光と影に咲き誇る英雄譚   作:トラソティス

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表編では新年明けましておめでとうございます。
閃乱カグラ及び、ヒロアカ及び、この作品も宜しくお願いします!インターンが終わってから大分投稿も回復しており好調です。仕事の忙しさが頻繁になり不規則な生活が続いてますが、何とかこうして投稿して生存しております。
最近はめっきりやる気が削いだ妖魔衆(アレは裏ストーリーでやります)やら何やらと色々ありますが、まだまだ沢山描きたいエピソードもあるため、最後まで突っ走っていきたいです!
というわけでお年玉もいいから語彙力欲しい…。


因みに今回いつもより長いです。




208話「謝罪と感謝と愛情と…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 渦巻く紅蓮の炎が暗闇の部屋を照らし、近付くだけでも火傷を負いそうなその熱燗たる闘志は揺らぐように燃え上がり、炎は止まることを知らない。

 真紅色に染め上げられた髪をたなびかせながら、熱が籠った宝刀――炎月花は燃え盛る様に美しく、焼き切るかのような凄味を増していた。

 

「さぁ、戦ろう――お前も私も、お互い譲らないものがあるのなら…命を賭して戦おうじゃないか。

 詠、日影、未来、春花…すまなかった……そして有難う。後は一対一でやらせてくれ」

 

 元々、体力の温存も含めて本気の覚醒でなければベルゼ相手に到底敵わないと察した焔は、仲間に頼りベルゼをなんとか追い込ませた。危険な策というのは百も承知だが、そうでもしなければ此方が殺られてしまう程に、ベルゼという妖魔一匹は手強く、何よりも強すぎた。

 正直覚醒を以ってしても敵うかどうかという、勝機が薄く見えづらい選択でもあるが…。

 対するベルゼは視覚が封じられており、聴覚と嗅覚頼りで戦う他はない。そう考えるとベルゼが不利な様に思われるが、其れは此方も同じこと――

 嘗ては仲間と共に…ではなく、強さを求め仲間は戦略の駒としか見えてなかった焔からして、仲間と共に強さと戦いに身を投じる彼女からすれば、これでも致命的な点にもなる。

 一対一での妖魔との戦いなど、今まで未経験である焔からすれば、戦況的には不安要素が高い。

 幾ら自分が覚醒してるとはいえ、ベルゼが負傷してるとはいえ、油断ならないのが忍と妖魔の戦だ。

 

「焔ちゃん…それなら私も……」

 

「そう、なら…後は任せたわよ。焔ちゃん――」

 

「!?」

 

 そんな焔に加担しようとする詠を、春花は腕で制す。

 

「春花さん!?どうして…」

 

「詠ちゃん、これはきっと…焔ちゃんの意地なのよ。私達がもう限界に近くとも、一人で戦おうとするのは…私達が危険を冒してまで此処までの状況に持ってこれた事も含めてだけど、きっと…美怜ちゃんへの罪を背負うための、覚悟だと私は思うわ」

 

「あっ…それって…」

 

 以前、話し合いの中で焔が『私が責任を持って、美怜の想いを受け止める』というあの時放った言葉に、大きな意味があるのだと理解する。

 

 焔は良くも悪くも意固地が強い女だ。

 自分の意思で決めた事には忠実で、それで居て曲げることを許さない。

 だから蛇女に在籍し、道元が卑劣な想いで生徒たちや自分達を利用しても、抜忍になることを分かっていながら主君に牙を向けた。

 だから伊佐奈が蛇女を支配したと聞いて、命を狙われることを理解していながら、本拠地に攻めて命に危険を晒しながらも己の意思を貫いた。

 

 そして今――ベルゼも美怜の想いも受け止めながら、己のやり方で、忍道を貫く。

 

 例え妹から恨まれようと、ベルゼという兄の命をこの身に背負いながらも――彼女は折れない。

 それに恨み辛みで生きてきた人間だからこそ、美怜やベルゼが忍に対する嫌悪や否定的になるのは理解出来るし、恨まれる事など慣れっこだ。

 

 そう…焔は何時だってずっと恨まれ、背負い、戦い抜いてきた。それは彼女が悪忍として、悪の定めに、運命に、歩み生きていく業なのかもしれない。

 

 

「ミレイ――ゴメンネ!!」

 

 何かの意を決したベルゼは、妹の美怜に謝罪を言いながら、腕に力を込めていく。

 ベルゼ自身も、何かを悟ったのだろう…狂いもない、怒りもない、嫌悪もない、憎悪もない、純粋な気持ちで、ただ…妹を守るという使命に殉じて、焔に拳を向ける。

 その想いを受け止めるかのように、放たれた重圧たる拳を、一本の刀で受け止める。

 

 ガチィィン!という衝撃と金属が重なった音が響き渡り、火花が散る。やはり…手傷を負ってもパワーや実力は衰えておらず、腕に伝わってくる拳の重圧を感じながら、焔は歯を食いしばってソレを薙ぎ払う。

 

「があぁっ!!」

 

「フンッ――!!」

 

 拳にはジュウゥ…っと焼き焦げたような音を引き立てながら、拳を薙ぎ払われながらも、構わずと次なる拳を差し向ける。

 次に迫り来る拳を更に刀身で受け止めてはなぎ払いの繰り返し。拳ではなく腕を切り捨てようとする考えも分からなくもないが、あの怪力を誇る筋肉繊維の腕を刀に当てても、刀の本領は発揮できない。圧迫感のある腕に刀で斬りつけても、下手な角度では肉は減り込まず刀身が破損する。

 幾ら戦国時代に伝わる天下の宝刀とはいえど、ここまで複雑に絡まれた繊維と剛力を誇れば分からなくはない。

 その為、下手に追撃するよりも、隙を突く機会を狙って反撃した方が効率が良い。

 

「妖魔術――【魔王の――「今だッ!!」ッ!?」

 

 そして、その隙を焔は見逃さなかった。

 ベルゼが大振りに拍手――手と手を叩き合わせるその刹那が、反撃の隙となる。焔はそれを待ち望んでいたのだ。

 幾重もの攻撃が通じないのであれば、ベルゼは必ず妖魔術を扱う――それなら後は簡単。水が流れるように、自然に無駄な動きなくして、大火力の反撃の狼煙を上げるまで。

 

「絶・秘伝忍法――【紅蓮土跳撃】!!」

 

 激しく燃え盛る紅蓮は勢孟の唸りを上げて、六本の刀が紅蓮と化し、灼熱の刀を纏っては斬撃を繰り返す。

 掌が合わさる前に、紅蓮の一刺しにより刺しによる一突きで、体が後退する。そのまま肩部、腹部、頭部、脚部、様々な部位に灼熱の刀が襲いかかり、防御も叶わず紅蓮の炎に飲み込まれる。

 

「グオオォォオォォ!?!」

 

 まるで刀が焔の意思を宿すかのように、更なる剣戟と共に焼き尽くす紅蓮の炎がベルゼを飲み込む。バチバチと火花散る音を奏で、皮膚は蒸発し焼き焦げていきながら、灼熱の空間の中、ベルゼはそのまま絶・秘伝忍法によって生み出した隙を狙い、体を鷲掴む。

 

「なっ…?!コイツ……!!」

 

「ガァァッ!!」

 

 バキィ!!

 

 そしてそのまま殴り飛ばす。

 突風吹き荒れる拳の衝撃波、それをもろに食らった焔は、幾ら覚醒状態によって身体能力が飛躍的に向上してるとはいえ、軽傷では済まな

 い。

 殴られた衝撃による鮮烈な痛覚、骨が折れるかのような感覚、頭から血がポタリポタリと垂れ流し、意識が混濁するも、炎月花を杖代わりに上手く態勢を整え埋もれた壁から起き上がる。

 

 双方――引けを取らずに距離を置き、緊迫張り詰めた空気が静寂に包まれていく。

 紅蓮の少女と大妖魔、何れの計り知れない実力を誇る強者同士の闘いは、凡ゆる雑念や有象無象を寄せ付けない。

 

「はぁ…!!」

 

 炎月花を振るうたびに、紅蓮の炎は応えるように炎は産声を上げるよう燃え盛り、ベルゼは素手でそれを振り払う。

 今度は焔の腕を掴み、折って再起不能にする事が懸命だと悟ったベルゼは咄嗟に手を伸ばすも、それを寄せ付けないよう細心の注意を払いながら、迎撃する焔。

 何方も後を引かずで、体力も減りつつ傷を追いながら、何方も五分五分と言った具合だ。

 況してやベルゼはほぼ視界が見えない状態で、感覚と嗅覚で探りあってるので、不利な状況で言えばベルゼの方だろう。

 

「…これ焔さんに加勢しなくてもええんかな。いくら手負いとはいえ、流石に無茶があるんちゃうかな」

 

 焔達の戦いを見守る傍観者の日影がポツリと口を開く。いくら焔が自身で決めた覚悟とはいえ、彼女自身が命を落としてしまう事は本望ではない。仮に戦うなと言われても、仲間だからこそなのだろう…焔の危険を感じてしまえば居ても立っても居られないのは当然のこと。

 

「日影ちゃんや未来ちゃんの気持ちは分かるけれど、それでも私たちは見守りましょう…美怜ちゃんがそうしてるように…ね?」

 

 すると春花は日影の肩に手を置いて優しく制する。美怜を振り向けば、多少辛そうにはしているものの、美怜は手を出そうとしていない。

 其れは妹としての役目だからか、手を出す事を兄のベルゼが許してないからか、焔に危害を加えようとする気も、兄の勢力に加担する気配もない。

 更に焔以外にも詠、日影、未来、春花にさえも見向きもしていない。

 平等にして美怜を納得するには、手を出してはいけないのだ。そういう意味も含めて、焔は手を出すなと言ったのだろう。

 

「……美怜さん…」

 

 何処か辛そうに表情を暗くする美怜に、詠は拳を握りしめ、胸元に当てる。詠は良くも悪くも真面目であり、金持ち(斑鳩以外)を除いて大体優しいお姉さん気質の人間だ。

 幾ら忍務とはいえ、焔達が決めた最善の答えとはいえ、やはり兄を愛しく想う妹にこんな表情をさせるのも、戦わせるというのも、見てて良いものではない。

 だからこそ想う…美怜の憎しみは、焔だけでなく自分も受け止めたいのだと。

 もし美怜が焔を狙うようなのであれば、その時は…

 

 

 荒ぶる拳の衝撃波、其れらも慣れたかのように順応し始め、裁き切る焔は炎月花を巧みに扱い僅かながら反撃を仕掛けてくる。

 対するベルゼは無尽蔵な体力を誇っており、擦り傷程度は動作もない様子でいるが、攻撃の手を緩む気配は毛頭ない。双方、命を賭けた炎のリング上で殺し合いを続けている。

 

「…はぁ、はぁ……覚醒を持ってしても、倒せないのか…」

 

 後一歩、常にギリギリのラインを強いて戦い、危機一髪の状態が今もなお続いている。だが其れはベルゼも同じこと。

 幾ら妖魔の親玉でありながら通常とは異なるとはいえ、覚醒を持つ忍相手には一人だろうと分が悪い。況してや再生機能も失い丸裸にされたベルゼなら尚のことだ。

 しかし、引く気配は微塵たりともない。

 其れもそのはず、ベルゼは妹のために命さえも平気で厭わず顧みず、守り続ける兄なのだ。誰よりも妹を守り続け、世話をし育てたベルゼが、そう易々と引き下がることなどある訳がない。いや…死ぬまで止まらないのだろう。

 正しく美怜の為に全てを尽くす守護者だ。況してや、洗脳でもない、利用し合う仲でもない――愛し合う大切な家族としての当然の責務。

 其れは、何処か焔が仲間達を守る姿と似てるのだろう…だからこそ、焔はそれも踏まえてベルゼとの一対一を望んだ。

 

 

「ならば…最後の切り札で終わらせようじゃないか…!!」

 

 

 これは一か八かの真っ向勝負。

 焔は己の体内に蓄積され今も茫々と燃え盛る紅蓮の炎を、更に蓄え溜め込んでいる。

 体内の水分、炎に対抗する体質の限界、体力そのものを莫大に燃やすエネルギー…嘗て伊佐奈と対峙した奥の手、覚醒を超える秘術を自らの手で扱おうとしているのだ。

 コツは今でも忘れずに覚えている…もうあの力が無いのなら、今再び死地の戦場で編み出せばいい。

 愚かにして単細胞、だがそれが焔という強者を求める忍の少女である。追い込まれればその度に強さを秘めて行くその性質こそ、彼女が蛇女で最上位に位置する所以だろう。

 

「はあああぁぁぁぁーーーーーーッッッ!!」

 

 そして燃え盛る爆炎の竜巻を発生させる。これぞ絶・秘伝忍法『蓮』だがその威力は覚醒を上回る。

 近寄る事すら許さず、爆竹みたいに火花を散らかし、延々と渦巻く炎は、六本の刀を回しその度に竜巻が激しく鼓動する。

 

 炎の竜巻、その中心の渦となる炎を浴びるベルゼは、一息吸い

 

「妖魔術――【最後の晩餐】」

 

 己の命を脅かす暴食の術を発動し、焔の爆炎を大きく吸い込んでいく。

 

 

「なっ――んだと…?!!」

 

 限界を超えてまで発動した紅蓮の炎、その覚醒を上回る威力を発揮した絶・秘伝忍法を、掃除機のようにいとも容易く吸い込んでいき、瞬く間に延々と燃え続ける炎は、ブラックホールのように簡単にベルゼの口へと飲み込まれてしまった。

 

「ガァァァァァアアアァァァーーーーーッッッッッ!!!!!」

 

 何も奥の手を隠してたのはベルゼだけではない。

 狂乱の雄叫びを吠えながら、一心不乱に此方へと捕食するよう目掛けてくるベルゼに焔は内心舌打ちをする。

 まさか、本気以上の秘伝忍法を駆使しても歯が立たないとは…。

 

 ベルゼの妖魔術――【最後の晩餐】は、凡ゆる攻撃や秘伝忍法を制限なく無尽蔵に食い散らかす危機的な術だ。

 それが例え自身より格上だろうと、覚醒であっても、個性であっても、その気になれば地球のマントルさえも貪る危うい術は、全ての忍術を前にしては無力――万物の餌に過ぎない。

 この充分に脅威とも呼べる妖魔術は何も万能ではない…これは、貪るという術に特化したものであり、発動してしまえば自身の命さえも貪ってしまうのだ。

 急激に体力の燃費が激しくなり、常に何かを口にしなければ死してしまう。正に今のベルゼは飢餓状態で有り続けているのだ。

 通常、人間が餓死する時間は最低でも絶食して二ヶ月。空腹状態を過ぎてからブドウ糖を消費し、脳は消費量を減らし、プロテインを消費しては筋肉が衰えるなどの効果が現れる。

 しかしベルゼが発動した暴食の時間はその比ではない。凡そ200倍以上、通常の人間なら数秒で死亡するその危険な術を、ベルゼは発動し自らの命を貪りながら戦いをつづける。

 それもまた、美怜のことを想っているからである。

 今のベルゼは激しい空腹と、唾液が止まらない食欲、全てを食い尽くす衝動に身を焦がれながらも、全力を持って焔と戦おうとしている。

 

「……お前で、初めてだよ……ここまで、私が追い込まれるのは――」

 

 そんなベルゼを目の前に焔は、己が捕食される側の蛇でありながらも堂々と仁王立ちをして炎月花を構える。

 ソッと目を瞑り、全ての神経を研ぎ澄ます。

 …まだだ、まだいける。

 そうだ、ベルゼは自身の命を危険に晒しながらもここまで真正面から受け止め向き合い、戦おうとしている。

 

 信念

 責務

 敬意

 

 ベルゼがこれ程本気で戦ってるのだ…きっと、それに比べれば覚醒した私では力不足なのだろう。

 己の限界を超えても、真・覚醒には至らずベルゼにも手が届かない。

 ならば…死んでしまうかもしれない、そんな気さえも通り越す程の情熱と闘争の炎を、命ごと燃やし尽くそう。

 

 そうでもしなければ不平等だ、ベルゼに対する不敬である。

 

 だからこそ…今まで歩んだ戦いを思い返せ。

 

 

『私は、色んな仲間たちに会えて、恵まれて……そして強くなれた。正義とは何か、色んなことが知れた。

 

 

 ――だから、勝負だよ焔ちゃん!!』

 

 嘗て、蛇女子学園として、悪忍として飛鳥と対峙した蛇女最後の戦い。

 

『誰がいつ本気ではなかったって言ったよ…?本気だったぜ?最初っからよ!』

 

 嘗て、半蔵学院の助太刀として助力に駆けつけ、本気でぶつかり合った爆豪との記憶。

 

『やってみろよ!!雑魚がああぁぁ!!』

 

 嘗て、復校した蛇女を支配し私利私欲に溺れた伊佐奈との死闘。

 

 凡ゆる記憶の回想が、全身の血を騒がすよう沸騰していく。

 嗚呼――私は何がなんでも負けられない。

 

 最強の友の為にも

 仲間のためにも

 生きる為にも

 

 悪の定めを歩んだ軌跡が炎の灯火となるように――彼女の背中を押してくれる。

 その真紅の髪は、軈て灼熱の如く更なる紅へと染め上げていき、炎が唸る度に爆破が発生し、爆破と炎の紅蓮が、より薄暗い部屋を太陽の光のように照らしてくれる。

 それは深い闇を連想させる暗黒を主張するベルゼとは対極であり、常に紅蓮隊の象徴として掲げられている。

 

 真紅に染まる炎月花もまた、焔に呼応するよう爆炎を纏わせる。

 

 

「やっと…辿り着いたぞ……今度は、自身の手で…!!」

 

 

 そして、炎すら支配し頂点へ到着する炎帝と称する爆炎――爆炎の焔へと登りつめる。

 それは嘗て、伊佐奈との戦いで一度きりに使い果たした爆破の炎。生への執着とその心、強く願う心は秘伝忍法にも忍転身にも影響を受け、力の源となってくれる。

 

「あれは……覚醒を超えた…何?」

 

 書物でしか知り得なかった覚醒の遥か先を行くその姿に、美怜は未知なる遭遇に驚嘆の息を漏らす。

 

 風神の飛鳥

 零帝の雪泉

 堕天の雅緋

 

 今の若き忍学生にも覚醒を超えた超常的な実力を備えた者達が携わっている。

 焔は前々からその素質はあった…だが、それを上手く引き出せなかった。其れは嘗て、蛇女子学園にいた頃、炎月花を抜けないあの未熟な頃と同じように――

 

「お前の命が朽ちるが先か、私の命が朽ちるが先か……恨みっこなしの真剣勝負と行こうかベルゼ――」

 

「…ホ、ムラ……」

 

 お互いの尊厳も、意地も、情念も、今ここで決まる。

 そして……たった今初めて、ベルゼが焔の名前を呼んだのだ。其れは、もう焔を充分に認めたからなのか、はたまた語ることがあるからだろうか…だが、其れは後に回し…

 

「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっっっっ!!!!」

「オオオオオォォォォオォォォーーーーーーッッッッ!!!!」

 

 二人の魂の叫びが空間を轟かせ、生・秘伝忍法【覇赦炎・紅蓮王】と妖魔術【最後の晩餐】が衝突する。空間が割れてしまう程の衝撃波は、遠くいる詠、日影、未来、春花、そして美怜でさえもその場で止まることで精一杯の様子だ。

 爆炎から巻き起きた際に生じる焦げ臭い匂いが充満し、爆破と共に炎を発生させる焔に、その爆炎さえも飲み込んでいくベルゼ。もう既に限界は迎えているというのに、引けを取らない辺り、二人とも何処か似た者同士と感じさせられる。

 

「グギ…ギギィ……!!」

 

 全てを飲み込んでいくベルゼは、少しずつ焔の体へと貪り尽くしていく。こうしてみると、覚醒を超えた真・覚醒を前にしても抵抗できるベルゼに僅かな動揺はしたものの、ベルゼ自身もまたタイムリミットが刻一刻と近づいてきている。

【最後の晩餐】を発動しながらも、連鎖をする紅蓮の爆炎の前では吸い尽くすばかり。

 生・秘伝忍法を駆使してでもそれすら抗えるベルゼは、やはり異端にして強敵。今まで戦ってきた雑魚敵妖魔とは天と地の差が広がり、ベルゼが妖魔の筆頭として支配権を持っているだけのことはある。

 

「ゴバアアアァァァァァーーーーーーッッッ!!!」

 

 計り知れない爆炎の渦、それらを吸引する肺活量に底知れぬ食欲の沼、暴飲暴食とは正にこの事で、貪り尽くしながらもなお、暴力を辞めない。

【最後の晩餐】に【駄々こねっ子パンチ】で炎さえも跡形もなく吹き飛ばす。真・覚醒を以ってしても倒れる気配はなく、後一歩の所で手が届かない。

 

(なるほど…!一度吸い込まれたら能力の効果さえも発揮せず消化されるのか…!!)

 

 紅蓮と爆炎を混ざり合わせた炎帝と称する炎は、飲み込んだ後も燃え続け、命尽きるまで爆破を引き起こす。にも関わらずベルゼの体内からは炎は消えている…成る程、ブラックホールとはよく言ったものだ。最後の晩餐とも、言い得て妙といえる。

 

「ホムラアァァァ!!ボ、クハ…!!」

 

「…………ああ、有難う」

 

 ベルゼの心も、言葉も全て理解した焔は、全身の血と筋力を一瞬でフル活動させ、瞬発力と火力を主に意識し、目にも止まらぬ速度で炎月花で斬りつける。

 

 

 

「生・秘伝忍法――【蛇王・炎帝牙蓮華】

 

 

 

 皆が息を呑みながら見守る空間、刹那の瞬間に焔は皆の意識外からベルゼを袈裟斬りにした。

 斬られた部分は灼熱たる紅蓮の爆炎を浴び、血は彼岸花が咲き誇るみたく血飛沫が花びらの如く舞う。

【最後の晩餐】が、如何なる秘伝忍法さえも食い尽くすのなら、食えない速度で抵抗すれば良い。尤も、そんな簡単な話ではないが…只でさえ生・秘伝忍法問わずそんな技術は一朝一夕で身につく様なものではなく、相当な鍛錬と努力が必要になるが…。

 

「――はっ……」

 

 況してや、静止した筋肉を一瞬で激しく動かす事で、脱力した後に筋肉や全身が硬直し動くことすらままならないのだが。

 倒れ伏せてしまう焔に、他の一同は彼女の元に駆け寄る。

 

「焔ぁ!」

「焔さん…!」

「「焔ちゃん!!」

 

 詠、日影、未来、春花の四人は慌てて倒れた焔に駆け走るも、焔は四人に構わず直ぐに意識をベルゼの方へ向ける。

 まだ…戦いは終わ――

 

 

「ベルゼ兄さん…!」

 

 

 すると此処で、今まで沈黙して傍観してた美怜が兄の元へ駆け走っていく。見てみると兄のベルゼは血を流しながら地面に倒れ伏せていた。斬られた事による影響か、元々限界を迎えていたのか、将又…あれが最後の引き金になったのか……上手く詳細は知らないが、勝負の決着は付いたようだ。

 

「焔…!大丈夫…?立てる?」

 

「未来……すまない、私はもうこれ以上戦えそうにない……」

 

 無茶を通り越し、挙げ句の果てに体力を全て振り絞った結果、木偶の坊となり、情けなさを感じながら、未来と日影に担がれる形となる。

 

「美怜ちゃん……ベルゼさん……」

 

 詠のポツリとした言葉に、焔を始めた他の者達までも、二人の方角へと目を見開く。

 同時に、頭の中で実感が湧く。

 ああ…遂に、終わったのか…と。其れはこの忍務による内容も含め…ベルゼという兄の終わりも…。

 倒れるベルゼは、地を這うように妹の声が聞こえた方角に体を向け、美怜は兄の元へ駆け寄ると、そっと膝を下ろした。

 

「……ミレ…イ……ミレイ…」

 

「……ベルゼ兄さん、今までよく頑張ったわ……本当に、ほんとうに……」

 

 美怜が始めて見せる悲痛に染めた顔色に、何処か辛そうで悲しみを含めた声色は、聞いてるだけでも心が痛くなる。

 そんな美怜に、ベルゼは体が少しずつ消えてゆく間中、訴えかけるように美怜と向き合う。

 

「ミ…レイ……ゴメン…ネ、ミレイ……ボク、モウシンジャウケド……ズット、一生ミレイヲ守ルッテ、決メタノニ…約束、シタノニ……守レナクテゴメンヨ…ミレイ………」

 

 パラパラ…と、桜吹雪のように体が朽ちては灰となり少しずつ消えてゆく。其れは、妖魔が戦いに敗れた時に見せる死が訪れる時。

 

「ゴメンネ…ミレイ……ゴメンナサイ、ミレイ……」

 

「……ベルゼ兄さんは、いつだってどんな時だって…一番大切な時にずっと守ってくれていた。そして、孤独な私の味方でいてくれた。周りから蔑まれても、殺されそうになっても、兄さんは胸を張って、命を懸けて、私を守ろうとしてくれた…そして、ベルゼ兄さん。貴方が居たから、私…一人じゃなかったのよ?私が今この瞬間を生きてるのは、兄さんがいたからなの。

 だから謝る事なんてない、自分の死に悔いなく誇りを持って良いわ…だってベルゼ兄さんは、私の世界一の兄さんなんだもの」

 

 だから、大丈夫よ…そう告げる美怜の言葉に、一語一句に、ベルゼは心から安堵の息を吐く。

 

「アリ…ガトウ……ミレイ…ボクノ、妹デイテクレテ…有難ウ……ボクト一緒ニ居テクレテ、アリガトウ……ズット、ゴメンネ……」

 

 有難うという感謝。

 御免なさいという謝罪。

 この矛盾した二つの言葉は何方も本物で、その二言で全ての想いが詰まっていた。

 

 例え妖魔であっても、人間であっても、兄妹の道を選び家族を大切にし愛し合っていた。だから、例え自分が醜い化け物で、周りから蔑まれる対象になっても、自慢で可愛い妹でいてくれた事、大切に思ってくれていた事。

 それが嬉しくて、幸せで、暖かくて、いつも支えになってくれてたから、だから妹の美怜には感謝を込めて有難うとそう告げる。

 

 妖魔であり家族だからこそお互いが縛り付けていたことを、美怜が望んだ「外の世界を知りたい」事に対してその幸せを叶えれなかった事。自分がいたせいで、忍達からいつも危険に晒してしまったこと。

 ベルゼ兄さんにとっての幸せや喜びは、美怜がしたいこと、妹の楽しい一時、彼女の喜びや幸せが、ベルゼにとっての生き甲斐であり、掛け替えのない力の源。

 だからこそ、美怜の自由を不自由に変えてしまった自分が申し訳なく、妹の幸せを叶えたくても叶えれない自分は、美怜に謝罪を告げる。

 

 

「ミ…レイ……生キテ……命ノ在リ方ヲ、知ッテ………」

 

 

 そして、この兄の死を乗り越えて、どうか自由に羽ばたき生きて欲しい。それが、ベルゼ兄さんからのお願い。

 

「モウコノ先、ボクハミレイヲ守レナイ…デモ……ミレイハ、自分ノ幸セヲ手ニ入レテ……自分ノシタイコトヲシテ……其レガボクノ、一番ノ幸セダカラ………」

 

「……分かったわ、ベルゼ兄さん……此方こそ、今まで有難う……」

 

 べったりと血が付着した手を美怜の頬に触れながら、兄として優しく、暖かく、愛に溢れた想いで、妹にそう託す。

 下半身が消え、体も消え、残るは頭と上半身のみを残し、刻一刻と血も骨も残らず消えてしまう。

 もうこの僅かな瞬間だけでも、ベルゼは妹を励まし、幸せを第一に臨む。本当に、此方もお人好しにも程がある。

 

 そして美怜は、ベルゼは、お互い共に深く抱きしめ

 

「そして…さようなら……大好きよ……」

「…バイバイ、ミレイ……ズット大好キダヨ……」

 

 別れの言葉を告げた後、ベルゼの体は桜吹雪の如く、散る。

 腕に残っていた体も、顔の温度も、腕の感触も、先ほどまで其処に居たというのに、一瞬にして消えてしまい虚無と化す。

 ただただ目の前に広がるのは、ベルゼが流した血の海と、たった一つ…兄さんがいつも愛着を持って被っていた金属製のマスク。

 

「……ベルゼ……」

 

「本当に……ベルゼさんも美怜さんも、お互いを大事に思い合って……これしか、やはり方法は無かったのでしょうか…」

 

 兄を殺され、失い、亡骸を前に膝を下ろしたままジッとしている美怜の背中を見つめ、罪悪感を感じる紅蓮隊。

 幾ら能書き垂れようと、あの美しくも愛し合っていた兄妹の仲を裂いたのは、焔達なのだから…。

 だからこそ焔は最初に「恨むなら私を恨め」とも言ったのだが…。などと感傷に浸ってるのも束の間、美怜は立ち上がり此方に振り向く。

 

「………兄を失う、覚悟は決めていたけれど…思った以上に悲しいわね。まさか、感情など持たないと思っていたこの私が、ここまで感情的になるなん……あら?貴女達、どうして泣いてるの?」

 

 美怜は感情こそ乏しいせいか、無表情でありながら目を見開き、紅蓮隊を不思議そうに見える。

 涙?そう思いながら焔は頬を触れるも濡れた涙の感触は何処にもない。それが自分ではない事に気付く。

 

「そんなの……幾ら私たちが決めたこととはいえ、肉親を失ったんだもん……私も、倒すって息巻いてたけどさ…あんなの見せられたら…そんな気持ち、失せちゃうよ……それに、あんただって泣いてんじゃん…」

 

 焔を危険な目に遭わせようとした事は許さなくても、美怜もベルゼもお互い生きる為に、家族のためになら、否定はできない。いや、寧ろ…あそこまで兄妹の愛情を見せつけれてしまえば、倒してやるだなんて気持ちになれやしない。

 未来は悪忍ではあるが、家系は善忍…根は悪い人間ではないのである。

 未来に指摘を受けた美怜は、自身でも気付く事なく無意識に大粒の涙を流していたそうだ。ゴシゴシと腕で涙を拭く。

 

「美怜さん…私も、焔ちゃんだけでなく、美怜さんの想いは私も受け止めます……ですからその、焔ちゃんだけを恨まないで下さい…!!私たちがベルゼさんを殺した事は否定しませんしその通りだ思います…ですから…」

 

 詠は涙を流しながらも、必死になって訴える。

 詠は知っている――家族の愛とはどこまでも深く醜いくらいに美しく、例え身を犠牲にしてまでも誰かのために尽くそうとする愛情。

 其れは、身を切り売りしてまで自分にお金を残してくれた両親と、身を犠牲にしてまで妹のために尽くしてくれたベルゼという兄と、重なるから。

 

「…詠だったかしら、貴女は何か勘違いしてるみたいね。私は別に貴女達を恨んでなんかいないわよ…?」

 

「……えっ?」

 

 だが美怜の予想外な発言に詠はもちろん、焔も未来も春花も…日影でさえも驚いた様子だ。

 

「確かに…兄を殺したと捉えても間違いではないわ。現に兄さんも貴女達を殺そうとしたし、お互い様ではあるけれどね…。

 寧ろ興味深いとさえ思ったわ、体感した事ない感情の奔流とその衝動……これが、貴女達人間の習性であり、悲しいという感情なのね…人は大切なものを失い初めて、その価値を知ると聞くけど…成る程、健康の有り難みなど、病気にならねば分からないとはよく言ったわ」

 

 淡々と興味深そうに話す美怜に、焔は目を丸くする。

 初めてだ……今までは戦い血を流し、ある時は傷つけたことで恨みを買われるばかりだった。

 特に蛇女にいた頃は選抜の座を狙う者もごまんと居たし、選抜の座に就いても休む暇もなく標的にされては恨みや殺意ばかりが焔に矛先を向けられていた。

 しかし、兄を殺してもなお興味深いと言わんばかり、寧ろ恨みも殺意も向けないのは、生まれて美怜で初めてなのである。

 

「美怜ちゃん…こんな時に言いたくないけど…動物みたいな事を言うのね…」

 

「あら。私たち生物は、遍く動植物かその中間に分類される筈でしょう」

 

「取り敢えず美怜さんは悪い人っちゅうより変わった人って事やな」

 

「日影ちゃんに言われたらお終いな気もするけれど…でも、意思の疎通って意味では、そっちの方が厄介かもしれないわねぇ…」

 

「生育環境の違いに由来する情報の不足が解消されれば、特に問題は無いと思うけれど」

 

「はぁ…」

 

 どうやら日影以上に厄介かもしれない。

 日影の場合は小難しい考えはせず、葛城のように当たって砕けろ精神で一直線だ。然し美怜の場合は頭の回転を常時フルスロットル回転しながら論理的でおまけに感情による起伏が低いという共通点。

 お互い馬が合いそうなのも含め、頭がこんがらがってしまいそうだ。

 

「その……言いにくいんだけどさ、悲しくないの?兄が亡くなったこと…」

 

「…ベルゼ兄さんを殺した貴女達がそれを言うのかしら」

 

「ご、ごめん…!でも…美怜、泣いてたのに直ぐに違う話をして…何というかこう…淡々としてたり……上手くは言えないけど、あっさりしてるから…つい…」

 

「…思った以上に悲しかったと先程も前述した筈よ。ここまで喪失感が大きいとは思ってもなかったし、やはりベルゼ兄さんの死は私にとっても大きな形だわ…けれど、ベルゼ兄さんは納得していたから」

 

「納得…?」

 

 

 

「ええ。ベルゼ兄さんが亡くなった今、私がこの家から離れて本来在るべき生き方を選ぶ事を――」

 

 

 それは、死の間際に呟いた『命の在り方を知ること』『美怜のしたいこと』ベルゼ兄さんが話してくれた希望にも等しい長い。

 其れもまた兄に言われたからだけでなく、自分の意思で決めるべきこと。

 

「ベルゼ兄さんは、貴女達が自分を倒せたのなら、それで良いと言ってくれたのよ。貴女達に、託してくれたのよ?」

 

 其れはあの時、焔達がベルゼと初めて出逢い、追い払った後の出来事だった――

 

 

 

『ミレイ、ミレイ――話ガアルンダ』

 

『あら――何かしら、兄さん?』

 

 ベルゼに「知能の低いベルゼ兄さんが、果たしてどこまで思考能力が発達しているか」の実験を終えてから、ベルゼの様子が変だと思いながら呼びかけに答える美怜とのシチュエーションに、ベルゼはこう答えた。

 

『モシモ、僕ガイナクナッタラ…美怜ハ外ノ世界ヘ行ッテモイイカラネ』

 

『……………えっ?』

 

 まるで息が溜まるかとさえ錯覚する程に、その言葉は衝撃が大きく、そして同時にベルゼ兄さんは焔達が自身の命を脅かす強敵で在ることも勘付いていたのだ。

 

『キット、アノ子達ナラ美怜ノコトモ…』

 

『待って兄さん、一体全体どういうつもりかしら?確かに私は外の世界に関しては興味があるけれど、今まで一度も弱気になった事なかったじゃない?まさか…』

 

『ウン、デモネ。アノコ達ハ、美怜ヲ見テモ悪ク言ワナカッタ、仲間守ッテタ。皆ンナガミンナ、大事ニ思イ合ッテル…。

 

 僕ガ死ンダラ、美怜ハ一人ニナルデショ?ダカラ、アノ子達ガ僕ヲ倒セタナラ、美怜ハ皆ンナト一緒ニ外へ出テ、幸セニ暮ラスノヲ、僕ハ認メルヨ』

 

 もし自分よりも焔達が上ならば、焔の言ってた『外へ出ないか?』と口には出してないものの、その小さな望みは現実味となるし、実際にあの頃から既にベルゼは焔紅蓮隊の全員を認めていたのだ。

 逆に自分たちを倒さないようであれば、大切な妹を自分以下の生半可な連中に渡すわけにはいかないし、それなら自分が化け物でありながら彼女を守っていた方が賢明だ。

 

『……そう、ならば私も見極めさせて貰うわ。彼女達が、兄さんの信頼に値するか否か…手始めに棟梁と軽い談笑でもしましょうか』

 

『デモミレイ危ナイヨ』

 

『どっちなの…まぁ良いわ。確かに、あくまで推測だものね、もし危険だと判断すれば直ぐに引くわ』

 

 こうしてベルゼは彼女と約束したのだ。

 この戦いで焔達が勝ったのなら、美怜は自分の好きなように生きて行くことを。

 

 

 

 

 

 

 

「だから…私はこの家を出て共に外へ出るわ――もし貴女達でさえ良ければ私を迎えてくれないかしら?

 

 

 

 ――新しい仲間として、家族として…焔紅蓮隊へ」

 

 

 







-焔紅蓮隊に新しい仲間が加わりました-

はいいぃぃ!!!今回、焔紅蓮隊編の重要なうちの一つはこれでぇす!美怜が新しい仲間として紅蓮隊に入るからです!インターン編が終わり、京都編に入る前にどうしてもやっておきたい、その理由がこれです!
紅蓮隊編は日常的なのをやってから京都編に入るんですけど、はてさて…蛇女編やら学炎祭やら出番が少なく、更にメンバーも新しく増えた美怜に対し、他のキャラはどんな対応を取るのだろうか…?
まぁ、芦屋みたくほぼ相手を怒らせちゃうかもですが。

そしてベルゼ兄さん…
某鬼殺漫画であるキャッチコピーではこんなことが書かれてました。

重ねた罪にも、抱擁を
非情な結末にも、救済を
残酷な世界にも、愛情を
憎悪の先にも、慈悲を
絶望の淵でも、笑顔を
失意の先にも、感謝を
死闘の果てでも、祈りを

正にベルゼ兄さんと焔達の戦いから、美怜とのお別れに至るまでの経緯を全て表したかのようなエピローグ。
そして更にこういう役割もあります。

半蔵学院→半蔵補欠(風魔、土方、菖蒲、晴明、村正)
蛇女子学園→蛇女補欠(総司、千歳、芭蕉、芦屋、伊吹)
月閃女学館→月閃中等部(月光、閃光)
焔紅蓮隊→美怜(←new‼︎)

お決まりカグラ四勢力の中、原作では五人だけでしたが、これからは六人となって焔紅蓮隊は進んでいきます。
然も補欠が複数の中、美怜ちゃんだけ一人という異質的なもの。

美怜「これからも焔紅蓮隊達と共に宜しくしてくれると幸いだわ。…この先や色んな知識を吸収して…もっと沢山のことを学ばなきゃ…ね」

しかも美怜ちゃん、メンタルが強すぎる上にポジティブな思考なので閃乱カグラの世界観に対抗でき過ぎてる…。
だって兄さん殺されて恨むどころか仲間に入れてのどんでん返し、これには旋風も雅緋も雪泉ちゃんもびっくり。

ヒロアカにないものって、仲間が増えることだと思うんですよ。心操は別として、立場が敵対だったものが仲間となるってのは中々ないものです。
しかも今までの閃乱カグラのハーメルンの作品では殆ど半蔵や蛇女と言ったところにオリキャラがいます。つまりは美怜ちゃんも正式に加入ということです。


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