似て非なるもの 作:裏方さん
見に来てくれてありがとうございます。
すみません。
今回、急遽、一部の内容を差し替えました。
もう少し後の話の内容だったので、無理あったらごめんなさい。
よろしくお願いいたします。
「だから、そんなんじゃないって。」
「いや、お前のことだから、生徒総会に向けて水面下で動いてるんだろう?」
「何にも動いてないって。
あのね、さっきから言ってる通り、舞ちゃんと部活紹介の取材のお願いに行くんだって。」
「あやしい。 三ヶ木、俺の目はごまかせないぞ。
あのな、お前に嫌な役を押し付けて、それでうまくいっても俺達はうれしくないんだからな。
この前の新聞部の時は、後から話聞いてほんと辛かったんだ。
もう少し、俺を・・・いや俺たちを信用しろ。」
「・・・ごめん、ありがと。
でもほんとだよ。
いま舞ちゃんと体育館で待ち合わせしてるの。
ちゃんと、会長にも了解とってあるから。」
「そうか、じゃ一緒に行こう。
俺、三ヶ木対策本部長だから。」
「それやっぱマジ?
まぁ、いいわ。 早くしないと昼休み終わっちゃうし。
ほら、急ぐ・・・・
あっ!」
「ん?」
”ぎゅ”
「お、おい、三ヶ木、なにを。」
「静かにしろ!」
”ぎゅ~”
「ん~、ん、ん。」
”どたばた”
・
「え~と、わたし、生徒会の会長してるじゃないですか~
生徒会の役員のみなさん、結構頼りないんですよ~。
勝手に暴走する危ない奴とかいるし。
だから、わたしがいないとだめなんですよ。」
な、なに! あのジャリっ娘め。
あんたがいなくても大丈夫だわい。
くっそ、人のこと危ない奴って。
憶えてなさい。 ぷん!
まぁ、・・・・あんたがいないと締まらないこと確かにあるけどさ。
”もがもが”
「うるさい!」
”べし”
「それに、サッカー部のマネージャーもしてるんですよ。
だから、いま、恋愛とかやってる時間ないんです。
ですから、ごめんなさい。
それではです。」
ふぇ~、目撃しちゃった。
やっぱ、ジャリっ娘人気あんだよね。
まぁ、実際、外面かわいいし、内面は別として。
あ、やば、ジャリっ娘、こっち来る。
か、隠れないと。
”ぎゅ、ぎゅ”
「・・・・」
”タッタッタッ”
「あ! 葉山先輩、どこいくんですか?」
「やぁ、いろは。 ちょっと部室までね。」
「あ、わたしも部室に用事あったんですよ。
ほら、GWの部活予定とか~
チェックしないとです。
あの、一緒に行ってもいいですか~♡」
「ああ、いいよ。」
・
ふぅ、行ったね。
でも、あの男の子、どこかで見たんだよね。
誰だったけ?
”スタスタスタ”
「あっ、いた。 ジミ子先輩、遅いです・・・・え?」
「ん、あ、舞ちゃんごめんね。」
「い、いえ、・・・そ、その~、すみませんでした。
ご、ごめんなさい。
あの、ごゆっくり。」
”タッタッタッ”
「へ?」
あれ、舞ちゃん、どこいくの?
ん、なんだっけこれ? ・・・あたま?
あ、稲村君。
「ご、ごめん、稲村君、大丈夫?」
「ほわぁ~・・・・大福もち?、マシュマロ?。
やわらか~。」
”べし”
「おわぁ。 いてぇ~。
は、ここはどこだ。」
し、しまった、つい稲村君の頭抱きしめてた。
おい、なに鼻血だしてんだ。
あ、やば、舞ちゃん、絶対勘違いしてる。
「ま、舞ちゃん、待って~ ち、違うの。」
‐‐‐‐‐‐‐‐
「昨日はびっくりしましたよ。ジミ子先輩。」
「いや、あれはほんと違うんだからね。
そんなんじゃないから。
それと、いいかげん、その呼び名やめなさい。」
「え~、だってあんなにしっかり抱き合ってたじゃないですか。
あれはどうみても・・・うわ! やらしい校内で。」
「もう、いい。 まったく、ぷん!」
「あ、ごめんなさい。
冗談です、いまの冗談ですって。」
・
・
・
”ぽ~ん”
”ぽ~ん”
「あ、戸塚く~ん、練習中ごめん、ちょっといい?」
「あ、三ヶ木さん。 うん、いまそっち行くね。」
”タッタツタッ”
「よっす! 三ヶ木さんどうしたの。」
「よっす! あのね、学校新聞で部活動の紹介をすることになったの。
その一番目にテニス部を取材させてもらいたいんだけど、お願いできるかなぁ?」
「うん、いいよ。 僕もテニス部紹介してもらって、いっぱい入部してくれるとうれしいし。」
”くい、くい”
「な、なに、舞ちゃん?」
「戸塚さんって、女子?」
「違うよ、僕、男子だよ。」
「うっそ~、だってわたしよりかわいいじゃないですか。」
「・・・・」
「あ、戸塚君、でも最近さ、ほんと部長って感じしてるね。
なんかみんなをまとめてて、すっごい男っぽいと思うよ。」
「本当? ありがとう、三ヶ木さん。」
「本当だよ。わたし危なく惚れちゃうとこだった。」
「え、三ヶ木先輩、あの会計さんとアツアツじゃないですか?」
「おい!」
「三ヶ木さん、浮気はだめだよ。」
「え、浮気? 戸塚君なんのこと?
あ、それで取材はいつ頃お願いできるかな?」
「それじゃ、ん~早速だけど明日はどう?
明日は午前中、練習なんだけど。」
「うん、ありがとう。 舞ちゃん大丈夫だよね。」
「はい。 それじゃ、明日お邪魔します。」
「戸塚君、練習は邪魔しないようにするからね。
練習中は、部活の雰囲気とか写真撮らせてもらって、
終わってから部長さんインタビューみたいな感じでお願いします。」
「うん。 じゃあ、明日待ってるね。」
「はい、戸塚先輩、お願いします。」
”タッタッタッ”
「ジミ子先輩、戸塚先輩ってめっちゃ可愛いじゃないですか。」
「舞ちゃん、戸塚君にそれ禁句だからね。
結構気にしてんだから。」
「え、なんでです?」
「戸塚君は男ぽいって言ってもらいたいんだよ。
それに部長だからさ、いろいろ部員への抑えとか大変なんだよ。
だから、絶対部員さんの前で可愛いとかは禁句だからね。」
「は~い。」
「でも、実際可愛いよね、うらやましい。
去年、男子なのに、女子人気投票のランキングに入ってたから。
それも20票。」
「へ~、まぁ、わたしより下ですね。」
「あんた、戸塚君、男子だからね、もし女子だったら。」
「そ、そうですね、やばいかも。
ちなみにジミ子先輩は?」
「1票。」
「うそ! 買収した、あ、昨日の会計さんか。」
「いや、違うから。 買収もしてないからね。
それから、何で二人の時はジミ子なの。」
「へへへ。」
まったく。
でもだれだろう一票?
稲村君は生徒会なるまで知らんかったし。
う~ん。
‐‐‐‐‐‐‐‐
”にやにや”
「ん、三ヶ木、何見てんの?」
”すー”
「あ、だめ~」
「これ、人気投票の時の号外じゃない。
これ、まだ持ってたのあんた。」
「返して、沙希ちゃん。」
「はいはい。 ねぇ、あんたまだ比企谷と仲直りしてないの?」
「う、うん。 だって・・・」
できるわけないじゃん。
わ、わたしのほうから話しかけないでって言ったのに。
比企谷君、成績が上がってるといいなぁ。
だって、わたしこんなに我慢してるんだもん。
「そんな写真みてて、ニヤニヤしてるんならさっさと仲直りしちゃいな。」
「ぐっ。 ニヤニヤなんかしてないもん。」
だって、悔しいけどこの写真、一番彼らしいんだもん。
瀬谷君、データーくれないかなぁ。
へへへ。
「ほら、やっぱりニヤニヤしてんじゃん。
ほんと、あんた面倒くさいね。
・・・仕方ないね。
三ヶ木、7日ってさ、なんか用事あったりする?」
「へ、7日なら大丈夫だよ。」
7日なら家の掃除とか部屋の模様替えしようかなって思ってたぐらいだから。
でも、なんだろう?
まさか沙希ちゃんからデートのお誘い? 久しぶりにぐへへへ。
「な、なにその顔? なんか背筋が寒かったんだけど。
じゃあさ、頼みがあるんだ。
実はさぁ、7日、町内の運動会があってね。
京華が駆けっこに出るんだけど、あたし午前中バイトでさ。
ねぇ、午前中、京華みててくれない。」
「けーちゃん、駆けっこ出るんだ。
うん、行く行く。
沙希ちゃんちに行けばいいの?」
「あ、また詳しいことは連絡するよ。
じゃ、頼んでいいかい?」
「ラジャー、任せといて。」
‐‐‐‐‐‐‐‐
”ガラガラ”
「お疲れ様で~す。」
「あっ、三ヶ木先輩、稲村先輩、どうかしたんですか?」
「へ?」
「昨日、三ヶ木先輩、部活回りしてたから見てないでしょうけど、
稲村先輩、あんな感じでぼ~ってしてるんですよ。」
「えっ。」
げ、昨日からあんな感じなの?
ふふふ、わたしも捨てたもんじゃないねって。
でも、ちょっとまずいかも。
”ベシ”
「へへ。」
なに? 利かないの。
ならば、師匠直伝の。
「抹殺のラストブリット!」
”ぼこ”
「ぐはぁ! ・・・・は、お、俺は何を?
なんか、めっちゃお腹いたい。」
ふ~、やっとこの世に戻ってきたか。
感謝しなさい。
「お疲れ様で~す♡
みんないます?」
「いろはちゃん、お疲れさま。」
「ご苦労さまです、会長。」
「会長、遅い! ぷい。」
「・・・」
「何ですと、美佳先輩、そんなに遅くないじゃないですか。
え~と、い、稲村先輩、どうしたんです?」
「いや、なぜか気がついたら急に横腹に激痛が。」
「そ、そうですか。 ・・・お大事に。
それはそうと副会長、生徒総会の資料、どんな感じですか?」
「うん、残ってた部活報告は、昨日三ヶ木さん集めてきてくれたから
今日中に終わると思うよ。
あとは、予算関係のほうが残ってたみたいだけど、稲村どうだ?
・・・お、おい大丈夫か?」
「お、おう俺は大丈夫だ。」
「いや、予算のほう・・・・」
‐‐‐‐‐‐‐‐
「おはよう、舞ちゃん。」
「おはようございます、ジミ子先輩。」
「もういいわ、そんで。
じゃ行こうか。」
「はい」
「でもさ、瀬谷君達は来てくれないの?」
「あの、まだ、ちょっとなじめなくて。
それにあの狭い部屋に男子ばっかいるんですもん。
話ししにくいです。」
「そうか。」
「あ、美佳先輩、おはようございます。」
「あ、おう刈宿君おはよ。」
「え、かり・・・誰? 結構いい感じじゃないですか。」
「今日はどうしたんすか?」
「うん、今日ねテニス部の取材にいくんだよ。」
「へぇ~、俺頑張ります。
いいとこ見せないと。」
「あ、あの~、三ヶ木先輩。」
「あ、紹介するね、二年生の蒔田舞ちゃん。
こっちは、一年の刈宿狩也君。」
「あ、刈宿です。
いつも美佳先輩がお世話なってます。」
「おい、わたし世話になってないから。
今日も世話してるほうだから。」
「へへへ、じゃ一緒に行きましょう。」
「刈宿君、テニス部入ったんだ。」
「まだですよ、正式な入部は総会終わってからです。
いまは見学ってことで。」
「そ、そう、ごめんね。
あまり練習できないんじゃない?」
「全然大丈夫っす。 おれには壁君いますっから。」
「2号ね、2号。」
「うっす。」
「あのー、わたしも会話に入れて。」
「え、ああ、ごめん。」
・
「じゃあ、美佳先輩、行ってきます。」
「うん、練習の邪魔をしないようにするからね。
行ってらっしゃい。」
「はい、行ってきます。
あ、今日、この前の約束どうですか?」
「うん、いいよ。」
「うっす。」
「・・・ジミ子先輩。」
「ん?」
「どっち狙いなんですか?」
「はぁ?」
・
・
・
「はい、戸塚先輩、こっちに顔、お願いします。」
”カシャ”
「はい、OKです。 戸塚先輩、どこからとっても絵になるからばっちりです。」
「あ、ありがとう。
ふう、インタビューって慣れないね。」
「うん、ご苦労様。 はい、いろはすどうぞ。」
どう、舞ちゃん、もう取材は大丈夫?」
「あ、はい。 ありがとうございました。」
「戸塚君、今度は地区大会での勝利インタビューに来るからね。」
「うん、ありがとう、三ヶ木さん。」
「あ、そうだ!
戸塚先輩、折角なのでテニス教えてくれませんか?
わたしテニスやったことないので、記事を書く上で是非経験してみたいです。」
「そうだね、いいよ。
じゃあちょっとやってみよう。」
「あ、折角だから、刈宿君も入れて四人でやりましょうよ。
ね、三ヶ木先輩。」
「わたしもやったことないから下手だよ。」
「・・・ついでですからどうでもいいです。
ねぇ、そこの刈宿君、ちょっといい?」
「え、あ、はい。 そこの刈宿です。」
・
「じゃあ、ペア決めね。
ペアは折角ですから三年生は三年生同士ってことで。
わたしは刈宿君ということで。」
「あ、俺、美佳先輩と 」
「いいから、はいこっち。」
”にぎ”
「いや、その・・はぁ。」
「ねぇ、刈宿君、ラケットってどう持つの?」
「あ、そうですね。 はい、えっと蒔田さん? 握手っす。」
「え、あ、はい。」
”ぎゅ”
「いや、手じゃなくてラケット。」
「は~い♡」
「そう、ラケットと握手するような感じでいいです。」
「ふ~ん、ねぇ、戸塚君、なんかいい感じだね。」
「え、三ヶ木さんいいの?」
「うん?」
ほら舞ちゃんも可愛いし、美男美女って感じで。
うんうん、お姉さんうれしいよ。
頑張るんだぞ、刈宿君。
・
・
・
”ぽ~ん”
「刈宿君、任せといて。 エイ!」
”スカ”
「へ? あ。」
”ずで~ん”
「いた~い。」
「はい、蒔田さん大丈夫ですか? はい手。」
”にぎ”
「あ、ありがとう。」
・
・
・
”ぽ~ん”
”ぽ~ん”
”バシ!”
”すか”
「あ、もう! あのさ、刈宿君。
何で三ヶ木先輩のとこにばっかり打つのさ。
しかも、めっちゃ打ちやすそうなのばっかりじゃん。」
「え、そうでした?」
「そうです、も~」
・
・
・
「はい刈宿君、タオル。」
「あ、ありがとうございます、蒔田さん。
あっ、このカバの刺繍、かわいいすね。」
「そ、それ犬だけど。」
「・・・」
よしよし、いい感じ。
ここはわたしが一肌脱いてあげようかな。
あとで刈宿君に舞ちゃんのアド教えちゃおう。
‐‐‐‐‐‐‐‐
あ~お腹すいた。
なんか一年分、スポーツしたような感じ。
明日筋肉痛かな。
”ぐぅ~”
「げ。」
「ははは、美佳先輩のお腹の音、かわいいすっね。」
「いや、今の刈宿君だから。 わたし、基本的にお腹の音ならない構造だから。」
「え、なんすかそれ?
はいはい、俺っす。 俺の腹でいいです。」
「えへへ、ありがと。」
・
・
・
「あ、わたし、ミラノ風ドリアお願いします。」
「俺も同じもので。」
「はい、畏まりました。 少々お待ちください。」
「え、刈宿君、一緒なのでよかったの?」
「美佳先輩の一押しでしょう。
俺、一緒なの食べてみたいっす。 」
・
・
・
「ねぇねぇ、刈宿君、高校入って好きな人出来た?
あの、今日とか?」
「ぶはぁ、な、なんすかいきなり。
・・・はい、出来ました。」
「へ~、どんな感じの娘?」
「へへ、絶対内緒ですよ。
俺の一目惚れなんですけど。
その人は、とってもやさしくて、そんで家庭的なんです。
あ、それでドジなんだけど、かわいいんです。」
ん~と、確か・・・
『いや、手じゃなくてラケット。』
『は~い♡』
『刈宿君、任せといて。 エイ!』
”ずで~ん”
『いた~い。』
『はい刈宿君、タオル。』
『あ、ありがとうございます、蒔田さん。
あっ、このカバの刺繍、かわいいすね。』
『そ、それ犬だけど。』
へへへ、お姉さん、わかっちゃった。
でも、ちょっと意地悪しよ。
「へ~、ね、ね、だれ? だれよ お姉さんに言いなさい。」
「へ? ・・・・・・・嫌ですよ。」
「ねぇ、イニシャルでいいから。」
「・・・・・MMっす。」
「へ、へ~やっぱそうなんだ。
確かにかわいいもんね。
そうかよし、お姉さんに任せなさい!」
「はい? あの~、美佳先輩?」
「お待ちどうさまです、ミラノ風ドリアです。」
「あ、はい。 ありがとうございます。」
「それではごゆっくり。」
「いたっだきま~」
「い、いっただきま~」
「いや、真似せんでいいから。」
「お、う、うまいっす。 へ~。」
”ぱくぱく”
「そんなに慌てないで。 よく噛んで食べなさい。」
「は~い。」
へへ、美味しそうに食べるね。
あいつも美味しそうに食べてたなぁ。
・
『おう、このミラノ風ドリアは何回食べてもうまい。
この値段でこのうまさは文句の言いようがない。』
『一口、ちょ~だい。』
”ぱく”
『あ、おま、なんてことを。』
・
なんか、ず~とず~と昔のことみたい。
あの時、楽しかったなぁ。
「み、美佳先輩、どうしたんすか?」
「え?」
「いや、その。」
「あ、ごめんごめん、何でもない。
めちゃ美味しくてね、つい。
ははは、年取ると涙もろくなるんだよ。
やだね~年はとりたくないや。」
「・・・」
・
・
・
「あ~食った食った。 それじゃあ帰ろうか、じゃあね。」
「美佳先輩、俺が奢るって言ったのに。
なんで先払っちゃうんですか。
それに駄目ですよ! 家まで送ります。」
「いいよ。 だって今日は家の中が・・・・
だって明日片付けようと思ってたんだもん。」
「ははは、今日は部屋にはあがりませんよ。
送るだけです。
さぁ、行きますよ。
鞄持ちますね。」
「あ、ちょ、ちょっとまって。」
まったく、こいつは・・・・・こいつもやさしいね。
ありがと。
「あっ!」
「だから、大変だったんだよ、ゆきのん。」
「そ、そうか。」
「もう、ヒッキーが悪いんだからね。」
「それで、お前本当に泊まるのか?」
「あったりまえだし。
この前ヒッキーの家でした時、約束したじゃん。
・・・今日はしっかりお泊りセット持ってきたし。」
え、結衣ちゃん、お泊り・・・・・そ、そんな。
この前、比企谷君ちでしたって、な、なにをしたの。
「きょ、今日は、ヒッキーの全てを見せてもらうんだからね。」
「俺は早く寝たいんだが。」
「ヒッキーは寝てていいよ。」
「いや、そんなわけいかないだろ。」
・・・なんで? いつの間にそんな関係にまで。
返事は一年後って言ってたじゃん。
こんなことなら、こんな苦しい想いするのなら、あん時、あきらめたのに。
「み、美佳先輩、あの人は校門の。」
「うん。」
「今日は親もいるんだ、あまり大きな声は出さないでくれ。」
「ひど、あたしそんなに大きな声出さないから。」
うそ、うそだよね。
いや、いやだよ。 なんで・・・
比企谷君のバカ!
ゆ、結衣ちゃんもキライ!
”タッタッタッ”
「み、美佳先輩? あ、鞄。」
‐‐‐‐‐‐‐‐
”ガチャ”
「ただいま。小町帰ったぞ。」
「やっはろー、小町ちゃん。」
「あ、結衣さん、お待ちしてましたよ。」
「小町ちゃん、例のものは?」
「はい、ばっちり、用意してますよ。
お兄ちゃんの赤ちゃんの頃からのアルバム
ぜ~んぶ、用意しました。」
「ありがと、小町ちゃん。
今日はヒッキーで盛り上がろ~」
「はいです。」
「ね、俺の写真で盛り上がるのやめてくれない。」
‐‐‐‐‐‐‐‐
いや、いやだよ。
やめてよ。 なんで・・・・・そんな。
”つんつん”
「へ?」
”ぷにゅ”
「わ~い、ひっかかった。」
「刈宿君。」
「美佳先輩、もう暗くなりますから、送りますよ。」
「・・・」
「ほら、立って。」
「・・・たくない。」
「へ?」
「帰りたくない。」
「・・・」
「刈宿君、わたし・・・・帰りたくない。」
「・・・・・・・・わかりました。」
・
・
・
「それでは103号室になります。
時間は2時間でよかったですか?」
「はい。
あ、美佳先輩、103号室です。
どうします?
行きますか、それとも、もう帰りますか?」
「・・・うううん、行く。」
「じゃあ、先に行って準備しておいてください。」
”スタスタ”
「 さてと。」
・・・・
「ビクトリーサイン! いぇ~い。」
「あ、ひど。 それ俺の持ち歌なのに。」
「へへ、早いもの勝ちだよ~」
「くっそ、じゃ俺は、え、美佳先輩、スゲ~いっぱい予約してるじゃないですか。
しかもアニソンばっかり。」
「早いもの勝ちだもん。
今日は、アニソン祭りだよ。」
「もう、今日は美佳先輩のコンサートでいいっす。
はい、オレンジジュースでよかったですか?」
「え~、わたしミルクティ―がいい。」
「はいはい、次はミルクティ―にしますね。
さぁ、今日はいっぱい歌いましょう。」
「よし、よく言った、歌うぞ~ エイ、エイ、オー!」
「へ?」
「ノリ悪~。 ほれ、エイ、エイ、オ-!」
「もうやけくそ、オー!」
‐‐‐‐‐‐‐‐
「いや~、歌った歌った。」
「ほんとっすよ。 2時間も一人で歌い続けるなんて。」
「ごめん、ごめん。」
「いいですよ。 俺も楽しかったっす。
それにデュエットできたし。」
「あ、ちょっと待てて。」
”ガチャ”
「えっと、コーヒーだったけ?」
「え、あ~、それじゃミルクティーで。」
「え、そんな甘いの飲んだっけ?」
「誰かさんと一緒がいいんです。」
”ガタン”
「まったく、ほれ。」
「はい、ありがとうっす。 はい。」
”ガチャ”
「え?」
「何にします? 一応。」
「ミ、ミルクティーで。」
”ガタン”
「はい」
「ありがと。 座ろ。」
「うっす。」
・
・
・
「・・・・刈宿君、今日はごめんなさい。」
「いいっすよ。
前から言ってるでしょ。 俺は美佳先輩のためなら何でもするって。」
「あのさ、なんで? なんで、わたしなんかにそんなこと言ってくれるの?」
「・・・・・・・・・」
「ん?」
「あ、お、・・・・・・・」
「なに? 言いたいことあんならはっきり言いな。」
「お、おれ・・・、その・・・・・」
「わかった。 ご飯でしょ、いいよ作ってあげるからいつでもおいで。」
「違うっす! 俺、俺、美佳先輩が・・・・・・・す。」
「は?」
「くっそ!」
「なによ、なんで怒られなきゃいけないの。」
「あ、いや、違くて、もう、いいや、美佳先輩、月がとっても綺麗ですねっす。」
「へ、月が?」
「いや、あの、その・・・漱石が・・・」
「刈宿君。」
「はい。」
「今日曇ってるよ。 ほら、月なんて見えないじゃん。
うそつき。」
「へ? あ、いや、そういう意味じゃなくてですね。
あの、夏目そ 」
「ん、夏みかん?」
「・・・・・いえ、もういいです。
とにかく帰りますよ。
ほら送ります。 はぁ~。」
「な、何で溜息?」
・・・・・ありがと、刈宿君。
うそつきはわたしだよ。
でもまだわたしは・・・・・・
い、いま、わたしができることはこれくらいしか。
ごめんね。
「ね、刈宿君、手つなごっか。」
「うっす。」
”ぎゅ”
最後まで、ありがとうございました。
なんとか、投稿間に合ったって感じです。
今回の話書いてた時に、ふとテレビを見ると
・・・なんで小林さんが運動会に。
前の話で、コスプレ撮影会もダブってしまったし・・・・
そんなわけですみません、急遽今回の話と入れ替えになりました。
あの目といい、小林さん、要チェックです。