復讐者の世界周り Weltdrehung des Rächers   作:ダス・ライヒ

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TVアニメ版遊戯王の城之内死すと同じゼツボー的にネタバレなタイトル。


マリ死す

 マリに向けて宣言したリガンは一直線に突っ込み、斬ろうとしたが、あっさりと避けられる。

 

「フッ、弱・・・!」

 

「ぬぅ・・・ハッ!」

 

 その安い挑発に乗ったリガンは地面に着地し、剣を再び振りかざすも、マリは軽く避け、亜空間から取り出したkar98kのストックで殴ろうとするが、盾に防がれる。

 

「おのれ、剣を抜けー!」

 

 再びマリを斬ろうとするが、左手のkar98k専用の銃剣で防がれた。リガンの方はマリのその態度で苛立ち、右手に持つ剣の押しを強めた。

 

「そのような剣で私と戦うつもりか?」

 

「あんた相手にはそれで十分」

 

「なんだと・・・!?」

 

 また挑発に乗ったリガンは押しの力をさらに強め、マリの手から銃剣を弾いた。これで勝ったと思ったリガンであったが、マリは直ぐさま銃剣を離し、腹に蹴りを入れてその場を離れ、kar98kの安全装置を外して相手を狙う。

 

「卑怯者!!」

 

 咄嗟に盾を構えて、銃弾から身を守るリガン。マリは手に持つボルトアクションライフルの弾薬が尽きるまで撃ち尽くした後、それを捨てて再び亜空間から銃を取り出す。

 それは短機関銃のMP40であり、直ぐに安全装置を外してリガンに向けて撃つ。

 

「清々堂々と戦う気があるのか!?」

 

 騎士なら剣同士、武士なら刀同士であるが、マリはそのリガンからの挑戦などはらはら受けるつもりもなく、ただ逃げる時間を稼ぐべく、後退りながら両手に握る特徴的な形の短機関銃を撃ち続ける。

 

「おのれぇ・・・!タァッー!!」

 

 盾で銃弾を防ぎながら、リガンは剣先から強力なビームをマリに向けて放った。

 

「キャッ!」

 

 剣先から放たれたビームはマリの左横腹を擦れ、銃撃を一時中断するも、左手で脇腹を抑えながら銃撃を続ける。傷が完全に治癒したのを確認したマリは、後ろが断崖である事を確認した後、態と落ちた。

 

「落ちた!?いや、奴は空を飛べる!」

 

 落ちたマリを確認しようとリガンは落ちた場所を見に行こうとした瞬間、右肩に銃弾を受けた。銃弾は肩を貫通し、銃創から血が噴き出し、剣を手放しそうになったが、右腕に残った力を込めて離さないようにした。

 その銃撃の正体はマリであった。腰にベルトをしており、そこからロープを出し、城壁にフックを引っ掛けてぶら下がっていた。

 両手にはMP40ではなく、ワルサーGew43半自動小銃が握られており、先程まで握られていた短機関銃は数十メートル先のバルコニーに落ちてバラバラになっている。

 驚いた顔をしたマリは第二射目を撃とうとしたが、リガンが自身の魔力で張った防御結界に弾かれた。連続で引き金を引いて、全てリガンに命中させるも結界に弾かれるだけだった。

 弾切れとなった所でリガンが攻撃を加えようとしたが、マリが多数の煙幕手榴弾を亜空間から取り出し、それを今に攻撃しようとする高潔な男に投げ付けた。

 

「っ!?手榴弾か!」

 

 どうやら煙幕手榴弾を爆風手榴弾と勘違いし、病後体制を取った。その隙にマリは亜空間からStg44を取り出して安全装置を即座に外し、大量に投げた煙幕手榴弾に向けて乱射、自分の姿を見えなくした。

 

「煙幕か・・・!クソっ、私とさらさら戦うつもりは無いという事か・・・」

 

「閣下、右肩に銃創が!」

 

「うむ、治療を頼む。それと痛み止めを打て」

 

「ハッ、直ちに掛かります!」

 

 下のバルコニーが全く見えなくなると、リガンはVTOLから降りてきた衛生兵から治療を受けた。その頃マリは出来た城壁の穴の先にあった部屋に入り、近くに敵が居るにも関わらず、肌に身に付けている下着が見えるくらいまでズタボロになってしまった衣服の着替えをしていた。

 

「よし、魔法で新しく縫い合わせば大丈夫かしら?」

 

 自身が身に付けているゴスロリ風ミニスカートドレスを確認しながらMG42を両手で抱えて外へ出た。だが、それを待ち受けるかのように小さなシルクハットを被り、先に球体が付いた杖を持った可愛らしい衣服に身を包んだ美少女が現れた。

 

「フッフッフッ、見付けたわよ。マリ・ヴァセレート」

 

「あら、敵に何で魔法少女が・・・」

 

「皇帝とグラヒュエール様に拾っていただいた恩、貴女を倒して返させていただく!」

 

 杖をマリに向けて宣言した後、床を蹴って、一気に距離を詰めてきた。手に持つ毎分1200発の連射力の汎用機関銃で魔法少女を撃ったが、リガンと同じような魔法防御で弾かれる。

 次に少女が魔力弾で攻撃してきたが、マリはMG42を捨てて容易に回避し、掌に魔力を込め、炎を作り出す。

 

「そんな物で!」

 

 少女はマリの攻撃を回避して次なる攻撃を掛けようとした。攻撃を始める頃にはマリがいつの間にか目の前まで接近しており、少女の攻撃は距離が近すぎて不可能となった。

 

「(駄目・・・距離が近すぎて・・・!)ッ!?」

 

 どう反撃するか迷った少女は次なる反撃を行おうとしたが、マリが後頭部に手を添えるという謎の行動に驚き、思考が停止する。

 

「なにを・・・!?」

 

 引き離そうとする少女であったが、マリの力が強すぎて適わない。顔にマリの顔が近付き、少女は必死で引き離そうとするが、一向に離れず、顔が徐々に近付いて来る。マリの瞳が閉じた瞬間、少女は自分の唇に感触を感じた。

 

「(へっ・・・!?)」

 

 少女はマリに唇に接吻(キス)された。突然、倒すべき相手であるマリにキスをされたのだから、抵抗を覚え、必死に引き離そうとするが、身体に力が入らず、そのまま為す術もなく相手にされるがままだ。

 十秒後、少女にとっては長く感じるキスは終わり、マリは口に付いた自分と少女の唾液を左手で拭い、空いた右手で少女の身体を支え、名を問う。

 

「名前・・・なんて言うの?」

 

 相手が名前を聞いてきた為、動揺する少女であったが、相手の真意も分からずに答えた。

 

「ラナ・・・」

 

「そう。じゃあ、ここで」

 

 少女の名を知ったマリは気を失ったラナをそっと床に降ろし、寝かせた後、斧を二つも携えた男が近付いてくる事に気付き、迎撃の態勢を取る。

 

「貴様ぁ!やはり噂通りかぁ!?この我が斧の錆としてくれるわ!このロリコン女がぁ!!」

 

 一気に近付いてきた男にマリは何の動きもせず、ただ呆然と立っているだけだ。

 

「どうしたぁ!?我が攻撃が怖すぎてまともな動きも・・・ぐぁ!?」

 

 マリに後1mの所に男が近付いた瞬間、男の身体が真二つになった。二つに切られた男は、マリの右手に日本刀が握られていることに気付き、死の数十秒前に彼女の剣裁きに驚く。

 

「(そ、そんな馬鹿な・・・!?我の目には終えない程の速さで我を斬ったと言うのか・・・!)」

 

 重力に従って、真二つにされた男の屍は堅い床に落ちた。

 

「こんな物かしら?まともに相手になるのはあいつと化粧したオカマだけね」

 

 刀に血が付いてないか確認しながら呟いた後、自分を殺そうとやって来たムガル帝国の将兵達を迎え撃つ。

 

「居たぞぉー!あの女を討ち取れば昇進間違い・・・」

 

 将校らしき兵士が、マリの姿を見て言い終える前に、彼女が亜空間から取り出したM4A1カービンを額に撃たれ、絶命した。指揮官が撃たれた将校が倒れる前に、動揺する兵士達の士気を戻す為に叫ぶ。

 

「討ち取って名を上げろ!陛下から褒美がもらえるぞ!!」

 

『おぉー!!』

 

 動揺を振り切った将兵達は一斉にマリへと手に持つ自動小銃、軽機関銃、短機関銃、突撃銃、散弾銃を撃ち始めた。敵からの一斉射撃にマリは銃弾より早い速度で回避し、刀を亜空間から取り出した鞘に戻し、M4A1カービンをフルオートにして敵兵を次々と撃ち殺す。

 

「うわぁ!」

 

「ぎゃっ!」

 

「ぬわぁ!」

 

「怯むな、撃ち返せ!アァ!!」

 

 次々とムガル軍の将兵達が5.56㎜弾によって倒れていく中、マリが撃ち続けていたM4A1の弾薬が尽きた。空かさず床に散らばっていた死んだ味方の近衛兵から回収した同型の弾倉(マガジン)を蹴り上げて空中で掴み、銃本体の左側にあるボタンでカラになったマガジンを排出し、その満タンのマガジンを差し込み、再装填してから再び敵兵達を銃撃する。

 

「うわぁ!」

 

「こ、こいつ!銃弾を避けてるように見えるぞ!!」

 

「そんな馬鹿な、俺達の銃は全て連射速度1000発分だぞ!幾ら相手が能力者とはいえ、回避できる筈が!」

 

 マリの恐るべき強さに恐怖した敵兵達は銃を撃ち続けるが、銃弾は一発も掠めることもなく、全て回避されていく。再びM4A1の弾倉が尽きると、マリは弾切れになった騎兵銃を捨て、鞘から刀を抜き、自分に恐怖を抱いている敵兵達に銃弾を避けながら斬り掛かった。

 

「目標接近、グワァ!!」

 

 近場にいた兵士が報告を終えた直後にマリに胴体を斬られ、切り口から血を吹き出しながら絶命した。短機関銃を持つ兵士達は銃口の短さを利用して、近距離戦を挑もうとしたが、マリに適うことなく次々と斬り捨てられる。

 

「こ、この(アマ)~!!」

 

 一人の兵士が右腕に取り付けられた器具からナイフ程度の刃を出し、マリに斬り掛かったが、あっさりと避けられ、斬り殺された。

 

「おのれぇ・・・!全員取り囲んで八つ裂きにしろ!!」

 

 指揮官の指示でマリを包囲する形でムガル軍の将兵達は陣形を組み、全八方から襲い掛かったが、また避けられ、八名の兵士達は全員斬り殺されてしまった。

 その後、ムガル軍の将兵達はあの手この手でマリに挑んでいくが、全てが破られてしまい。残っているのは指揮官だけであった。

 

「く、クソ・・・!ば、化け物め!死ねぇ!!」

 

 悪足掻きの如く、ホルスターに差し込んであった自動拳銃でマリの眉間に放ったが、彼女の姿が消えて、突如目の前に現れ、腹に刀をいつの間にか刺されていた。

 

「あ・・・グハッ!こいつは・・・悪魔だ・・・!!」

 

 最期の言葉を残した指揮官が息絶えた後、マリは刀を死体の腹から抜き、刀身に付いた血を拭き取り、次なる挑戦者であるリガンの方を向いた。

 

「我が将兵を無惨にも撃ち殺し、斬り殺しおって・・・!許さん!今度こそいざ尋常に勝負!!」

 

 右肩に巻いた包帯が赤く滲む中、リガンは自身の剣を構え、マリに向かっていった。リガンが振り下ろした剣を自分の刀で防いだ後、足で相手を引き離して距離を置く。

 

「また小賢しいマネを・・・!」

 

「私は弱いからこんな手を使うしかないの」

 

「喧しい!卑怯な手しか使えん貴様などに勝ち目はない!食らえ!!」

 

 腹に蹴りを食らわしたマリの返答に怒りを覚えたリガンは人が編み出せる物ではない超高速的な突きを放った。この恐ろしい突きの速さにマリは動ずることなく、冷静に対処し、リガンの膝を切りつけた。

 

「ぬぁ・・・!おのれ!」

 

 膝から出血しながらも、リガンは剣を振ったが、またかわされ、マリの二振り目が来た。

 

「今度はその手には乗らん!」

 

 盾を構えてマリの攻撃から身を守ろうとしたが、マリが盾を踏み台にして左へ飛び、左腕を攻撃され、盾を手放してしまう。直ぐさまリガンはマリから離れ、僅かに動く左腕を動かし、両手で剣を握る。

 

「何という奴・・・貴様、何故銃を使わん?」

 

「だって、あんた魔法で飛び道具なんかみんな防いじゃうでしょ?」

 

「ほぅ、一発目で気付きおったか。二発目で仕留められるかもしれんのにな!」

 

 右膝から出血しているにも関わらず、リガンは左足で床を蹴ってマリに一気に近付いた。

 しかし、またもや回避され、今度は左横腹を斬られた。

 リガンが怯んでいる隙にマリは胸を斬った。刃先が鎧ごと胸を切り裂き、傷口から勢いよく血が噴き出す。

 

「うわぁ・・・がぁ・・・!」

 

 激しい激痛に耐えながらリガンは再び立ち上がり、マリを斬ろうとするが、また回避され、背中を斬られた。床に這い蹲るリガンを見ながらマリは、反りを右肩に乗せながらため息をついた。

 

「はぁ・・・あんた弱いね。デカイ口叩いておきながらこの様なんて。そんなんで私に勝てるとでも思ってるの?」

 

 マリはリガンの鮮やかな紫色の髪を掴みながら、何も言わない高潔な男に問う。リガンの右手にまだ握られていた剣が微かに動く音を察知したマリは、右手を力強く踏み付け、高潔な男から剣を遠ざけた。

 

「そんなことしたってまた蘇ってあんたを殺すわよ。さぁ、大人しくくだらない復讐なんか止めて、私の奴隷兵士になったらどうなの?」

 

 ゴミを見るかのような目で見下し、リガンを自身の奴隷兵士に勧誘するマリ。だが、彼女はこれからやって来るどん底に気付くことはなかった。

 マリの後ろからスキンヘッドの大男が現れ、彼女に何か強力な技を食らわせた。この技を受けたマリの背中から無数の結晶玉が飛び出し、無数の結晶玉はランダムに何処かへ飛び去っていく。

 その光景は近くにいたリガンと謎の大男、城下町で戦っていたルリ、マリに忠誠を誓う者達も目撃していた。大男の技を受けて吹き飛んだマリは、床に2~3回ほど叩き付けられた。

 

「なんだろう・・・?あの光・・・なんだか胸騒ぎがする・・・」

 

「死ねぃ!小娘!!」

 

「早く城に行かないと!やぁー!!」

 

 多数の光が乱雑に飛び去っていくのを見て、ルリは胸騒ぎを起こし、周りを取り囲んでいるムガル帝国の将兵達や暴走族に無法者達を手っ取り早く大鎌で一気に片付けて、城へと向かった。

 ルリの予感は彼女にとっては嫌になるくらい見事に当たった。ダメージを受けて立ち上がろうとしたマリであったが、いつもの感じとは違い、かなり昔の感覚を感じていた。

 

「(なに・・・この感覚・・・まるでとうの昔に忘れたような痛み・・・身体が思うように動かない・・・)」

 

 心で思いながらマリはなんとか立ち上がったが、床に落ちる自分の血の音を聞きながら、あることに気付く。

 

「あれ・・・?手から痛みが消えない。傷口なんて数秒くらいで塞がるのに・・・」

 

 そう独り言で小さく呟き、一番血が流れている右手の掌を見た。本来の不老不死のマリならとっくに塞がっている筈の掌の傷口が塞がっていなかった。

 

「嘘・・・不死身じゃなくなってる・・・!?」

 

 掌に出来た傷を見て、マリは絶句した。その時、血塗れになって床に這い蹲っていたリガンが起き上がり、腰のホルスターに差し込んでいた黄金の自動拳銃を抜き、マリに構えながら告げた。

 

「貴様の不老不死と大多数の能力を奪った・・・いや、吐き出させたのだ・・・」

 

「吐き出させたって・・・どういう・・・アァッ!」

 

 答えを問う前に左肩を撃たれた。左肩を抑えて痛みに苦しむマリに、リガンは答えた。

 

「そう、吐き出せたのだ。この大男の名は能力者殺し・・・!本名は知らんが、圧倒的強さを誇る能力者を殺すために生まれた者と私には分かる。貴様はもう最強ではない、ただの女だ・・・そして私は貴様を公開処刑に処す」

 

 リガンは超えるついでにマリにもう不死身ではないことを告げ、右肩を撃った。

 次に右足を撃ち、床に倒れ込ませた後、今度は左足を撃つ。四方を撃たれたマリは、大いに苦しんで悲鳴を上げる。

 

「ぐぁ・・・あぁぁぁ!!」

 

「それが・・・私が受けた痛みと、この地から追放された我らムガル帝国の痛みだ・・・!」

 

 銃を降ろした後、激痛で悶え苦しむマリにリガンは叫ぶように告げた。その光景は偶然にも見ていたルリは、怒りの余り何の考えも無しにリガンへ突っ込んだ。

 

「お姉ちゃんを、虐めるなぁーーーー!!」

 

 急な敵の接近にボロボロなリガンは反応できず、体当たりを諸に食らい、吹き飛んだ。愛すべき女性から敵を離した後、ルリはマリに無事を問う。

 

「お姉ちゃん、大丈夫!?」

 

 もちろんルリはマリが不老不死で無くなったことに気付いておらず、傷口から流れる血を見て驚く。

 

「え、傷が再生してない・・・なにかされたの!?お姉ちゃん!」

 

 必死で大量に血が出ている場所を抑えながら、ルリは自分の手をマリの血に染めながらひたすら聞いた。

 だが、当の本人であるマリは今何が起こっているのか全く理解できない。そんな時に能力者殺しがルリの後ろへ近付き、彼女の背中を手刀で刺した。

 血を止めるので精一杯だったルリは、能力者殺しの存在に気付かず、自分の胸から出た大男の手でようやく気付いたところだった。そしてマリも、自分の顔にルリの血が付着したことに我に返り、目の前で貫かれている愛すべき娘の姿を見て、抵抗しようとする。

 

「私のルリちゃんに何を!?」

 

 能力者殺しからルリを引き離そうとしたマリであったが、全身に力が入らず、床に顎を打ち付けて倒れてしまう。その間に能力者殺しから手を引き抜かれたルリの身体は、傷口から徐々に紅い氷で覆われていき、全身に力が入らなくなっていた。

 

「え・・・お姉ちゃん・・・私・・・どうなっちゃうの・・・?」

 

 口から血を垂らしながらルリは目の前で必死に立ち上がろうとするマリに聞いた。マリの答えを聞くこともなく、ルリは完全に凍り付き、なにも喋れなくなった。

 

「そんな・・・嫌よ・・・ルリちゃん・・・嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 愛する()が氷付けになった光景を見たマリは我が子を失った母親の泣き叫び、必死に紅い氷付けになったルリに近付こうとしたが、全身に力が入らず、届かない。

 ルリの攻撃で更なるダメージを受けたリガンはなんとか立ち上がり、泣き叫ぶマリを剣の取手部分で気絶させる。氷付けとなったルリは、能力者殺しによって何処かへ飛ばされた。

 やってきた部下達に、リガンは治療を受けながらフォウドヴィッスにいる全ての者達に聞こえるよう部下が持ってきた拡声器を使ってマリの敗北を知らせた。

 

『この城、城下にいる者達に告げる!たった今、我がリガン・ゾア・ペン・ムガルが元神聖百合帝国永続皇帝マリ・シュタール・ヴァセレート・カイザーを討ち取った!!』

 

 その知らせに城下や城で戦っていたマリの私兵達とワルキューレの駐屯部隊は、動揺の色を見せ始めた。

 

『奴が尤も愛すべき小娘も既に我が忠実なる兵士が打ち倒している!奴の私兵とそれにつき従う兵共は即刻我がムガル帝国に降伏せよ!!丁重に取り扱うことを約束する!!』

 

 拡声器からの降伏勧告に、従うマリの私兵達やワルキューレの将兵達など居なかった。

 城下町を暴れていたザクを全て撃破したリヴァイア達は、早急に残存戦力を集めてフォウドヴィッスからの退却を既に始めており、残りのワルキューレの残存部隊も退却を始めていた。

 

「ど、どうすんだ・・・!?俺達・・・」

 

「俺等も撤退だろ・・・!大将がやられちまったんだぜ・・・!?」

 

 忠実なる兵士達であったマリの護衛17番隊も少し焦りを見せていたが、隊長達の指示により退却を始めた。

 居残って主君の死体でも回収するか、主君とこの城下町で心中しようとしていた騎士と近衛兵達であったが、隊長等の指示で騎士達だけは退却に応じ、近衛兵達だけはマリを救出か心中する為に、無謀な突撃して、次々と死んだ。

 この御陰で全員が退却に成功したのは無理もない。こうしてフォールド王国、いや、中央大陸全土が戻ってきたムガル帝国の手に返り咲いた。




~今回の中断メッセージ~

ネタが決まったので、寡黙キャラによる予告。

ゴルゴ13「・・・」

キリコ「・・・」

アイゼンナッハ「・・・」

ヒイロ「・・・」

ユウ「・・・」

レイ「・・・」

宗介「・・・」

泰虎「・・・」

美魚「・・・」

刹那「・・・」

さくら「・・・」

紗紀「・・・」

キリコ「囚われの美女・・・」

ゴルゴ13「全身を拘束されては動けまい・・・」

ヒイロ「あれだけの拘束を解くには・・・」

宗介「不可能だ、あの拘束着は大男でも簡単には解けない。並の成人女性ではあの拘束は解けん」

泰虎「せめて能力さえあればな・・・」

レイ「私でも不可能・・・誰か助けに来てくれれば別・・・だけど誰も助けには来ない」

さくら「我でも不可能だ、あの拘束を解くのは・・・」

刹那「拘束着を外す瞬間を待てばいい」

ユウ「その時が来ればな・・・」

紗紀「次・・・虚無の世界で・・・貰う・・・」

美魚「次回・・・」

アイゼンナッハ「復讐への道・・・」
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