後継者達と世界の運命   作:AZΣ

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今年も終わりですねぇ、何か感慨深い……こんな作品を一年間読んで頂きありがとうございました!
来年もよろしくお願いします!



第肆話-策略

パイモンの案内で彼が統治しているという町にたどり着いた。この町はアリトンのような売買をする町ではなく、至って普通の町のようだ。全体的に白を基調としていて、とても清潔感がある。建物は中世の城下町を彷彿とさせる眺めだ。

言い忘れていたが、魔界は碧愛(みりあ)達の世界とある程度は繋がっている。しかしルシファーが情報を制限しているために、科学技術などは中世の時代で止まっている。

しかし魔界には魔力が腐る程に余っている。そのため、魔法を使う才能があってもなくても、最低限の生活は出来る。よって全く不都合な事はない。

ここなら安全だろう、早く暁を迎えに行かねば……

「碧愛、ティア、エル、影葉。俺は暁を迎えに行って来る。ここならば心配はないだろうが、用心をしておいてくれ、出来るだけ早く戻るから」

「うん!」

「は、はい!」

「分かった」

「早く戻って来なさいよ」

上から俺、碧愛、ティア、エル、影葉の言葉だ。

「じゃあ、行って来る」

俺は彼女達にそう言って暁の元へ急いだ。

 

 

 

暁とアスモデウスはまだ殴り合っていた。しかし暁が圧倒的に不利だ。アスモデウスの一撃は直撃を免れたとしても、風圧で身体は傷つく。

しかし、暁の力ではアスモデウスの身体に有効なダメージを与えられない。そして暁の身体は少し遠い俺の目から見ても傷だらけで、もう倒れそうだ。

鬱陶(うっとう)しい小娘がぁ!これでぇ……寝てろぉ!」

アスモデウスの巨大な拳が暁に迫っていく。

「暁ぃ!」

俺は暁を助けようと走り出した。もう間に合わない!と思った瞬間、暁は体勢を低くして、アスモデウスの右腕を殴った。

「あああああああ!!!」

「ふん!どうしたぁ、何ともねぇぞ……!?」

その瞬間、アスモデウスの右腕が、本来曲がるはずのない方向に曲がった。平原に彼の悲鳴が木霊(こだま)する。

「ぐおぉぉぉぉぉ!!!俺のぉ……この俺の腕をぉ……この小娘がぁ!原型も残らぬ程にグチャグチャにしてやるぁ!」

その時、俺はアスモデウスの前に立った。そして暁を抱き上げ、

「暁……こんなになるまで戦うなんてな……正直驚いてるよ」

「へへ……負けちったぁ……」

暁は苦笑いを浮かべながらこう言う。その表情を見て俺は、

「暁、少し待っていてくれ、すぐに終わらせる」

と告げると暁は、

「うん…」

と言って目を閉じた。俺は暁を戦いの余波が届かない場所に降ろして、改めてアスモデウスの方を向いた。すると彼は頭の血管を浮き上がらせながら、

「てめぇ……この俺を倒すってか!?ふざけてんじゃねぇ!」

と言った。しかし、俺は静かに、

「黙れ」

と彼に言った。

「何だと……!?」

「お前は俺の仲間を傷つけた。その罪は重いぞ」

俺はそう言った瞬間、アスモデウスの左腕をデュランダルで切り落とした。

「ぐあぁぁぁぁぁ!!!」

彼が叫んでいる隙に腕に魔力を込めて何発も何発も殴っていく。

「がっ!うぐっ!ぐえぇぇぇ!」

アスモデウスはしばらくもがいていたが、流石に魔法で強化した上での俺のスピードには追い付けなかったようで、何も抵抗出来ずに、やがて動かなくなった。

一応殺してはいない。しばらくの間、動けないように痛めつけただけだ。

俺は再び暁を抱き上げ、出来るだけ彼女に負担がかからないように、全速力で町へ戻った。

 

 

 

一方その頃、碧愛達はパイモンに案内されて、宿屋へ着いた。

「わぁ~!外と一緒で中もとても綺麗(きれい)ね!」

影葉がそう言うが、私はラティスの事が心配で、返事が上の空になっている。するとエルが、

「そんなに心配するな。確かにあの巨人は強いだろう。だが、私達はラティスの強さを一番側で見てきたじゃないか。あいつはそんな簡単には負けない、大丈夫さ」

と言ってくれた。ティアも、

「そうですよ!あの人ならきっと大丈夫です!」

と頷きながら言ってくれる。

私を励まそうとしてくれてるんだろう、ありがたいなぁ……

私はそう思い、皆と一緒に部屋まで歩いていく。

 

 

 

そしてまた、その頃、彼女達の案内を終えたパイモンは、

「そろそろ良いかな……もうすぐ……もうすぐだ……」

と言って、一回指を鳴らし、楽しそうに鼻歌を歌いながらその場を去っていくのだった……




更新ペースがみるみる内に落ちていってますね……これからも頑張ろうと思います。少しずつ書き貯めていって投稿します。
それでは皆様良いお年を~……
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