来年もよろしくお願いします!
パイモンの案内で彼が統治しているという町にたどり着いた。この町はアリトンのような売買をする町ではなく、至って普通の町のようだ。全体的に白を基調としていて、とても清潔感がある。建物は中世の城下町を彷彿とさせる眺めだ。
言い忘れていたが、魔界は
しかし魔界には魔力が腐る程に余っている。そのため、魔法を使う才能があってもなくても、最低限の生活は出来る。よって全く不都合な事はない。
ここなら安全だろう、早く暁を迎えに行かねば……
「碧愛、ティア、エル、影葉。俺は暁を迎えに行って来る。ここならば心配はないだろうが、用心をしておいてくれ、出来るだけ早く戻るから」
「うん!」
「は、はい!」
「分かった」
「早く戻って来なさいよ」
上から俺、碧愛、ティア、エル、影葉の言葉だ。
「じゃあ、行って来る」
俺は彼女達にそう言って暁の元へ急いだ。
暁とアスモデウスはまだ殴り合っていた。しかし暁が圧倒的に不利だ。アスモデウスの一撃は直撃を免れたとしても、風圧で身体は傷つく。
しかし、暁の力ではアスモデウスの身体に有効なダメージを与えられない。そして暁の身体は少し遠い俺の目から見ても傷だらけで、もう倒れそうだ。
「
アスモデウスの巨大な拳が暁に迫っていく。
「暁ぃ!」
俺は暁を助けようと走り出した。もう間に合わない!と思った瞬間、暁は体勢を低くして、アスモデウスの右腕を殴った。
「あああああああ!!!」
「ふん!どうしたぁ、何ともねぇぞ……!?」
その瞬間、アスモデウスの右腕が、本来曲がるはずのない方向に曲がった。平原に彼の悲鳴が
「ぐおぉぉぉぉぉ!!!俺のぉ……この俺の腕をぉ……この小娘がぁ!原型も残らぬ程にグチャグチャにしてやるぁ!」
その時、俺はアスモデウスの前に立った。そして暁を抱き上げ、
「暁……こんなになるまで戦うなんてな……正直驚いてるよ」
「へへ……負けちったぁ……」
暁は苦笑いを浮かべながらこう言う。その表情を見て俺は、
「暁、少し待っていてくれ、すぐに終わらせる」
と告げると暁は、
「うん…」
と言って目を閉じた。俺は暁を戦いの余波が届かない場所に降ろして、改めてアスモデウスの方を向いた。すると彼は頭の血管を浮き上がらせながら、
「てめぇ……この俺を倒すってか!?ふざけてんじゃねぇ!」
と言った。しかし、俺は静かに、
「黙れ」
と彼に言った。
「何だと……!?」
「お前は俺の仲間を傷つけた。その罪は重いぞ」
俺はそう言った瞬間、アスモデウスの左腕をデュランダルで切り落とした。
「ぐあぁぁぁぁぁ!!!」
彼が叫んでいる隙に腕に魔力を込めて何発も何発も殴っていく。
「がっ!うぐっ!ぐえぇぇぇ!」
アスモデウスはしばらくもがいていたが、流石に魔法で強化した上での俺のスピードには追い付けなかったようで、何も抵抗出来ずに、やがて動かなくなった。
一応殺してはいない。しばらくの間、動けないように痛めつけただけだ。
俺は再び暁を抱き上げ、出来るだけ彼女に負担がかからないように、全速力で町へ戻った。
一方その頃、碧愛達はパイモンに案内されて、宿屋へ着いた。
「わぁ~!外と一緒で中もとても
影葉がそう言うが、私はラティスの事が心配で、返事が上の空になっている。するとエルが、
「そんなに心配するな。確かにあの巨人は強いだろう。だが、私達はラティスの強さを一番側で見てきたじゃないか。あいつはそんな簡単には負けない、大丈夫さ」
と言ってくれた。ティアも、
「そうですよ!あの人ならきっと大丈夫です!」
と頷きながら言ってくれる。
私を励まそうとしてくれてるんだろう、ありがたいなぁ……
私はそう思い、皆と一緒に部屋まで歩いていく。
そしてまた、その頃、彼女達の案内を終えたパイモンは、
「そろそろ良いかな……もうすぐ……もうすぐだ……」
と言って、一回指を鳴らし、楽しそうに鼻歌を歌いながらその場を去っていくのだった……
更新ペースがみるみる内に落ちていってますね……これからも頑張ろうと思います。少しずつ書き貯めていって投稿します。
それでは皆様良いお年を~……