図書室の天使さん   作:史上最強のラーメン

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番外編です。すいません。本編は書き進めてるからチョットマッテテ〜。まだ本編時間かかりそうです。いつ出来るかは未定です。

さて、今回の話ですがifです。前の番外編でヨハネ様といい感じになった我らが末期野郎ですが、今度はルビィちゃんと...
あと今回番外編って事で4000字くらいで終わらせようとしたんだ。そしたら何故か9000字オーバーで過去最長になっちゃったんだ。どうしてこうなった...
やっぱり長ければ長いほどミスが多発したり言葉のレパートリーが無くなり内容が薄くなってしまいます。日本語描写おかしな所があるかもしれません。すいません。あった場合はご報告ください。ただしアンチコメは出来るだけやめちくり〜



UA11111、お気に入り件数111突破記念。なんて可愛らしいルビィちゃん...俺でなきゃ見逃しちゃうね

とある喫茶店の一席にて、一組の男女が向かい合い何かを話し合ってた。女性の方は綺麗な黒髪を腰の辺りまで伸ばした麗人。座る姿勢の良さやその他の所作から育ちの良さが伺える。男性の方は何処にでもいる量産型な顔立ちをしている。しかしその平凡な顔は酷く青ざめており、なにやら不穏な雰囲気を漂わせていた。

 

 

「僕、大学で特に専攻したい学問があった訳では無いんですが、兎に角良い大学に入れば将来お金を沢山稼げそうだと思った訳ですよ。それであの子に男らしくルイヴィ◯ンのバックなんかを送ったりして、幸せに暮らせればなーって思いながらルビィちゃんとパンフレットを見ながら全国の大学を吟味しました。でも結局ルビィちゃんは花丸と同じ大学に行っちゃって.....僕もルビィちゃんと同じ大学に通うっていう選択肢もあったのは分かります。ですが、やはり今僕が通っている大学の方が優良企業への就職実績が良いですし、ルビィちゃんに『寂しいけど、未来君は自分の道を行かなくちゃ!』って言われた瞬間ルビィちゃんの成長を感じると共に将来ルビィちゃんに楽をさせてあげるっていう自分の使命に気が付きました。そんなこんなで東京の大学に入学したんですが、入学式の時に気が付きました。ルビィちゃんがヤ◯サーに捕まったらどうしようって。僕は大事なことを見落としていました。ルビィちゃんは素直な子だから優男を偽ったヤリ◯ー野郎に着いて行ってしまうかも...まぁ、そんな素直な所もルビィちゃんの魅力の一つではあるんですが。ルビィちゃんは可愛いなぁ...でも、もしそんな事が起こっていたらと考えると夜も...夜も眠れなくて.....うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「あなた、そのような話をする為だけに私を呼び出したのですか?」

 

 

 

 

 

 

 

●●●

 

俺は高校卒業後、東京の大学に進学した。その関係で三月の終わり頃に東京のマンションに越してきた訳なんだけど、なんと隣の部屋の住人がダイヤさんだったのだ。これだけ聞くと変態な諸君は色々妄想しちゃうだろうが残念な事に何も無いんだ。『硬度10の隣人大和撫子と...』みたいなタイトルの薄い本を製作する事は許可しよう。いや、作って下さいお願いします。

話は逸れたが、そんな訳で俺はダイヤさんには何かとお世話になっていた。

 

 

「そもそも、そんなにルビィが危険な目に遭っていないか気になるのなら電話すれば良いだけの話でしょう?」

 

何だかんだで俺の相談に乗ってくれるダイヤさん。東京に引っ越してきてまだ日は浅いが、ダイヤさんには本当に助けて貰ってばかりいる。

 

「いや、ルビィちゃんも新生活が始まって忙しいかなと思ってまして...」

 

電話したいのは山々なんだけどね。ルビィちゃんも大学の授業形式に慣れたり、サークルとかも決めなきゃいけないと思うから電話しにくいんだよな。

でもそろそろ電話禁生活一ヶ月を超えそうで、この放置プレイにもそろそろ飽きてきたし今夜電話してみようかな。ルビィちゃんのボイスは電話越しでも、否、電話越しだからよりエッチく感じるんだよね。女子との通話、恐るべし!!

 

「はぁ...あなた達はどうしてこう...」

 

なんか意味深そうな事言われてから溜め息ついて呆れられたんだけど。

 

「なんですか?」

 

「いえ、なにも」

 

そう言ってダイヤさんは注文したホットコーヒーを口にする。ブラックだぁ...大人だなぁ...

 

 

「先日ルビィから相談されましたわ。未来さんから連絡が無くて寂しいと」

 

「それ本当ですか!?」

 

やっぱり俺とルビィちゃんの心は繋がっていた!?いや〜愛されてて嬉しいですな〜!!

 

でもっ!くっ...!

 

「そんなっ...!寂しいなら連絡してくれればいいのに...!ルビィちゃんの為ならどんな大事な予定もドタキャンして時間を作るのに!」

 

 

『一にルビィちゃん、二にルビィちゃま、三、四が無くて、五にりゅびぃちゅゎん』とかいう言葉を作るレベルでルビィちゃん優先だからな。

あとなんか最近レディファーストやら都民ファーストやらファストフードみたいな言葉が流行りだが俺は圧倒的なるルビィちゃんファーストなんでね。ルビィちゃんの為ならブラジルからでも駆けつけるし、ルビィちゃんに命令されればどんな要求だろうが迅速に対応する自信があります。信頼と実績のパシリ屋の天城でござんす!!

 

 

「そういえば未来さんは明日から、というよりゴールデンウィークは何かご予定はありますか?」

 

おや?まさかデートのお誘いですか?いや、でも俺にはルビィちゃんという心に決めた人がおりまして...

 

 

「ゴールデンウィークですか?何も無いですね。僕、サークルも部活も入っていませんので」

 

俺ってば、サークルも部活も入って無い大学生活非エンジョイ勢なんだ。部活なんて今まで碌に運動部に所属してなかった俺には無理な話だし、サークルはちょっと偏見持ってるから入りたく無いんだよね。サークルって失礼だけどお遊びっていうイメージがあるんだよ。中には真面目な集団もあるのは分かるんだけど、サークルと言えば「やっぱ飲みっしょwww」とか、「ウェーイwww」っていう感じなんだよなぁ...真面目に活動してる方には謝罪します。

 

「私、明日から実家に帰ろうと思っているのですが未来さんもご一緒にどうですか?」

 

 

「行きます!!」

 

 

ほんと、頼りになる義姉様で助かっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

約一ヶ月ぶりに故郷、内浦に帰還した俺は黒澤家に向かった。久し振りのルビィちゃんとの再会を喜びながらも、お義母さんとお義父さんへの挨拶と東京土産を献上することは忘れない俺。まぁ、お義父さんとお義母さんは二人ともとても親切な方なのでお土産を献上しなかった位で俺のイメージがダウンする事は無いと思うが。

 

一通りの(カルマ)(オシャレなワードを使っていくスタイル)を終えた俺は、黒澤家の茶室にてダイヤさんとルビィちゃんと談笑していた。

 

 

「東京ってば本当、人多すぎで外に出るだけで疲れるんだよね。やっぱり内浦の方が落ち着いてて俺は好きだなって思ったよ。そういうルビィは学校どう?その...嫌な事とか無い?」

 

ルビィちゃんが◯リサーに捕り、乱◯パーティーの映像が東京にいる俺の元に送りつけられ、俺はそれを見てルビィちゃんを守れなかった無力感に襲われながらもルビィちゃんの普段とは違う艶やかな姿に興奮してしまうのだった...みたいな流れは流石に御免だ。俺、NTR系はNGなんで。

 

 

「大丈夫だよ。ちゃんと友達も出来たし、なんと言っても花丸ちゃんが一緒だからね!」

 

笑顔を浮かべながらルビィちゃんはそう言う。あぁ...ルビィちゃんきゃわぅぃぃ...

そっか、花丸が一緒だもんな。要らない心配だったな。花丸なら得意の毒舌でナンパ野郎を粉砕!玉砕!大喝采!しそうだしな。俺も高校の時に何度も心を折られて花丸の僕になりたいとか思っちゃったしね...

 

 

「未来くんはもう一人暮らし慣れた?お料理とか大変だよね、一人だと」

 

一人暮らし...慣れない。だってルビィちゃんがいないから!!って言ってイチャラブしたいけど度胸がBUMP OF CHICKENの俺にはまだそんな事言えないんだ...

 

「ん〜、まだ慣れない所も沢山あるけど大丈夫だよ。食事に関してはたまにダイヤさんがご飯差し入れてくれてるから心配無いし、よく一緒にご飯食べてるから孤食でも無いしね」

 

「え?」

 

「あとこの前風邪引いちゃったんだけど、その時もダイヤさんが看病してくれて...」

 

「ちょっと、未来さん...」

 

ん?ダイヤさんどうしたんだろう?まぁいいや。

 

「この前なんか家の近所のお得なスーパーも教えてくれたし」

 

「そのついでに大学に着ていく用のオシャレな服も見繕ってくれたしね。いやー、都会の大学生のハイレベルさに驚いてたから助かったよ」

 

「あと、今日も新幹線満席で予約出来なかったから車出してくれたしね。本当、ダイヤさんにはお世話になってばかりでーーー」

 

「未来くん」

 

「......え?」

 

な、なんだ?なんか今まで聞いたこともない声のトーンなんだけど。え?ルビィちゃんこんな声出んの?

 

「未来君が元気そうでルビィとっても嬉しいよ」

 

ルビィちゃん威圧感やべぇ...!こ、これはまさか...怒ってらっしゃる?

 

「嬉しいけどね...おねぃちゃにあんまり迷惑かけたらダメだよ?おねぃちゃは忙しいんだから」

 

へぇ、ルビィちゃんって怒るとこんな風なんだぁ......って違う違う!怖すぎだろ!?

 

「は、はいぃ!すいませんでした!」

 

普段怒らない人を怒らせるとこんなに怖いんだな。

 

「ルビィに謝らないで。おねぃちゃに謝ってね」

 

「ダイヤさんすいませんでした!!」

 

怒らせた原因は正直分からなかったがここは頭を下げておく。え?鈍い?みんな分かんの?すっげーなー。みんな童◯だと思ってたけど案外女心分かるんだな!(すいませんでした。アンチコメは勘弁な)

 

「え?い、いや...そんな謝られるような事でもありませんし大丈ーーー」

 

「おねぃちゃも」

 

「ル、ルビィ?」

 

お怒りのルビィちゃんはダイヤさんに対しても何かお小言があるようだ。こ、怖えぇ...ダイヤさんも戸惑ってるよ...

 

「あんまり未来君を甘やかしたらダメだよ?」

 

「は、はい...以後気をつけますわ...」

 

ダイヤさんの態度を見て俺は理解した...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こりゃ将来尻に敷かれるな、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

俺とルビィちゃんは高二の冬から付き合い始めた。

高校生活二年目、一年生の時と変わらず、スクールアイドルとして頑張っている花丸、ルビィちゃん、善子とそれを微力ながらもサポートする俺。このままずっとこんな関係が続けば...と考えながらも思い悩んでいる自分がいた。

スクールアイドルとなり、多くの経験を積み成長していく彼女の存在はいつの間にか俺の中でとても大切なものになっていた。その感情を理解したのは彼女が冬の函館から帰ってきてからだったが。しかし、理解した所でどうにもならない。俺と彼女じゃ顔面偏差値が釣り合わない。もしこの感情を彼女に伝えてしまえばもうそれまでのような関係ではいられないだろう、等と思っていた。が、もしもを想像してしまう俺も存在しており、所謂ジレンマ的な状況に陥っていた。

しかし、人生とは分からないもので高二の冬、俺は彼女から告白された。正直俺のどこに魅力を感じたのか理解できなかった。俺なんてただ勉強が出来て運動が出来るだけのフツメンだ。そんな事でモテるのは小学生までなはず...と思っている事を全て伝えた俺だったが、彼女は俺の目を真っ直ぐに見つめながら、お前の全てが好きだ、とそんな男らしい言葉を送ってくれたが故、俺はルビィの姉御に一生ついて行く決心をしたのだった。

 

あ、あれれぇ?なんか長ったらしくて最後適当になったけど、99パーセントは本当だからね。

 

「ルビィちゃん怖かったなぁ...」

 

流石の俺もあの状態のルビィちゃんに怒られたいとか思ったりはしないからな?...ん?疑問形?まぁいいや。

ルビィちゃんに怒られてから数時間後、俺は実家に帰ってきていた。いつも通り父と母は仕事で家を留守にしているようだったので帰省した意味ェ...ってなったけどね。

 

「ん?誰だろ...こんな時間に」

 

自室のベッドに横になりながら、ルビィちゃんのキュートフェイスをおかずにグヘヘな妄想を楽しんでいるとインターホンが鳴った。

 

「はーい....ってルビィ!?こんな時間にどうしたの?」

 

なんと訪問者はルビィちゃんだった。もう夜も遅いのに一人で来たのか...

 

「突然ごめんね。ちょっと話したいことがあって...中、入ってもいいかな?」

 

「あぁいいよ!上がって上がって!」

 

断る理由も無いしな。むしろ来てくれて嬉しい。

 

「ありがとう」

 

どうしたんだろう?ルビィちゃん、いつもと雰囲気が違う...

 

 

 

 

 

 

●●●

 

 

俺はルビィちゃんを家内に招き入れ、居間に案内する。

居間に着くと、俺はルビィちゃんにソファに座るように勧める。

 

「待っててね、今お茶出すから」

 

 

キッチンの棚から飲み物とおそらく来客用であろう高級茶菓子を取り出す。ゴデ◯バのチョコレートだな。これいくらするんだろ?ちょっとググってみよ......ふぁ!?ゆ、諭吉を超えてくるだとぉ!?こ、これはマミーにキレられるな。いや、でもルビィちゃんは超超VIPだし...ついでに俺も食べたいしね!

 

「お待たせ」

 

チョコに良く合うコーヒーを淹れた俺は、それをお盆に乗せソファの前のテーブルに置く。そして俺はルビィちゃんが座っているソファからテーブルを挟んで対称の位置にあるソファにルビィちゃんと向き合うように座る。

 

「さぁ、遠慮せずにどうぞ」

 

「気を遣わせちゃってごめんね」

 

俺に勧められ、ルビィちゃんはチョコレートを一粒つまんだ。

 

「わぁ...!このチョコレート、すっごく美味しいね!」

 

そう言い幸せそうな笑みを浮かべるルビィちゃん。癒されるぅ!最高級だよこの笑顔は。ゴディ◯のチョコなんて比べ物にならない位にな!

 

 

「で、今日はどうしたの?」

 

「えっと...」

 

俺の言葉にチョコを食べて喜んでいた姿が一変し、今にも消えてしまいそうな、そんな表現を連想させるような雰囲気をルビィちゃんは纏い口を閉ざしてしまった。

 

「実は、未来くんに謝りたい事があって...」

 

それから少ししてから、ルビィちゃんは口を開きそう言った。

 

「謝りたい事?」

 

なんだろ、謝りたい事って?てか俺、ルビィちゃんに対して怒る事なんて鞭で叩かれようがロウソクで炙られようが絶対に無いし。寧ろご褒美でーーーゲフンゲフンッ!違うわ俺!ルビィちゃんは真面目に話そうとしてるのに何考えてんだ。

 

「うん...」

 

ルビィちゃん...すごく深刻な表情だ...本当、何があったんだ?

 

...ハッ!ま、まさか!実は昼の元気一杯時々おこりんぼ大会な姿は虚勢で、本当は毎日◯リサークズ野郎に酷いことされてて、その事を隠してたことに対する謝罪なのでは!?ルビィちゃん...いいんだよ。例え汚されちゃったとしても俺はルビィちゃんを愛すから...

 

「ルビィ...辛かったな...俺は気にしなーーー」

 

「昼間はごめんね...酷いこと言っちゃって...」

 

「え?」

 

「本当にごめんなさい...」

 

 

なんか...俺の勘違いみたいだったネ☆でも結果オーライよ、オーライ!

 

ただなぁ...そういう訳だったのか。

 

 

 

 

 

 

「お姉ちゃんは...ルビィと違って綺麗で、お料理も出来て...」

 

 

ルビィちゃんも綺麗だよ!料理は...まぁ...一緒に頑張ろう!

 

 

「ルビィよりお胸も大きくて...」

 

 

それは確かに...

 

 

「優しくて...」

 

 

そんな事ないよ!ルビィちゃんもとっても優しい子だよ!

 

 

「もし未来くんがお姉ちゃんのこと好きになっちゃったらって考えたら不安で...心が苦しくなって...」

 

 

!?...成る程なぁ

 

 

「それにここ最近、連絡もとれてなかったからルビィ、寂しくて .....だからあんな事言っちゃって...ごめんなさい」

 

 

やっとルビィちゃんを怒らせた原因が分かったよ。ほんと、俺ってばクソ◯貞だな。

 

 

でも、ルビィちゃんにこんなにも想って貰えて...世界一の幸せ者だよ、俺は。

 

「ルビィ...こっちおいで」

 

俺はルビィちゃんに、自分が座っているソファの空きスペースをポンポンと軽く叩きながら、隣に座るように呼び掛ける。

俺の呼び掛けに応じ隣に座ったルビィちゃんだったが、その表情は暗い。

ここはルビィちゃんの彼氏(カレシ...いい響きっ!)として一肌脱がなくては。

 

 

ふぅ......よし、いくぞ!

 

 

「ルビィちゃんだ〜いすき!」

 

 

覚悟を決めた俺は、ルビィちゃんを思い切り抱きしめた。

 

高一の頃、俺とポカリ大好き同盟を組んだある先輩からハグをすればどんな問題でも解決出来るって教えて貰ったからね。その先輩、よく金髪でナイスバディなあの人とハグして百合してたから俺も混ぜてー!!って何度も飛び込もうと心の中で思ってたんだけど、それをした瞬間黒服がやってきて豚箱にシュー!(バトル◯ーム並感)されるシーンが頭の中に浮かんだから出来なかったんだ...まぁ俺今はちっぱいの方が好きだからもうあの二人の大きくて柔らかそうで包容力ヤバそうで男のロマンなひとつなぎの大秘宝(ワンピース)には未練全く無いんだけどね。

 

っとと。てかなんで俺はこんな下らないことを考えて...今ルビィちゃんを抱きしめてるんだぞ。目の前のルビィちゃんにだけ集中しないと。

 

「え?.....えぇ!?な、なんで!」

 

まさかハグされるとは思っていなかったのか、ルビィちゃんは戸惑っているようだった。

あぁ、良い匂いだなぁルビィちゃん...ハグってやっぱり興奮するな...

 

「俺は全然怒ってないから大丈夫だよ、ルビィ」

 

ルビィちゃんの頭を撫でながらそう伝える。

 

「で、でも...」

 

「寧ろ俺の方こそごめんね。そりゃあ嫌だよな...実の姉とはいえ、自分の恋人から自分以外の女の人と仲良くしてる話を聞かされたら。俺も嫌だもん、ルビィの口から他の男の名前が出たりしたら」

 

少し考えれば分かる事なのに俺は...俺が馬鹿なせいでルビィちゃんを傷つけ、更に謝罪までさせてしまった。本当に申し訳ない気持ちで一杯だ。

そんな愚かな俺がルビィちゃんにしてあげられることは、罪悪感を抱き自分のことを責めるルビィちゃんの心の負担を軽くしてあげる事だと思う。

 

「嫉妬...してくれたんだよね?不謹慎だけど、嬉しいなぁ...ルビィにそんな風に想って貰えて。あのね、もう一度言うけど、俺は怒ってないから。だからいつものルビィに戻って欲しいな。久し振りに会えたのにそんなんじゃ俺、寂しいよ」

 

「うゆ...」

 

まだ申し訳なさそうな顔してるなぁ...

 

「せっかくの連休なんだしさ、俺はルビィとの時間を楽しみたいんだ。この一ヶ月碌に連絡取り合って無かった訳だしね。ルビィは良いの?このままギクシャクしたまま終わって。次に会えるのは夏休みだよ?」

 

「それは...いやだけど...」

 

嫌なんだな。良かった。相思相愛だね!

 

「ていうかさ、寂しかったのなら連絡してくれればよかったのに。俺はルビィの為ならいくらでも時間を空けるよ?」

 

それが謎なんだよな。聞いた話によると、ルビィちゃんもサークルとか入ってないらしいし、時間はあるはず...

 

 

「だって...未来君、東京に引っ越したばっかりで忙しいかなって思ってたから...」

 

「ん?」

 

あー、成る程ね。前ダイヤさんに相談ごとした時、なんか意味深な発言してたけど、こういう事だったのね。合点がいったぞ。

 

「面白いな」

 

「えっ...?」

 

「俺も同じ事考えてた。ルビィも大学入学して忙しいかなって。なぁ、ルビィ...」

 

その言葉にルビィちゃんは目を丸くして俺の顔を見る。

 

 

「俺、これからは週に最低一回は電話したいな」

 

ルビィちゃんの目を見つめ、微笑みながら俺はそんな提案をした。

 

「うん...うんっ!嬉しい!約束だよ?あっ、指切りするから手出して!」

 

 

ルビィちゃんに手を取られ、指切りを催促される。ルビィちゃん本当指切り好きだな。事あるごとに指切りを求めてくる。なんでだろ?今度ダイヤさんに聞いてみよ。

 

でもルビィちゃん...さっきまでの落ち込み様が嘘みたいに元気になって...

 

 

「ルビィ」

 

「?」

 

「これからいっぱい電話しような!」

 

「うん!」

 

 

やっぱりルビィちゃんには笑顔が似合うな...

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●

 

 

「ところで、ルビィは今日どうするの?」

 

「どうするって?」

 

「今から帰るのは暗くて危ないし...」

 

時刻は既に深夜0時を回っており、流石にこんな時間にルビィちゃんを帰らせたくはない。

 

「だから、えっと...その...」

 

何かを言いあぐねている俺を、ルビィちゃんは不思議そうに見つめていた。

い、言わなきゃ!このチャンスを逃したら当分こんな絶好のシチュは訪れない気がする!

 

「もしルビィが良いなら...今夜泊まっていかないか?」

 

覚悟を決めた俺は、ルビィちゃんの両肩を掴みそう伝える。

 

「えぇ!?えっと...」

 

俺の言葉にルビィちゃんは顔を赤らめていた。純真無垢なイメージのあるルビィちゃんもこの言葉の意味が理解出来たらしい。やっぱりその...ね。俺たち付き合って一年超えたし、そういう時期というか...二人きりでお泊りとか健全な男女なら色々と想像しちゃうものかと思いますね、はい。

 

「いや、いいんだよ!?帰りたいなら送るし!」

 

緊張で焦りながらも俺は、決して強制ではないという意を示す為にそう口にする。ルビィちゃんは俺の言葉に直ぐに答えを出す事は無かった。

ルビィちゃんは現在の状況を整理しているのか、俯いて何かを思考しているようだった。

 

 

「その...未来君の気持ちは嬉しいんだけど...そういう事はお母さんに許可を貰わないといけないから...」

 

数秒後、モジモジしながらルビィちゃんはそう答えた。

 

「そ、そうだよな!いや〜、ごめんな!変な事言って!」

 

「う、ううん!大丈夫だよ!ルビィのことを想って言ってくれたんだよね?ありがとう!」

 

ルビィちゃんは親切にも、フォローまでしてくれた。やっぱり良い子だな...

 

それから、ちょっと微妙な雰囲気になった俺とルビィちゃんは互いの顔を直視する事が出来ず、無言の時間が続いた。ちょっと気まずいなー、なんて思っている俺だったが、ポケットに仕舞っていた携帯がバイブしていることに気が付き、そんな思考を止める。ダイヤさんから電話?なんだろ?

 

 

「ダイヤさんこんばんは。どうしたんですか?...え?あぁ、ルビィなら目の前にいますよ。はい、はい...ゔぇぇ!?それはその....はい、分かりました。いえ、迷惑だなんてそんなことは。寧ろ...いえ、何でもありません。はい、分かりました。では失礼します」

 

ふぅ...

 

「お姉ちゃんから?」

 

「うん。えっとね、ルビィに伝えて欲しいって言われたんだけど...」

 

ダイヤさん...

 

「今日俺の家に泊まらせて貰いなさい、だってさ」

 

「え、えぇ!?ほ、本当に!?」

 

ナイスタイミングです!一生ついてき行きます!お義姉さん!!

 

ルビィちゃんの驚愕の声に俺は「HAI!!」と元気一杯に答える。ルビィちゃんは混乱してしまったようで、まるで漫画のように目をグルグルさせながらあたふたしていた。

 

数秒後、なんとか平常心を取り戻したルビィちゃんは、頬を赤く染めながら...

 

「そ、その...今夜は...よ、よろしくお願いします」

 

 

おっふ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

「じゃあそろそろ寝ようか」

 

「そうだね!」

 

 

 

 

 

 

「ル、ルビィ..」

 

 

 

「未来君...」

 

 

 

「その...今夜は一緒に...」

 

 

 

「う、うゆゅ...」

 

 

 

「お、お泊り出来て嬉しいな!」

 

 

 

「う、うゆゅ?」

 

 

 

「じゃ、じゃあルビィ!おやすみ」

 

 

 

「......え?あれ?えっと...ルビィはどこで寝れば...」

 

 

 

「か、母さんの部屋のベッドが空いてるから!今日はそこで休むといいよ!」

 

 

 

なんで...」

 

 

「?」

 

 

み、未来くんの...」

 

 

 

「えっ?」

 

 

 

「未来くんのばかーーー!!」

 

 

 

「ルビィちゃん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

「お、おはようルビィ!朝ご飯出来てるから食べて!な!」

 

「ふーんだ!......朝ご飯ありがと」

 

「あ、やっ!そ、そうだっ!今日凄く天気良いしどっか遊びにーーー」

 

「行かないもん!」

 

「じゃ、じゃあおうちデートしよう!映画でも見る?それとも昨日のお喋りの続きをーーー」

 

「しないもん!」

 

「ル、ルビィちゃーーーん!!」

 

 

 

 

 




結局我らが未来くんはスーパー童貞でしたとさ。

感想、評価待ってます!

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