思ったより早く投稿出来て良かったです。第三話も考えてあるのですが、投稿にはまだ少し早いです。少しでも早く投稿出来るように頑張りたいと思います。
では、第二話スタート!
結局、俺は彼女の笑顔に負けて、彼女の後を付いていく事にした。
「ラティスさん」
他愛ない会話でもしようと思ったのか、碧愛が声を掛けてくる。
「何だ?」
その時、碧愛の口から、信じられない言葉が発せられた。
「貴方は人間じゃありませんよね?」
俺は一瞬だが驚きを隠せなかった。確かに俺は人間ではない。だがどうして……?ボロを出した覚えはないのだが……とりあえず、彼女の冗談かもしれないと自分の心に言い聞かせる。
しかし、彼女の顔を見た瞬間、冗談ではない事が分かった。彼女の目が、警戒心を
そして、俺が黙っている間も、彼女は言葉を
「黙ってるって事は、当たりですか?」
これ以上隠し通すのは無理があるか……正直に言わなければ、彼女は俺を解放してはくれないだろう……しかし、いきなりこんな事を言っても信じてもらえない可能性が大きい。
だが、これ以上警戒させても、俺に得が一つもないのもまた事実……俺は正直に、彼女に自分の事を話す事にした。
「確かに俺は人間じゃない。だがどうしてその事が分かったんだ?」
俺の容姿は、元々の世界でもかなりまともな方だったはず。この世界の人間とも、格好以外は対して変わらないのに何故……
俺が真剣に自分に落ち度があった可能性を考えていると彼女は、
「何だろう?直感…かな?」
と答えた。俺は自分の経験上、時にはそういった感覚等が真実を導き出す事もあるという事は知っている。しかし、相手が自分と違う種である事は、何か身体的にでも特徴がない限り分かりにくいと思う。
「……では一体、俺はどんな種族だと思う?」
「う~ん……悪魔ですかね?何となく、近寄りがたい雰囲気が漂っているので……」
これは驚いた。彼女の直感には敵いそうもない。まさか俺の正体を見抜くなんて……
「ああ、正解だ。俺は悪魔さ。どうだ?やはり怖いものなのか?」
次の瞬間、彼女の言葉を聞いて、俺は自分の耳を疑った。
「では、知り合いもいないのではありませんか?」
……ん?このタイミングで何故その質問を……意味が分からん……そしていつの間にか、彼女の目から警戒心が消えている?一体何故……
「確かに知り合い等いるはずもないが……それよりも!俺を……怖がったりしないのか?」
俺がこう聞くと彼女はクスクスと笑い出し、
「本当に危険な人なら、もう私は生きてませんよ」
と言った。確かに納得出来ない訳でもないし、そうかも知れないが、それにしても彼女は……純粋過ぎる。
俺が彼女を
「で、では、私が今住んでいる集合住宅の部屋の隣が空いているので良かったら、そこに来ませんか?」
何て
「や、やっぱり、私の事が嫌……ですか?」
俺が返事をしばらく考えていると、彼女はとんでもない方向に勘違いをしていた。
「そんな事はない!」
思ったよりも大きな声が出ていたようで、彼女が少し震える。どんなもの達でも、涙を流している所は見たくない。
再び彼女の顔を見ると、少しだけ涙の跡が見えたが笑ってくれていた。
「では、行きましょう!」
俺としては、外で暮らすことも考えたのだが、屋根のある場所を提供してくれるのはやはりありがたいのだ。
こうして俺は彼女の後に付いて、その家を目指して歩き出した。
二十分程歩いて彼女の足が止まった。そのため俺は、これから住む事になる場所に目をやった。
意外と新しそうな建物だ。白い外観に少しだけ、汚れがついてしまっているところはあるが、それ以外は元々の美しさを保っていた。
「着きましたよ!やっと人が来てくれた!」
「では、君以外に誰もいなかったのか!?」
すると彼女は図星なのかとても焦っていた。彼女から聞いた話によると、どうやら俺は107号室らしい。鍵を渡されていたのでドアを開けて中に入ってみた。彼女が部屋に入る前に、
「何もないので必要なものは、悪いんですけど自分で買い揃えてもらえませんか?」
と言っていたが、本当に何もない。
その後、この世界の通貨らしきものを渡されたが、その価値が分からない。そして、一般的に何を買うのかすらも分からない。
俺の世界にも通貨は存在するが、単位等は違うし、俺はそんなに多くは持てなかったため、あまり家具を必要としなかった。
彼女は俺の事を人間じゃないと見抜いたのに、何故教えてくれなかったのか。偶然忘れてしまったのか、それとも天然なのか。どちらにしても、この世界の常識や仕組み等は何も分からないので、彼女に教えてもらう他ないだろう。
そのために今は彼女を探しているが、どうやら出掛けてしまったらしい。まだこの世界に慣れていないのに、勝手に出掛けて帰って来られなくなっては大変だし、何より生涯最大レベルの恥になる。それこそ、いっそ死んだ方がマシな位に。
よって、彼女が帰ってくるまで部屋で待っている事にした。
四十分後ぐらいだろうか、隣から物音がした。彼女が帰って来たようだ。すっかり夜になっていたが、この世界の最低限の常識だけでも早めに知らなければならないので、申し訳ないと思いながらも彼女の部屋を訪ねた。
「碧愛ー、入ってもいいかー?」
俺が声を掛けると、ドアがすぐに開き、そこから碧愛が顔を
「ラティスさん、どうしたんですか?」
「ラティスでいい。昼間に君は俺に生活に必要な物を自分で買い揃えてくれ、と言ったよな?」
「はい」
よし、ここまでは分かっているようだ……だが、問題はその先……
「まず、俺はこの世界に来たばかりで何も知らない。だから通貨を貰っても、単位や何を買うのかがさっぱり分からないんだ」
俺がこう言うと、彼女の顔はみるみるうちに真っ青になっていった。
「す、すいません!」
直感で俺の正体を見抜く目がありながら、意外と抜けている性格なのか……?
俺の目の前でオロオロと動き回っている碧愛を見て、俺はそう思った。正直、微笑ましく見ていて飽きない。
しかし、俺が向こうに戻るためには彼女の協力は欲しい……やれやれ、先が思いやられるな…そう思いながら、
如何だったでしょうか?碧愛の鋭い一面もあれば意外と天然な一面を書いてみました。これから二人はどうなるのでしょう?
今回はこの辺で失礼致します。次回も頑張ります!