は小屋の中に入り次元が老人にルパンの話を聞こうとした時、小屋の中にいた焔が次元に声をかけてきた。

 

次元

「お前は?」

 

「私は焔、Dの知り合いだ」

 

不二子

「Dの?」

 

「まっ、知り合いと言っても三日前に知り合ったばかりだがな」

 

次元

「三日前?じゃあお前達はあの島にいたのか」

 

「まぁな、それとルパンはあの部屋の中で寝てる、顔でも見に行ったらどうだ?」

 

次元

「そうか」

 

次元達は焔が指差した部屋に向かい、部屋の前に着きドアをノックした。

 

D

「誰だ?」

 

次元

「俺だ」

 

ガチャ

 

部屋からDの声が聞こえそれに次元が返事をすると、部屋のドアが開き、Dが顔を見せた。

 

D

「意外と早かったな」

 

次元

「それで、ルパンの具合はどうだ?」

 

D

「熱は下がった、あの老人のおかげだ」

 

ドタドタドタ!

 

「んっ?おい、誰かこっちに近づいてきてるぞ」

 

次元

「なにっ?」

 

D

「美食會か悪忍の連中につけられたんじゃないだろうな?」

 

ドタドタドタドタドタ!

 

「いや、足音からすると1人だ…それにこんなドタドタ足音なんか立てる馬鹿が悪忍にいるはず…」

 

ドタアァァァン!!

 

銭形

「ルパァァァァァン!!」

 

焔が“いるはずない”と言いかけた瞬間、ドアが強く開かれ、銭形が小屋の中に入ってきた。

 

次元

「ぜっ、銭形!」

 

銭形

「ふんっ!ワシが浮かれてお前達が逃げだした事に気が付かない馬鹿だと思ったか?」

 

D

「どうする?」

 

次元

「眠らせるか?」

 

五ェ門

「それしかあるまい」

 

銭形

「ルパン!その部屋にいるんだな!ルパン三世逮捕だあぁぁぁぁ!!」

 

D・次元・五ェ門

「「「!」」」

 

D、次元、五ェ門は銭形がこちらに向かってきて、武器を構えたが、

 

老人

「こりゃ!」

 

ガンッ!

 

銭形

「がっ!」

 

後ろにいた老人が桶で銭形の頭を力いっぱい殴りつけた。

 

老人

「怪我人に何するつもりじゃ」

 

次元

「……爺さん、やるな」

 

老人

「いや、なに…それで、この男はどうするつもりじゃ?なにやら逮捕だとか叫んでいたが」

 

次元

「いやっ…まぁ、その、あまり気にしないでくれ」

 

老人

「んっ?……まっ、いいじゃろ縄で縛っておいてドアの前にでも置いておくよ」

 

次元

「悪いな爺さん」

 

老人

「なに、気にしなさんな」

 

次元は老人にお礼を言って、ルパンが寝ている部屋に入る。

 

五ェ門

「しかしD、お主あの爆発からどうやって助かったのだ?」

 

D

「あぁ、それはだな」

 

Dは五ェ門に城での話を話し始めた。

 

ピィィィィィ!!

 

D

(これは!)

 

D

「伏せろ!」

 

「?」

 

シュウウウウウ!

 

ドォォォォォン!!

 

白い閃光が放たれ、パソコンが爆発した瞬間、Dは自分と焔達を覆うように青色の障壁を張り爆発から身を防ぐ。

 

D

「無事か?」

 

「………あっ、あんたは一体?」

 

D

「私の正体など今はどうでも良い、それより」

 

悪忍1

「Drウェルの部屋で爆発が起こったぞ、急げ!」

 

悪忍2

「承知!」

 

「あぁ、完全にばれたな」

 

D

「ひとまず逃げたほうが良いだろう」

 

「しょうがない、詠、日影、未来、春香、逃げるぞ」

 

Dと焔達は爆発で壁が崩れたウェルの部屋から飛び降り、城から脱出する。

 

D

「その後、お前達と連絡を取ろうとしたんだが、通信機は爆発の衝撃で壊れて使い物にならなくてな、なんとかボートを盗んで島から脱出した後に、あの老人と出会ってな、しかしあの老人がルパンを助けたと聞いた時は驚いたよ」

 

ガチャ

 

次元

「?」

 

ドアが開く音が聞こえ、次元がドアに目を向けると、老人の孫が水が入ったコップを持って部屋の中に入ってきた。

 

「お水」

 

次元

「あぁ、悪いな」

 

老人の孫は水が入ったコップを持って寝ているルパンに近づき水を飲ませようとした時、

 

ルパン

「うぅ……」

 

今まで眠っていたルパンの目が開き、隣にいる老人の孫に気づく。

 

老人の孫

「…………」

 

ルパン

「よぉセレナ、久しぶりだな」

 

D

「?」

 

次元

「気が付きやがった」

 

次元達はルパンが目を覚ました事に気づくとルパンに声をかけ始める。

 

次元

「ルパン、傷はどうだ?」

 

ルパン

「次元、五ェ門、不二子、それにDも、久しぶりだな」

 

次元

「久しぶり?」

 

不二子

「なに言ってるのルパン?」

 

五ェ門

「おそらくは傷による一時的な混乱であろう」

 

ルパン

「セレナ、今日はお姉ちゃんと一緒じゃないのか?」

 

ルパンは老人の孫の頭をなでながら、孫の事をセレナと呼んだ。

 

不二子

「セレナって、この子の名前?」

 

次元

「いや、ルパンも俺達も、こいつの名前は知らねえはずだぞ」

 

D

「ルパン、なぜセレナの名を知っている?」

 

次元

「?」

 

五ェ門

「どういう事でござる?」

 

D

「セレナ・カデンツァヴナ・イヴは、マリア・カデンツァヴナ・イヴの実の妹だ」

 

不二子

「ええっ?」

 

次元

「妹!?」

 

ルパン

「マリア…………!」

 

ルパンはマリアの名に反応すると、序所に意識が戻り始め。

 

次元

「ルパン?」

 

ガバッ!

 

次元

「おわっ!」

 

ルパン

「次元!今日は何日だ!?あれから何日経った!?」

 

次元

「みっ、三日だ」

 

ルパン

「何だって?もう三日も…こうしちゃいられねぇ!」

 

グッ!

 

ルパン

「うっ……」

 

ルパンは自分がウェルに撃たれてから三日経った事を知りベッドから起き上がろうとしたが、ウェルに打たれた胸の傷が痛みだし、ベッドにうずくまってしまった。

 

次元

「ほら、無理するんじゃねえよ傷口が開いちまうぞ」

 

ルパン

「食い物だ、食い物持って来い」

 

次元

「食い物って?お粥か?」

 

ルパン

「血が足りねえ、何でも良いじゃんじゃん持って来い」

 

次元

「そんな事言ったってよ」

 

「私らが何とかするよ」

 

次元

「えっ?あぁ、すまねえな穣ちゃん」

 

「気にするな、少しの間待っててくれ」

 

そう言って焔はその場から煙のように消えてしまった。

 

そして30分後

 

むしゃむしゃ、がぶがぶ!

 

焔が持ってきたチキン、ソーセージ、パン、チーズ、ワイン、そして何故かモヤシがトレーに乗せられルパンが眠っているベットに置かれると、ルパンはその食べ物にむしゃぶりつき始めた。

 

D

「ばか者、そんな急いで食べるな、胃が受け付けないぞ」

 

ルパン

「うるへぇ!12時間もあればジェット機だっても直らぁ!」

 

ガブガブガブ!

 

D・五ェ門・不二子・焔

「「「「…………」」」」

 

次元

「ダメだこりゃ」

 

呆れる次元達を尻目にルパンは残りの食べ物をかき集めると、それを一気に口の中に入れた。

 

ムシャムシャムシャムシャ……

 

ルパン

「……………うっ!」

 

だが、さすがに一気に食べ過ぎたためか、ルパンは顔を青くし両手で口を押さえる。

 

次元

「ほら言わんこっちゃねぇ、洗面器か?」

 

ルパン

「んぐ、もご、んぐ」

 

次元

「あぁ?何?」

 

ルパンが苦しそうに発す言葉を次元は耳を傾け聞き、

 

次元

「食ったから寝るって」

 

そしてルパンが再び寝息を立て始めてから少し時間が経ち

 

D

「しかしなぜルパンはマリア・カデンツァヴナ・イヴの妹の名を知っていたのか」

 

次元

「さぁな」

 

不二子

「唯の偶然じゃないの?本当はどっかでナンパした双子の名前とか」

 

ルパン

「そんなんじゃねえ」

 

不二子

「!ルパン」

 

次元

「お前、起きてたのか」

 

ルパン

「もう十年以上も昔だ、俺は一人で売り出そうとしている青二才だった」

 

そしてルパンは、嘗ての自分を思い返していた。

 

宝石店の店員達を縄で縛りつけ、掃除機で宝石をごっそりと盗み、大勢の警察から逃げ出し、その宝石を売った金でカジノで大勝し、女をはべらせ有頂天になるルパン。

 

ルパン

「馬鹿やって、挙句の果てに俺は連邦警察の鼻をあかそうと警察の重要機密を盗もうとしたんだ」

 

D

「それで、失敗したと」

 

ルパン

「あぁ…」

 

ブゥゥゥゥゥ

 

ルパン

「くそっ!しつこいったらありゃしねぇ!」

 

ルパンは情報管理施設から書類を盗み出したため、武装した警官や兵士達に追われていた。

 

ルパン

「これがそんなに大事な物なのか?」

 

ルパン

(誤算だったのは、俺が盗んだ書類は国家がどんな手段を取ってでも秘密を守らなくてはいけなかった物だったんだ、そして)

 

ルパン

「!」

 

ドォォォォン!

 

橋の上でルパンを待ち伏せしていた兵士がルパンに向けてバズーかを放ち、バズーカの弾頭はルパンのバイクに直撃し、ルパンは爆風で海の中に落ちていった。

 

隊長

「このバカ者!書類まで爆破してどうする!」

 

橋の上では兵の隊長であろう男がルパンにバズーカを撃った兵士を怒鳴り散らしていた。

 

兵士

「申し訳ありません!しかし、ルパンに書類の中の情報を見られてしまった場合、ルパン共々、書類も消さなくてはと思い!」

 

隊長

「もういい!兎に角、今はルパンの確保だ、お前も早く行け!」

 

兵士

「はっ!」

 

隊長に言われ、兵士はその場から走り去っていった。

 

隊長

「しかし、我々陸軍まで導入するとは、一体何なんだレセプターチルドレンってのは?」

 

ルパン

「………くそっ」

 

海に投げ出されたルパンは、薄れ行く意識の中、海を泳ぎどこかの岸に這い上がり、何とか小さな木の下に隠れたが、もう一歩も動けなくなってしまった。

 

ルパン

(何とか岸に這い上がったが、もう身動き取れなかった)

 

ルパンが身動きが取れないまま、そのまま夜が明け、日が昇ってもルパンはその場から動けなかった。

 

キャッ、キャッ

 

すると、近くから子供の声が聞こえ、ルパンは自分が終わりに近づいていると感じ始めた。

 

???

「!」

 

そして、ルパンは1人の少女と目が合った。

 

ルパン

「…………」

 

???

「…………」

 

ダッ!

 

ルパンと目があった少女はその場から走り出した。

 

ルパン

(あの時は、年貢の納めが来たと思ったってけな)

 

ルパンは、あの少女が警察に自分の事を話すだろうと思っていたが、

 

???

「あの…これ」

 

ルパンが目を開けると、そこには先ほどの少女ともう1人、目の前にいる少女より少し背が高いピンク色の髪をした少女が自分の目の前に立ち、最初にあった少女は水が入ったコップをルパンに向ける。

 

???

「お水」

 

ルパン

「!……ありがとよ」

 

ルパンは何とか右手を動かし、少女がくれた水を飲み始めた。

 

ルパン

(それが俺とセレナ、そしてマリアとの出会いだった)

 

ルパン

(傷が癒えた俺はすぐに街から出た、だが何故か俺はその一ヵ月後になぜか2人がいる街に足を運んでいた。)

 

街を歩いていたルパンは、とある孤児院にマリアとセレナを見つけ、二人に近づいていく。

 

ルパン

(2人は俺の事を覚えててな、セレナは俺を見てすぐに走ってきたんだがマリアは俺に警戒してたっけな)

 

ルパンはこの前の礼にと花束をセレナに渡し、セレナはとても喜んでマリアにその花束を見せ、それを見たマリアはルパンに目を向けて軽くお礼をし、それを見たルパンは2人に手を振り孤児院から出て行く。

 

ルパン

(それから俺は月に一度、2人に会いに行っていた、よく分からないんだが、放っておけなかったんだ、あの二人を見てるとな)

 

暖かい春の風が吹ぶく公園でルパンは2人と一緒にベンチでホットドックを食べながら笑いあい。

 

夏の日差しが暑い日には、海に泳ぎに行き。

 

秋の冷たい風を浴びながら、紅葉が舞い散る道を3人で歩く。

 

雪が降り積もる冬の日にはマリアとセレナは、ルパンの顔に似せた雪だるまを作って、それを見たルパンはニヒヒと笑う。

 

そして、

 

ルパン

「よっ、セレナ」

 

セレナ

「あっ!おじさん」

 

セレナは孤児院に来たルパンに気づくと走り出し、ルパンに抱きついた。

 

セレナ

「会いたかった」

 

ルパン

「そうかそうか、あれ?マリアはどうしたんだ?」

 

ルパンが辺りを見回していると、

 

マリア

「わっ!」

 

ルパン

「どわっ!…なんだ、マリアそこにいたのかよ」

 

ルパンは後ろから突然、大声をかけられ驚き後ろを振り向くと、そこにはマリアが笑いながら自分の後ろに立っていた。

 

マリア

「びっくりした?」

 

ルパン

「あぁ、びっくりしたぜ俺の後ろを取るとは、お主中々やりあるな」

 

マリア

「本当?じゃあ、おじさんの名前教えてよ」

 

ルパン

「えっ?いや…それとこれとは」

 

マリア

「どうして?」

 

セレナ

「私もおじさんの名前知りたいな」

 

ルパン

「まいったな……あっ!そうだ、今日は2人にプレゼントがあるんだった!」

 

マリア

「あっ、ごまかした!」

 

ルパン

「うっ……そんな風に言うんだったら、プレセントはあげねえぞ」

 

マリア・セレナ

「「えぇぇぇ」」

 

ルパン

「………へっ、嘘だよ、嘘、ほら」

 

ルパンはそう言って、ポケットからペンドントを入れるような、長方形の箱を取り出すと、それをマリアに手渡す。

 

マリア

「何、これ?」

 

ルパン

「開けてみな」

 

マリア

「?………わぁ」

 

セレナ

「何々?わぁ!」

 

ルパンが2人に渡した箱には燕のペンダントが入っていた。

 

セレナ

「きれい」

 

マリア

「あれ?でもこのペンダント、紐が二つ付いてる」

 

マリアはペンダントに紐が二つついている事に気づき、頭をかしげた。

 

ルパン

「あぁ、実はこのペンダントはな、二つで一つなんだ」

 

マリア・セレナ

「「ふたつでひとつ?」」

 

ルパン

「ちょっと貸してみな」

 

マリア

「うっ、うん」

 

ルパン

「おりゃ」

 

パキッ

 

マリア

「ああっ!」

 

セレナ

「割っちゃった」

 

マリアはルパンに言われ、ペンダントを渡すと、ルパンはペンダントを二つに割ってしまった。

 

ルパン

「大丈夫だよ、このペンダントは元々割れてるんだ」

 

マリア

「えっ?そうなの」

 

ルパン

「あぁ」

 

セレナ

「おじさん、これ本当にもらって良いの?」

 

ルパン

「良いも何も、それはお前達のプレゼントだぜ」

 

セレナ

「わぁ~い」

 

セレナはルパンの言葉を聞くと、ペンダントを持って庭を走り回る。

 

マリア

「あっセレナ、そんなに走ってたら転んじゃうわよ」

 

セレナ

「きゃっ!」

 

コテッ

 

セレナは落ちていた石に躓いてしまい、その場に転んでしまった。

 

ルパン・マリア

「「あっ」」

 

セレナ

「うぅ」

 

マリア

「セレナ!大丈夫?」

 

セレナ

「うっ、うん平気……あぁ!」

 

セレナは顔についた泥を取って、マリアに心配ないと言いかけたが、握っていたペンダントを見て、驚く。

 

ルパンからもらった燕のペンダントの羽の部分が折れてしまっていたからだ。

 

ルパン

「おい、大丈夫か?セレナ」

 

セレナ

「どうしよう、せっかくおじさんからもらったのに」

 

翼の折れた燕のペンダントを見て、セレナの目から涙が溢れ出す。

 

ルパン

「泣くなよ、セレナ、大丈夫さ、これぐらい壊れても直ぐに直せる」

 

セレナ

「えっ?本当に」

 

ルパン

「あぁ本当だ、だからもう泣くな」

 

セレナ

「うっ…うん」

 

ルパン

「じゃあ、俺はもう行くぜ」

 

ルパンはセレナからペンダントを預かると、立ち上がり外に足を向ける。

 

マリア

「えっ?もう行っちゃうの?」

 

ルパン

「あぁ、少し忙しくてな、それじゃあな」

 

マリア

「……おじさん」

 

ルパン

「?」

 

マリア

「約束して、私が大きくなったら……」

 

バサバサバサバサ!

 

孤児院の屋根に止まっていた鳩達が一斉に飛び立ち、辺りに羽音が響く。

 

ルパン

「……考えとくぜ、マリア」

 

ルパン

(その一ヵ月後、俺は知り合いにペンダントを修復してもらって、マリア達に会いに行ったんだ……だけど)

 

ルパン

「えっ?引きとった?」

 

シスター

「えぇ、どこかの施設の方々が引き取りたいと」

 

ルパン

「………そうですか」

 

シスター

「ごめんなさいね、最後にもう一度貴方にマリアとセレナを会わせたかったのだけど」

 

ルパン

「良いんですよ、それじゃ」

 

ルパンは後ろを振り向き、孤児院を出て行った。

 

ルパン

「恥ずかしい話さ、あのペンダントを見るまですっかり忘れちまってた」

 

次元・五ェ門・不二子・D・焔

「「「「「……………」」」」」

 

ルパン

「マリアがいたって事は、セレナもFISにいるんだろうな」

 

D

「……ルパン、話しておかなくてはならないことがある」

 

ルパン

「?」

 

D

「セレナ・カデンツァヴナ・イヴは、もうこの世にはいない」

 

ルパン

「なっ!?」

 

D

「6年前のある事件でな」

 

ルパン

「……そうか」

 

D

「あまり驚かないんだな」

 

ルパン

「マリアの変わりようからしてもしかしたらとは思ってんだが…そうか」

 

次元

「D、何でお前そんな事知ってんだ」

 

D

「これだよ」

 

Dはそう言って棚に置かれていた書類を次元に手渡した。

 

次元

「こいつは?」

 

D

「Drウェルのパソコンからコピーしたものだ、あの男、かなりのゲスだぞ」

 

次元

「?」

 

Dに言われ、次元達はその書類を見始めた。

 

そして、

 

D

「感想は?」

 

次元

「感想も何も…」

 

不二子

「やっぱりあの男、クズよ、それもクズの中のクズね」

 

五ェ門

「この様な外道は許せん」

 

ルパン

「最初から、これが目的だったとはな、人類救済が聞いて呆れるぜ」

 

D

「!」

 

ルパン

「どうした、D?」

 

D

「ルパン、やばい事が起こってるかもしれんぞ」

 

ルパン

「何だって?」

 

D

「あの島の近くで嫌な力が感じられる、急がなくては手をくれになるかもしれん」

 

ルパン

「……そうか」

 

D

「それで、どうする?」

 

ルパン

「へっ、やるしかねえだろ!」

 

ルパンはベッドから起き上がり、掛けていたジャケットを羽織り、それに続き、次元達も立ち上がり、ルパン達は部屋を出る。

 

老人

「おや、動いて大丈夫なのかね?」

 

ルパン

「あぁ、爺さん世話になったな」

 

老人

「そうか、それじゃあ選別じゃ、外にある奴を使ってくれ」

 

ルパン

「?」

 

次元・五ェ門

「「?」」

 

老人の言葉に首をかしげながら、ルパン達が小屋を出ると

 

ルパン

「なぁっ!?」

 

次元

「おい、こいつは」

 

そこには一機の飛行艇が海に浮かんでいた。

 

老人

「使いなさい、足は必要じゃろう」

 

ルパン

「爺さん、あんた一体?」

 

老人

「んっ?なに、唯の世話好きな老人じゃよ、ルパン三世」

 

ルパン

「………」

 

老人

「早く行って、その子を救ってあげなさい」

 

ルパン

「……あぁ、ありがとうよ爺さん」

 

ルパン達は老人に礼を言い飛行艇に乗り込もうとしたが、

 

銭形

「待て!」

 

小屋から縄を解いた銭形がルパン達の前に立ちはだかった。

 

ルパン

「とっつぁん!」

 

銭形

「…………」

 

次元

「くそっ!」

 

次元と五ェ門はマグナムと斬鉄剣を構える。

 

ルパン

「とっつぁん、悪いけどよ、今はとっつぁんにかまってる暇は…」

 

銭形

「何を勘違いしている」

 

ルパン

「?」

 

銭形

「ワシは学園を襲った奴らを捕まえにいくだけだ」

 

ルパン

「とっつぁん、手、貸してくれるのか?」

 

銭形

「ふっ、勘違いするなよルパン、お前を逃がすつもりはないからな」

 

ルパン

「…あぁ、分かってるって」

 

そしてルパン達と銭形は飛行艇に乗り込むが、Dは焔と話をしていた。

 

D

「すまないな、手は貸せそうに無い」

 

「気にするな、お前はお前で自分のするべき事をすれば良いさ」

 

D

「どうせ目的地は同じだ、乗っていくか」

 

「いや、遠慮しておく」

 

D

「そうか……ならば焔」

 

「?」

 

D

「これを貴様に貸そう」

 

Dはそう言って持っていた細長いトランクから槍を取り出し、それを焔に手渡した。

 

「こいつは?」

 

D

「その槍はかならずお前の力になるだろう」

 

「……そうか、ありがたく使わせてもらおう」

 

D

「では、さらばだ」

 

Dはそう言い残し、飛行艇に乗り込もうとしたが、

 

D

「念の為に言っておくが、貸しただけだからな、ちゃんと返せよ」

 

「あ、あぁ、分かってる」

 

D

「それではな」

 

今度こそ、Dは飛行艇に乗り込む。

 

「さて、私も行くとするか」

 

焔もその場から消えるように去って行く。

 

ルパン

「行くぜ!」

 

そして、ルパン達が乗った飛行艇も飛び立っていく。

 

老人

「…………」

 

ルパン達を見送る、老人の下に孫が近寄ってきた。

 

老人

「ご苦労だったな」

 

こくっ

 

シュウウウウウ

 

孫が老人に頭を下げると、孫の体が消え、一枚の黒い羽になった。

 

老人

「さて、」

 

そして、老人のまわりに黒い煙が立ち込め、老人を包み込むと、

 

ラギ

「我々も動くとするか」

 

老人の姿は消え、ラギが煙の中から現われた。

 

そして、ラギはポケットから携帯を取り出すと、どこかに電話をかけた。

 

ラギ

「私だ、準備の方はどうなっている?…そうか、ではすぐに行動を開始する、美食會と悪忍に誰の生徒に手を出したのか教えてやらねばならないからな」

 

ラギ

「やられたらやり返す 倍返しだ!」

 




次回からはバトルシーンを多めにしようと思っています。

それとカリ城と最後のは半沢直樹を意識して書いちゃいました。

少しの手違いで最初の更新を排除してしまい、実際は二回目の更新です。
ご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。