皆様もお身体に気をつけて下さい。
では、第三話スタート!
碧愛の気遣いによって、この部屋に住まわせてもらって数日。俺も彼女も、この新しい生活に慣れてきたようだ。
俺は彼女に、俺は人間ではないことを直感的にだが見抜かれた。しかし、俺が悪魔だという事までは分かっていないようだ。信じてもらえないかもしれないが、元の世界に戻るためにも何としても協力して欲しい……
そうこう考えている内に、事前に呼んでおいた彼女が訪ねて来た。
「ラティス~、来たよ~」
俺に慣れてきたのか、碧愛の口調が少し前から敬語ではなくなっていた。その方が俺もリラックスできて好都合だ。
俺は碧愛にここへ来た理由、俺が何者なのかも含め、元の世界でやるべき事があるので、戻りたいと思っている事を彼女に話した。
彼女は黙って聞いていてくれたので、非常に話しやすかった。普通の人間の感性ならば、信じられないような事が大半だったが、全てを話し終えた時に彼女は、俺を拒絶する事はなかった。
「そういう事だったんだ…それでこの世界の常識とかも何も知らなかったのね…」
「そうだ。それで元の世界に戻るための手掛かりとしての情報と共に戦ってくれる仲間を集めたいのだが、何か知らないか?」
彼女は
「良いよ!ここで会ったのも何かの
え~っと、そういえば、少し前に、この街の近くにある森で、不思議な事が起きるって噂を聞いたんだけど、行ってみる?」
俺は正直、噂などの根拠がないような事は信じないようにしているのだが、この世界では無知なので今は
「よし、今日はもう遅いから情報集めは明日からにしよう。出来るだけ早めにその森へ行きたいから、詳しい場所を調べてくれないか?」
そう告げると彼女は親切にも、
「分かった。明日から調べてみるよ。でも、多分それで精一杯だから情報集めは手伝えないと思う。ごめんね」
と言ってくれた。俺にはその気遣いで充分過ぎる。何故こんな子が、皆に忌み嫌われるのか、俺には理解出来ない。
「大丈夫だ。情報集めぐらいは出来ると思うからな。今日はいきなり呼び出して悪かった。では、明日は宜しく頼む」
「うん、おやすみ~」
そして、俺も明日に備えて、彼女が自分と共に選び、そして、飾り付けてくれた部屋で眠りについた。
碧愛には約束通り、昨日彼女が言っていた、その不思議な森について、インターネットとやらで調べてもらっている。
ちなみに今回の服装は、この世界に馴染むようにと、碧愛が普通の人間達と同じような服を選んでくれた。細かく言うと、青のジーンズと、白いシャツの上にジーンズと合わせた、同じく青色の薄い上着だ。
昨日、彼女に昼間、服を買いに行くと連れていかれ、そして着せられた服なので、不備はないと信じたい。
多分、これで他の人間に怪しまれずに、情報集めが出来る。
だが、一体どういう風に、質問をすればいいのだろうか?やはり、俺のようにここ最近で、突然この街に現れた奴はいないか、それとも、最近、何か不思議な事が起こったという場所を知っているか、などだろうか……
とりあえず、この二つの事を俺の側を歩いている人に聞いてみよう。
「すまないが」
「はい、何でしょう?」
「ここ最近で、突然この街に現れた奴や、不思議な事が起こった、または見たという情報を知らないか?」
俺が声を掛けたのは一人の青年だ。黒髪で眼の色も同じく黒。しかし、枯れにはあまりにも特徴と言える特徴がなかったため、逆に俺は目を惹かれた。一度見失ったら二度と見つからないのではないか……そのぐらい特徴がなかった。
青年は少しの間考え込むと、やがてこう言った。
「
残念ながら収穫はないようだ。まあ、当然か、普通の人間ならば、そんな事に気を使っている訳がないし、使っている人間も
「すまなかったな、ありがとう」
「いえいえ、それでは失礼します」
俺が話し終わると、青年はゆっくりと歩き去っていった。やはり彼の姿はすぐに見えなくなり始めたが……ん?今、微かだが、確かに魔力を感じた……まさかあの男は!
俺がそう思って振り向いた時には、青年は
そして、それからも情報を探したが、これと言った収穫はなかった。
連絡を受けて直ぐ様、俺は家に帰り、その不思議な事が度々起きる森へと行くための準備を始めた。
そしてその頃、青年は静かに笑っていた。自分の求める者と、会う事が出来た喜びに震えて。
「やっと見つける事が出来ました、私を解き放ってくれる者……彼ならば、きっと私をあの場所から解放してくれる……」
どうだったでしょうか?次の話ではラティスと碧愛は森へ向かいます。
謎の青年も現れ、少しは面白くなってきたのではないでしょうか?
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