似て非なるもの 作:裏方さん
投稿、遅れてしまいました。
前回、八幡と念願のデートにこぎつけたオリヒロですが・・・
オリヒロの決断は。
よ、よろしくお願いします。
「あの、会長、三ヶ木です。
お疲れ様です」
「もう、美佳先輩、遅いです。
どこに行ってたんですか?
ちゃんと電話には出てください。
・・・あの、あのですね、お誕生日おめでとうございます」
「あ、ありがとう」
ん、声の感じからは怒りは感じられないね。
ち、違うのかな。
「え~と、なにか御用でしたか」
「美佳先輩、明日の放課後は暇ですか?」
「いや、あの、明日はちょっと野暮用が 」
「暇ですよね、暇」
「は、はい、・・・ごめんなさい、暇です」
「それじゃ、明日、放課後、生徒会室集合よろしくです。
たまには、書記ちゃんと三人で女子会ってことで」
「は、はい、わかりました」
「それじゃ、また明日です」
「は、はい」
書記ちゃんもって言ったもんね。
よかった。バレてなかったんだ。
まあ、地方番組だったからね、みんなが観ているわけじゃないよ。
ふぅ、よかった。
いや、まてよ、ジャリっ娘のことだ。
油断させといてってこともある。
一応、書記ちゃんになんか聞いてみようかな。
「お~い美佳、ご飯にしないか?」
「あ、は~い。
いまご飯作るね。
ちょっとまってて」
”どたどた”
「ごめんなさい。
急いでつくるねって?
ど、どしたの、このお寿司」
「美佳、お誕生日おめでとう。
ほれ、ケーキもあるぞ」
「とうちゃん、ありがとう。
奮発したね」
「おう、ほれ、ケーキにロウソク立てな」
「うん。
へへ、1本、2本、3本・・・・
17本、ん? とうちゃん、ケーキが見えくなっちゃった」
「ん? そうか、ちょっと小さかったかな」
「まぁ、二人だけだからね。
余ったらもったいないもん」
「お、おう、じゃあ、火つけるぞ」
「うん。
・・・とうちゃん、ケーキが燃えてるね」
「おう、電気消すからな。
蝋が垂れるから一気に吹けよ」
”ぱち”
「とうちゃん、消したら歌。
定番の奴ね」
「やっぱ歌うのか、しかたね~な。
えっと、ハッピーバースデートゥーユー♬、
ハッピーバースデートゥーユー♬
ハッピーバースデー 〇△□× 美佳♬
ハッピーバースデートゥーユー♬」
「あ~、ごまかした。
もう一回」
「何だったけ?」
「とうちゃん、仕方ないねよく聞いといて。
自分で自分のこと歌うの、めっちゃ恥ずかしいんだからね。
せ~の、ハッピーバースデートゥーユー♬、
ハッピーバースデートゥーユー♬
ハッピーバースデー 〇△□× 」
「お前も知らないんじゃないか」
「ん~とにかく、
ハッピーバースデートゥーミー♬」
”ふぅ~”
「おう、おめでとう、美佳。
じゃあ、電気つけるぞ」
”ぱち”
「と、とうちゃん!
・・・ケーキ蝋だらけだ」
「お前が、しつこいからだぞ。
ほら、蝋取れ」
「うん。
えへへへ」
「わははは。
しかたね~な」
「うん。
んじゃ、頂きま~す」
「おう、くえ」
”ぱく”
「げ~、とうちゃん、この寿司ワサビはいってる~」
「ははは、もう17なんだから、大人の味になれろ。
そのため仕方なくだからな」
「うそだね、ワサビ抜きっていうの忘れたろ」
「・・・・・・・わかる?」
「もう。
よし、く、くうぞ、大人の味
・・・・・くぅ~、大人ってつらいね」
うへぇ~辛え、涙目だよ。
わたしもまだまだ子供だね。
”ピンポ~ン”
ん、お客さん、だれだろうこんな時間に?
「は~い、今行きま~す」
うんと、
”がちゃ”
「はい、どなたさまで、
あ、めぐねぇ、ど、どうしたの」
「美佳、お誕生日おめでとさん」
「うん、ありがとう」
「美佳も17だね。
ほれ、お誕生日のプレゼント」
「ほんと? ありがとう。
えへへへ、めっちゃうれしい。
めぐねぇに会えただけで十分なのに」
「ほれほれ、あけてみ」
「うん、でもよかったら上がって」
「いま東京からの帰りなんだ。
お父さん、外で待ってるからごめんね」
「う~残念。
泊まってってほしかったのに」
「あはは、美佳こそ泊りにおいで」
「え、いいの」
「あったりまえでしょ。
さ、おいで」
「うん、あ、やっぱ今日はいいや。
とうちゃん、泣いちゃうから。
春休み、いってもいい?」
「いいよ。
一応、3月末まではこっちにいるからね」
「うううう・・・、やっぱ行っちゃうの」
「まったく、東京にも来ていいから」
「うん、やったぁ。
絶対行く」
「ほれほれ、そんなことよりあけて東京土産だよ」
「うん、あっ、エトボンのメイクセット。
こ、これ、ちょー高かったんじゃない?
わたし、高くて通販で買えなかったんだ」
「ふふふ、かわいい妹のためだ、奮発したんだよ」
「めぐねぇ」
「美佳、あんた化粧品って、口紅以外は試供品ばかりでしょ。
これからは、少しは気を使いなさい」
「う、うん。
えへへ、どうしよう、めっちゃうれしい」
「うん、じゃあね、お父さん待ってるからそろそろ行くね」
「うん。
ほんと、ほんとにありがとう」
「おう、じゃあね」
「うん、おやすみなさい」
”がちゃ”
「あ、それと、美佳。
さっきも言ったけど、もう17なんだからね、
少しは大人の女を意識しなさい。
デートにクマさんのパーカーはやめときな」
「へぇ?」
「それと、比企谷君によろしくね」
「うっそ、見てた?」
「うん、車の中からばっちり。
じゃあね」
「いや、ち、ちがうの、まって、まってめぐねぇ~」
「照れない、照れない」
ど、どないしょう・・・・・
まずいまずい、めぐねぇに見られてた。
も、もしかして”ちゅ”も。
ど、どないしょう・・・・・
・
・
・
”ちゃっぽん”
「ふあぁ~」
温まるね。 やっぱお風呂最高。
参ったね、めぐねぇに見られてたとは。
・・・比企谷君か~
確か、最初に意識したのは、文化祭だったなぁ。
比企谷君、すんごく真面目で。
ぶつぶつ文句いいながらさ、結局、一日も欠かさず、
実行委員に来てくれたの。
それに終わった後も、最後まで会場の後片付け手伝ってくれてさ。
うれしかったな。
体育館、最後は、あなたとわたしの二人だけだったんだよ。
だから、わたし、わたし的にとびっきり笑顔で、
『ありがとう。 遅くまでごめんね』
って言ったのに、なにさ、
『おう』
って、そっけなくてさ、さっさと行っちゃうんだもん。
文化祭の後、嫌な噂聞いたけどさ。
わたしめぐねぇから聞いたよ。
ごめんね、ほんとはわたし達がしっかりサポートしなけりゃいけなかったのに。
だからさ、だから、マラソン大会で怪我したあなたを待ってる時、
いろいろお話しできるかなぁって、すんごくうれしくてさ。
へへ、保健委員の子、追い出して・・・・・
いや、ち、違うもん。
あれは、あの子たちが葉山君のとこ行きたがってたからだよ。
だから、
『いいよ。 後は任せて行ってきな』
っていっただけだもん。
はぁ、それなのに、あんた、完全、完璧にわたしのこと、
憶えていなかったでしょ?
いや、確かに髪切って眼鏡もしたけど、
二人で、一緒に椅子とか運んだ仲じゃん。
くそ、だから、あの消毒は罰だからね、罰。
わたしのこと、二度と忘れないように。
でもね、フリペの時、思い知らされたんだ。
あなたには、あなたの隣には、もういたんだね。
わたし、あの部屋、入れなかった。
はじめて、マッ缶買ったのに。
わたしは、あの扉が開けられなかった。
あの時から、わかってたんだ。
だから、頑張ってあきらめよって。
折角、折角、決心したのに。
結衣ちゃんが悪いんだからね。
なによ、勝手すぎるよ、返事は一年後って。
それまで、わたしにどうしろっていうの。
こんなわたしだって、すこし期待したくなるじゃん。
もしかしたらって。
だって、わたしは、わたしは、やっぱりあいつが・・・・・・好き。
・・・結衣ちゃん、つらいんだ。
わたしね、あんまり賢くないから、つらくてあたまおかしくなりそう。
だって、結衣ちゃん、あなたは大事な友達。
それに約束したんだもん、応援するって。
どうすればいい?
明日、話したら、教えてくれる?
「お~い美佳、生きてるか~」
「あ、ごめん、とうちゃんいまあがる」
”ばしゃ”
・
・
・
”ゴクゴクゴク”
「ぷふぁ~、やっぱ風呂上がりの牛乳はチョ~うま」
ふふふ、ちょっと成長したかな。
ほら、気持ち的、大きくなったような。
へへん、会長、絶対わたしの勝ちだからね。
よ、よし、今日は牛乳、もう一本。
”ブ~、ブ~”
ん、はっ、比企谷君からメールだ。
どれどれ
”カシャカシャ”
『すまん、言うの忘れてたわ。
誕生日、おめでとさん』
えへへ、ありがと。
『あと、お前、なんてことしてくれんだ。
おかげで、小町にさんざん問い詰められたじゃね~か。
この、ビッチめ』
げ、ひど!
ビ、ビッチだとー
な、なんてことを。
あの野郎、人のことビッチって。
・・・比企谷君、わたしのことどう思ってるのかな。
この前はただの知り合いって。
今日だって、プリキラ―じゃなかったらわたしとなんか・・・
知りたいな。
よ、よし、まだそんなに遅くないよね。
とうちゃんも風呂入ってるし。
”カシャカシャ”
「もしもし、比企谷君」
「お、おう、なんだ真夜中に。
お前、もう少し常識があると思ったんだが」
「な、こんな真夜中に人のことビッチ呼ばわりするよりましだし」
「いや、ビッチをビッチといって何が悪い」
「な、なんでビッチなのよ。
あんなの欧米じゃ普通でしょ。
あ、挨拶よ、あ・い・さ・つ」
「ばっか、あれは頬を付けているだけでキスはしていね~ぞ。
口で”ちゅ”って言ってるだけだ」
「うっそ・・・・・知らんかった」
「お前、みんなにあんなのしてたんじゃねえだろうな。
やっぱ、ビッチだ」
「ひど!
・・・忘れなさい。
今日のことは忘れなさい、今すぐ忘れなさい。
分かった?
じゃないと、警察に訴えるから」
「いや、あれは、お前が・・・・」
「今日のこと、結衣ちゃんに行っちゃおうかな」
「わ、わかりましゅた。
な、なにも憶えてない」
「よろしい。
それに、わたしビッチじゃないからね。
・・・・・初めてだからね、あんなことしたの」
ばか、これでも一生懸命だったんだよ。
必死だったんだよ。
だ、だって今日は特別な日、誕生日だったんだもん。
「ま、まぁ、なんだ。
この場合、なんていうんだ。
あ、ありがとうなのか?」
「ぷぷぷ、ありがとうだって」
「くそ~、も、もう切るからな」
「あ、ちょ、ちょっとまって。
あ、あのさ、一つだけ聞いていい?」
「一つだけだからな」
「けち。
あ、あのさ、もし、もしだよ。
わたしがね、比企谷君の前から突然消えたらどう思う・・・かな」
「はぁ? お前、転校するのか?」
「いや、違うんだけど。
ほ、ほら、めぐ・・・城廻先輩、東京行っちゃうんだなって思ったら」
「・・・どこにも行かないでほしい」
えっ、な、なんて言ったの?
わたしの聞き違い?
「なに?」
「いや、お前にはどこにも行ってほしくない。
俺もそばにいてほしい」
な、比企谷君、ほんと?
わたしにそばにいてって・・・
うそ!
はは、うそだよね。
ははぁ~、またわたしのことからかってるんだ。
「本気で言ってんの」
「ああ、本気だ。
チョ~本気だ。
お前どこにも行くな」
し、信じていいの。
いま、どこにも行くなって。
な、なに身体が熱い、めっちゃ熱い。
ど、どうしょ、え~。
「ほんとにわたしでいいの? 結衣ちゃんとか雪ノ下さんとかじゃなくて」
「お前じゃないとダメなんだ」
わたしじゃないとって、それって
あ、ありがとう。
「ひ、比企谷君、あ、あの、わ、わたしも 」
「だから、絶対、夏休みまではどこにも行かないでくれ」
「うん。・・・・・・・・え?」
なんか、こいつ、いま変なこと言わなかった?
聞き違いかなぁ?
なんだろう、なんか意味不明なこと言ったような。
「あ、あの~、もう一回言ってくれるかなぁ?」
「はぁ?
だから、夏休みまではどこにもいかないでくれ」
「夏休み・・・まで?」
「おう、そうだ。
ほら、今日予告編でやってたろ。
夏休み劇場公開決定って。
しかも、また映画館限定のフィギュア発売するんだぞ。
今回は臨海学校バージョンだ」
「あの、あのさ、なんでわたしじゃないとダメなの?
結衣ちゃんでも雪ノ下さんでも、誘えばいいじゃん」
「よく考えてみろ。
由比ヶ浜や雪ノ下にプリキラ―の映画行かないかって
誘ったらどうなるか。
あいつらの嘲笑に、俺は耐えられる自信がない」
「あはは、だからわたしなんだ。
わたしなら平気なんだね。
・・・だから何だね」
「まぁ、なんだ、あいつらは、俺にとって特別なんだ。
友達とは違う特別な。
おまえは違う。
なんかこ、もっとみじ 」
「もういい」
「え、」
「もういいよ」
これ以上、言わないで。
あなたにとって、あの二人は特別なんだね。
わたしはいくら頑張っても、あの二人のような存在にはなれない。
わかっってた。
「ん、いや、まて、お前なんか勘違いしてないか?」
「・・・わかった。
大丈夫だよ、わたし夏休みまではどこにも行かない」
「いや、ちょっと待てって」
「もう、とうちゃん、お風呂から上がるから切るね。
今日は、ホントにありがとう。
へへ、一生、忘れられない誕生日になったよ。
あのさ・・・さようなら」
「お、おう」
”ぷー、ぷー”
ははは、笑っちゃうね。
わたし、なに考えてたんだろう。
でも、よかった。
比企谷君に必要だっていわれたんだよね。
夏休み、映画に付き合うまでは。
うん、よかったよかった。
よかった、比企谷君の気持ち聞けて。
ははは。
・・・・・・も、もうやだ、つかれたよ。
ーーーーーーー
「お~い、美佳、遅れるぞ」
”ガバッ”
へ、うそ、もう朝、げ、六時半。
「と、とうちゃん、ごめん。
いま、なんか作るから」
「いいぞ、ケーキの残り食った。
お前も準備しろって、どうした、その顔」
「へぇ?」
えっと、鏡、鏡。
あ、あなたはだれ?
なに、この鏡にうつった顔、うへぇ、ひで~。
ま、瞼が腫れあがってる。
「美佳、なんかあったのか?」
「うううん、心配ないよ。
ちょっと漫画読みすぎて寝不足になっただけ」
「そ、そうか。
じゃ、行ってくる」
「と、とうちゃん、ごめんね弁当は?」
「ん、なんか買って食べる」
「うん、気を付けてね」
「おう、ほれ」
「ん?」
「行ってらっしゃいのキス」
「とうちゃん」
”ベシ”
「ぐはぁ、いって~
はは、眼覚めた。
じゃあな」
「ばかもの。
・・・で、でもさ、あんまり無理しないでね、とうちゃん」
”ガチャ”
ふう、どうしょう、この顔?
なんとかごまかさなくては。
めぐねぇ、さっそく使わせてもらうね。
・
・
・
「それじゃ、この問題は明日の授業までにやってくるように」
ふぅ~、な、なんとか午前中もった。
えらい、よく寝なかった。
でも、授業の中身、ぜんぜん憶えてない。
げ、なにこのノート、なに書いてあるの?
”ブ~、ブ~”
あ、結衣ちゃんからだ。
「あ、美佳っち、いま教室?」
「うん、教室だよ。
今そっち行くね」
「うん、待ってる」
・
・
・
い、いた。
あのお団子は結衣ちゃんだ。
「やっはろー、結衣ちゃん」
「へぇ? あ、やっはろー、美佳っち」
「お待たせ、じゃあ行こ」
「そ、そだね」
”スタスタスタ”
ん、これって屋上にむかってるの?
でも、鍵掛かってなかったっけ。
”ガチャン”
あ、ここのカギ壊れてるんだ。
へぇ~、次から利用しようかな。
「あのね、美佳っち・・・・・」
「うん」
「お、おたんこなす」
「・・・まぁ、そだね」
「あ、ち、ちがう、お誕生日おめでとう。
これプレゼント」
「へっ、あ、ありがと、憶えててくれたんだ。
で、でももらっていいの?」
「うん、一日遅れだけどごめんね」
「ありがと」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・、あのね、美佳っち。
言いたいことわかる?」
「ん、分かってる。
あのね、結衣ちゃん、聞いてくれる?」
「美佳っち、話してくれるの?」
「結衣ちゃん、ごめんなさい。
昨日、わたし、比企谷君とデートしちゃいました。
でも、でもね、はっきりわかったんだ。
わたしと比企谷君は、恋愛っていう関係じゃない。
関係にもなれない。
ほんとだよ。
わたしと比企谷君は恋愛じゃなくて、親愛なんだと思う」
そうなんだよ、比企谷君にとって、特別なのはあなたと雪ノ下さん。
わたしは、いくら頑張ってもだめなんだよ。
だから、わたし、もういいの。
「親愛?」
「うん、彼にとって特別なのは、結衣ちゃんと雪ノ下さんだって
はっきり言われちゃった。
へへ、結衣ちゃん、うらやましい。」
「み、美佳っち、でも 」
「だからね、わたし、結衣ちゃん応援するね。
頑張ってね、結衣ちゃん」
「美佳っち。ほんとにそれでいいの?
平気なの?」
「・・・・平気じゃないよ、そんなの当たり前じゃん。
わたし、これでも頑張ってんだよ。
頑張ってなっきゃ、わたし、わたし・・・」
”だき”
「美佳っち、ご、ごめん」
「なんで結衣ちゃんが謝るのさ。
誰も悪くないもん。
わたし、大丈夫だよ。
それよりさ、結衣ちゃんって、なんかおかあちゃんみたい。
温かくて、こうしているとなんか落ち着く」
「うん、いつまでもこうしていていいよ。
美佳っちが落ち着くな 」
”ぐうぅ~”
「へぇ? み、美佳っち?」
「だ、だって、今日、朝ごはん食べてないんだもん」
「あはは、美佳っちらしい。
それじゃ、部室で一緒にご飯食べよ。
ゆきのん、美味しい紅茶淹れてくれるよ」
「うん、美味しい紅茶飲みたい」
「おう、いこ~」
「うん」
「・・・美佳っち、いつまでも友達でいてくれる?」
「え~、いやだ」
「え、うそ」
「でも・・・親友ならいいよ」
「あはは、了解。
うん、ありがとう」
・
・
・
ひえ~、遅くなっちゃった。
だって、お腹いっぱいなったから、午後の授業寝ちゃったんだもん。
そんで平塚先生にチョー怒られた。
なんか、いびきうるさいって。
”スタスタスタ”
あれ、放課後に生徒会室っていったのに、なんか静かだな。
まだ、会長も書記ちゃんも来ていないのかな。
ん、でも鍵あいてそう。
”ガラガラ”
「美佳先輩、お誕生日おめでとうございます」
「三ヶ木先輩、おめでとうございます」
「三ヶ木さん、おめでとう」
「三ヶ木、以下同文略します」
「おい稲村、略すんな!」
「ははは、おめでとさん」
「うん、みんなありがと」
「じゃじゃじゃ~ん、昨日、書記ちゃんと一緒に作ったケーキですよ。
どう、ほらどうです?
はやく感想を述べてください」
「うわぁ、美味しそう。
なんか、ほんとお店で売ってるのみたい。
会長、ほんとすご~い」
「実は、お店で買ってきました」
「げ、や、やっぱり」
「違います、うそですよ」
「三ヶ木先輩、昨日、いろはちゃんといろいろ相談しながら
作ったんです。
本当は、三ヶ木先輩の好みも聞きたかったんですけど」
「ご、ごめんね、電話気付かなくって。
ほんとすご~い、写真撮ってもいい?」
「どうぞ、美佳先輩なら1枚500円でいいですよ」
「ひど、お金とるの!
まぁ、でもそれぐらい価値があるよ。
はい500円」
「いや、美佳先輩、冗談です。
本当に払わないでください」
「えへへへ、じゃ写真撮るね」
”カシャ、カシャ”
「あ、そうだ、紅茶淹れるね。」
うんしょっと。
へへ、うれしいな。
こんなに祝ってもらえるなんて、生まれて初めてだよ。
えへへ。
・
・
・
「三ヶ木さん、これ、俺から」
「え、本牧君ありがとう。
開けてもいい?」
げ、チロロチョコ詰め合わせ。
ま、まただ。
「おい、本牧、お前いつそんなもん準備してたんだ」
「いや、昨日、藤沢さんから聞いたから」
「きったなぁ~、俺だけじゃん。
ちょっと待てよ、三ヶ木」
「いや、いいよ。
気持ちだけで十分だって」
”がさがさ”
「あった! ほれ、数学パズル。
これ結構はまるぞ」
「いえ、数学はもう結構です。
って、これ答え書いてあるじゃん。
一度使ったやつでしょ」
「そ、それはサービスだ」
「まったく、でもありがとう。
でも、頂いて大丈夫?」
「おう大丈夫だ、もう全部といたから」
「さぁ、ケーキ食べましょ。
美佳先輩、切り分けてもらえますか」
「うん。」
へへへ、
わたし、ほんと幸せだよ、みんなありがとう。
わたし、わたしにもあったんだね、特別な関係。
・・・わたし、頑張るね。
「あっ、そうだ。
しばらく、生徒会、暇じゃないですか~
春休み、みんなでどこか行きません?」
「いろはちゃん、それいい。
どこ行こうか?」
「そうだ、スケートってどうですか?
わたしやったことないんですよ」
「ぶはぁー」
「な、なんですか、美佳先輩。
吹き出さないでください、もう」
「ご、ごめんなさい」
「どうだろう、東京ディスティニーランドというのは」
「う~ん、ディスティニーですか。
わたし的にはあんまりいい思い出がないんですが。
まぁ、とにかくどこかに行くってことで、よろしくです♡」
最後までありがとうございました。
今回、どうしようかなって悩んでるうちに、
とうとう水曜日に。
何通りかあったんですが、このルートにしました。
二年生もあとわずか。
クラス替えどうしよう・・・また眠れない。