光と影に咲き誇る英雄譚   作:トラソティス

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170話「八斎衆・鉄砲玉」

 

 

 

 八斎會邸の敷地内に足を踏み入れると、騒ぎに駆けつけた構成員達がぞろぞろと溢れ返り、一言でこの状況を表すなら〝混沌〟が妥当だろう――

 顔付きの悪い、ガラの悪い、目立ちが悪い、凶悪と呼ぶに等しい大人たちと揉め事になってしまう。

 

「なんじゃあテメェらぁ!!何処の組のモンだ?おぉ!?」

「何が令状じゃあ!人様の敷地内に入って喧嘩売っとんのかぁ!?」

 

「だから警察だって言ってるでしょ!捜査なの!大人しくしてて下さい!!」

 

 波瀾万丈――大人しく門の前で出動準備をしてた緊迫感と静寂さは、今となってはただ混乱導く緊迫感だけが押し寄せてくる。

 構成員達の顔を見る限り、迎撃…と言う訳でもなく、かと言って知らない素振りをしてる様子も伺えない。

 

「これ…怪しい素ぶりなんてレベルじゃないですよ…!」

 

「勘付かれないんじゃなかったのかよ!!オイオイ益々不安になってきたぜ俺ぁよぉ!!」

 

「せやな…それどころか向こうはウチ等が勝手に乗り込んで喧嘩売りに来たと思っとる!!子分達は知らされてないんかこのこと?」

 

 組の門達による総出、明らかに壊滅的な行動。

 もっとやりようによっては待ち伏せや個性を駆使した連携、足を引っ張るなら幾らでもあるのに…

 

「それどころか活瓶力也を除いて幹部が姿を現さないのもどうか……恐らく計画の核であるエリちゃんを連れて証拠隠蔽と逃走を図る気だ…」

 

「問題は何処から情報が漏れたか…が、かなりの謎。一体全体どうなって…」

 

 サー・ナイトアイの言葉には一理ある。環の言い分は誰もが口に出したかった言葉でも有る。

 何処から情報が露出したのか?

 何故、奴等はまるで見計らったように此方の行動が読めたのか?

 何時から自分たちの計画に勘付いたのか?

 考えれば考えるほどに謎は深まるばかりだが、取り敢えず今言えることは、構成員達は治崎と幹部が証拠隠蔽と逃走することを知らされていない。

 あったとしても、もっとスマートなやり手があったからだ。

 

 恐らく子分達は捨て駒――責任を玄関の者達に擦り付ける気なのだろう。

 

「何にせよ酷えじゃねえか!子分に責任押し付けて逃げ出そうなんて漢でもなんでもねぇよ!!」

 

 烈怒頼雄斗の怒号が飛び弾む。

 切島鋭児郎は何に対しても情が勝り、熱くなる熱血漢――体育会系だ。相手の事情は知らないにせよ、結束を固めた者同士、まるで切り棄てるような治崎のやり手に思わずカットなる。

 

「………」

 

 だが当然――忍にも時と場合によっては、死穢八斎會のように捨て駒として扱われる身分が有るので、ご尤もな意見でも口を閉ざしてしまうのは、自覚があるからだろう。

 実際に自分達が一人前の忍となって、そのような粗末に扱われても、文句は言えない仕事が忍なのだから。

 

「…ええ、そうですね。上の者が下の者に罪を擦り付けるなど言語両断――責任転嫁も甚だしい…!」

 

 しかし唯一此処で反論出来たのは、氷風を巧みに扱い加速を上げてる雪泉だった。

 

 

「だからこそ――何処まで逃げ果てようと、必ず罪は償わせます」

 

 

 覇気の篭った声は冷気を発しており、なお彼女の心に憤慨の灯火が点いてるのは、皆も察せるだろう。

 切島と同じく、情に深いのは雪泉も同じなのだ――

 

「止まれ――」

 

 刹那――サーが制止の声を掛けると、一同の動きが止まる。

 何も変哲のない、墨筆で描かれた八斎會という墨字の張り紙、花瓶に生けた花、何の仕掛けもない場所だ。

 

「どうかしたのですか?」

 

「私の見た予知は、此処に隠し通路がある…花瓶を退かすと…」

 

 小さなスイッチが現れた。

 牡丹のような赤い円形のスイッチを押し、床の仕掛けを両手で押す。ガガガ…と聞き慣れない音が響き、思わず目を見開く。

 

「まさか… 八斎會の屋敷にこんな仕掛けが…まるで私たち蛇女と同じカラクリ仕掛けの忍屋敷みたいだ」

 

「届出のない地下の構造も含め、私たちの常識を覆すことばかりが起きますね…警戒しておいて損は無いと言うものの、私達でも気付きませんでしたよ」

 

 調べれば仕掛けには気付けたのだろうが、生憎此方は時間に制限が有り、少しの立ち止まりも許されない。

 だからこそ、サーの予知のお陰で無駄な時間を省き、最低限の速さで追いつける。

 

「仕掛け扉を開けた先に八斎會の構成員が待ち伏せてます。バブルガール、センチピーダー」

 

「「了解!」」

 

 サーの予知は絶対だ。

 装置を起動し、地下通路の入り口が出てこれば、後は待ち伏せしてる構成員が個性を駆使して邪魔をしてくる戦法。

 此れは忍学校の侵入や、上層部でもよくあることだ。

 

 

「テメェらああぁぁぁぁぁーーーー!!!」

 

 

 数名の構成員が、文字通り出入り口から飛びかかる。

 やはりサーの予知の宣言通りの結果となり、予め準備をしてた相棒の二人は遅れを取るはずもなく。

 

「『センチコイル』」

 

 伸縮自在の両腕は直ぐ様、敵意を向ける構成員を二人を巻いて、上下に激しく揺さぶる。

 バブルガールは掌から泡を放出し、男が手に持つナイフを躱し、背後に回って腕を拘束し、泡を目に当てる。お茶子と同じく武術を身につけてるのか、その動きに無駄はない。

 慣れた動き、即座に対応可能な連携で、迎撃者を拘束する二人は、流石はサー・ナイトアイが見込んだ相棒だ。

 

 センチピーダー――個性『ムカデ』

 ムカデっぽい外見をした異形型の個性。気配を巧妙に消したり、腕を長く伸ばして相手を巻きつけることも可能。敵の戦意を削るのを得意とする。

 

 バブルガール――個性『バブル』

 露出された肌から泡を放出する個性。人様の目に当てるととても目が染みるので、地味に痛い。

 

「サー!3人を大人しくさせますので!警察が保護した後、私もセンチピーダーと一緒に合流します!」

 

 目に泡が入ったことで自然と涙が止まらない構成員は、悲鳴を叫びながら、バブルガールの武術で腕を固められる。身動きしても抵抗できず、戦意が削がれてるようだ。

 

「我々は足を止める訳にはいかない――刻一刻も早く、治崎が逃げ果せる前に!!」

 

 エリを救う。

 その目的が、この場に赴く全員の心を起動し、心の原動力として突き動かす。

 焦りも有る、だが選択肢は見誤らない。

 心に余裕がないかと聞かれても、曖昧な返事でしか言葉に返さないが、兎に角自分たちはエリを救わなければならない。オーバーホールを始めた構成員達の身柄を確保するのも、同じく大事な目的でも有るが。

 

「おい何だありゃあ!?」

 

 途端――ロックロックが訝しげな目で目前の通路を見やる。

 サーがマッピングした通路の其の先は、唯の壁――其の先に道というモノが存在しない。

 

「行き止まり…?どういう事だ?このルートで間違い無いんだよな?」

 

「ええ、予知で視たルートは確かに此処で間違いない。私の予知に間違いは存在しない」

 

「じゃあ何で壁があるんだ!?一体どうなってやがる説明しろナイトアイ!!」

 

 正規のルートの筈なのに、其処には見覚えのない壁が隔てており、一同は困惑する。中には一名――ロックロックが怒号を飛ばすも、ミリオが動き出す。

 

「俺、見てきます!」

 

 ミリオが先頭に立つと、其のまま壁に向かって走っていく。ミリオの個性は『透過』――個性を鍛え、無敵と呼ばれる個性の彼ならば、壁の向こうを調べる事は可能。

 因みに今はヒーローコスチュームを着用してる為、ミリオは裸にならず、原材料は今まで切った髪が使用されているので、効果的に大丈夫なのだろう。

 

(隔たれた壁……通路の先はやっぱり…!)

 

 壁を通過すると其処には、未知なる通路が繋がっていた。

 つまり、この壁は障害…自分達を少しでも足止める為の時間稼ぎ。通路はあった、しかし壁が隔ててるとなるとこの仕業は恐らく…

 

「サー!調べたところこの先に通路が繋がってます!壁は恐らく俺たちへの妨害…治崎の個性によるものかと!」

 

 治崎――オーバーホールという個性は、分解と修復が可能の死柄木弔の上位互換に値する部類の個性だ。

 触れただけで対象を破壊し修復する個性なら、この立ち塞ぐ壁の原理も納得が行くだろう…いや、推測すればこの地下全体そのものが治崎の作ったルートなのでは無いだろうか?

 

「成る程、治崎の触れたモノを分解して修復ってなんなら、一度壊して治して壁を作ることも出来るもんな。ケッ…小賢しい!!」

 

「完全に来るなって言ってるようなもんやんけ!」

 

 治崎の仕業だと理解するとロックロックは舌打ちをする。小細工で足止めを食らってしまうことすら癪に触るファットガムも、思わず拳を握りしめる。

 

「だったら俺らの出番だな!!緑谷!」

 

「――うん!!」

 

 厚い壁を前に漢気のある声で名前を呼ぶ切島に、緑谷は頷く。

 壁は厚い。

 コンクリートで固めた地下の壁は並の暴行では歯が立たない。

 ならば壁をぶち破るには、パワーファイターがベストだろう。

 

「烈怒頑斗裂屠――!!」

「シュートスタイル――!!」

 

 硬化された渾身のボディーブロー、

 放たれたワン・フォー・オールの足技、

 拳と足の連携は、隔つ分厚い壁を破壊し、困難を突破した――

 

「おぉ、やるじゃねえか」

 

「お手柄です緑谷さん、切島さん」

 

 後方で二人の活躍に褒め言葉を漏らすロックロックは意外そうに、雪泉は扇を口元に当てる。

 

「この調子でどんどん頼むで――」

 

 途端――次の光景にファットガムの声が途切れてしまう。目の前の光景に、一同は思わず息を呑んでしまい、怪訝そうに目を細める。

 

 

「これは…!?!」

 

 

 壁を壊した世界は、とても異次元地味た光景となっていた。

 壁が、天井が、通路が、形というありとあらゆる物体そのもの、地下ルートの構造が、歪んでいた――

 

「な、何なのでしょうかコレ…ミリオさん?」

 

「違う!俺が様子を見に行った際にこんなのなかった!」

 

 芭蕉の恐る恐るの問いかけに、ミリオも訝しげに表情を歪ませる。一体これは…これも、治崎の個性による原理で成り立ってるとは思えず、原因は治崎本人ではないとの疑いがあるが…

 

「これは間違いねぇ…入中だ!!本部長、入中による『ミミック』の個性――!!」

 

 率先する警察官は、声を貼りながら銃口を通路の端っこに捨てられた人形に差し向ける。

 そのゆるふわとした人形は間違いなく、本部長が常に入り込んでたソレだった。

 側には薬剤らしき部品がカラン…と転がっている。

 

「こ、これ全体を操って…?」

 

「いや、だとすると屋敷に入った途端、通路を変えれば良い…だが其れをしないということは、出来ないという事……

 其れに加えて、ヤツの個性は此処まで強力じゃない、精々冷蔵庫程度しか形を変えれない筈だ…一体どうやって?」

 

「かなりキツめのトリガーを使用すれば、出来なくもないんやないかなぁ…」

 

 ファットガムは間抜けの殻となった入中の人形の近くに歩み寄ると、転がってた薬剤注入器を手に持つ。

 

「やっぱり…これ個性を強制的に活発させるトリガーやで。八斎會はこう言った違法薬も取り扱ってる…

 こりゃあいよいよ本格的に気合入れると益々逃してまう!」

 

 本来なら弱小個性、戦闘とはほぼ無縁の個性も、トリガーを使用する事で此処まで厄介な個性へと成り変わる。

 因みに以前、芭蕉と夕焼が対峙した際に切島と出逢ったチンピラも、トリガーを使用して相当な凶人に成り果てたそうだ。

 

「伊佐奈が使ってた違法薬物か…!全く、こんな所で時間を食いたくないが…壁を一々壊してモグラみたいに正規ルートを通っても、遅い…」

 

「そ、それじゃあ……永遠にこのまま……?」

 

「いや、其れは無い――」

 

 弱気な夕焼に、ファットガムが口を開き否定する。

 

「このブースト薬はキツめの効果の分、持ってもそんな30分もかからへん。しかし効果切れを望んでもその頃に逃げられたらアイツらの勝ち…ここは障害を切り抜けて正面突破するしかないで!!」

 

 薬物乱用取締として活動してたファットガムは、一眼見るだけで薬の持続時間や危険な量など、嫌にでも感覚が脳に染み付いている。昔、武闘派だった頃はよくトリガーを使用した敵とも鉢合わせにもなったりしたものだ。

 

「だ、だけど……入中はあらゆる物質を変化自在に操ることができる…じゃ、じゃあ…このまま生き埋めに…!」

 

「いいや――今ならまだ間に合う筈だ」

 

「?」

 

 夕焼と同じく弱気な環が声を震わせネガティブ思考に回巡した所を、雅緋が抗議する。

 その顔は、いやに冷静で落ち着きがあって、最悪な想像を働いてもなお、表情は微塵たりとも変わっていなかった。

 

「もし其れが可能なら、最初っから私たちを押し潰せば良い――入中とやらも、全体を操るのが難しいからこそ手間取っている。さっさと通路を変形し、無限迷宮に変えた後に圧殺すれば良いものを…今私たちが平然としてるのがその証拠だ――」

 

 もし簡単に地下通路を操り、全てを書き換える能力なら、今すぐルートを作り変えれば良いのに、敵は自分たちに攻撃を仕掛けない。

 恐らく、この地下全体を操作するのが極めて困難だからだろう。雅緋の推測は的を得ていた。

 皆の死角から、壁に目が現れる。

 

(成る程…あの白髪の生娘……どうやら思考能力が上なだけに闘いに於ける勘が長けてるのだろう…忍とやらがどれほどの強者かと予め聞いてはいたが…これはかなり厄介だ、早急に消さなければ!!)

 

 本部長――入中は雅緋を敵視しながら操作に戻る。

 冷蔵庫程度しか扱えなかった入中にとって、地下全体を操作するのは不可能。可能だとすれば自分の視界に映り、近くにある場合のみ。

 範囲外の遠隔操作が出来ないのがその証拠を裏付けており、また地下の構造を動かすだけでトリガーを使用してるとはいえ相当な体力と筋力を消費するのだ。

 

「イレイザー、奴の個性は消せないのか?」

 

「すいません、俺の抹消は本体を見たものを消すだけで、能力そのものを見ても消せやしません。それにさっきからずっと発動してますが…効果なしのようです」

 

 つまり、イレイザー・ヘッドの個性は今の状況では全く効果がない…

 

「俺、透過の個性で最短ルートを真っ直ぐに突き進みます!!どれだけ道を歪ませようが、目的さえ分かっていれば俺の個性の前でミミックは意味を成さない!!」

 

「ルミリオン――!!」

 

 歪み形が少しずつ変わっていく地下を、すり抜け目的地へと進んでいく。そんなルミリオンの背中に投げるサンイーターの声でも振り返らない。

 だが…

 

「環、俺やねじれがいない今…後は任せた――!!」

 

 最後にルミリオンは言葉を残し、壁に吸い込まれるように消えていった……

 

「ミリオ…

 

 そうだ、ミリオは何時だって止まることを知らない。

 余計なお節介焼きで、誰よりも暑く、一番に無茶をする。

 どんな時でもお前は俺の……

 

 

(――壁をすり抜けた…!?しかし其れは幾ら何でも防ぎようがない…!!)

 

 ミリオの透過を前に、自分の個性が通じないミミックは、心の中でそう叫ぶ。だが、決して表情は歪んでいない。

 

(だが結果的にはたったの一人…オーバーホールにクロノ…そして懐刀に四天王が待ち構えてる…どの道ムダだ、アイツ一人じゃ敵わない!それよりも、私の役目は…コイツら邪魔者の排除――!!)

 

 刹那――集団に纏まってたヒーロー、忍、警察の一塊になってる床に、パックリと穴が空く。

 

「なッ――!?!」

 

 落とし穴――そう気付いた時には既に遅し。

 落下していく感覚を味わいながら、一同は成す術なく落ちていく。何処まで落ちるのか…しまった、という焦燥に身を焦がしながら、直ぐに着地する。

 

「チッ――!!」

 

 落下の際にイレイザー・ヘッドは瞬時に捕縛用の帯を投げつけたものの、天井の壁は防がれ何とか復帰…という展開には持って行けなかった。

 

「チッ…おいおい此処は何処だ!?」

 

「落ちた分だと約一階層分…落下死させれるほどの深さじゃないか…」

 

「お前ら全員無事か?!」

 

 広間に落とされた一同は、辺りを見渡し全員の無事を確認する。

 どうやらミリオを除いて全員無事なようで、警察は少数なため上に残された様子。

 

「目的から大分遠ざかってんじゃねえか!どういう事だよ良いように利用されてんじゃねえか!」

 

「落ち着いて下さい、一先ず冷静にならなければ益々相手の思うツボです…!」

 

 ロックロックの更なる悪態に、雪泉は冷静さを装う声を投げる。

 ミリオこと、ルミリオンが目的地へ赴いてるとはいえ、安全かと問われると首を横に振るうだろう…

 無茶な判断だと言われても仕方がない、だからこそ一刻も早くミリオに加担しエリを保護しなければならない。

 

「取り敢えず出口を探さなければ…此処は見たところ入中自身が作り上げた部屋ではない、元からあった部屋…密室でなければ確実に…」

 

 この部屋から脱出する扉を探す雪泉に――

 

 

「おいおいおいぃ…空から国家権力の犬と猫どもが降ってきたぞぉ…?」

 

 不気味な声が、全員を静止する。

 聞き慣れない声主の方向へ視線を振り向くと――

 

 

「不思議なこともあるもんだぁ――!!」

 

 

 一人は刀を片手に持つ金髪な青年、

 一人は坊主頭の柄悪い大人、

 一人は顔をスッポリ青い隠すスケアクロウをモチーフにした不気味な男、

 

 死穢八斎會――八斎衆・鉄砲玉が三名、幹部が早くも立ち阻む。

 

 

「チッ、よりによってこういう時に幹部のお出ましかよ…!!」

 

「良いでしょう、罪を償わせる良い機会だ。凍てつく氷で貴方達の悪意を粉砕しましょう…」

 

 敵意に此方も憤慨。

 ファットガムも雪泉も、俄然闘る気の様子…今こうしてる暇ではないのだが、相手が敵意を剥き出し立てる以上、此方の目的に害が及ぼすのであれば、無視するわけにも行かず、闘うしか道はない。

 

(…落ち着け、折角ミリオが俺に想いを託したんだ…皆んなを守り、安全を保護する…その為に先ず俺が真っ先に前へ――)

 

 環は心の中で、先ほどミリオに言われた言葉を思い出す。

 皆んなを任せた――そうだ、自分がしっかりしないでどうする、この調子じゃ皆んなを守り抜くことなんて…!

 

 サンイーターたること、環が一歩前へ踏み込もうとした途端、自分より先に前に出た者に、制止の腕が入る。

 

 

「下がってろ――貴様らは先にミリオの行方を追って目的地へ行け」

 

 

 逞しくも、気迫孕んだ声が、皆の闘気を落ち着かせる――

 

 

「コイツらの相手は、私一人で事足りる!!」

 

 先手を打ったのは、蛇女を代表する選抜筆頭――雅緋だった。

 





月閃中等部のご報告&キャラクター紹介!

神白

本名・???
所属・死塾月閃女学館(一時的な教官としての立場)
好きなもの・皆無
誕生日・4月6日
身長・165㎝
血液型・A型
出身地・不明
戦闘スタイル・近接戦闘、中距離戦闘、指揮官

ステータス ランクS

パワーA
スピードS
テクニックS
知力S
協調生S

秘伝動物 狛犬

月光「さぁ、久しぶりのキャラクター紹介コーナー開催です!」

閃光「作者曰く、投稿するのでやっとだったのと、既存のキャラクターを紹介するのは少し気が引けるらしい…しかも原作のヒロアカでは敵連合のキャラクターも紹介されてるしな」

月光「だから紹介コーナーでは、新キャラ、又はガイドブックに登場してないキャラクターを紹介していく形になりました!!」

閃光「早速だが、神白教官についてだな。
淡白として冷徹な部分が多く見受けられるが、実際は勝利に厚く、情が深く、効率と良い可能性を模索し、策略に長けた実力者だ」

月光「美野里先輩が質問で好きなものを聞いた時に答えなったのは、自分の固定した好きなものが無いから、という理由だそうです!」

閃光「話によると、両姫先輩と同じ選抜メンバーの一員だそうで、陽花様が亡くなった後、両姫先輩があそこまで強くなれたのも神白教官のお陰でもあるんだとか…
私も是が非でも稽古を付けて貰いたい…他の選抜メンバーの方々がどうしてるのかも気になる点だな」

月光「神白教官はまるで、私と閃光が合わさってる見たいよね、勝利に厚く、冷徹な部分と、私のように情に深くて策略家なのも、似てると思わない?」

閃光「否定はしないが…私の何処が冷徹なんだ?」

月光「あれ?目付きが悪いとかで冷徹な性格なんじゃないかって言われてるけど…一部の生徒から不良なんじゃ無いかと疑われてるらしいし」

閃光「……これは元々だ」
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