似て非なるもの   作:裏方さん

24 / 79
またまた見に来ていただいてありがとうございます。

まだまだ寒さが続きますが、お体気を付けてください。

今回、ひさびさに奉仕部に来た依頼のお話です。

セリフばかりとなってしまいましたが、ご辛抱いただければ幸いです。

では、よろしくお願いします。


依頼

”ガラガラ”

 

「起立、礼、着席。」

 

「おはよう、授業の前に先週の実力テスト返すぞ。」

 

「「うぇ~」」

 

「伊勢原、海老名、・・・・」

 

     ・

 

「・・・比企谷、どうした、君らしくないな。」

 

「え、あ、どうも。」

 

     ・

 

「ヒッキー、ど、どうだったの。」

 

「まじ、やばい。」

 

”スッ”

 

「どれどれ、どんな点数だったのかな。

 

 もしかしてあたしと同じだったりして。」

 

「お、おい、返せって。」

 

「え~、81点・・・・ヒッキー、これで、落ち込んでるっていつもどんなの。」

 

「90点以下は小学校以来取ったことがない。

 

 今回はなんかいろいろあってな・・・はぁ。」

 

「90点、あは、あはははは。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「えーと、バスケはバレーの横っと。」

 

ここは決定だね。 あそこはいつも張り合ってるもんね。

あとは、サッカー部か。

葉山君は敵いないからね、う~ん。

あ、奉仕部。 雪ノ下さんの横にしよ。

 

「あんた、何してんのさ。」

 

「あ、沙希ちゃん、明日さ、部費折衝会があってね。

 

 その対策のひとつ。」

 

「対策?」

 

「うん、当日の席ね、なるべくいつも仲の悪い部を隣同士にするの。

 

 ほら、例えばバスケとバレー、いつも体育館の使用のことでもめてるから。」

 

「あんた、・・・・まぁ、あんただもんね。」

 

「え、これでも会議がスムーズに進行するように考えてるんだよ。」

 

基本、折衝会って生徒会対各部活だから、できるだけ連携させないようにしないと。

各個撃破よ各個撃破。

 

「まぁ、いろいろ大変だね。

 

 あ、それよりさ、比企谷のことだけどさ。」

 

「あ、沙希ちゃん、もうそれいい。」

 

「え?」

 

「もういいの。」

 

「いや、話ぐらい聞いてやったらどう?

 

 多分、あいつ、悪気があったわけじゃないと思うんだ。」

 

「うん、そうだと思う、わかってる。

 

 わたしさ、なんであの時に”心配してくれてありがとう”って言えなかったんだろう。

 

 ・・・でも、もういいの。

 

 なんかさ、最近、一緒にいるといつも嫌な思いさせちゃうんだ。 

 

 今年受験だしさ、そんなのでもし勉強の邪魔とかになったらと思うと。

 

 だから、わたし近くにいないほうがいいの。

 

 ありがとね、沙希ちゃん。」

 

「あ、う、うん。 あんたがそれで良いっていうなら。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

”トントン”

 

「はい、どうぞ。」

 

「あの~、奉仕部さんはこちらで・・・え、綺麗、さすが一位。」

 

「ええ、そうよ。 で、どういった御用かしら。」

 

「やっはろー、ゆきのん。

 

 あ、もしかして依頼の人? やっはろー。」

 

「え、あ、はい、こんにちわ。」 

 

「やっはろー。」

 

”ジ―”

 

「はい? あ、 ・・・や、やはろー?」

 

「うん、ちょっと違うけどいいかも。」

 

「由比ヶ浜さん、それ押し付けるのはおやめなさい。

 

 どうぞ、座って。」

 

「あの~、二年の蒔田 舞といいます。」

 

「それで、何の用かしら。」

 

「あの、わたし毎年、新聞部がやってます女子の人気投票をやめさせたいんです。

 

 協力していただけませんか。」

 

「え、あ、そうか、そろそろ人気投票の時期だね。

 

 でも、何でやめさせたいの?

 

 だってみんな盛り上がるじゃん。」

 

”バン”

 

「はぁ、あれは、女性蔑視です。

 

 女子を馬鹿にしてます。」

 

「そ、そうかな?」

 

「なぁ、そういうのは生徒会に依頼したらどうだ。」

 

「げ、男。 いつからそこにいたんですか、キモ。

 

 男子は口を挟まないでくれますか。

 

 それに、あの、一応生徒会には行ってきました。」

 

「やっぱり俺、キモいのね。 まあ、おれも奉仕部だから。」

 

「そうね、彼は奉仕部の大切? 大事な備品なの。」

 

「備品? 備品なら仕方ないですね。」

 

「備品ならいいのかよ。」

 

「それで、いろはちゃん達は何て言ったの?」

 

「それがなんですよ、聞いてください!

 

 なんか一色さんの誕生会ってことで、みんなでケーキ食べてて。

 

 わたしにケーキくれなかったんですよ。

 

 酷いと思いませんか。」

 

「あ、あの、そ、そうだね、少し酷いかもね。」

 

「それより、人気投票のことはどうだったの。」

 

「あ、はい、それが一色さん、

 

 『え~、別にいいじゃないですか~

 

  人気投票って女子のステータスですよステータス。

 

  わたし的に楽しみにしてるんですよ~』

 

 って言って取り扱ってくれないんですよ。」

 

「まぁ、想像通りだな。」

 

「そうだね。

 

 あ、でも美佳っちもいるじゃない。

 

 美佳っちは何て言ってたの?」

 

「美佳っち?」

 

「ああ、ほら眼鏡してて。」

 

「ああ、藤沢さんですか?

 

 でも藤沢さんは確か沙和子だったはずですけど。」

 

「いや、もう一人、眼鏡女子いたと思うが。

 

 ほら三年の女子で、三つ編みじゃなくてショートの眼鏡。

 

 スゲ~地味そうなやつ。 いや、地味そのもの、ジミ子だ。」

 

「ヒッキー、ひど。」

 

「ジミ子先輩? ああ、いました確かに。

 

 でもなんかわたしがこの話を始めたら、パソコンの席にいっちゃいまして。

 

 なんか”ブヒブヒ”とか”殺生”とかいってパソコンしてましたけど?

 

 もしかして畜産関係の人ですか?」

 

「そ、そうか、まぁ明日あれだから。」

 

「あ、そうね、明日だったわね。」

 

「へ?」

 

「わかったわ、それで奉仕部に来たのね。」

 

「ええ、あ、それから一色さんが、この件なら雪ノ下先輩が適任ですって言ったから。」

 

「まぁ、そうだよな。」

 

「あら、それはどういう意味かしら、備品谷君。」

 

「いや、それ無理矢理だろ。

 

 まぁ、人気投票をやめろって言うんだろ。

 

 おまえ去年は一位だから。」

 

「ヒッキー違うよ。 ゆきのんは去年はでなくて、二年連続一位だよ。」

 

「はぁ、お前二年連続なのか、すげぇ~んだな。」

 

「別にわたしがなにかしたわけじゃないから、特に気にならないわ。」

 

「やっぱり、お前が適任だわ。

 

 他のやつだとぜってぇ、ひがみだとか言われるからな。」

 

「ひがみ? ・・・そういうことね。」

 

「あの~、それで相談乗ってくれるんでしょうか?」

 

「蒔田さん、その前に今一度、確認させて頂いていいかしら。」

 

「はい。」

 

「どうして人気投票をやめさせたいのかしら?」

 

「あの、わたし、なにも知らない人に自分をランク付けされるのは許せないです。

 

 人気投票って、男子が自分の女子に対する外見のイメージを押し付けてるだけじゃないですか。

 

 わたし、他人の勝手な意見でランキングされて、それを学校新聞で公開されるのは

 

 絶対許せないんです。」

 

「そう、あなたのいうことも一理あるわね。」

 

「ありがとうございます、それじゃ。」

 

「わかったわ。」 

 

「それじゃ、やめさせていただけるんですね。」

 

「違うわ。 

 

 奉仕部は、飢えた人に魚を与えるのではなくて、魚の獲り方を教えてあげるの。

 

 わたし達は、あなたが依頼をかなえられるようなやり方を教えてあげる部なの。」

 

「え、そ、そうなんですか。

 

 まぁいいです。 じゃあどうすればいいんですか?」

 

「そうね。まず新聞部との話し合いをしましよう。」

 

「でも、わたしが新聞部に行っても、話さえ聞いてくれなかったんですよ。」

 

「そこはわたし達がお膳立てするわ。」

 

「あの、それなら一緒に出席してもらえますか。

 

 だって向こうは上級生の男子ばっかりなので少し・・・」

 

「ええ、いいわ。 

 

 あとは、ちょっと待ってて。」

 

”カチャ、カチャ”

 

「な、なにしてるの、ゆきのん?」

 

「ええ、アンケートのひな型があったから。

 

 そうね、ここを書き直して。」

 

”ガ~、ガ~”

 

「はい、このアンケートを採ってきてもらえるかしら?」

 

「アンケートですか?」

 

「そうよ、ただやめて下さいっていっても、はい、ぞうですかって聞いてくれないでしょう。

 

 まずは女子の意見をまとめてみましょう。

 

 アンケートの結果、女子の意見の多数が廃止賛成ってことだったら、

 

 新聞部もムゲにはできないでしょう。」

 

「そうですね、わかりました。」

 

「それと新聞部との話し合いは、明日は部費折衝会があるから水曜日なんてどうかしら。

 

 あまり遅いと投票箱とか設置されてしまうから。

 

 それでよかったら、新聞部にはわたしのほうから連絡しておくけど。」

 

「なぁ、雪ノ下、それだとアンケートを採るのが厳しくないか。」

 

「そうかしら。 なにも全校生徒のアンケートが必要ではないのよ。」

 

「あ、いいです、やってみます。

 

 その代わり水曜日はよろしくお願いします。」

 

「ええ、わかったわ。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「やっはろー、美佳っち。」

 

「ああ、結衣ちゃん、やはっろ―。

 

 ふわぁ~、元気だね、相変わらず。」

 

「美佳っち眠そうだね。」

 

「うん、昨日ね、部費折衝会のシュミレーションとか、質問の模擬回答案を棟ってたら

 

 眠くて眠くて。」

 

「あ、そうだ、美佳っち、実力テストどうだった。」

 

「ああ、先週のね、もうさんざん。」

 

「そう、あたしも。」

 

「これからは毎月のように試験だね。」

 

「うん、そうだね。 あ、そうだヒッキーがね、国語で成績下がっちゃって。」

 

「へ?」

 

「すんごく落ち込んでてさ。 それでさぁ、あたし・・・」

 

何やってんのばか。

 

あんた国語が悪かったら、どうしょうもないじゃん。

まったく、人のこととか考える前に、もっと自分のこと大事にしなさい。

 

「・・・ヒッキーと一緒に勉強・・・・」

 

ちがう・・・わたしのせいだ。

わたしが散々、比企谷君のこと振り回したから。

 

「・・・て、ねぇ、美佳っち聞いてる?」

 

「え、あ、う、うんいいんじゃない。」

 

なんだったけ、やば聞いてなかったけど、まぁ大丈夫よね。

 

「うん、あたし頑張るね。」

 

「う、うん、頑張ってね結衣ちゃん。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「えっと、蒔田さんだったけ、アンケートいまからか?」

 

「あ、はい、これからアンケート採りに行こうと思います。」

 

「それじゃ始めるか。」

 

「え、備品先輩も手伝ってくれるんですか?」

 

「いや、比企谷だ。  まあ、これは由比ヶ浜や雪ノ下がいるとやりにくい。

 

 あのな、なにも正直にアンケートを採る必要はない。

 

 ここだけの話だ、ほんとに廃止にしたいのなら、

 

 人気投票に否定的な女子っているだろう、まぁ、いろんな意味で。

 

 その子たちを中心にアンケートを採るんだ。

 

 ただし、報告はランダムに不特定の女子にアンケートしましたっていうんだぞ。」

 

「それって騙すってことじゃないですか?」

 

「ばか、アンケートていうのは大体そんなもんだ。

 

 大抵、アンケートを採る方の意思のベクトルが働いているものだぞ。」

 

「え、そうなんですか。」

 

「まぁ、雪ノ下、あいつなんやかんやいって、廃止のほうでフォローするから、

 

 多分、大丈夫だと思うが。

 

 ただ、これは新聞部の目玉行事だろ。

 

 あいつらもそう簡単にはおれないだろう。

 

 念のためだ。」

 

「わ、わかりました。」

 

「さっそく始めようか。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「あの、すみません、アンケートお願いできますか?」

 

「はい、あっ、ごめんね急いでるから。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「あの、アンケ― 」

 

「うわ。」

 

「ね、い、いこ。」

 

「なにあの眼つき、やばくない。」

 

     ・

 

「あのう、備品先輩、やっぱり一人で十分です。

 

 なんか備品先輩って結構嫌われてません?」

 

「だから比企谷だ。 まぁ、そうだな、すまない頼むわ。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「あんた何やってるの。

 

 アンケート?

 

 え、なになに、人気投票の是非?

 

 なんでこんなのやってるの。」

 

「あの、人気投票って、なんか女子を馬鹿にしてるみたいでやだな~って。

 

 ほら、男子なんかに勝手にランク付けされるのってやっぱり。」

 

「へぇ~、そう。

 

 そういうことなら、うちも手伝ってあげる。

 

 これに記入してもらえばいいんだね。」

 

「あ、あの~、アンケートしてもらう女子なんですが・・・」

 

     ・

 

「そういう女子にアンケートすればいいんだよね。

 

 でも、それあんたが考えたの?

 

 そんなの考えるってうち一人しか思いつかないよ。」

 

「え、いえ、わたしじゃなくて、実は、」

 

「あ、待って、せ~のでいうよ。 せ~の、」

 

「比企谷!」 

 

「奉仕部の備品さん」

 

「へ、備品さん?」

 

「は、はい。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「以上、ほかに質問がなければ終わりとします。」

 

「えっと、みなさん、よろしいですかか~、えへ♡

 

 では質問無いようですので、お開きです。 

 

 ご苦労様でした。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「ふう、終わりましたね。 稲村先輩、ご苦労様でした。」

 

「ああ、ど~と疲れた。」

 

「でも、たいした質問とか無かったのでよかったですね。」

 

「そうだね。なんか会話も少なかったような。」

 

ふふふ、作戦成功。 質問も想定内だったし、うまくいったよ。

だけど、くやしいけど、一番はジャリっ娘ね。

男子の質問、ジャリっ娘が、

 

『ですよね~、でも、これでお願いできます~、えへ♡』

 

というだけで、お願いされちゃうんだもん。

くそ、わたしの努力より”えへ”のほうが・・・・・

わたしも練習したんだけどな えへ♡

 

”ドキ”

 

あ、そうだ! 結衣ちゃんの上目使いとジャリっ娘のこれミックスしたら。

えっと、まず上目使いで、それから、えへ♡

 

”ドキ,ドキ”

 

「美佳先輩、なにキモいことやってんですか? さっきからえへえへって。」

 

「え、み、見てたの? いやな、なにも。」

 

「まったく、それに稲村先輩、なにいちいち反応してるんですか!

 

 もう、よそでやってください。」

 

「い、いやしてないから。」

 

「稲村先輩、顔真っ赤。」

 

「あの~、生徒会のみなさん、相談したいことがあるんですが。」

 

「はい?」

 

「あ、自分、新聞部部長の瀬谷ですが、実は明日、奉仕部から呼び出し食らってまして。」

 

「奉仕部? 呼び出し?」

 

「ええ、なんか毎年やってる人気投票をやめろということらしいです。

 

 人気投票は新聞部の学校新聞の目玉の一つなので、今年もやりたいんですが。」

 

「ああ、人気投票っていえば、会長、昨日、二年の女子が相談しに来てましたね。

 

 会長が追い返しましたけど。」

 

「あ、そうだ。 会長が奉仕部を紹介したんだ。」

 

「え、なんですか、副会長も稲村先輩も。

 

 それで、生徒会にどうしろと。」

 

「一緒に出席してもらえないでしょうか?

 

 新聞部としても、外部からの圧力に屈することは報道の精神に反しますので、

 

 断じて受け入れられないです。

 

 お願いします、協力してください。」

 

「でもなんで反対してたんだっけ?、毎年の恒例でしょう?」

 

「えっとなんか女性蔑視だって言ってるんです。

 

 そんな意思は全くないんですが。」

 

「そうですね、わたし的にも楽しみにしてるんですよ。

 

 わかりました、生徒会も出席しましょう。」

 

「おい、三ヶ木、会長あんなこと言ってるけどいいのか。」

 

「う~ん、そうだね、次の生徒総会に支障がなければ、

 

 部活間のことだし、生徒会の仕事と思うけど。

 

 ただ、あくまでも中立でね。」

 

「じゃあ、明日なんだけど、放課後に新聞部の部室で。」

 

     ・

     ・

     ・

 

げ、なに、なんで校門にいるの。

 

さっさと帰らないかな。 

何してんだろう? 結衣ちゃんでも待ってんのかな?

ん~、早く帰れ~

 

「どうしたんですか、美佳先輩。」

 

「え、あ、刈宿君、いま帰り?」

 

「はい、いま帰りです。」

 

「あ、そうだ。

 

 ごめん、一緒に帰ってくれないかなぁ。」

 

「え、いいっす、全然いいっす。

 

 早く行きましょう、いやゆっくり行きましょう。」

 

「あ、はいはい。」

 

     ・

 

「あ、三ヶ木、すこし話が、 」

 

やば、話しかけてきた。

 

えっと目を合わせないようにして。

刈宿君、ちょっとごめんね。

 

「それでですね美佳先輩、え?」

 

”ぎゅ”

 

「美佳先輩、腕にその柔らかい物とかいろいろと当たって・・・その弾力がなんとも。 」

 

「え、どうしたの? お腹でもいたいの、急に前かがみで。」

 

「い、いえ、大丈夫です。」

 

「この前すごかったね、刈宿君。 戸塚君に勝つんだもん。」

 

「え? あ、はい。 美佳先輩が応援してくれてましたから。」

 

「そんなことないよ、実力だよ。」

 

「美佳先輩が応援してくれれば、百倍の力が出ます。」

 

ふ~、なんとかやりすごしたね。

ごめんね、これが一番いいの。

 

「ありがと、刈宿君。」

 

「美佳先輩、どうしたんですか?

 

 もしかしてあいつストーカーとかですか、なんか目つき悪いし。」

 

「え、あ、違うの。 ちょっとね。」

 

「ちょっと行ってきます。」

 

「へ?」

 

”タッタッタッ”

 

な、なに? なに話してんの?

あ、戻ってきた。

 

”タッタッタッ”

 

「お待たせっす。」

 

「どうしたの?」

 

「はい、あいつに”俺の女に手を出すな”って言ってきました。」

 

「え、俺の女? あ、あ、あんたなんてことを。」

 

「これくらい言わないとダメなんですよ。

 

 じゃないと、これからも美佳先輩につきまとうかもしれないから。」

 

「いや、でもね、俺の女って・・・」 

 

ま、いいか。 

 

ちょうどよかったかもね。これで少し距離とってくれるんじゃない。

わたし、それ望んでたじゃない。

 

「でも、俺的にすこし本気かなぁ、なんちゃって。」

 

”べし”

 

「いってぇ。」

 

「あんまりお姉さんをからかうもんじゃないよ。

 

 それより、お礼にケーキご馳走してあげる。

 

 とっても美味しいお店知ってるんだけど行かない?」

 

「え、行く、行きます。」

 

「うん。 じゃあ行こうか。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「あの~、美佳先輩。

 

 もうすぐGW(ゴールデンウィーク)ですけど、なんか予定あったります?」

 

「そうね、去年もだったけど、GW明けに生徒総会あるからその準備かな。」

 

「そ、そうすか。」

 

「刈宿君は?」

 

「あ、俺まだ本格的に入部してないから、結構暇です。」

 

「ごめんね、申し訳ない!」

 

「あ、いいっす、ちゃんと練習はしてますから。」

 

「クラブかなんか入ってるの?」

 

「俺入ってないっす。

 

 まぁ、いつでも相手にしてくれる相棒がいますから。」

 

「へー、いつでも相手してくれるんだ。 どんな人?」

 

「へへ、結構無口なやつです。」

 

「ふ~ん。 あ、ついたよ。」 

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「え、なんで相模もいるんだ。」

 

「あ、そのアンケート手伝ってもらって。」

 

「それでは、この場は生徒会が仕切らせてもらいますね。

 

 ではまず、蒔田さん意見をどうぞ。」

 

「はい、新聞部がやってる男子による女子の人気投票といのは女子を貶めています。

 

 どうして男子なんかに女子をランク付けをされないといけないのでしょうか?

 

 女性蔑視です。

 

 どうせ、外見だけで選んでるんでしょう。」

 

「いや違う、女子の外見だけでなく、日頃の学校生活の中での活躍とかも評価して

 

 投票しているんだ。」

 

「え~、そんなのわかるはずないでしょう。 一年だっていたのに。」

 

「兎に角、女子の素晴らしさを称えるのが目的で、蔑視しているんじゃない。

 

 去年の結果も学業で秀でている雪ノ下さんが選ばれたのはそういうことだ。」

 

「あら、別に他人に評価してもらわなくても結構よ。

 

 そんなことより、一人一人の個性とか頑張ってることとか、

 

 いろんな価値をどう比較するのかしら?

 

 納得する説明をしてもらえないかしら。」

 

「雪ノ下さんも廃止に賛成なのか?」

 

「賛成ではないわ、特に気にしていないだけ。

 

 でも、それで傷つく女子がいるのであれば、それはやめるべきではないかしら。」

 

”がさがさ”

 

「はい、これ女子へのアンケート結果です。

 

 あまり時間がなかったので、時間内にランダムにとった結果ですが。

 

 ほら、アンケートの結果でも、女子の7割が廃止に賛成です。」

 

「う・・・7割も廃止に賛成なのか。」

 

「あ、そのアンケートちょっと見せて。」

 

ふむ、・・・・・ふ~ん。 

 

「あの~な、なにか?」

 

比企谷君のやり方ね。

 

この名前の女子たちって確か去年のランキングには入ってなかったよね。

なぜか、わたし一票入ってたから、うれしくてめっちゃ見てたから憶えてる。

 

前の生徒会のみんなからは、買収したとか散々からかわれたけど。

結局、誰だったんだろう・・・わたし買収してないからね。

 

「どう、廃止してもらえるかしら。」

 

「え~、でもこの人気投票って、さっき新聞部さんも言ってたけど、

 

 ほらいつも学校行事に頑張ってる人が、割と選ばれてるじゃないですか~。

 

 雪ノ下先輩も勉強頑張ってるのも確かだし、それに二位の城廻先輩も生徒会で頑張ってたし。

 

 その他にも部活とかで頑張ってる人とかランキングされているから、

 

 励みになっている側面もあるんですよ。

 

 わたし的にはやってもらいたいなぁって。」

 

「会長、生徒会は中立で。」

 

あんたはもてるからね。 

今年は絶対一位狙いますって言ってたし。

 

”バン”

 

「え~、それじゃ、強制的に人気投票させないですけどいいですか?」

 

「さ、相模さんなにを。」

 

「だって、こいつらいくら言っても絶対やめないじゃん。

 

 だったらこっちも引けないよ。」

 

「でも~、それって自分の思い通りにならないことは、力で言い聞かせるって

 

 ことじゃないですか~」

 

「俺たちは圧力には屈しないからな。」

 

「まぁ、まて。

 

 それならこういうのはどうだ。

 

 つまりだな、男子による女子の人気投票が女性蔑視というなら、

 

 一緒に女子による男子の人気投票もやればいいじゃねぇか。

 

 これなら女性蔑視ってわけじゃないからいいだろう。

 

 新聞部の手間は増えるが、今年の学校新聞の目玉っていうことでどうだ。」

 

「別に人気投票さえできれば、新聞部としては問題ない。」

 

「だ、駄目ですよ、そんなの認めません。

 

 とにかくわたしは人気投票をやめてほしいんです。」

 

「蒔田さん。」

 

「え、もう奉仕部さんはいいです。」

 

「そうだよ蒔田さん、がんばりな。 

 

 うちらがついてるからさ。

 

 さっき言った通り、新聞部がうちらの意見聞かないんだったら

 

 うちらも投票させないから。」

 

「そんな脅しに屈するわけにはいかない。

 

 新聞部は自分の信念に沿って活動する。

 

 これまでのようだな。」

 

「これまでね。」

 

「まぁ、まって蒔田さんも瀬谷君も、それにさがみんも。

 

 あのさ、お互いにもう少し頭冷やして話しよ。

 

 あ、そうだ、今度の金曜日にもう一回改めてお話しないかなぁ。

 

 ね、ねぇ、いろはちゃん。」

 

「そ、そうですね、それじゃ一度冷静になってからってことで。

 

 金曜日に、そうですね生徒会室に集合ってことでよろしくです。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「どうすんですか~

 

 先輩のせいで決裂しちゃったじゃないですか~」

 

”つん、つん”

 

「え、俺のせい?」

 

「そうですよ、先輩が悪いんです~。」

 

’つん、つん”

 

「いや、そのつんつんって突っつくのやめて。」

 

「まぁ、まぁ、いろはちゃん。 ヒッキーも頑張ったから。」

 

まずいね。

あんまり長引くと生徒総会に響くよ。

生徒総会で揉められるのは阻止しないと。

こんなことで生徒会の邪魔はさせないよ。

 

でも、なんであの娘、比企谷君の提案、あんなに拒否したんだろう。

女性蔑視とか言ってたのに。

ふむ、あの娘なんかあるね。

まずはそこからか。

 

”つん、つん”

 

「おい、由比ヶ浜、お前まで突っつくのやめてくれる。」

 

ちょ~ウザ! このリア充野郎。

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「投票箱の設置は学校に認められているんだ。」

 

「え~、うちら、ここにいるだけなんですけど。」

 

「そこどいてもらおうか、投票箱やポスター貼り出すから。

 

 これはちゃんと学校に許可をとってある。」

 

「知らないわよ、うちらはここで喋ってるだけなんですけど。

 

 それにこの件は、いま話あってるとこじゃん。

 

 もしどうしてもってなら、うちらか弱い女子を押しのけてやってみたら。」

 

「ち、どいてくれ。」

 

”ドン”

 

「いった~、ひど~い新聞部、暴力振るうんだ。」

 

「え~信じられない、相模さん大丈夫。」

 

「腕痛~い、折れたかも。」

 

”ガヤガヤ”

 

「えど、どうしたの。」

 

「新聞部の暴力で怪我したの。」

 

「うそ~、ちょっと新聞部、最低。」

 

「ひど~い。」

 

「お。おい、瀬谷、今日はやめとこ。」

 

「くっそ。」

 

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

 

”ガヤガヤ”

 

「へー、こんなことあったんだ。」

 

「これ昨日の放課後の件に関係してるのかなぁ。」

 

「こいつの目つきやばくねぇ~ 」

 

「あ、これほらあいつじゃん。」

 

ふぁ~、ねむ。 

 

最近、不眠症気味だなぁ。

昨日のことが気になって、なんかよく寝れなかった。

え、なに? 何か朝から騒がしいね。

 

「はい、どうぞ。」

 

今の新聞部だよね。 あ、号外配ってんだ。

 

”いま、人気投票の危機!

 

 新聞部に圧力が。

 

 毎年恒例の女子生徒の人気投票をやめろとの圧力。

 

 やめなければ強制的にでもと、一方的に意見を押し付けれられる。

 

 我々はこんな一方的な圧力には屈しない。”

 

ふ~ん。

あ、この写真いつの間に・・・・・比企谷君めっちゃメインで写ってるじゃん。

後ろの蒔田さんや相模さん隠れて写ってないし。

 

これ、わざとだね。

 

ちょっと急いだほうがいいかも。

書記ちゃん、確か蒔田さんと同じクラスだよね。

 

     ・

     ・

     ・

 

「書記ちゃん、ちょっといい?」

 

「あ、三ヶ木先輩、どうしたんですか?

 

 用事ならわたしの方が行きますのに。」

 

「うん、ありがと。

 

 だからわたし書記ちゃん大好き。

 

 ねぇ、書記ちゃん、蒔田さんどこ?」

 

「あ、ほら窓側です。」

 

「あ、いた。 どれどれ。」

 

「え、三ヶ木先輩? 」

 

「し~。」

 

     ・

 

「ふむふむ。 ねぇ、書記ちゃん、あの三人が蒔田さんのグループね。」

 

「はい。 大体いつもあの四人でいますね。」

 

     ・

 

「え、それ違うでしょ。

 

 ねぇ、みんなもそう思ってるんでしょ?」

 

「そうね、で、でもほら舞ちゃんがそういうのなら。」

 

「ち、だけどさ、あんたがいつも勝手に決めてるし。」

 

「え、だってこっちのほうがいいじゃん。

 

 ね、みんなもそうでしょう。」

 

「そうだね、舞ちゃんが言うのなら。」

 

「うん、そうだねやっぱりランク高いと違うね。」

 

「それ去年の話じゃん。」

 

「そうだけど・・・」

 

     ・

 

ふ~ん、そういうこと。

 

「ねぇ、書記ちゃん、だいたいいつもあんな感じ?」

 

「一応、蒔田さんのグループなんですけど、最近ちょっと言い争いが多いかなって。」

 

「そう。

 

 ちなみに、あのグループの女子の名前、教えてくれる?」

 

「はい。」

 

     ・

     ・

     ・

 

”カチャ、カチャ”

 

なるほどね。

蒔田さんが24位で、あの茶髪のきつめの娘、あの娘が29位か。

これが原因ね。

 

あとは、あいつか。

 

     ・

     ・

     ・

 

「相模さんこんにちは。」

 

「えっと、あんた誰だっけ?」

 

「あはは。 あのね相模さんってすごいね。」

 

「え、うちが。」

 

「だってさ、文実の委員長でしょ、それに体育祭の運営委員長だもん。

 

 それに今回、人気投票で女子のために頑張ってくれてるし。

 

 めっちゃすごい。」

 

「え、あ、当たり前だし。 女子のためだし。

 

 でも、うちそんなにすごい?」

 

「うん。 だって文実の委員長、体育祭の運営委員長

 

 ・・・・・だったんだよね、あの。

 

 そして今回もまた。

 

 新聞部が喜ぶだろうなぁ~、文化祭から体育祭に繋がるあの真実を知ったら。

 

 とてもわたしにはできないよ、そんな危険をおかしてまで、わたしたち女子のために

 

 頑張ってくれてるんでしょう、偉いね。 くくく。」

 

”パン”

 

「あんた最低!

 

 うち、うちはただ一人で、アンケート採ってたあの娘の力になってやりたかった

 

 だけなのに。

 

 一人の辛さはわかるから。」

 

「気がすんだ?

 

 わかるよね、わたしの言いたいこと。

 

 ・・・・・ あ、あのさ、知ってるよ、わたし最低って。」

 

     ・

     ・

     ・

 

いった~。 めっちゃ痛い。

 

わたしがあのこというわけないのに。

だってそれこそ比企谷君のやさしさ台無しにしちゃう。

 

さて、あとは蒔田さんだね。

 

あの娘、今度の人気投票での順位が、自分のグループ内の立場に影響するのが

怖かったんだよね。

もしかしたらハブられるんじゃないかって。

 

あ、いた。

 

ははぁ、相模さん待ってんだね。

 

「蒔田さん、ちょっといい?」

 

「あ、ジミ子先輩、はい。」

 

「それやめて。」

 

ジミ子? あいつがいってたんだろ。

いつもいつもジミ子、ジミ子って、くそ~。

ぐ、ぐれてやる。 髪染めてやろうかな?

 

「あのさ、相模さん達なら、待ってても来ないわよ。」

 

「え、何でですか。」

 

「ちょっとおいで。」

 

「え、どこへ。」

 

     ・

     ・

     ・

 

ほら、いた。

ここたまり場にしてるよね、ちゃんとチェック済み。

 

「ねぇ、さがみ~、今日は新聞部となんかあったんじゃなかったっけ?」

 

「え、も、もう、うちいいかなぁって。

 

 だってこんな騒ぎになってさ、

 

 ほら、一応狙えるんだったら、推薦狙いたいじゃん。

 

 だから学校への印象あまり悪くしたくないじゃん。」

 

「そうだね。」

 

「ここまでやってあげたんだから、後は自分で何とかすんじゃない。

 

 わたしたち受験生だよ、受験生。

 

 受験生は勉強しなくっちゃ。」

 

「そうだね、帰ろ。」

 

「ねぇ、帰りどっかよる?」

 

「今、勉強って。」

 

「あははは。」

 

     ・

 

「・・・ひどい。」

 

「どうする。 今日、あんた一人だよ。」

 

「い、いまから奉仕部さんに行ってきます。」

 

「無理よ。」

 

「え?」

 

「奉仕部さんには、生徒会から保護者会の会場準備を依頼しているから、今日はいないわ。」

 

「そ、そんな。」

 

「ねぇ、この件、あなた引く気は無いのね。」

 

「いまさら引けないじゃないですか。」

 

「今日の話し合い、あなた一人よ。」

 

「い、いいです、やります。」

 

はぁ、ムキになっても、あなたに分はないよ。

 

ここは、わたしがあなたを守ってあげるから。

あなたみたいな娘、割と好きだから。

 

「ねぇ、舞ちゃん、相談なんだけど。

 

 あなたのグループ内のランク、トップでいられるようにしてあげる。」

 

「舞ちゃん? へ、なんでそのこと・・・

 

 あの~どうすれば。」

 

「この件、生徒会に任せてくれる? あなたに悪いようにはしないわ。」

 

「・・・はい、わかりました、ジミ子先輩。」

 

「おい、それやめろ!」

 

     ・

     ・

     ・

 

「新聞部さん、女子人気投票は生徒会が預からせて頂きます。」

 

「え、なんだって。」

 

「いま言った通りよ、生徒会が預かります。

 

 改めて、文化祭にミスター&ミス総武校としてやらせてもらいます。」

 

「そ、そんな。 あれは新聞部の目玉のイベントなんだ。」

 

「今回の号外、比企谷君はなにも圧力かけてないよね。

 

 比企谷君は逆に何とか収めようとしていただけじゃない。

 

 圧力をかけた相模さんや蒔田さんじゃなくて、

 

 写真に比企谷君を使ったのって故意よね。

 

 女子じゃ印象が弱いからって、すごっく酷いよね。

 

 これって生徒総会で問題にしょうと思ってるんだけど。」

 

まったく、比企谷君をこんなことに使うのは絶対許さない。

 

彼のこと・・・・彼のやさしさを知らないくせに。

ほんとは、ここでこいつら罵倒したいけど。

 

「いや、それは・・・

 

 だけど人気投票がないと、学校新聞ってだれも興味持ってくれないから。」

 

「その代わり提案があるの。

 

 学校新聞にこの娘のコーナー作ってくれない。

 

 ほら、入って。」

 

「はい。」

 

”ガラガラ”

 

「あ、お前。」

 

「ほら、この娘、結構かわいいと思うんだ。

 

 去年の人気投票、一年で24位だし。

 

 だから、学校新聞のマスコットみたいな感じにすれば、

 

 結構目玉になると思うよ。

 

 ね、舞ちゃん。」

 

「あ、あの~ わたし、部活紹介みたいなの出来ないかなって。」

 

「今まで新聞部って男子しかいなかったから、

 

 記事が偏っててあんまり読む気しなかったんだけど。

 

 ほら、舞ちゃんの写真とか乗せれば絶対目玉コーナーになるって。」

 

「そ、そうだな。

 

 確かに、俺ら男子しかいないから。」

 

「じゃあ、決まりね。

 

 あ、くれぐれもセクハラしないでね、水着とか駄目よ。

 

 舞ちゃん、もしセクハラされたらすぐ言ってね。

 

 新聞部無くしてあげるから。

 

 ・・・ わかってるよね、あんた達。」 

 

「ひぇ~、は、はい。」

 

「それともうふたつ・・・」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

”ガラガラ”

 

「じゃあ、そういうことで、この件、生徒会に任せてくださいね。」

 

「わかったわ、三ヶ木さん。」

 

「うん、じゃあね、美佳っち。」

 

”ドン”

 

「あ、すまん。」

 

「あ、」

 

「な、なぁ、三ヶ木。」

 

「なによ!」

 

「いや、何でいきなり怒ってんだ。 

 

 まぁ、なんだ、いま生徒会に行ったら新聞部の件は、

 

 もう解決したって言われたんだが。」

 

「比企谷君、気が付かなかったんだね。」

 

「へ?」

 

「あの娘がさ、ほんとはなにに怯えていたか。」

 

「怯えてた?」

 

「はぁ、どうしたの比企谷君。

 

 あなたの提案断ったときにわかったじゃない。

 

 あの娘は、別に女性蔑視とかを問題にしたかったんじゃないって。

 

 自分のグループ内のバランス、まぁ、ボスの座を追われて、ハブられるのが怖かったのよ。

 

 人気投票で、グループの他の子に負けたら、ボスじゃいられなくなるんじゃないかって。

 

 だから人気投票をやめさせたかったの。」

 

「そ、そうだったのか。」

 

「だから、人気投票は生徒会主催で文化祭に”ミスター&ミス総武校コンテスト”ってことで

 

 やることにしたの。

 

 その間にね、あの娘には学校新聞にコーナー持たせて、認知度を高めさせてあげるの。

 

 ほらあの娘、結構かわいいから、学校新聞に写真とか載れば人気でるって。

 

 結果、実際にやるのは生徒会になるけど、新聞部は人気投票の特集ができて、

 

 且つ、かわいいマスコットガールで学校新聞の目玉を手に入れるし、

 

 あの娘はあの娘で、学校新聞にコーナーを設けることで認知度が高まり、

 

 グループ内ランキング上位も維持できる。」

 

「そ、そうか、お前すげえのな。」

 

「ねぇ、すくなくとも去年までの比企谷君なら、すぐ見抜けたんじゃない。

 

 やっぱリア充になったから、もう弱い人の気持ちなんてわからないんだよ。」

 

「いや、おれはリア充じゃない。

 

 それにお前だって、この前校門で・・・」

 

「・・・わたしは、あなたと違う。

 

 わたしの根幹にあるものは変わらない、絶対かえられないわたしには。

 

 あ、それとこの件、一色会長率いる生徒会が丸く収めたってことで、

 

 次の学校新聞に載せてもらうから。

 

 記事が出れば奉仕部さんにきていた依頼って、これからは生徒会にくるんじゃない。」

 

「お前、そんなことまで。」

 

「一つ依頼があるの。

 

 悪いけどもう話しかけないでくれる? 迷惑なの。

 

 あなたは、奉仕部というぬるま湯におとなしく浸かってればいいんじゃない。」

 

「な、・・・そ、そうか。 

 

 わかった。 じゃあな、もう声かけないようにするわ。」

 

そう、それでいいんだ。

 

わたしといるとあなた絶対いらない心配するし、

それにあなたにいつも嫌な思いさせちゃう。

 

それにね、比企谷君、うううん、雪ノ下さんたちも受験生なんだから。

こんな依頼とかで掻きまわされたらだめだよ。

しっかり受験勉強に集中して、もう三年生なんだよ。

 

あとは、わたしに任せてね。

あ、それと号外の写真、あれは別人の誤りでしたって、学校新聞で訂正させたからね。

 

いろいろごめんね、嫌なこと言って。

いままでやさしくしてくれてありがと。

 

合格願ってるね。・・・八幡。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

今回、とうとう八幡からさよなら言わせてしまいました。

この後どうしょうかな・・・・・

登場人物多くなるとセリフが多くなってしまって

難しいです。

そういえば、あいつしばらくだしてないな・・・・

では、また次話よろしくお願いします。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。