似て非なるもの   作:裏方さん

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すみません。

最近スランプで、今回もセリフばっかりになってしまってすみません。

読みにくいと思いますが、よろしくお願いします。

※12巻も、もう少しででるし、内容も見直して整理したいなと思います。






和解

「あれ、ヒッキーもういない?」

 

「結衣どうしたん?」

 

「あ、何でもない何でもない。

 

 じゃ、今日は部活あるから行くね。」

 

「結衣、また明日。」

 

「ぐふふ、明日いろいろ教えてね結衣。」

 

「え、いろいろって。」

 

「決まってるじゃん。とつはちだよ、とつはち。」

 

「たはは、じゃあね。」

 

     ・

     ・

     ・

 

”どん”

 

「きゃぁ。」

 

「あ、すまん。」

 

しまった、つい条件反射で謝ってしまった。

ぶつかってきたのは相手のほうだが、俺って史上最強の平和主義者じゃね。

ガンジーも真っ青

いや、なんだよ、最強の平和主義者って。

 

「気を付けてください、備品先輩。」

 

気を付けてって、ぶつかってきたのは、

・・・・・ん? 備品先輩って

 

「あ、蒔田か、お前廊下は走るなって、小学校の時に習わなかったのか?」

 

「なに言ってんですか!

 

 備品先輩のほうこそ、レディーファーストって知らないんですか?

 

 ふつう女子が走ってきたら、道を開けてください。」

 

え、いや、レディーファーストってそういう意味じゃないだろう。

まぁ、いいか、こいつも面倒くさいから。

 

「それで、何をそんなに急いでいるんだ。」

 

「え、ああ、学校新聞の原稿をもって行くところなんですよ。」

 

学校新聞? ああ三ヶ木が言ってたっけ、こいつの知名度アップ作戦だったな。

真面目にやってんだな。

しかし、まさかこいつが新聞部なんてな。

 

「ああ、お前、部活紹介やるんだったな。」

 

「はい、ほら、これがその第一回目の原稿なんですよ。」

 

「お、おー、こ、これは・・・」

 

おお、て、天使だ、 天使がいる。

この笑顔、守りたい。いや、守らなければならない。

 

「あの~、備品先輩? 顔がすごくキモイんですけど。」

 

「え、あ、いや、そのなんだ、お前この写真のデータもらえないか?」

 

「え、なにするんですか・・・・は、備品先輩そっち系?」

 

「ばか、戸塚は男女の性別を超越した存在だ。

 

 なぜなら戸塚は天使だからだ。」

 

「はぁ? ほんとうにすげぇ~キモイんですけど。

 

 まぁ、いいですよ、その代わり質問に答えてください。」

 

「ま、まじか、よしなんでも聞いてみろ。」

 

「備品先輩とジミ子先輩はどんな関係なんですか?」

 

「はぁ? 俺と三ヶ木は別になんでもないぞ。」

 

「嘘ですね。だってほらあの時の号外あったじゃないですか。

 

 先輩がメッチャドアップで写ってた時のやつ。」

 

「お、おう。」

 

「あの時、ジミ子先輩、新聞部に怒鳴り込んだんですよ。

 

 すぐ写真を撤回しないと、お前ら生徒総会で吊るし上げるぞって。

 

 新聞部の部室の前で聞いてて、すごく怖かったんですから。」

 

「そ、そうだったのか。」

 

あいつ、そんなこと、なんも言わなかったじゃねえか。

そんなことまでしてたのか。

まったくなんだろう、このいらつきは。

 

「で、どんな関係なんですか?」

 

「・・・知り合いだ、おそらく。」

 

いや、単なる知り合いのためにこんなに苛立ったりするものか。

 

なんなんだろうな、あいつは。

 

「・・ぱい? 備品先輩、聞こえてます?」

 

”スタスタ”

 

「え、部品先輩データーは? あれ、行っちゃった。

 

 ち、いいですけど。

 

 このデータって、備品先輩への取引の材料になりそうですね。

 

 さてっ、新聞部行かなくちゃ。」

 

”どたどた”

 

「へ、な、なに?」

 

「お、おい!」

 

「は、はい。」

 

「戸塚のデーターくれ。」

 

「・・・・あの先輩、廊下は走るなって、さっき言いませんでした?」

 

     ・

     ・

     ・

 

はぁ~、なんだあの女、結局データーくれなかったじゃねぇーか。

くっそ、遅くなっちまった。

 

”どん”

 

「うっ。」

 

「なんで先行くし。」

 

「いや、お前、三浦たちとなんか話してたんじゃないのか

 

 今日は俺には大事な使命があるんだ。」

 

「待っててくれたっていいじゃん。

 

 ヒッキーなんか異常にはりきりすぎだし。」

 

「はぁ、お前何言ってんだ。 今日は何の日か知ってるだろう。

 

 本来ならば今日は世界の祝日になる日だろう。

 

 この怠惰した世界に、希望の天使が舞い降りた記念日だ。」

 

「ヒッキー・・・・」

 

「は、もうこんな時間だ、こんなことはしてられない。」 

 

”タッタッタッ”

 

「あ、ヒッキー、待ってよ。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「八幡!」

 

「おう、戸塚、こっちだ。」

 

「こんにちは、雪ノ下さん、由比ヶ浜さん。」

 

「やっはろー、彩ちゃん。 おめでとう。」

 

「こんにちわ、戸塚君。お誕生日おめでとう。」

 

「あは、ありがとう。 」

 

「おう、今日は部活早かったんだな。」

 

「うん、テスト終わったばっかりだからね。

 

 怪我しないように、練習は軽めにしたんだ。」

 

「彩ちゃん、頑張ってるね。」

 

「地区予選は勝てそうかしら。」

 

「うん、今年が少し自信があるんだ。」

 

「へ~、じゃ、絶対に応援行くね。」

 

「うん、ありがとう。」

 

「で、そちらの男の子はどなたかしら?」

 

「あ、紹介するね、今度テニス部に入ってくれる刈宿君。」

 

「・・・あ、ヤドカリ君だ。」

 

「ヤドカリ君? 変わった名前なのね。」

 

「美佳っちから聞いてるよ。 宿刈 狩也君。」

 

「ち、違います。 刈宿狩也っす。」

 

「え、うそ。」

 

「いや、嘘じゃないっす。」

 

「ごめんごめん。 あたしは 」

 

「あ、知ってます。 ユイユイさんですね。 

 

 美佳先輩から聞いてます。」

 

「それ無しだから。 由比ヶ浜結衣だから。

 

 もう、美佳っち、裏でユイユイって言ってるの?」

 

「私は雪ノ下雪乃です。 よろしくね。」

 

「は、はい。 よろしくお願いします。」

 

「それで、こっちの目つきの悪いのが 」

 

「あ、知ってますよ、こっちの人は初めてじゃないです。」

 

「あ、そう?」

 

「え、ヒッキー、やど、違った、刈宿君のこと知ってるの?」

 

「あ、ああ。」

 

「なんか、ヒッキー機嫌悪くない?」

 

「気のせいだ。」

 

「そ、そうかなぁ。」

 

「・・・・・」

 

「あのう、戸塚先輩、俺やっぱり帰ります。」

 

「え、そ、そう。 後で三ヶ木さんも来るからいいかなっと思ったんだけど。」

 

「え? あ、じょ、冗談ですよ。

 

 俺が戸塚先輩のお祝いなのに帰るわけないじゃないですか。

 

 ははは、いやだなぁ、どこに座ればいいです?

 

 あ、できれば美佳先輩の横がいいです。」

 

「あ、あの~、刈宿君、ごめんね、とりあえずヒッキーの横座って。」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「ね、なにかあったの?」

 

「「いや、別になにも」」

 

「「おい」」

 

「すご、息ぴったりじゃん。 本当は仲いいんじゃないの?」

 

     ・

     ・

     ・

 

「あたしはパルマ風スパゲティーをお願いします。

 

 ヒッキー、刈宿君はなににするの?」

 

「「ミラノ風ドリアで。」」

 

「どこまで仲いいの。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「はい、彩ちゃん、プレゼント。

 

 改めて、誕生日おめでとう。」

 

「ありがとう。 由比ヶ浜さん。」

 

「おめでとう。 戸塚君。」

 

「雪ノ下さんまで。 ありがとう。」

 

「ヒッキーは? もしかして忘れてないよね?」

 

「ばっか、俺が忘れるわけないだろう。

 

 戸塚、誕生日おめでとうさん。」

 

「うわぁ、八幡まで。 ありがとう、八幡。

 

 開けていい?」

 

「おう。」

 

「うわぁ、ヨネダスのサポーターだ、八幡ありがとう。

 

 ・・・・・で、でもこれ左手用だね。」

 

「な、なに。」

 

「ヒッキー。」

 

「さすが粗忽谷君ね。確かめもしないなんて。」

 

「・・・・・」

 

「ど、どうしたの? 刈宿君。

 

 あ、それプレゼント?」

 

「え、刈宿君まで? ありがとう。」

 

「・・・・・はい。」

 

「ありがとう、刈宿君。

 

 あ、ヨネダスのサポーター。

 

 これは右手用だ。」

 

「なんで、こんなやつと・・・・・・

 

 戸塚先輩、それ返してください。

 

 もう一回買ってきます。」

 

「え、いいよ。 ほら、右と左揃った。

 

 二つとも使わせてもらうよ。

 

 ありがとう、八幡、刈宿君。」

 

「おう。」

 

「うっす。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「お待ちどう様でした。

 

 ミラノ風ドリアです。」

 

「ヒッキー先に食べてていいよ。」

 

「うん、八幡、お先にどうぞ。」

 

「おう、じゃあな、あっち!」

 

「ははは、なさけな~、こんなのが熱いなんて。」

 

「あん。」

 

「いただきま~。  あち・・・くないっす。」

 

いや、お前いま間違いなく熱いって言っただろう。

 

”もぐもぐ”

 

「き、鍛え方が違いますからね。」

 

「どこの鍛え方だよ。 なにお前、毎日、熱いもので舌でも鍛えてるの?」

 

「ぐ、ふん、ミラノ風ドリアに対する想いは、あんたより俺のほうが強いっす。」

 

「なに、馬鹿いえ、この千葉県内で俺よりミラノ風ドリアを愛しているものはいない。」

 

「俺がいるっす。 ほれ、完食っす。」

 

「お、俺もだ。 すみません、ミラノ風ドリアもう一皿お願いします。」

 

「あ、すみません、こっちはもう二皿お願いしまっす。」

 

「はぁん、 あ、すみません、こっちも二皿で。」

 

「ヒッキー。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「比企谷君、それ本当に食べれるのかしら?」

 

「おう、楽勝だ。」

 

「年なんだから無理しないでくださいね。」

 

「な、お前二つしか違うわねーだろうが。」

 

「その差は大きいっす。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「へへへ、無理いしなくていいっすよ、ほら、俺完食っす。」

 

「な、くっそ!」

 

”がつがつ”

 

「は、俺も完食だ。」

 

「もう限界じゃないっすか? 俺まだまだいけるっすよ。

 

 やっぱ俺のほうがミラノ風ドリアへの想い強かったみたいっすね。」

 

「バッカいえ、俺もまだいける。 す、すみません、ミラノ風ドリアもう一皿。」

 

「ヒッキー、もうやめなよ。 いいじゃん、引き分けで。」

 

「刈宿君も、もうやめといたほうがいいよ。」

 

「と、戸塚先輩。この勝負だけは絶対負けられないっす。すみません、俺ももう一皿。」

 

     ・

     ・

     ・

「うぇっぷ。」

 

”もぐもぐ”

 

ふふふ、まだまだだな。

お前はさっきから水を飲み過ぎているんだ。

こういう場合、水の飲み過ぎは致命的だ。

それに俺は噛まずに飲み込んでいる。

噛めば満腹中枢が刺激されるから、食べれなくなるんだ。

お前はまだまだ若いな。

 

「ど、どうだ。 やっぱり俺のほうがミラノ風ドリアを愛してる。」

 

「っく、くそ~、せめてあとひとくち。」

 

「刈宿君、大丈夫? もう、ヒッキーのバカ、大人げない。」

 

「ごめんなさ~い、遅くなりました。」

 

「あ、美佳っち。」

 

「雪ノ下さん、ごめんね、急にお願いして。」

 

「構わないわ。 戸塚君の誕生日ですもの。

 

 三ヶ木さんに頼まれなくてもお祝いしてたわ。」

 

「ありがと、ゆきのん。」

 

「それ、やめなさい。

 

 それはそうと、三ヶ木さん、足どうしたの?」

 

「あ、本当だ。 テーピングしてるね。」

 

「うん、ちょっと捻っちゃったみたいで。」

 

「そう、気をつけなさい。」

 

「へへへ。 うん?」

 

「美佳先輩、うぇっぷ。」

 

「ど、どしたの、刈宿君。 え、そっちも。」

 

「この馬鹿二人、ミラノ風ドリアの大食い勝負してたのよ。」

 

「はぁ? なに馬鹿やっての。」 

 

”べし”

 

「あ、だめっす、美佳先輩。 いまやばいっす。」

 

「まったく、ごめんね戸塚君。

 

 これ、誕生日、おめでとう。」

 

「うううん、おもしろかったよ。

 

 ありがとう、頂くね三ヶ木さん。」

 

「うん、気に入ってくれるといいんだけど。」

 

”がさがさ”

 

「あ、テニスキャップ。 それも錦織モデル。」

 

「えへへ、ほらこれから日差しとかもきつくなるからね。

 

 気に入ってもらえたかなぁ。」

 

「うん、ありがとう。」

 

「美佳先輩、うらやましいっす。」

 

「わかった、わかった。 テニス部入部したらお祝いにね。」

 

「やったー、うぇっぷ。」

 

「おい、まったく。」

 

「あ、美佳っち、何か注文する?」

 

「あ、いい。 これもらっとく。

 

 刈宿君、注文しておいて食べられないって、お店の人やお百姓さんに失礼だよ。」

 

「ご、ごめんなさい。 お願いします。」

 

「いただきま~」

 

「あ、あの、比企谷君。

 

 今の三ヶ木さんのお言葉聞いたかしら。

 

 それ、最後まで残さず食べなさい。」

 

「いや、しかし。」

 

「も、もしどうしても食べられないというのなら、わ 」

「ヒッキー、食べらないならあたしが食べてあげるね。」

 

”もぐもぐ”

 

「お、お前、それ俺のスプーン。」

 

「・・・由比ヶ浜さん。」

 

「あ、ゆきのん、はい。」

 

「え?」

 

「いいから、はい。」

 

”ぱく”

 

「由比ヶ浜さんなんてことを、比企谷菌がうつったらどうするの。」

 

「あはは、もうゆきのんもあたしも免疫ついてんじゃん。」

 

「そ、そうね」

 

     ・

     ・

     ・

 

「ほら、ヒッキー大丈夫?」

 

「まったく、この男は。 ほら肩につかまりなさい。」

 

ふぅ~、あっちは大丈夫だもんね。

あの中にははいれないや。

 

「ほら、しっかりしなさい。」

 

「すみません。」

 

「じゃあね、結衣ちゃん、ゆきのん。」

 

「三ヶ木さん、あなたその呼び方は 」

 

「まぁまぁ、じゃあね、美佳っち。」

 

「うん、戸塚君もまた明日ね。」

 

「うん、今日はありがとう。 みんな。」

 

「「またね~」」

 

     ・

 

「ほら、しっかりしなさい。比企谷君。」

 

「ヒッキー、大丈夫?」

 

     ・

     ・

     ・

 

「まったく、何であんな馬鹿やったの。」

 

「・・・・・俺、あいつには負けたくなかったっす。」

 

「はぁ、大食いなんかで勝っても仕方ないでしょう。」

 

「ミラノ風ドリアだけは特別っす。」

 

「ばっか。」

 

「うっす。」

 

「・・・もっと身体を大事にしなさい。」

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

「この駅でよかったの。」

 

「はい、駅を降りて少し行ったとこです。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「どこ? まだ着かないの?」

 

「いえ、もう着いてるっす。」

 

「え、だってここって。」

 

「俺んちっす。」

 

「はぁ? お姉さんをからかうのはよしなさい。」

 

「ここっす。」

 

「え、マジ。 でか~、豪邸じゃん。」

 

「狩也、やっと帰ってきた。

 

 今何時だと思ってるの!」

 

「晩飯、食べて帰るって言ってただろ。」

 

「なに、その答えは。

 

 あら、あなたは?」

 

「あ、狩也君と同じ総武高校に通ってます、三ヶ木美佳といます。」

 

「三ヶ木さん?

 

 あなたが狩也を連れまわしてたの?」

 

「違うだろ、俺を送ってくれたんだ。」

 

「どうして男のあなたが女の子に送ってもらうの?」

 

「それは・・・」

 

「えっと三ヶ木さん、あなたのご両親は何のお仕事をされてるの?」

 

「えっ。」

 

「母さん、何も関係ないだろう。 なんでそんなこと聞くんだ。」

 

「あら、聞いちゃいけないのかしら?」

 

「あ、わたしのとうちゃんは 」

 

「とうちゃん?」

 

「・・・・・はい、とうちゃんです。

 

 とうちゃんはN電工業という会社で働いています。」

 

「あら、そう。 あんまり聞かない会社ね。

 

 お母様は?」

 

「・・・・・」

 

「やめろ。 美佳先輩、もういいから。」

 

「・・・かあちゃんは、かあちゃんはわたしが小さいころ、交通事故で

 

 亡くなりました。」

 

「美佳先輩。」

 

「あ、もう電車の時間なので、失礼しますね。

 

 あの、遅くまで狩也君を連れまわしてすみませんでした。

 

 ごめんなさい。

  

 それでは失礼します。」

 

「美佳先輩。」

 

”スタスタ”

 

「母さん、何であんなこと聞くんだ。

 

 それに今日はテニス部の先輩の誕生日をお祝いをしてただけだ。

 

 まったく。」

 

”タッタッタッ”

 

「狩也、こんなに遅くなってからどこいくの、戻りなさい。」

 

 

     ・

     ・

     ・

 

かあちゃんか。

 

『かあちゃん、お腹すいた』

 

『さっきチロロチョコ食べたでしょう5個も』

 

『だってぇ、あ、お手伝いするから、もっと頂戴。』

 

『仕方ないわね、じゃあ、買い物行ってくれる?』

 

『うん、じゃあ、前渡し。』

 

『ほら、あ~ん。』

 

『へへ、あ~ん うん、美味しい。

 

 かあちゃん、大好き。』

 

はぁ、そうだ今日チロロ買って帰ろ。

もうなかったもんね。

かあちゃん、もう一度だけでいいから会いたいな~

 

・・・・・・・・・・会いたいよ。

 

”ブ~ブ~”

 

は、刈宿君から?

 

ごめん今出れない。

 

”ブ~、ブ~、ブ~‥‥・ブ~”

 

もうしつこい。

 

「はい、なに。」

 

「美佳先輩、今どこにいるんすか?

 

 駅中探したけどいないじゃないすっか。」

 

「教えない。」

 

「なんでですか、今行きますから教えてください。」

 

「いや、絶対教えない。」

 

「いいすよ。だったら美佳先輩のフルネーム、でっかい声で叫びながら探しますから。」

 

「はぁ?」

 

「本気っすよ。 せ~の、み 」

 

「トイレよ、トイレ。 言わせるな、ばか!」

 

「す、すみません。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「美佳先輩、さっきは母がすみません。」

 

「え、何で謝るの?

 

 さっきのこと?

 

 全然何でもないよ。 だってほんとのことだもん。」

 

「美佳先輩!」

 

「あははは、ホント平気だって。

 

 それより、もう早く帰って休みなさい。

 

 もう、無理しちゃだめだよ。

 

 それに、帰ったら、お母さんに謝りな。」

 

「なんで。」

 

「なんでって、煩わしいと思うかもしれないけど、お母さんはあなたのこと

 

 心配していうのよ。

 

 謝れるときに謝っておきなさい。

 

 謝れなくなってから後悔しても、もう後戻りできなんだから。」

 

「うっす。」

 

「ほんとだよ。あ、電車来たし帰るわ。」

 

「美佳先輩、おれ、俺は 」

 

”プシュ~”

 

「え、なに?」

 

「あ、いや、その、今日も月がとっても綺麗です。」

 

「いや、それもういいからって、あ、ほんとだ。

 

 今日はきれいな月だね。」

 

「うっす。 美佳先輩、また明日。」

 

「おう、また明日ね。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

"すたたたた”

 

「あ、ヒッキーいた!」

 

”どん”

 

「おうあ。」

 

「ひっきーなんでいつも先に行っちゃうし。」

 

「お前こそ、その鞄で”どん”はやめてくれない?

 

 それいじめてんの?」

 

「え、あ、ごめん、ちが、ちがうから。

 

 あ、あのさ、愛情表現かなって、えへへ。」

 

「いや、そんなのいらないから。」

 

「い、いいじゃん、もう。 それより早く入るよ。」

 

"ガラガラ”

 

「やっはろー、ゆきのん。」

 

「おう。」

 

「こんにちわ、由比ヶ浜さん。

 

 それと・・・・・どなた?」

 

「お前、名前忘れてんじゃね。」

 

「それより、お腹のほうは大丈夫なの?」

 

「おう、もう完璧だ。 すまなかったな。」

 

「あはは、ヒッキーもまだまだ子供だね。」

 

「ばっか、サイゼに対する想いだけはゆずれない。」

 

「あら、本当にそれだけだったのかしら?」

 

「な。」

 

”ブ~ブ~”

 

うん、一色から?

 

「せ、先輩、なんてことしてくれたんですか!」

 

「はぁ?」

 

 

 

 

‐‐‐話は放課後の生徒会室‐‐‐

 

 

 

 

「お疲れ様で~す。」

 

「美佳先輩、早いですね。 どうしたんですか?」

 

「あ、会長ご苦労さまです。

 

 うん、総会の資料、誤字があったので修正してたとこですよ。」

 

”カチャカチャ”

 

よし、これでokだね。

うん、気が付いてよかった。

 

「お疲れ様です。」

 

「ご苦労様。」

 

ち、ほんといっつも一緒に来やがって。

このば、バカップルめ。

ま、もう慣れたからいいけど。

 

「ご苦労様です。

 

 さて、あとは稲村先輩だけですね。

 

 もう少し待ちましょうか。」

 

”カチャ、カチャ”

 

「あ、先輩からメール?

 

 でもなんで生徒会のホームページに?

 

 えっと、

 

『いろは、大事な話があるから、添付のファイル確認してくれないか。』

 

 ん、いろは? 先輩、メールだと素直なんですね。

 

 どれどれ。」

 

”カチャ”

 

「え? な、なに」

 

「あれ? 資料が消えてる。」

 

「あ、こっちのパソコンもです。」

 

な、なにが起きたの?

は、もしかしてウィルス?

なんで?

 

「だ、だれか、へんなファイル開かなかった? 」

 

「あ、あの副会長、これ開いたんですが。」

 

「あ、これだ。」

 

「うそ、だってこれ先輩から。」

 

 

 

 

‐‐‐そして現在‐‐‐

 

 

 

 

 

”ガラガラ”

 

「一色どうした?」

 

「いろはちゃん、どうしたの?」

 

「先輩、なんてメール送ってくるんですか!」

 

「はぁ?」

 

「だ、だって先輩がメールで大事な話があるからファイル見ろって言うから。」

 

「はぁ、俺は一色にメールなんかしてないぞ。」

 

「うそ。」

 

「会長、比企谷君からメールでもなんでもいいから、いろはって呼ばれることあった?」

 

「いえ、ないです。」

 

「比企谷の名をかたってウイルスを送ってきたんだね。」

 

”ガラガラ”

 

「ごめん、遅くなった。」

 

「あ、稲村君、お疲れ。」

 

「ん? どうしたんだみんな。 さてっと。」

 

”チリンチリン”

 

「うん? あ、稲村君、ちょっと待って。」

 

「うわぁ!」

 

”ドサ”

 

「は、しろ。」

 

「あいたた、なんだいきなり飛び掛かってくるな三ヶ木。」

 

「それに、はやく起きろ。

 

 ス、スカートが捲くれ上がってるぞ。」

 

「ひぇ~、み、みるな馬鹿者。」

 

「三ヶ木先輩、副会長の目はふさいでますから。

 

 あ、でも、比企谷先輩が。」

 

「へ、いや、お、おれはなにも見てないぞ。

 

 そ、そんな白いものとか。」

 

「・・・・」

 

     ・

 

「副会長、資料全く無いんですか?」

 

「ああ、すべて消されてる。」

 

「ひどい。」

 

「どうする? 今日平塚先生に確認してもらうんだろう。」

 

「どうしょう。」

 

「誰だよ、こんなことするやつ。」

 

「ごめんなさい、わたしが変なファイル開いたから・。」

 

「いろはちゃん。」

 

「わたし、わたし、どうしょう。 ごめんなさい。」

 

「会長、ま、まぁ、座って。」

 

「すみません、稲村先輩。」

 

”チリン”

 

・・・は、美佳えもん。 

そうだ、そうだね、こんなことしてる場合じゃない。

 

”書き書き”っと

 

うん、今はこれでいくしかないよね。

あとは、このジャリっ娘を。

 

「ほい、会長。」

 

「え、・・・・・・」

 

「これでいこ。」

 

「え、あ、う、うん。」

 

”どん”

 

「いた。 なにすんですか美佳先輩!

 

 なんでいきなり背中を。」

 

「ガンバ。」

 

「・・・・・ありがとうございます。」

 

「さぁ、みんな、座って、紅茶でも淹れるわ。」

 

「いや、こんな時に紅茶なんて。」

 

「そうだよ、犯人探してとっちめないと。」

 

”ドン”

 

「いまから、緊急役員会を始めます。

 

 それと奉仕部の皆さん、すみませんが同席していただいてよろしいですか?」

 

「ええ、なにかこの男の菌がご迷惑おかけしたようだから。」

 

「いや、俺の菌ってなに? 比企谷菌は人にしか効果ないから。」

 

「先輩、うっさいです。

 

 まったく誰のせいでこうなったと思ってるんですか。」

 

「え、なんで俺のせい?」

 

     ・

 

「それでは、よろしいですか

 

 現状において、まずは最優先は総会資料の作成とします。

 

 犯人には滅茶苦茶腹立ちますけど、今は後回しで。

 

 副会長、現時点で、ネットに繋がっていないパソコンは?」

 

「はい、貸し出し用の1台だけです。」

 

「それを準備してください。 ネットには繋がらないように。

 

 稲村先輩、会計用の資料はできてますか?」

 

「一部、修正が必要だが、このUSBに落としてある。」

 

「それでは、副会長のパソコンの準備ができ次第、修正してください。」

 

「おう。」

 

「それと美佳先輩、美佳先輩は大至急帰ってください。」

 

「はい。」

 

「え、帰っちゃうのか三ヶ木。」

 

「それでパソコンが一台しかないので、ご自宅のパソコンをもってきてきくれますか。」

 

「はい、了解です。」

 

「ご自宅のパソコンには、どのくらいまでの資料を保存してます?」

 

「わたしの分は、ほぼ出来てるけど、他の資料は連休前の状態かと。」

 

「わかりました。 美佳先輩が戻り次第、手分けして仕上げましょう。」

 

「あとは、書記ちゃん、ごめん、念のため、新しいUSB準備してくれる。

 

 それと、みんなの分の飲み物とお菓子も買ってきてもらっていい?」

 

「うん、了解。」

 

「わたしはこれから平塚先生のとこに、状況説明にいってきます。

 

 雪ノ下先輩、あとなにか足りないことありますか?」

 

「そうね、それでいいと思うわ。

 

 由比ヶ浜さん、予算関係の資料の確認お願いね。

 

 1円単位で計算が合ってるか確認して頂戴。」

 

「うん、ゆきのん了解。」

 

「あとは、奉仕部のパソコンも持ってくるわ。

 

 残りの資料も手分けしてやりましょう。」

 

「はい、それでは、各々がた、よろしくお願いします。」

 

     ・

     ・

     ・

 

いった~、まだちょっと痛むね。

でも急がないと

え、あれって

 

「駅まで送る。」

 

「・・・」

 

「まったく、いいから乗れって、足痛いんだろう。

 

 めんどくさい奴だな。」

 

「はぁ、なによ、悪かったわねめんど、うぷ。」

 

「ほら、これ見ろ。」

 

”ぐいぐい”

 

いや、そんなに顔に押し付けられたら見えないって。

やめ、やめ、やめろって、もう

 

「おい、いい加減にしろ。」

 

もう、なによこの紙。

え、解答用紙?

 

「げぇ、国語、ひゃ、百点。」

 

「おう、学年トップだ。 おそらく。

 

 これで問題ないだろう、わかったらさっさと乗れ。」

 

「え、何で知って・・・・うん。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「ゆきのん、ヒッキー知らない?」

 

「比企谷君なら特別任務を与えたわ。」

 

「特別任務?」

 

「ええ、彼、国語百点だったから。」

 

「え、じゃあ、学年トップ。」

 

「まぁ、トップといえばトップね。

 

 でも私のクラスだけでも百点は3人いるのだけれど」

 

     ・

     ・

     ・

 

”ギ~コ~、ギ~コ~”

 

「なぁ、新聞部の件、蒔田から聞いた。

 

 お前、あんまり無理すんな。

 

 いくらなんでも新聞部の奴らの胸ぐら掴んで、

 

 生徒総会で吊るし上げたろうかはやりすぎだろう。

 

 お前一応、女子なんだから。」

 

「う、うん・・・・・・え。」

 

”べし”

 

「いてぇ、お前後頭部はやめろ、くらくらするから。」

 

「なによ一応って、これでもちゃんと女子なんだからね。」

 

くっそ、舞の奴め、なんてこと言いやがったんだ。

胸ぐらなんて掴んでないだろうが。

今度とっちめてやるからね。

 

「まぁ、でもなんだ、すまん、ありがとう。」

 

「うううん、わたしね、文化祭の時何もできなかった。

 

 比企谷君がそんなことするわけないってわかっていながら。

 

 なにか裏があるはずって探ってたら、もう止められなくなっちゃって。

 

 だから、今回は手遅れになる前に少し強引にね。」

 

「それなんだが、文化祭の時、お前と会ってたっけ。」

 

”べしべし”

 

「ばっか、もういい。 ふん。」

 

やっぱ忘れてやがる。

わたしも生徒会にいたんだから。

一緒に資料作ったり、後片付けとかしたじゃん。

この野郎、今度はきちんと思い出させてやる。

は、それよりも。

 

「ね、そんなことより、いつから知ってたの?」

 

「ん、ああ、お前の依頼のことか?

 

 お前の浅はかな考えなんて最初からわかってた。

 (ほんとうは由比ヶ浜に教えてもらったんだが・・・)

 

 俺がちょっと実力出せばこんなもんだ。

 

 お前ごときが何をしようと俺の成績には何の影響もない。」

 

「ぐ、な、なによ滅茶苦茶腹の立つ奴。

 

 ・・・・でも、ほんとだね。本当に迷惑になってないんだね。」

 

「ったりまえだ。」

 

「じゃあさ、だったら、なんでこの前のテストは悪かったのよ。」

 

「あのな、言い難いんだが、アロマランプだ。」

 

「え、アロマランプ?」

 

「おう、あれなんか落ち着いてな、それでそのままつい眠ってしまうんだ。

 

 やばいと思うんだが、つい誘惑に負けてな。

 

 それであんまり勉強できなかったからだ。

 

 だから、お前のせいじゃない。」

 

「う、よかった。 わたし、てっきりわたしのせいだと。」

 

「お前ごとき、屁でもないっていっただろ。 」

 

屁でもないってなんかほんと腹立つ。

ま、まあよかった。

でもアロマランプが原因だったとしたら。

 

「アロマランプが原因だとしたら、やっぱりわたしが原因。」

 

「そ、そうだな、そういうことならお前が悪い。

 

 だったら俺の依頼を聞いてもらうぞ。」

 

「え、な、なに、まさか脱げって。

 

 それとも〇□△×や〇□△×

 

 ひどい、スケベ、ムッツリ、変態、エロ八幡。」

 

「いや、そんなこと言ってないから。

 

 おまえ、女子の口からそんな言葉吐くんじゃない。

 

 それになんだエロ八幡って。

 

 まったく、お前の頭のどうなってんだ

 

 あのな・・・俺の依頼は、お前の依頼取り下げてほしい。」

 

へ、依頼ってそんなこと。

 

「あのな、気が付かなかったんだ。

 

 お前とは普通に何でも話せて、いまみたいに馬鹿な会話も平気でしてたことを。

 

 なんだろな、なんかなにも気にしなくてもいい存在。

 

 うまく言えないが、俺はお前に普通にそばにいてほしいんだなって。

 

 だから、依頼を取り下げてほしい。」

 

「・・・なにも気にしない存在? それって複雑なんだけど。」

 

「すまん。」

 

「いやよ。」

 

「へ、しかしお前。」

 

「い・や・よ。 べ~だ。」

 

「な、お前。」

 

「・・・どうしてもそばにいてほしいの? だったらわたしの条件聞いてくれる?」

 

「なんだその条件って。」

 

「あのね、わたしの条件は、来年の春休みのプリキラ―の映画、一緒に観に行くこと。

 

 わかった?」

 

「・・・おう、わかった。」

 

「よし、じゃあご褒美だ。」

 

「へ?」

 

”ぎゅ”

 

「ばっか、お前やめろ、おい離れろ。

 

 あぶないだろ。」

 

”がちゃん”

 

「「いった」」

 




最後までありがとうございます。

一応、ラストは決まってたんですが、最近ちょっと迷いがあって

今回もグダグダな内容に。

どうもすみません。

次章に入る前に一度整理しなおします。



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