転生したら滝本ひふみの彼氏になった件について 作:飛び方を忘れてるカラス
なんだか随分と久しぶりの更新な気がするけど、きっと気のせいだよね!うんそうだ!きっと気のせ…うわ、なにするやめ(ry
「す、すごい…」
ガヤガヤと賑やかな中、涼風ちゃんが驚きの声をあげる。
「前作よりも人数が圧倒的に多いな」
「ここまでの人たちが制作に携わっていたなんて…知らなかったです」
前回と同じく、外注や出資会社、他にはキャラクターの声を担当した声優さん達などが参加している。
「この中でなんか言わなきゃならねぇのか…」
こんな大勢の前で何かを話すなんてイベントなんて来るはずがないと思っていたため、こうしてかなり緊張している。
「か、戒くん」
「ん?」
「ふぁ、ふぁいと…!」
「っしゃあ!なんでも言ってやらぁ!」
そんな応援コメントいただいたら何が何でも頑張るしかねぇだろうがよぉ!
「今回も特に大きなアクシデントもなく、無事に発売できてよかったわね」
遠山がグラスを持ってこちらに来る。
「どっかの誰かさん達の不注意により、あわやネタバレ流出になっていたかもしれないのにか?」
「その件に関しては本当にすいませんでした。今後、二度とこのような事が起こらないように私も部下も注意をしますので、何卒何卒……」
「おい、あまりりんを虐めるなよー」
先日に起こったネタバレ流出未遂事件で、俺は上司としてその事(+置いていかれたという私怨)について説教と注意をしたのだ。その結果、遠山はあのように、例の件を掘り返されると目が死んでただの謝罪の機械となる。
「でも、あんなに戒くんが怒るのも、珍しいね……」
「そりゃあ俺だって人の子だ。怒るときは怒るし、部下と同僚に不手際があれば注意もする」
「私も初めて見たよ。立花があんなに怒ってんの」
「……おまえが普段注意しない分も言ってたんだよ」
明らかに上司としてはTHE・ズボラな八神の分まで言ってやったのだ。その事少し理解してくれないかな?
「コナーが最期に言ったセリフはシリーズ屈指の名言ですよねー!」
「そうだよね!あれは涙腺にくるよー!」
「とまあこのように、当事者達はなんの反省もしていないようだがな」
こいつらの口を閉ざす方法を割とマジで考えている。縫った方がいいのかな。
なんなんだおまえらは、神様からネタバレをしろという天命でも受けたのか。
『では、壇上挨拶をしますので、呼ばれた方は前へお越しください。遠山りんさま、八神コウさま、立花戒さま…』
「お、呼ばれた」
「さーて行きますかね…」
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません……」
「ほら行くよー」
遠山は八神に引きずられながら連れて行かれた。俺もその2人について行く。
数十分後。
『では、続いては背景班リーダー、立花戒さま」
「は、はーい…」
ステージ前に立つ……が。
すごい緊張する。いやもう今までで1番だ。なんでみんな俺のことそんな見てるの。そんな大したこと話さないから、だからそんなに見ないでくれよ。
「あー…っと…何を言おうとしたか忘れて…しまいましたね、さっきの八神と同じで」
ハハハハハ…と軽い笑い声が聞こえる。
「一応僕も八神と同じで、1作目からこのシリーズには携わっているんですけど…まあ最初は八神とは違って雑用から始まったんですけどね…」
あー…だんだん思い出してきたな。確かにそうだった。
「まあでも、2作目からは本格的に携われて、そして3作目ではこうして壇上で挨拶をするぐらい偉くなってて……本当に、今でも自分がこんな立場にいることが信じられず、不思議なくらいです」
口から出まかせ状態で言っているが、限りなく本心に近い気がする。
「周りの同僚たちは…まあ、その、キャラが濃いやつらばかりで、世話が焼けます」
これも本心。というか殆ど愚痴に近い。
「でも、これまでゲーム制作を苦と思ったことは一度もありません。それも、先ほど言ったキャラの濃い同僚たち、そして、このゲームの制作に協力してくださって皆様のおかげです」
そこで思い出す。
俺が世話を焼いているように見えて、実は世話も焼かれていることに。
俺は、周りの人間たちに支えられていることに。
「そういった意味でも、本日お集まりいただけたのはとてもありがたいことです。
…話が長くなりましたね。僕からは以上です。ご静聴ありがとうございました」
少し強制的な気もするが、一礼をして足早に壇上から降りる。
ふー…緊張した。
「お疲れ。ナイススピーチ」
「そちらこそ、ナイススピーチだったぞ」
「いや、それほどでも」
「内容を忘れた人たちが何をお互いに讃えあっているのやら…」
遠山が少し離れたことらから突っ込む。お腹を抑えて息を吐いているのを見る限り、緊張による腹痛だろう。
『続いてはビンゴ大会です!参加したい方は、壇上前までカードを取りに来てください!』
「ビンゴ大会か…」
懐かしい。というか変な思い出しかない。
アハゴンから…なんだったか、変なエアガンを貰ったのだったか。
今は部屋の置物と化しているが、アハゴンのおかげで少しだけFPSゲームにハマっている。
サバゲー?ニート体質の俺にはキツイ。
「また参加するの?」
「もちろん。今回は出世をしたんだ、この勢いで良い物引いてやる!」
「当たるといいわね。じゃあ私はジュースのお代わりを」
「おー、行ってこい行ってこい」
さてと、じゃあ俺は壇上前に向かうか。
と、そこで気づいた。
「…八神?」
さっきまでそこにいたはずの八神がいなくなっていたことに。
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「なあ、遠山。八神がどこに行ったか知らないか?」
「コウちゃん?多分外で涼んでいるじゃないかしら。ほら、コウちゃんひとが多いところ苦手だから」
「そうか…」
どうも不安が拭えない。
前回と同じように、また独りで悩んでいるのでは…という不安がある。
今回のは見ていて、八神はかなり明るいというか…色々慣れないことをしているようにも見えた。
多分、
あいつは悩み事となると、親友である遠山にも明かさない時があるから、余計に心配になる。
「…ちょっといい?」
「ん、どうした」
考え込む俺の様子を見ていた遠山が話しかける。
「コウちゃんね…ずっと変わろうとしていたの」
「え?」
「青葉ちゃん。あの娘のことを見て、何かを感じたんだろうね。絶対にあんなことは起こさせない、って張り切ってたの」
静かに笑いながら言う。
「そうやって青葉ちゃんには少し厳しくしてたの。
まあ、慣れないことするじゃなかった、って自己嫌悪に陥ってたけど」
その遠山の言葉を聞いて、少し想像する。
確かにあいつだったらそうやって自己嫌悪してそうだな。
「それでずっと悩んでたの。自分は青葉ちゃんにとってちゃんとした上司でいれてるのか、憧れの存在で在り続けれているのか、ってね」
「そういえば…そうだったな」
そうか、涼風ちゃんは八神に憧れてこの世界に入ってきたのだったか。
あいつも、あいつなりに悩んで、自分を作っていたんだな。
「多分、今もそうやって独りで悩んでいるのでしょうね。このゲームが完成して発売して、一区切りついたから。小さな反省会みたいな感じかしら?」
「心配じゃないのか?親友として、同期として」
その問いに、遠山は短いが考え込んだ。
けど、すぐに答えは出たようで、また元の明るい顔に戻る。
「心配よ。でも、心配することだけが親友のすることじゃないわ。信じることも大事よ。
私はコウちゃんを信じているから、別の娘にコウちゃんのことを任せたの」
「別の娘?」
「うん、青葉ちゃんのこと。さっき葉月さんに聞いてたの。
八神さんは何処ですか?って。
そこで葉月さんとは何かを話してたみたいだけど、私は聞こえなかったわ。でも、何かを決心したかのように、そこを離れて行った。きっと捜しに行ったんでしょうね」
おそらく、葉月さんから前に起きたアレを聞かされたのだろう。
あの事をより鮮明に知っているのは俺と葉月さんのみ。
部下潰し…聞こえが悪いが、それは八神が起こしてしまった事だ。
その話を聞いた上で、涼風ちゃんは八神に失望する事なく捜しに行った。
なるほど、良い部下をもったな、八神も。
「…なるほどな。なら、俺の出番は無いか」
「?俺の出番?」
「あー…なんでもない。とにかく、涼風ちゃんを信じるしかないって事か」
「そういうことになるわね。歯がゆいけど、それが私達に出来ることよ」
「よっし…なら、そういうシリアスは置いといて、ビンゴやるか」
「ふふっ、当たると良いわね」
「あ、立花さーん!」
聞こえてくる声。
幼さを感じるその声は、一回聞いただけでわかる。
「お、桜ちゃん。どうかしたか?」
「その手に持っているのはビンゴカード!立花さんもビンゴするのかなと思って!」
「お、君もするのか。なら、どっちが当たるか勝負するか!」
「望むところです!」
こうして、俺と桜ねねによる、ビンゴ大会バトルが始まった––––––––。
数十分後。
「あー…これならまだ前回の方がマシだったかもしれん…」
「げ、元気出して…」
ひふみに背中をさすられながらパイプ椅子に座る。
手に持っているのは箱ティッシュ1年分。
商店街のくじ引きかよ。
「そっちは実用的でいいじゃないですか…こっちはもう何に使えばいいかわからない物ですよ。しかも重いし…」
あしたのジョーな俺を尻目に、桜ちゃんは重そうにエアガンを持っている。
名前は…忘れた。
ただ、桜ちゃんにそのエアガンを渡したのは、アハゴンことうみこさんです。
「だ、大丈夫だよ。箱ティッシュがあれば、オイルショックが来た時に対処できるよ」
「ああ、ありがとう…」
ひふみによるよくわからないフォローと励ましを貰ったところで、とある人物がきた。
「うっわ、なんか盛大に外したっぽいね」
「ん?」
頭をあげると、そこには先ほどまで失踪していた八神が。
「おお、復活したか」
「復活ってなんだよ復活って」
「そのままの意味。どうせまたナーバスになってたんだろう?」
「この…っ!」
俺からの煽りに、八神は完全にキレかけている。
ああ、この姿だな。
そうやって感情表現豊かで、笑っている八神の姿が一番だ。悩んでいる姿は似合わない。
「あ、そうだ。八神さんもサインくださいよ!」
「あーわかったわかった、後でね」
篠田が色紙を持って八神に言うが、当の八神からは適当にあしらわれている。
そこで俺は、八神の横にいた涼風ちゃんを見つけたので、彼女の近くに寄った。
「ありがとな。八神を連れ戻して来てくれて」
「…いえ、私は何もしてませんから」
「…君が何を言おうと、俺は感謝しているよ」
「…はい」
涼風ちゃんは少し思うところがあったのか、反応が遅れるが、すぐに答えを出した。
それがどういう意味なのか、俺にはわからないが、きっと、いや、確実にいい意味でなのだろう。
「ちょっと…後でね?後でやるから…」
「どうせ酔っ払ってしないんでしょ!?だったら今のうちに!」
後ろに退いて来る八神を、篠田が追い詰めている。
何をしているのやら。
「そのうちテレビのインタビューも来るんじゃないかー?」
「うっさい!」
笑いながら煽りを入れたら、堪忍袋が切れた八神からローキックを喰らった。
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翌日。
テレビを点けてボーッとしていると、とある映像が映された。
警察24時という番組で、どうやら泥酔した女性を映したものらしいが…。
『ラララ〜♪…いてっ。あ…ごめんなさい…』
『わー!×××さん、それ電柱ですよ!もう…飲みすぎなんですよ…』
『うん…』
『大丈夫〜?でも、×××ちゃんだけに、コウ通事故にならなくてよかったね〜!」
『ええ…』
『なんて…ぷっ、あはははははは!」
『どうかしたんですか〜?』
『あ、すいません、婦警さん。ちょっと酔ってて…』
『もう夜も遅いんですから、女性だけだと危ないですよ』
『はい、すいません…』
『あ、何してんるの〜!?みんな行って…』
『!?じ、銃!?』
『あ、これは〜その…』
『ちょ、×××〜!何してるの〜!?」
『––––––幸い、そのあとは何事もなく女性たちは帰り、現れた女性が持っていた銃も、ただの貰い物の空気銃だということがわかった。
しかし、今回の様に何事もなく終わるとは限らない。
視聴者の皆さまも、夜は気をつける様に…』
そこでテレビを消す。
「…今の…」
目を丸くしたひふみが呟く。
「…言うな。わかってる」
どうやらテレビ進出も近そうだ。
えー。まず率直に申し上げます。
更新遅れて本当にすいませんでした!
私の有言不実行さが招いた結果です。いわゆるいんがおーほーというやつです。
本当に久しぶりになりましたが、ここからは少し更新速度を速めていきたいと思っております。詐欺じゃないと思います。多分。
青葉ちゃんの方の作品の更新とかも頑張っていきたいと思っております!
あと、pixivでも活動を始めてみました!チバチョーとユーザー検索すれば出て来ると思うので、そちらの方もよろしお願いします。
では、また!