似て非なるもの   作:裏方さん

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ありがとうございます。

いつも同じ始まりですみません。

今回からスキー合宿編です。

まだゲーム完全にクリアーできてないから

つじつまが合わないところがあったらご容赦ください。

※今回、特にこれは違うんじゃないかって思われるところが

 あると思いますが、お許しいただきたく、お願いいたします。


自立

はぁ~、まだ面と向かうの辛いな~

だってまだあの日から三日しかたっていないんだもん。

で、でも仕方ないよね。

なるべく目を合わせないようにっと。

 

「はい比企谷君、飲みものと今日の資料です」

 

「おうご苦労さん。

 ・・・・・うん?」

 

はっ、な、なに?

なんでわたしを見つめてるの?

・・・あぁ、飲み物ね。

それはわたしが淹れた紅茶。

比企谷君、紙コップをいくら眺めても無駄。

残念でした、もうマッ缶はなし、特別扱いはしないんだ。

 

”ジー”

 

う、うう、そ、そんなに恨めしそうに見ないで。

・・・わー、わかったわよ、わかった、くそ~

き、今日だけだからね。

確かまだ冷蔵庫に一本あったはず・・・

 

”ガチャ”

 

あ、あった。

 

「はい、冷たいけどいい?」

 

「おぅ、サンキュ」

 

「三ヶ木さん、その男をあまり甘やかさないでくれるかしら」

 

「す、すみません」

 

「はい、それでは飲み物と資料行きわたったようですので、

 打ち合わせを始めたいと思いま~す。

 では美佳先輩、よろしくです」

 

「あ、はい。

 それでは、お手元の資料をもとに、状況等説明させて頂きます」

 

     ・

     ・

     ・

 

「・・・ということで、出し物的にはこれから各部活さんと

 具体的な内容を詰めていくことになります。

 あと、それ以外にはスライドショーと先生方からの出し物を

 予定しています」

 

「そう、照明や音響のほうも調整済みなのね。

 それなら会場設営や案内なんかの配布物、準備物の確認、

 それと進行スケジュールの調整といったところね」

 

「それにつきましては、こちらの資料を見てください。

 過去、五年間の資料を基に必要と思われる準備物の一覧表と、

 当日までの進行状況などの資料をまとめてみました」

 

「ふむ、なるほど。

 相変わらずね三ヶ木さん。

 ねぇ庶務谷君、本当に三ヶ木さんの爪の垢を頂いたらどう?」

 

「えっ、爪の垢?

 ヒッキー、美佳っちの爪の垢でなにするの?

 なんかキモイ」

 

「いや、俺まだ何もしてないだろう。

 これからも何もするつもりはない。

 ・・・って、やっぱり俺が庶務なのか」

 

     ・

     ・

     ・

 

「その他は・・・あっ、そうでした。

 あの、司会はわたしと先輩ということで」

 

「お前、会長だから挨拶とか他にやることいろいろあるんじゃねえか。

 それに俺が司会なんて、当日はお通夜になるがいいのか」

 

「え~、でも先輩の横でしたらわたしすっごく可愛く見えるはず

 じゃないですか。

 まぁ仕方ないですけど。

 それじゃ代わりは誰かに・・・美佳先輩は地味ですからね、却下で」

 

おい! 地味で悪かったな。

これでも親父たちには人気あんだぞ。

例えば、印刷屋の社長とか。

いま、もうすっかりメル友だから。

今日も奥さんがって。

 

「ここはやっぱり、雪ノ下先輩と結衣先輩でお願いできます?

 お二人に司会していただいたらすっごい華やかですし」

 

・・・・・だめだ。

やっぱり、思ってた通りなんだ。

料理教室の打ち合わせの時からまったく変わってない。

打ち合わせといっても、奉仕部さんのペースで勝手に会長と決めてくの。

クリパの時もこんな感じだったって聞いてるし。

このままじゃいけない。

だってこれは生徒会の行事。

やっぱりわたしが・・・やるしかないか。

 

「会長、ちょっとすみません」

 

「えっ、あ~美佳先輩、お手洗いですね。

 なるべく早くして下さいね」

 

ぐぬ~、このジャリ

少しはデリバリ、じゃないデリカシーをもちなさい!

 

”ガラガラ”

 

ふぅ~

やっぱあの雰囲気やだ。

部屋を出ていくわたしを見るすがるような目。

まったく、みんなもっと自信持ってよ。

はぁ~、えっと確かいつもこのリュックのポッケに。

 

”ガサガサ”

 

「あ、あった」

 

へへ、この箱。

この箱はわたしの宝物入れ。

この箱の中には

 

”パコ”

 

ハナキリンのブローチ。

これはね、前生徒会の最後の活動日に、みんなからプレゼントされた

わたしの大事なお守り。

生徒会頼むぞって、みんなの想いが込められた大切なもの。

うん、わたし頑張る。

だからみんな、少しだけわたしに力貸してください。

・・・・・・うし、いくか! 戦闘モード全開だぜ。

 

”ガラガラ”

 

「美佳先輩遅いです~ もしかして大きいほうの 」

 

「い、いろはちゃん、それはだめ」

 

おい、この麗らかな女子に向かってお前なんてことを。

・・・・くっそ。

 

「すみません、少し頑固だったもので。

 わたしに似て」

 

どうよ、この返しは。

座布団五枚は頂けるよねって・・・・・・え、なんでみんな引いてるの? 

いや、そんなことより

 

「会長すみません、少しいいですか」

 

「えっ、あ、はい」

 

「奉仕部の皆さん、いつもありがとうございます。

 ほんとに、わたし感謝してます。

 ありがとうございました」

 

”ペコ”

 

「えっ、急にどうしたの? 

 美佳っち、頭あげてよ」

 

「奉仕部の皆さん、一つだけわたしの依頼を受けてもらいたいの」

 

「なにかしら、あなたの依頼って」

 

”ジー”

 

・・・みんな。

うん、わたしにはこのブローチがあるから大丈夫。

んで、副会長、稲村君、書記ちゃん、そして会長、ごめんね。

わたし、こんなんだからあきらめて。

それと・・・ごめんね雪ノ下さん、結衣ちゃん・・・・・・・比企谷君。

 

「今回の卒業生を送る会、奉仕部さんは手を出さないでください」

 

「えっ、美佳っちどういう意味?」

 

「どういうことかしら。

 もう少しわかるように話してくれるとありがたいのだけど」

 

ごめん。

 

「はっきり言います。

 わからないんですか~、邪魔なんですよ奉仕部さん」

 

言っちゃた。

怒るだろうな~

ご、ごめんなさい、で、でも。

 

「え~、わからないですか?

 勘弁してもらいたいんですよ。

 クリパにしろ、料理教室にしろ、フリペにしろ、

 奉仕部さんが手を出してくるから、生徒会の存在感がなくて。

 迷惑なんですって、実際。

 特に奉仕部さんは、お二人とも目立つんですよね。

 ・・・あ、あと、もうお一人もいろんな意味で目立って」

 

二人とも綺麗だもん。

みんなそっち見ちゃうよ。 

雪ノ下さんは女子にも人気だし。

生徒会、霞んじゃうって、会長以外。

 

「み、美佳先輩!

 なんてこと言うんですか!」

 

「美佳っちひどいよ。

 どうしたの?

 なんでそんなこと言うの?」

 

く、ごめんなさい、会長、結衣ちゃん。

もう、わたし嫌われたよね、とほほ。

・・・まぁ、独りぼっちは慣れてる。

それに

 

”ジー”

 

これがわたしの役目。

わたしは、わたしは守りたいんだ生徒会。

だって、みんなから頼まれたんだもん。

だから嫌われ者になっても大丈夫。

うん、このブローチがあればわたしは大丈夫・・・大丈夫なんだ。

 

「・・・・・おい、雪ノ下」

 

”さっ”

 

「なにかしら、メモ?

 ・・・・・・三ヶ木さんのブローチ?、花言葉?

 あれハナキリンのブローチね。

 ハナキリンの花言葉って確か・・・・・・そう、そういうこと」

 

「ねぇ、美佳っち。

 どうしたの? なんかあったんなら、あたし 」

 

「三ヶ木さん、ほざきたいことはそれだけかしら?

 つまり、私達がいなくてもそちらだけでやれるということなのね」 

 

”ギロッ”

 

こ、怖い、ちょ~こわ。

氷の女王様ってほんとだ。

いつもはすんごく温かい瞳なのに。

お、思わず謝るとこだった、それも土下座して。

やば、怒らせちゃった。

・・・だけど、だけどね、ここは退けない。

退くわけにはいかないんだ。

 

「やっとわかってくれたのね。

 はぁ~、これだから奉仕部さんは。

 それじゃどうぞお引き取りを」

 

さぁ、雪ノ下さん、いぇ奉仕部のみんな。

こんなわたしに怒って引き上げて。

その後は、わたしが生徒会のみんなに土下座して謝って。

・・・って?

 

「あら、でも生徒会さんだけで何ができるのかしら?

 クリスマスパ―ティやフリーペーパー、それにこの前の料理教室だって

 結局、私達の助けがなければ何もできなかったじゃない。

 あなた達だけで何ができたのかしら」

 

「ゆ、ゆきのん」

 

え、雪ノ下さん、怒って帰らないの?

それにひど!

あ、あの、結衣ちゃんと比企谷君を連れて退席して。

・・・お願い。

 

「三ヶ木さん、クリスマスパーティの時の海浜高校との打ち合わせ。

 確かあなたは居残りでいなかったわね。

 だから知らないでしょうけど、すごく大変だったのよ。

 海浜高校に振り回されて、結局何にも決められない会議ばかり。

 それに海浜高校に言われるがままに、総武側は雑用ばかりやらされて。

 私達がいなかったら、どうなってたかしら?

 ね、 副会長さん」

 

「・・・・・・は、はい、その通り・・・です」

 

雪ノ下さん、そんなこと言わないでいいから。

そんなこといったらあなたがみんなから嫌われちゃう。

だからもう

 

「あ、あの雪ノ下さん・・・」

 

「それにフリーペーパーの時だって、そちらの会長さんが

 奉仕部に持ち込んできたのに。

 それなのに生徒会は忙しいからって、結局奉仕部がつくったん

 じゃない。

 そうでしょ、会計さん」

 

「・・・そうです」

 

や、やめて。

もういいから、引き上げてくれるだけでいいんだよ。

嫌われるのはわたしの役目のはずなんだ。

 

「お料理教室の時は少しは成長したみたいだったから期待したのだけど。

 結局、今日もあなた達は話を聞いているだけで、何一つ意見言ってない

 じゃない。

 うんうんって頷くばかりで、全て他人任せ。

 そんな生徒会さんに何ができるというのかしら。

 大事な卒業生を送る会なの。

 あなた達は今まで通り、私達の言う通り動いていればいいのよ。

 会長さんもそう思ったから、こんな生徒会が頼りなかったから

 私達、奉仕部に依頼に来たのではなくて?」

 

「い、いえ、それはちょっとちがうんですけど・・・・」

 

なっ!

雪ノ下さん、それは言い過ぎ。

なんでそこまで。

ど、ど、どうしょう、このままじゃ雪ノ下さんが。

 

「雪ノ下さん、もうやめ・・・・・・えっ」

 

その瞳、わたしに紅茶の淹れかた教えてくれてる時の、

やさしく見守ってくれる瞳。

なんでそんなやさしい瞳・・・はっ! もしかして雪ノ下さん。

 

「雪ノ 」

 

”コク”

 

頷いた。

や、やっぱりそうなんだ。 

・・・・・・やっぱかなわないや。

ごめん、ありがと。

 

「確かにその通りですよ、雪ノ下さん」

 

「え、美佳先輩、何で認めるんですか。

 私たちだって・・・」

 

「おい、三ヶ木さん・・・」

 

「雪ノ下さん、確かにあなたの言う通り。

 奉仕部さんの協力がなければ、わたし達は何もできてなかったと思う。

 クリパの時も奉仕部さんが参加してくれたから、あんな素晴らしい

 イベントができたんだと思う」

 

「そう、認めるのね。

 だったら 」

 

「うううん、わたしは間違ってたと思うの。

 もしクリパが最悪な結果、まぁ失敗に終わったとしても、

 それはそれでいいじゃないかって。

 ちょ~くさいこと言ってるってわかってる。

 だけど、大事なのは結果じゃなくて、もし失敗に終わってもそれを

 認めることだったんじゃないかって。

 そしてなにがいけなかったのか、どうすればよかったのかを

 みんなで話し合って反省すること。

 そうやって、いつか自分達のやり方を見つけて、自分達が納得のいく

 活動ができるようになること。

 形だけ成功することより、そっちのほうが大事だったんじゃなかったの

 かなぁって思うの」

 

「あなた、あれは形だけの成功って言いたいのね」

 

「そう、わたしたちは形だけの成功を得たことで、そのことに気が付かない

 ふりをして、あの時から今日まで来てしまったの。

 そして今日も奉仕部さんに頼ってる」

 

はぁ、言っちまった。

なにえらそうなこと言ってんだろう。

はぁ、みんなの顔みれないよ。

 

「三ヶ木、お前の理想はわかった。 

 だが、お前達にできるのか?

 そんなこと考えてるの、生徒会でお前だけだろ。

 こいつらにそんな気なんてこれっぽっちもないんじゃないか。

 無理だって。

 お前らなんかに何もできないって。

 なぁ片意地張らず、奉仕部に頼れよ。

 今迄みたいに」

 

ひど、やっぱりあんた最低だよ。

・・・・・でも、最低だけど最高、ありがとう。

だってほらみんなの様子が。

 

”ガタッ”

 

「出来ます!

 雪ノ下先輩も比企谷先輩もひどい」

 

「沙和・・・藤沢さん落ち着いて。

 雪ノ下さん、こちらからお願いしておいて申し訳ない。

 確かに、奉仕部さんから見たら俺達は頼りないと思われても仕方ない。

 さっき三ヶ木さんが言ったように、俺達は少し間違ってたのかもしれない。

 いつの間にか、また君達にこと頼ろうとしていたと思う、今回も。

 ・・・すまない、今回は少し見ててくれないか?

 俺達は俺達のやり方でやってみたい。

 ただ、三ヶ木さんはああいったけど、雪ノ下さんの言う通り卒業生の方に

 とっては一生に一回のことだ。

 やはり、失敗はしたくない。

 卒業する先輩達にはいい思い出にしてもらいたい。

 だから、俺達の力が足りない時は力を貸してほしい。

 勝手な言い方だが、お願いできないだろうか」

 

本牧君・・・・ごめん、すこし君を見誤ってた。

そういえばクリパの時も最後のほう頑張ってたもんね。

良かった、これなら。

後は・・・ほれ、次、あんただよ稲村君。 

 

”ぎゅ”

 

「ふげぇ、いってぇ、なにすんだ三ヶ木」

 

”ギロ”

 

「へ、あ、そ、そうだ。

 比企谷、俺らを見くびるなよな」

 

「・・・・仕方ないわね。

 三ヶ木さん、あなたの依頼、奉仕部として受けさせて頂きます」

 

「な、なんですか、みんな勝手ですよ。

 私的にはしょぼいのも、失敗するのも嫌なんですけど。

 それに責任を問われるのは私じゃないですか~」

 

「いや、そん時は・・・・・三ヶ木さんが悪いってことで」

 

「そ、そうだな」

 

「みんなちょっとひどい」

 

「まぁ、そういうことなら仕方ないですね。

 それじゃ、書記ちゃん司会よろしくです」

 

「えぇ~、無理、無理ですよ」

 

「駄目です。

 今、出来ますって言ったでしょ」

 

「今日はもう私達引き上げましょう、由比ヶ浜さん、比企谷君」

 

”ガラガラ”

 

「ふふふ」

 

「えっ、ゆきのん笑ってる?」

 

「・・・それにしてもスト谷君、あのブローチによく気が付いたわね。

 それに意外だわ、あなた花言葉って言葉知ってたの?」

 

「お、おい。

 まぁ、俺はこれでも細かいところまでよく気が付く男だ」

 

「この前あたしが髪切っても、ヒッキー気が付かなかったじゃん」

 

「・・・・・・」

 

「でも、これでよかったのかしら。

 彼女達、大丈夫だと思う?」

 

「わからん。

 だが、後はあいつら次第だ」

 

     ・

     ・

     ・

 

やっぱり、駄目だよ。

みんなの顔みて話しができない。

だって、このままじゃ雪ノ下さんや比企谷君を悪者にしたまま。

そ、そんなのやっぱり・・・・

 

「会長、みんな、ごめんなさい。 

 わたし・・・・・」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

これでよしっと。

 

『とうちゃん、ごめんね。

 みそ汁とだし巻き卵、冷たくなっちゃうけど温めて食べてね。

 それと、煮物もつくってあるからね。

 

 追伸  わたしがいないからって、飲みすぎないこと。

     ・・・わがまま許してくれてありがとう。

     行って参ります。

 

                      旅立つ娘より』

 

ってこれでいいかな。

へへ、最後のとこ、とうちゃん泣くかな、泣くって絶対。

なんか嫁に行くみたいだもん。

さて、それじゃ起こさないように。

 

「とうちゃん、行ってきます」

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

げ、なんで電車の席、奉仕部のとこなのー!

目の前は雪ノ下さん、その隣は結衣ちゃん。

そして、わたしの隣はあの男。

昨日の今日だよ!、こんなの無理!

ふぇ~、雪ノ下さん睨んでいらっしゃる。

怖いよ、寒いよ、さすが氷の女王様。

 

「あ、あの~、昨日はごめんなさい!

 お詫びと言っては何ですが、飲み物とクッキーいかがですか?」

 

どうか、怒りを収めて女王様。

なんで、こんなに卑屈なのわたし。

 

「美佳っち、ありがと。

 いただくね」

 

「折角だから、いただくわ」

 

「・・・・・・マッ缶、無いのか」

 

よ、よかったよ。

雪ノ下さんも結衣ちゃんもあんまり怒ってなさそう。

って、なにこいつは。

マ、マッ缶だと!

昨日だけって言ったのに・・・・あっ、言ってはないか。

ん~と、まだ発車まで間に合うね。 

確かホームの自動販売機に。

 

「ちょっと待ってて」

 

「よしなさい三ヶ木さん。

 ほんとにこの男は。

 ところで三ヶ木さん、昨日はあんな感じでよかったかしら」

 

「へっ? やっぱりわかってたの」

 

「あなたのやり方は、誰かさんがよくやるやり方だから。

 私達はもう、一人だけにそんな真似はさせたくないの」

 

「すみません、いやな思いさせちゃって」

 

「あなたの本当の依頼は、そう、あの黄色と橙色とピンクの

 ハナキリンのブローチでしょう。 

 ハナキリンの花言葉は”自立”

 そして黄色は”希望”、橙色は”仲間”、ピンクは”優しさ”

 あなたは、生徒会のみんなに自立を促したかったのね。

 そして、きっとその想いに応えてくれるって信じたいって」

 

「ゆきのん、そこまでわかってたんだ、すごい。

 でもよかった。

 美佳ッちもゆきのんも本心で言ってたんじゃなかったんだ」

 

「本心よ。・・・・半分ぐらい。

 つい、三ヶ木さんの言葉にむかついたから」

 

げ、やっぱり怒ってらっしゃった。

この紅茶クッキーでゆるして。

 

「ごめんなさい、嫌な役させちゃったね」

 

「いいのよ。

 それにお礼を言うのは私達のほうよ。

 奉仕部はもともと魚をあげるのでなく、魚の取り方を教えるのが方針。

 それを、その男が一色さんをあまりにも甘やかすから」

 

「へっ、お、俺か。

 ・・・・・・反論できないか。

 まぁなんだ、甘いといったら、三ヶ木チョコありがとうな。

 なんか電話繋がらないから、お礼まだ言ってなかったな」

 

「えー! 美佳っち、ヒッキーにチョコあげたの」

 

「いや、その、ぎ、義理だから、義理」

 

な、なんていうことをいいだすのよ、この馬鹿。

雰囲気考えろ。・・・・最低。

ほ、ほら女王様再び、お、お怒りモードに。

 

「三ヶ木さん、もう少し詳しく話してくれるかしら」

 

「そうだよ。

 目的の駅に着くまで時間は十分あるから、じっくり教えてもらう

 からね。

 あ、それに昨日もヒッキーにマッ缶あげてたし」

 

ふぇ~、新幹線にすればよかったのに・・・・・

 

     ・

     ・

     ・

 

や、やっと解放された。

ひどい目にあったよ~

だから義理だって何度も言ってるのに。

ふぅ~、さてとロッジに行く前にわたしは。

 

「じゃあ、会長、わたしはこっちで」

 

「はい、了解です。

 皆さん、全員います?

 それじゃ行きますよ」

 

     ・

     ・

     ・

 

え~と、会長からもらったお買い物リスト・・・・・

おい、これ全部わたし一人で持ってくの?

なになに、お使いのお駄賃?

えっ、チロロチョコ買ってもいいの。

会長、買い出し任せなさい。

よし、ちゃっちゃと済ませよう。

 

     ・

     ・

     ・

 

「う、ううううう」

 

お、重たい。指がちぎれそう。

こ、ここだよね。

確かこの駐車場で待ってると素敵なお迎えがって書いてあったよね。

素敵なお迎え、誰だろう?

ドラマなんかでは、ここでイケメンの王子様が迎えに来てくれて

そのあと・・・ぐふふふ。

出来たら、アカ俺の何?イレギュラーヘッドみたいな人が

来てくれないかなぁ。

もろ好みなんだけど。

 

”ブッブー”

 

え、もしかしてわたし、目つきの悪い人が好み?

 

”三ヶ木”

 

ち、違うよね。 わたしはいたってノーマルだよね。

自信ないけど。

 

”ベシ”

 

「ぐはぁ、こ、このチョップは。

 ・・・・・平塚先生、ご苦労様です」

 

「まったく、なにをぶつぶついってるんだ君は。

 ほら、荷物を運ぶぞ」

 

「は~い」

 

     ・

     ・

     ・

 

ふぅ、やっと荷物片付いた。

えっ、もうこんな時間。

さっさと晩ご飯の準備しなくちゃ。

 

「お~、三ヶ木ちゃんご苦労。

 うん? 手伝ってくれるの。

 じゃ、つくろっか。

 めぐり、そのフライパンとって」

 

「は~い。

 よっ、美佳、ご苦労様。

 今日の晩ご飯は、はるさんとわたしが当番だよ」

 

えっ登板? そうなんだ、そうなの知らなかった。

あ、なんか貼り出してある。

これ食事の当番表?

へぇ~、こんなん決めてたんだ、感心感心。

荷物の件といい、やることやってたんだねジャリっ娘。

わたしは、あ、明日ジャリっ娘と朝食だ。

だけど、まぁ今日はなにもすることないから。

 

「わたしもお手伝いしますね」

 

「美佳、ゆっくりしてていいんだよ」

 

めぐねぇ、エプロン姿も可愛い。

写真いいよね、撮っちゃおう。

ぐふふ、わたしのコレクションがまた一枚。

 

「美佳、邪魔はよしてね」

 

す、すんません。

 

     ・

     ・

     ・

 

さて、洗い物も済んだし、朝食の準備もOK。

なぜ、わたしが洗い物当番なの?

あの当番表、一番下にちっちゃな文字で書いてありやがった。

くっそ~、感心して損した。

 

「お~い、三ヶ木ちゃん。

 終わったらこっちおいで」

 

げ、雪ノ下さん いや、雪ノ下さんのお姉さん。

ん~、言い難い。

えっと、なんか酔っぱらってる?

 

「そら、一杯飲め」

 

ジュース・・・だよね。

頂きます。

 

     ・

     ・

     ・

 

「っで、誰に振られたの?」

 

”ぶ~”

 

「汚いな~、もう」

 

だ、誰に聞いたんだ、誰に。

 

「さぁ、白状しちゃいな」

 

「い、言いません」

 

「やっぱり、振られたんだ」

 

し、しまった。

 

「ほれほれ、言ってみ。 

 三ヶ木ちゃんを振るなんて、そんな不届きな奴はお姉さんが成敗して

 あげる」

 

「言いませんって、もう!」

 

”ごく”

 

「美佳、それ違う、ジュースじゃ、」

 

     ・

     ・

     ・

 

「うぃ~、だから、わたしはめぐねぇが大好きなんですよ。

 だから、いっつもめぐねぇを独り占めするあなたが

 大嫌いなんですよ。

 わかりました、ひっく!」

 

「あははは、やっぱこの娘面白いね」

 

「はるさん、だめじゃないですか、お酒なんて」

 

「だってぇ、勝手に飲んだんだよ」

 

「うぃ、めぐねぇを独り占めできるのは、

 めぐねぇが好きになった人だけなんです!」

 

”ぐぁ~”

 

「ほんと、めぐり、慕われてるね」

 

「はい。

 家も近所同士だったから、美佳は妹みたいなもんです」

 

「いい、お姉さんだね」

 

「はるさんもですよ」

 

「さぁ、めぐり飲むよ。

 静ちゃん戻ってこないし」

 

「わたしも未成年ですよ」

 

「いいじゃん」

 

「あ~、美佳先輩、ここにいたんだ。 

 なかなか戻ってこないと思ったら」

 

「一色さん、いらっしゃい」

 

「へっ、美佳先輩どうしたんですか?」

 

「いや、その、ちょっと飲んじゃったかなぁ~」

 

「これはチャンスですね~」

 

”カシャ、カシャ”

 

「えっ、一色さん写真撮ってんの?」

 

「えっ、はい。

 美佳先輩が構ってくれないときの材料ですよ」

 

「一色ちゃんも悪どいねぇ~ どれどれ見せて見せて。

 お~。 ほれ、めぐりも見てみ」

 

「だめですよ、そんな写真撮ってたらって、

 えっ、これかわいい」

 

「ねぇ一色ちゃん、この鹿の着ぐるみは何?」

 

「あっ、それトナカイですよ。

 美佳先輩、クリパの時にそれ着て受付してたんです」

 

「え、なんで」

 

「冗談で言ったらほんとに作って来たんですよ。

 それに私の分も」

 

「美佳らしいね」

 

「一色ちゃん、これじゃ材料にならないじゃない?

 なんかかわいい写真ばっかりで」

 

「え~そうでか~

 あっ、でもどうしょうかな。

 美佳先輩と、一緒にお風呂行こうと思ったのに。

 ほら、明日の確認とか相談とかあるじゃないですか」

 

「起こそうか」

 

「いえ、いいです。

 せっかくぐっすり寝てるのでかわいそうじゃないですか。 

 一人で行ってきます」

 

「一色さん、じゃ一緒に行こうか?」

 

「ふむ、城廻先輩ならお風呂でも引けは取りませんね。

 わたしのほうが勝ってるかも」

 

「え?」

 

「いぇ、じゃあお願いできます?」

 

「はるさんはどうします?」

 

「私は三ヶ木ちゃんを部屋に連れてっとくよ」

 

「それじゃはるさん、また後で」

 

     ・

     ・

     ・

 

う~ん、はっ、ここどこ?

 

”キョロキョロ”

 

ベ、ベッド?

そうか、わたし寝ちゃったのか。

今何時、え、一時。

う~ん、なんだろう、まだ頭がふらふらする。

もう遅いけどお風呂入ってから寝よ。

 

     ・

     ・

     ・

 

う~、寒い。

はやく温まろうっと。

でも、お風呂に入る前は体を洗ってから。

入浴マナーの基本よ基本。

 

「ルンルンルン♬」

 

へへ、綺麗にゴシゴシっと。

う~ん、やっぱりいい女。

なんでモテないんだろう。

よっ、後ろ姿だけ美人。

・・・はぁ~、さっさと入ろう。

うんしょっと。

 

 

”ちゃぽ~ん”

 

「う~、きく~。

 うへぇ~、いい気持ち。

 やっぱ、露天風呂は最高だね」

 

ふぅ、思いっきり手足のばしてお風呂に入れるこの開放感。

こんな姿、だれにも見せられないよね。

ちょっと泳いじゃおう。

 

”バチャバチャ”

 

・・・あ、やばっ、誰か入ってた。

 

「あ、あの~、ご、ごめんなさい。

 つい、はしゃぎすぎちゃいました。

 ・・・・・・・・って!」

 

「お、おう。 

 い、いや、なんというか」

 

「・・・・・・は、はぁ!

 いやぁ~、変態、スケベ、痴漢

 バカ八幡! だ、だれか~」

 

「いや、ちょ、ちょっと待て、落ち着けって。

 こ、ここは男湯だ」

 

「うそ! そんな手に乗らないわよ。

 このド変態」

 

「いや、ホントだって」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・ほんと?」

 

「あぁ。」

 

「・・・い、いつからいたの」

 

「ず~と前からここにいました」

 

「・・・見た?」

 

「いや、あの・・・・ほらこの湯気で・・・・

 ・・・・・す、少しだけ」

 

「・・・もう、わたし死ぬ!」

 

「いや、まて、湯気でマジで見えてないって」

 

「ほんと?」

 

「おう、本当だ」

 

「よかった、わたしの豊満な胸も見てないのね」

 

「いや、三ヶ木、嘘はいかん」

 

「やっぱり見たんだー、このド変態!」

 

”ベシ、ベシ”

 

「いたた、ばか、男湯に入ってくるお前が悪い。

 それにお前、タオル、タオル」

 

「へっ?

 あ、み、見るな~、ばかぁ!」

 

”ベシ、ベシ、ベシ”

 

「ま、まて、こうしてるうちに他の奴がきたらもっとマズイ。

 と、とにかく、お前、さっさと女湯にいけ」

 

「・・・う、うん。

 え、比企谷君、あれ」

 

”バシャ”

 

「うそ、他に誰かいたのか。

 おい、お前、俺の背中のほうにいけ。

 幸いこの湯気だ。

 見つからないように端まで移動するぞ」

 

「う、うん。

 じぇったい、うしろ見ないでね」

 

だって、わたし、かろうじて前を隠せるタオル1枚しかもってない。

絶対に振り向かないでよ。

 

     ・

     ・

     ・

 

「比企谷君、熱いよ~

 もうだめ~」

 

「が、我慢しろ。

 あいつとの根比べだ。

 いま出たら、あいつに丸見えだぞ、いろいろと」

 

「う、うん」

 

     ・

     ・

     ・

 

「も、もう、ほんとだめ」

 

「くそ、仕方がない。

 三ヶ木、ここに隠れてろ。

 大事なとこは隠しとけよ。

 俺がいまバスタオルとってきてやる。

 それで強行突破しろ」

 

「うん、お願い」

 

「おう」

 

「はやくきてね、比企谷君」

 

”バシャ”

 

「任せろ」

 

’ガラガラ”

 

早く戻ってきてね。

あ、ほぇ~なんか影が増えてる。

一人、二人・・・三人?

 

”ガラガラ”

 

「み、三ヶ木バスタオルだ、あっ!」

 

”ズデン”

 

「いって~

 ・・・・・・げ、あ、あの~三ヶ木さん。

 ・・・見た?」

 

「い、いえ、わたし眼鏡してないので・・・」

 

「「・・・」」

 

「・・・もう、お婿さんにいけない」

 

だ、大丈夫よ。

ぼやけてなんも見えてない、見えてない。

見えてないからね。

うぇ~ん、もうやだ、変なもん見せるな。

 

”バシャ”

 

「あ、比企谷君、あいつこっちに来る」

 

「お前、なるべく下がってろ。

 おい、葉山か戸部か、今こっちに来るな。

 ん、葉山や戸部にしては小柄だな。

 戸塚か?」

 

「・・・」

 

「戸塚、すまん。

 今こっちに来ないでくれ。

 ・・・おい、聞こえないのか?」

 

「キ~」

 

「ん?」

 

「キキ~」

 

”バシャ”

 

「うわっ」

 

「あははは、さ、サルだ。

 比企谷君、おサルさんだったよ、う~ん」

 

「おい、三ヶ木しっかりしろ、おわっ」

 

「貴様、こっち見るなってんだろ」

 

”ゴス”

 

「うお、目が・・・。

 三ヶ木さん、ぐ~はやめてね、ぐはぁ!」

 




最後まで、ありがとうございます。

1話ごとの文字数が多くてなりすぎて申し訳ありません。

今回、生徒会の自立ってことで、強引に話を進めてしまいました。

作者のほうが反省必要です。

お約束の混浴してしまいました。

これからオリヒロと八幡の関係が・・・

どうしょうかな。

※投稿早々、誤字脱字で改定してしまいました。
 
 すみません。 次からは五回以上、読み直します。
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