似て非なるもの 作:裏方さん
今回は、第一章のケツです。 違った”結”です。
11巻末の奉仕部三人の水族館デートのことを聞いたオリヒロ
その心に変化が・・・
よろしくおねがいします。
”ブ~、ブ~”
「ん、結衣ちゃんからメール?」
『美佳っち、やっはろ!
あのね、あたし今日ね
・・・・・ヒッキーに想いを伝えることができた。(^o^)/
そんでね、いま三人でサイゼにいるの。
ほんと、頑張って良かった。
また、いっぱい話聞いてね』
・
・
・
その日、結衣ちゃんから届いたメール。
わたし決心した。
・・・・・もう、戻らない。
ーーーー 数時間前 ーーーー
”ガタン、ガタン”
どうしょう。
やっぱり変かな? 変だよね。
いきなり、チョコどうぞなんて。
そんな親密な関係でもないのに。
やっぱ、帰ろうかな。
でも、もう電車に乗っちゃったし。
ちょ、ちょっと、化粧もしてきちゃった。
それに今日渡さないと、明日渡すのもなおさら変だし。
そう、今日はバレンタイン。
広川先生に教えてもらったチョコ、作ってみたんだ。
それがなんと、めっちゃうまくできた。
われながらチョ~自信作。
自分で食べようと思ったんだけど、一人で家で食べるのも
なんか寂しくて。
折角うまくできたんだもん。
やっぱ、誰かにあげたいじゃん。
そんで、いつもお世話になってるあいつにあげようと思ったんだけど。
もちろん、ギリだよ。ギリ。
・・・・・ でも、あいつ、なんていうかな。
受け取ってくれるかな。
『まぁ、なんだ、義理だし折角だからもらっておく』
て、言いそう。
だって、甘いもの大好きなはずだもん。
ふふ、そん時の顔、思い浮かべたら、なんか笑っちゃうよね。
あいつ、いるかなぁ。
いる!
絶対、コタツだよ?
休日、ましてこんな寒い日には、あいつはコタツに入って
ゴロゴロしているはず。
『人が働いているときに、家でだらだらできることほど、
有意義なことはない。』
とかいって。
あっ、もし、もしだよ。
『おぅ、まぁ、なんだ、外寒かったろう。
よかったら温まっていくか。
いやならいいけど』
って、家の中に誘われたらどうしょう。
家に入る? たぶん二人っきりだよね。
どうしょう。
そんでさ、コタツの中で足と足が触れたりしてさ。
『おぅ、すまん』
『あっ、ごめん』
とか言っちゃたりして。
「えへへへ、どうしょう」
・
・
・
そんなことあるはずないね。
それにね、この前言われたじゃん。
『美佳先輩、応援してくださいね』
『美佳っち、応援してね』
わかってるよ、わかってるって。
わたしなんかを信用して打ち明けてくれたんだよ。
わたしなんかに。
結衣ちゃんに偉そうなこと言ったけど、
大切な二人のことを裏切れるわけないじゃん。
だから、これはギリチョコ。
そう、これがわたしのギリギリライン。
このラインより先は越えない。
絶対、越えちゃいけない。
膝の上に乗せたチョコの箱。
そのチョコに込められているわたしの初めての想い。
知ってるのはわたしだけでいい。
ーーーーーーーー
うんと、確かこの辺だよね、結衣ちゃんが言ってたの。
どこだろう。
”キョロキョロ”
比企谷、比企谷ッと。
あ、ここだ!
ほら、いつもの自転車があるじゃん。
へぇ~、ここがあいつの家か。
いいな~、なんか温かそうな家。
どうしょう、呼び鈴押す?
で、でもさ、気持ち悪がられるかなぁ。
『え~、何でお前、俺んち知ってるの。
こぇー、もしかしてストーカー?
やめてくれる』
って言われたらどうしょう?
たはは、立ち直れないね。
だけど、普通そう思われるよね。
教えてもいないのに家知ってるってコワイよね。
それもチョコ持ってきたなんて。
きっと嫌われるよね。
こんなことで嫌われて、学校でも避けられたら嫌だよ。
だったら、だったらこのまま・・・帰ろう。
で、でも。
「はぁ~・・・・・・どうしょう」
・
・
・
あっ、そうだ。
近くに来る用事あったから、ついでに来たって
言えばいいじゃん。
ついでだから、あくまでもついで。
チョコ渡すだけでわざわざ来るわけないじゃんって。
んで、いつも世話になってるからって渡せば大丈夫。
大丈夫、大丈夫・・・・大丈夫。
よしっ、気合入れていくか!
「うらぁ!」
”ぴんぽ~ん”
げ、押しちゃった。
・
・
・
“シ~ン”
「い、いないのかなぁ」
もうお昼だから起きてるよね。
めずらしいや、どっかいってるのか。
こんな寒いのにご苦労なこって。
・・・・・・わたしがそれをいう?
へへ、ちょっとだけ待ってあげるよ。
感謝しなさい。
・
・
・
おっそいなぁ~。
どっか遠くに行ったのかな?
う~、さびぃ。
早く帰ってこないかな。
このわたしを待たせるなんてゆるさん。
なんてね。
う~ん、そうだ! 雪だるまでも作ってよ~と。
「ふふふ~♬」
・
・
・
「出来た! へへ、あいつにそっくり」
苦心したよ、この目の感じ。
めっちゃ似てんじゃない?
うんうん。
そんで、ほい、これわたし。
へへ、抜群のスタイル。
えっ、出っ張りすぎ?
いいじゃん、雪だるまぐらい。
ゆ、夢見させて!
どうせすぐに溶けちゃうんだから。
うんしょっと、あいつの隣においてっと。
へへへ、はやく帰ってこないかなぁ。
”プー、プー”
やっぱ、電話でないね。
なんか電波の届かないとこにいってるんかな~。
・
・
・
あっ、もうこんな時間。
晩ご飯作らないと。
はぁ~、帰ってこないのかなぁ。
仕方ない。
あのね比企谷君、チョコさドアにかけさせておいてね。
そっだ、メモ残しとこ。
『比企谷君、いつもありがとう。
追記 義理ね義理。 三ヶ木』
さて、じゃあ帰るね比企谷君。
・
・
・
”トボトボトボ”
「ぶぇっくしょん!」
う~、さむいな~。
”ブップー”
げ、車!
”バシャ!”
「ひっど! おい、こら待て。」
なんて運転すんの! ひっどいな。
うぁ~ びちゃびちゃ。
あの車、絶対許さん。
帰ったら美佳ちゃんの絶対許さんリストに書いてやる。
えっと、ナンバーなんだったけ? あの青いやつ。
・
・
・
”ドシャ”
「うぁ、冷た~い!」
げっ! 電線から雪落ちてきたよ~。
はぁ~、なんだろう今日いいことなんもなかったなぁ~
・・・バチ当たったんだよね。
最近調子乗ってたし。
自分ではできないくせに、偉そうなこと言ってたし。
・・・・・・それに、本当は今日すこし期待しちゃったし。
馬鹿だな~
ほんと馬鹿、身の程知らず。
・・・わたしなんか本気で相手してもらえないのわかってるのに。
「くしゅん。」
やば!
ほんと寒くなってきた。
さっさと帰って風呂入ろ。
”ブ~、ブ~”
「ん、あっ結衣ちゃんからメール?」
ーーーー そして今 ーーーー
もう、いいよ。
髪はびちゃびちゃだし、ズボンはドロドロ。
・・・・・化粧はぐちゃぐちゃ。
すれ違う人、みんな変な顔してわたしを見てる。
なにさ、好きでこんなになってんじゃないよ。
もう、誰もわたしを見ないで。
・・・・・もう誰も見ないで。
ーーーーーーーー
「たっだいまー
ん? 玄関になんか置いてある?
お、これお兄ちゃんに。
これは、もしかしてチョコかな。
へへ、お兄ちゃんやるじゃん。
小町、ちょ~うれしいよ。
でも、何で玄関に?
お兄ちゃんいないのかな。」
ーーーーーーーー
”ガチャ”
「たで~ま」
”ドタドタドタドタ”
「お、お兄ちゃん、どこ行ってたの!」
「いや、ちょっと水族館にな。
ほれ、小町これ見ろ。このペンギンかわいいだろ」
「ふぇ、何で水族館?
どれどれ、ひゃ~かわいいって、ちが~う。
違うよお兄ちゃん。
ほらこれ見て!
チョコ、これ絶対チョコだよね。
この、このぉ~お兄ちゃんいつの間に。
およよ、小町うれしくて涙出るよ」
「ん?どれ見せてみろ」
「ほい」
「なんだ、三ヶ木来てたのか?」
「それがさ、わたしが返ってきたとき、玄関に置いてあったよ」
「毒、入ってないよな」
「お兄ちゃん、それどうかな~
あっ、それと三ヶ木さんだっけ?
ちゃんとお礼の連絡すること!」
「めんどくさいんだが、しなくちゃダメか?
ほら見ろ小町、ここに義理て書いてある。
これは気をつかうなってことだ。
だから、電話は 」
「お兄ちゃん」
「はい、電話します」
「うん、ちゃんと食べてからね。
しっかり感想とお礼いうんだよ」
・
・
・
『・・・おかけになった電話番号への通話は、お客さまの申し
出により、現在お断りしております』
「え~と、これってあれだよな。
・・・・・着信拒否。
だがなんで」
ーーーーーーーー
『ヒッキー、やっと聞いてもらえるね。
ず~と前から、ヒッキーのことが好きでした。
いまも大好きです』
『おぅ。
まぁなんだ、ありがとな。
俺も由比ヶ浜のことが好きだ』
『ヒッキー』
な、なによ。あんたたち。
わたしの目の前で抱き着かないでよ。
『ヒッキー、キスして』
な、ちょっと結衣ちゃん。
ここ、どこだと思うの、が、学校だよ。
えっ、ちゅ~してる。
いや~。
『誰もお前のことは見てない』
へぇ? なに、なんなの。
『お前なんか誰も見てね~んだよ』
なんで、あんた誰?
『お前が望んだんだろ。
この勘違い女!』
”がばっ”
はっ、なに、夢?
夢だったの、なんなんだよ。
ひどい、昨日から嫌なことばっかだなぁ~
はぁ~、今日どうしょう?
外に行って誰かにあったら嫌だし。
そうだ、この前まとめ買いしたマンガあったよね。
古本屋さんで値切ったやつ。
でもあの親父なかなかやるんだ。
結局、50円しか安くしてくれなかった。
”ブ~, ブ~”
あ、広川先生から?
「もしもし、三ヶ木。
いま、暇か? 暇だろ、絶対暇!」
「だから、決めつけないの。
まったく。
でもこの前はどうも、えへへへ。
・・・・・ごめんなさい」
「あのさ~、ちぃとばかり頼みがあるんだけど。
今日、お前暇だもんな?」
「もう!
まぁ確かに暇だけど。
もしかして先生、デートのお誘い?」
「いや、それはない。
絶対に」
「ひど!
まぁいいけどさ。
で、なんですか?」
「あのな、今日学校行ってくれない。
俺さぁ、今日入試の受付しないといけないんだけど、
ちょっと風邪気味で。
ゴホン、ゴホン」
「・・・しらじらしい」
「いや、本当だよ。
この前、職員室でなぜか徹夜しちゃってさ~」
「・・・・・・」
「ゴホン、ゴホン。
というわけで、よろしく」
「・・・いいよ。
今日、一人でいたくないから。
でも先生行かなくても大丈夫?
怒られない?」
「おう、受付にもう一人の先生いるから
風邪って言っておいて。
それじゃ」
「ちょ、ちょっとまって。
せんせ~」
切りやがった。
まぁ、ちょうどよかった。
今日さ、一人きりはなんか・・・・・・
・
・
・
とは言ったけど、昨日はあんまり寝た気がしなくて。
ふぁ~あ、眠たい。
ん、あれは平塚先生。
あぁ、もう一人の先生って平塚先生か。
先生もいろんな役押し付けられて大変だね。
「おはようございま~す」
「ん、三ヶ木じゃないか。
今日は入試試験で学校は休みのはずだが?
どうした、もう一回入学しなおすのか?」
「いぇ、もうあの地獄は結構です。
あの、なんか広川先生は風邪ひいたそうで、代わりに来ました」
「なっ、あのバカは生徒を代わりにしたのか。
まったく」
「あ、先生、いいですよ。
ちょうど広川先生には借りがありましたから」
「すまんな。
あいつには後からきつ~く言っておくから」
「は~い」
・
・
・
「はい、受験会場はこちらですよ」
”ワイワイ、ガヤガヤ”
「トイレはここにあります。
試験の前には必ずいっておいてくださいね」
「おう、三ヶ木。
こっちも誘導してくれ」
「は~い」
ん、あの子、どうしたんだろ。
さっきから玄関にいるけど。
「ねぇ、君どうしたの?
なんで教室に入らないの?」
「あ、あの~、ごめんなさい。
内ズック忘れました。
ど、どうしよう」
「なぁ~んだ、そんなこと。
ちょっと待ってて」
えっと~確かここに
マジックあったよね。
”カキカキ”
よしっと。
「はい、このスリッパ使って。
お、君、このスリッパの番号、No. 7じゃん。
ラッキーセブン。
君ついてるよ、試験頑張ってね」
「あ、はい。
ありがとうございます。
俺、刈宿狩也っていいます。
絶対合格してみせます」
「うん、頑張ってね」
「お~い、三ヶ木。
ちょっといいか?」
「は~い、じゃあね」
「・・・三ヶ木先輩か」
「三ヶ木、お前勝手にスリッパに番号を書くな。
まったく。
少しイケメンだったな、好みか?」
「えっ、そうですね。
わりとわたし、メンクイかもです」
・
・
・
ふぅ、ひと段落だね。
うんしょっと。
”どさっ”
静かだね~。
みんな試験中っか。
あ、この場所であいつ助けてくれたんだっけ。
この告示板のところ。
それで・・・
・
・
・
はぁ~、なんかだいぶ前のことみたい。
・・・もう思い出したくない。
「なぁ、三ヶ木。 ちょっといいか」
「はい、なんでしょう?」
「お前、なんかあったのか?」
「いえ、なんもないですよわたしは」
「そうか。
そうだ、お前進路希望は就職なんだってな」
あぁ、そのこと。
そうだよ、わたしは卒業したら働くつもり。
「はい、ここに入学する前から決めてました」
「ふむ。
だったらなぜ総武でなく、ほかの職業系の高校を
選ばなかったんだ?」
「・・・・・先生。 あのね、総武高校はわたしのかあちゃんが
通った高校。
かあちゃんが通った高校にいけば、かあちゃんのこと
少しでも感じることできるかなぁって。
へへ、なんか馬鹿でしょ?」
「ふ、あぁ、そうだな。
この馬鹿者」
”なぜなぜ”
せ、先生、頭はなぜないで。
なんか、なんか今日は・・・・・・駄目なんだ。
「なぁ、三ヶ木。 終わったら飯食いに行くぞ。
ラーメンでいいか、ラーメンで。
お前、面食いだから」
「はい、わたしメンクイです」
・
・
・
「さようなら」
「また、明日な」
「おう。お前もがんばれよ」
・
・
・
ふ~ん。
でもあんたさ、彼が頑張ったら、あんた落ちるかもよ。
へっ? ひど、わたし何言ってんの。
わたし最低だ。
「三ヶ木、そろそろ行くか」
「は~い」
・
・
・
「ふふふ~ん♬
やったぞ、並んだかいがあった。
ついに手に入れたアカ俺の初回限定版フィギュア付き
ブルーレイセット。
このカエルちゃん、いいよな~、めっちゃかわいい」
「あっ、あれ、広川先生。
えっ、なんで?
やっぱり風邪って 」
「ちっ、やっぱりあのバカは」
「るんるん♬
早く帰って観よ」
「ふ~ん、何を観るのかなぁ~」
「え~、なにをって、この・・・・・・」
「おい、お前風邪じゃなかったか」
「せ、先生、ひど~い。
わたしすごく心配してたのに」
「いや、その、だって今日並ばないと手に入らなかったから」
「はぁ~、お前な」
「・・・・・・ごめんなさい」
「すまんな三ヶ木、こんなやつで。
まったく、大学からち~とも変わらん、このバカ」
「いや、俺先輩だから先輩。
すこしは敬意を 」
「抹殺のラストブリット!」
「ぐへぇ~」
「全くこいつは。
ほれ行くぞお前も一緒にこい」
「行くってどこへ?」
「ギトギトだ。
おごりの約束だったろ。
それと三ヶ木の分も。
お前の代わりに働いたんだから」
「広川先生、わたしは塩でいいよ。
ふつうの」
「・・・・・あ、あの、今日はブルーレイを観たいな~って」
「おい」
「す、すみません」
「それから、これはわたしが借りておこう」
「あっ平塚先生、わたしもそれ観た~い。
そのシリーズ大好きなの」
「おう。
じゃあ、休み明けに職員室まで取りに来い」
「はい、でも職員室で大丈夫?」
「あぁ、万一没収されても大丈夫だ。
どうせこいつのだから」
「ひぇ~、勘弁してよ。
今日、五時間もならんだんだから」
「えへへ。
さぁ、広川先生いこ。
なんかうれしい、先生とラーメン屋さん行くの」
「ブルーレイ、早く返して」
・
・
・
「どうだ、うまいか?」
「うん、だっておごりだもん。
広川先生、ご馳走様」
「お、おう」
「でも、ちょっとしょっぱいね」
「三ヶ木、お前・・・・・」
・
・
・
「ご馳走様」
「おいしかったぁ~
また連れてきてね、広川先生」
「いやだ」
「それではな、車を取ってくるからここで
待っててくれ。
おい、お前も送っていくから、三ヶ木をみててくれ」
・
・
・
「・・・なぁ、三ヶ木。
なんかあったのか?」
「へぇ、なんもないよ、なんも」
わたしにはなんもない、初めから。
そう何もなかったんだ。
だのに勘違いして・・・
「じゃあ、何で目赤いんだ」
「あ~、昨日ゲームのやり過ぎで眠たくて」
「そうか。
・・・ならな、その瞳からこぼれているのはなんだ?」
「えっ?」
いつからわたし泣いて・・・
だ、だめだ、とまらない。
なんで。
「しず、
ごほん、平塚先生が言ってたぞ。
入試終わってから、ず~と泣いてるって」
「・・・・・あのね、先生。
お願いがあるんだ、十秒だけ胸かして」
「・・・あぁ」
「ぐすん。 う、う、ううううう」
「十秒でも十分でも気のすむまで貸してやる」
「う、う、うぇ~ん、うぇ~ん・・・・・・なんか、もうやだ。
わたし、なんでこんなに馬鹿なんだろう」
「三ヶ木」
「・・・先生ごめんなさい。
服汚しちゃた」
「そんくらい洗えば済むことだ、気にすんな」
「先生、先生はいつも助けてくれたね。
小学校の時からず~と」
「小学校?」
「ほら、ノート事件の時」
「あ~、あんなもん助けたうちにならんだろう」
「助けてもらったもん。
わやたしね、すごくうれしかった」
”だき”
先生、やっぱりあったかいや。
あの時とちっとも変わらない。
もう少しだけ。
「待たせた・・・
な、お、お前ら、何やってんだ」
「平塚先生!
急に広川先生が抱き着いてきて。
助けて!」
「え、うそ! いや、お、おれは何も」
「貴様、フィギュアでは物足りず、とうとう生徒にまで手を」
「いや、ち、違う」
「抹殺のラストブリット!」
「ぐはぁ」
「やった!大成功。
仮病つかった罰だからね、先生」
「・・・・・・おんなって怖い」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回、ヒッキーに対する気持ちに、無理やりひと段落付けてしまいました。
でも、オリヒロの心になにかが。
※ゲーム入手できました。
次章もあるけど、ゲームにのめりこみそう。