図書室の天使さん   作:史上最強のラーメン

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中二病難しい........


図書室にはいない堕天使さん

 

 

「そういえば天城君はどこの高校を受験するの?」

 

二人の女の子と友達になってから少しだけ月日は流れ、今日は一学期の終業式の日である。

 

そんな日も俺は二人のいる図書室に来ていた。

 

 

「俺は、天流川高校を受けるよ」

 

「天城君って急に片言になったり、落ちてた紙に滑って転んだりするのに頭は良いんだよね」

 

「中々言うね、君」

 

 

 この国木田花丸という美少女、大人しそうな外見をしているのに、意外と物をハッキリと言うんだよね。そこがまたそそりますねーーーーーーもといギャップがあって素晴らしいですね。

 

 

「そういう国木田さんはどこの高校を受けるの?」

 

「オラは、ルビィちゃんと一緒に浦の星女学院を受けるつもりずら」

 

「浦の星ね。俺も受けたいな~」

 

「う、浦の星は女子高だよ」

 

「いや、知ってるよ。ジョークだよ」

 

 

ルビィちゃんとは、あの日からパンで餌付け....じゃなくて、パンをあげて徐々に好感度を上げていっている。そして今ではこうやって会話も出来る仲である。

 

 

「本棚に隠れてないでルビィちゃんもこっちに来るずら」

 

 

 本当に。そんな遠くから話さないでこっちに来て話せば良いのに。でも、立派な進歩だよね。男性恐怖症の女の子が一応男と話せてるんだから。

 

 

「なんかさ、こうして三人で話してると、良いなぁ~って思うんだよね」

 

「どうしてずら?」

 

「いやさ、一応俺って中二まで友達がいなかった訳だし、本当に今の時間が楽しいなって思うんだ」

 

 二人と友達になるまでに何度リア充爆発しろって唱えたことか。ほんと、毎日毎日クラスのとある男子に手作り弁当渡しにくる女子め。山田太郎許すまじ。結局人間は性格と能力よ。容姿なんて年をとるにつれて劣化して行く者だ。と、負け犬が申しております。そしてあいつ、性格も良いんだよな。ハハッ!(某ネズミ並感)

 

 

「だからさ、高校生になっても...友達でいて欲しいんだ」

 

なんか、凄く恥ずかしいこと言ってるな、俺。だって僕は友達が少ない、だから。

 

 

「ふふっ、天城君に真面目なのは似合わないずら。じゃあ、高校の勉強でわからないところがあったら天城君に聞きにいくね」

 

「ル、ルビィも...たまには一緒にスクールアイドルのお話をしたいな...」

 

「ふ、二人とも....」

 

 

本当になんだこの二人は。マジで良い子すぎるだろ。普段邪な考えを持っている俺の心が浄化されてしまう。とはいえ、俺は邪悪すぎて浄化してもキリないけどね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●

 

 あれからしばらくして、二人と別れた俺は沼津に来ていた。目的は新しく発売されたスクールアイドルの雑誌である。最初はルビィちゃんと話せるようにとネットなどで調べていたが、段々とハマってしまい雑誌を買うまでになってしまった。

 そしてもうひとつの目的はパンの入手である。パシリ用のストック補充である。

 

 

「さて、一応雑誌は買えたし、あとはあのパンを買うだけだな。でも売ってるかなぁ」

 

 1日数量限定販売のあのパンはやはり中々手に入らないからな。

 

「ふふふ...」

 

「最近どんどん財布が薄くなっていくけど気にしたら駄目だ。ルビィちゃんと仲良くなるためだからな!」

 

「ふふふ...」

 

「よし!そうと決まればパン屋までダッシュだ!」

 

 

俺はパン屋に走りろうとする。いや、あの夕日に向かって走ろうじゃないか!

青春ドラマのエンディング的な雰囲気が流れる。

 

 

「ちょっと!待ちなさいよ!!堕天使奥義堕天流拘縛!」

 

「ちょ!?首ぃ!首決まってますって!」

 

 

しかし、謎の堕天使に絡まれ、更には首をきめられてしまい、その雰囲気は台無しになってしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●

 

「はぁ...はぁ...なんの用だよ、津島」

 

「津島なんて知らないわ。私はヨハネよ」

 

 

 この女の子は津島善子。前に通っていた塾で知り合った。知り合い以上友達未満といった関係である。ここら辺は、津島の活動領域なため、いつか会うかもとは思っていたが、まさかこんな感じに再開することになるとは思ってもいなかった。

 

 そして俺は今すぐにでも逃げ出したい。

何故なら...

 

 

「ふふふ...強い魔力を感じて来てみれば、やはり貴方だったのね、オーディーン」

 

「そ、その名前で呼ぶなぁぁぁ!!」

 

 

津島善子は中二病であり、俺の知られたくない過去を知る人物だからだ。

 

 

 

 

 

 

 

---黒歴史その2---

 

「この塾に新しい生徒が入りました。津島さん、自己紹介してください」

 

 

「津島?違うわ。ふふふ、私はヨハネ、堕天使ヨハネよ。私と契約して、あなたも私のリトルデーモンに...なってみない?」

 

「あ、あの津島さん?」

 

「ククク、そううまくはいかんぞ、堕天使ヨハネよ...」

 

「あ、貴方は一体!?」

 

「ややこしくしないで天城くん!」

 

「私の名はオーディーン。知識の神なり。他の凡人どもは知らん。だが、この私を配下に置こうと思うのなら、私の頭脳を越えてみよっ!!」

 

「くっ!知識の神オーディーン。確かに凄まじい魔力を放っているわ。でも、ヨハネの麗しい姿ですぐにでもリトルデーモンにしてあげるわ!」

 

「......」←他の塾生達

 

 

 

---黒歴史その2終了---

 

 

 

 

 

思い出すだけで、羞恥心で死ねそうである。羞恥死。はずか死。新しい死因出来たわ。

 

あの日から、俺が塾をやめるまでの間、津島との奇妙な関係が続いた。そして同時に他の生徒達は引いていた。先生にはとても迷惑をかけてしまった。でも謝罪には行かない。恥ずいから。

 

 

「ふふ、どうかしたの?急に大きな声を出して...まさかあの時から更に強くなったヨハネの魔力に当てられたのかしら?」

 

「違うし、それに俺はもう中二病は卒業したんだよ。だからお前が期待してるような演技も出来ないし、する気もないからな」

 

「私は演技なんて求めてはいないわ。本気の貴方をリトルデーモンにしたいのよ」

 

こいつもいつかは中二病を卒業するだろう。そして悶絶するだろう。この病気は長引けば長引くほど悪化していく物だからな。自分が思い出さないようにしていても他人が覚えていてその傷に触れてくるし。だから今のうちにハッキリと言っておいた方がいいかもな。これは、中二病卒業者からの温情である。

 

 

「津島、中二病は今のうちに卒業しておけ。長引けば長引くほど後悔するぞ。そして、堕天使なんて存在しないんだよ。あと、リトルデーモンなんてものもな」

 

「何を言っているの?ヨハネは病気なんて患ってないわ」

 

 まぁ、こう言われるのはなんとなく分かっていたけどな。俺も昔、山田太郎君に言われてこんな感じに言い返したしね。なんつー間違いをした俺。まぁ、山田に忠告された時点で治したとして、既に俺の学校生活はオワオワリだったし、早い遅いに意味はそうなかったけれどもね。

 

「まぁ別にお前が卒業しないで後悔しようが俺の知った事じゃないけどな。あと、用が無いのなら俺はもう行くぞ」

 

「よ、用ならあるわ!えっと、その...」

 

「無いんだな」

 

そう言って俺はその場から立ち去ろうとすると...

 

「ちょっと!まだ話は...あうっ!!」

 

 

 津島は転んでしまった。それもかなり勢いよく。そういえば前に言ってたな。かなりの不幸体質だって。

 

「御愁傷様です。俺は急いでるのでもう行かせてもらいます」

 

「うぅ、痛い...」

 

「...」

 

 

...確か、カバンの中に入ってたな。

 

 

「はぁ...津島、傷見せてみろ」

 

「えっ?」

 

「全く、お前は自分がかなり不幸だって自覚してるんだからもっと慎重に行動しろよ。ほら、絆創膏貼ってやるから」

 

「い、いらないわよ!だいたいこんなかすり傷くらいヨハネの治癒魔術で!」

 

「馬鹿。お前は女だろうが。無いとは思うけど、傷とか残ったら嫌だろ?」

 

「そ、そんなの別に嫌じゃ...」

 

「いいから黙って俺の言うこと聞いてろ。すぐに終わるから」

 

「わ、わかったわよ...」

 

そう言って俺は津島の膝に絆創膏を貼った。

なんか...綺麗な脚してるね。調子に乗るから本人には口が裂けても言わないけど。それに言う度胸もないし。

 

「よしっ!貼れた」

 

「ふんっ!貴方にしては上出来よ!」

 

「はいはい。それはそれは、ありがとうございます」

 

 

手当が終わったため、俺と津島は立ちあがる。

 

 

本当...やさしいんだから...

 

 

何故か顔を赤くしながら何かを言っていたが、声が小さくて俺は聞き取れなかった。

 

 

「ん?なんか言った?」

 

 

「っ!なっ、何でもないわよ!!」

 

「そっか。じゃあ俺は行くな。お前も気を付けて帰れよ。それと、また転ぶなよ」

 

「二度も転ぶわけないでしょ!」

 

元気そうで何より。

そして、やっとパン屋に行ける。多分もう売り切れただろうけど。

 

 

「ねぇ!」

 

「どうした?」

 

「また...会ってくれたりしないかしら?」

 

こんな真面目そうな顔の津島は初めて見たな...

 

 

「俺は沼津にはよく来るし、まぁその時に少し話して行くくらいなら...嫌ってこともないけど...」

 

「ほっ、本当!?じゃあ連絡先交換しましょ!流石に中3だし、携帯も買ってもらったでしょう!?」

 

そして、こんな元気そうな津島も初めて見た。一つ、気になることができた。俺と津島は、不思議な関係だ。俺たちの関係を表すならば、中二仲間が相応しいと思う。

 

「なぁ、俺と津島ってさ、友達なの?」

 

俺自身は知り合い以上友達未満と思っているが、津島はどうなのだろうか。

 

 

「え?当たり前じゃない。なに言ってるのよ」

 

どうやら、津島は俺のことを友達だと思って

くれていたらしい。そのことを少しだけうれしいとおもっている俺がいた。

 

「ふっ、友達というのは仮の関係よ。いずれはヨハネの...」

 

「あ、そういうの要らないんで」

 

「ツッコミ早!!」

 

 

真面目な津島もいいと思うが、やっぱりこいつは、こっちの元気で無邪気な姿の方が似合うかもしれないな。

 

そしてこの日、俺と津島は友達になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




プロフィール

山田太郎

イケメン、運動神経抜群。俺ガイルの葉山のような存在。だが名前は平凡。




なんだこのイケメンな主人公は!そしてなんだこのシリアスの多さは!

感想、評価待ってます!

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