似て非なるもの 作:裏方さん
ドンドン更新が遅くなってます。
やばい、このGWで何とか挽回しなくては。
すみません。 今回もありがとうございます。
原作読んでて、文実、何が問題だったのかなぁって。
最初はそれなりに委員長頑張ってたんじゃないかなぁっと思ってたのでこのような感じに。
またしてもセリフ多いですが、我慢していただければ。
よろしくお願いします。
"カキ、カキ・・・・カキ”
で、できた。
機材申請の追加もうないよね。
次は生徒会役員の当日のタイムスケジュールだ。
えっと、当日は生徒会室が案内所になるから、みんなの時間調整しないとね。
『記録雑務なめんな。』
・・・いや、なめてないけど。
わたし去年一人で回ってたから、一緒に回れたらなぁって思っただけなのに。
まぁ、いいや、比企谷君も忙しいようだし。
えっと、クラスの出し物、確かなんか演劇やるって言ってたね。
なんか義輝君張り切ってたけど。
わたしいつもすぐ文実にきちゃうからわからないや。
演劇終わったら、ずっとわたしが生徒会室当番にしておこうっと。
だって、みんな高校最後の文化祭だもんね。
”ガラガラ”
「すまん。 え~と、み、三ノ下。」
みのげって、こいつぜってぇ、人の名前憶える気ないだろ。
いまも適当に言ったんだ。
くそ~、もう手伝ってやんない。
”カタ”
え、これって、わたしに?
「ミルクティーでもよかったか?」
「あ、う、うん。」
「いや、なにがいいのかわからなかったから適当だ。」
「ありがとう。
うん、ミルクティ―大好きだよ。
はいこれ、当日の機材申請の追加分できたけど、もう他にない?」
「おう、サンキュー。 いつもすまない。」
あま~、わたしあま~。
だって、ミルクティ―くれたんだもん。
比企谷君、こういった気使いもできるんだ。
えへへ、見直した。
あ、そ、そうだ。、も、もう一回だけお願いしてみよう。
「ね、ねぇ、ジャガーさんのサインの件なんだけど。」
「え、駄目なのか。」
「うううん、頑張ってみる。
あのさ、それでね、もしもらえたらなんだけど。」
「文化祭は無理だ。」
「あのね、休日にどこか行lかない?」
「な、お、俺とか。」
「だめ・・・・・・・・・・・・・・・かなぁ。」
「わかった。 近場ならな。」
「うん、ありがとう。」
「じゃ、こ、これもらっていくわ。」
”ガラガラ”
へへ、やったぁ。
まさかいいって言ってくれるとは思ってなかった。
どこいこうかな。
あ、それより、絶対サインもらわなきゃ。
‐‐‐‐‐‐‐‐
はぁやってもやっても減らないね。
まぁ、いいか。
今日は会議室だから、みんなと一緒・・・・・・・、
でも二十人もいないね。
掲示班のみんな今日も頑張ってたね。
集まり次第、また掲示箇所のお願いにいったもんね。
すっごい頑張ってる。
よし、わたしもみんなと一緒にいけない分、頑張ろう。
それで、戻ってきてたら、テレビでの宣伝の件の打ち合わせしようっと。
・
・
・
「えっと、み、三ヶ木さんだよね。
2-Cのクラスの出店の申請にきました。ここでよかった?」
「え、うん。 ごめんね、あまりクラスのほう協力できなくて。」
「あ、大丈夫。 初めから頭数に入っていないから。」
ぐ、ひ、ひどい。
いいよ、どうせわたしクラスであんまり認知されていないのわかってるから。
「え、あ、いや、そういう意味でなくて、
ほら、生徒会で忙しいだろうなって。」
「いいって。 それで申請書は?」
「はい、これ。」
「え、演劇するんじゃなかった?」
「そうだったんだが脚本が。」
「そ、そっ、やっぱり。
ん~と、うん、不備ないと思うから保健衛生部に渡しておくね。」
「ありがとう。 あ、当日はクラスのほうにもこれる?」
「うん、1日目は大丈夫だと思う。 料理は自信があるから任せておいて。」
「わかった。 じゃあ、シフトに入れておくから頼むね。」
「うん。」
えっと保健衛生部は・・・・・・
あ、あれ保健衛生部いない。
なに、部長までいないの。
ここまでやばいとは。
いない分、残ってるみんなにしわ寄せいってるよ。
どうしょう。
何が問題だったんだろう。
・
・
・
やっぱ、そこからだよね、この状態が始まったのは。
それを解決する一番いい方法。
・・・やっぱりそれしかないかなぁ。
”どさ”
はぁ、なにいきなり積まれたこの書類?
これっていったい。
「今日の分だ。」
な、こ、こいつは。
すこしばかし甘やかした。
”べし”
「ぐはぁ。」
「おい、何の真似だこれは。」
「いや、なんだ、あ、うんしょってかわいいなぁ。」
”べしべし”
この野郎、今日は、うんしょって言ってないし。
わたしのことなんだと思ってんだ。
いつまでもちょろくないよ。
そ、そんなんでもう騙されないんだから。
・・・・・でも。
「全く、ここはお願いしますでしょ。」
「お願いします。」
「いいよ。 そこに置いておいて。」
「え、いいのか?」
「うん。 あ、そうだ、ね、ねぇ比企谷君。」
「なんだ、忙しいんだが。」
「ちょっと相談乗ってもらっていい?」
「金はない。」
「いや、違うから。 そりゃ、わたしお金ないけど。」
「いや、マジに受けるなって。 冗談だから。」
「あのね、ちょっとあっちいい?」
「え、俺、恐喝されるのか。」
「もういいから。」
”ガラガラ”
「ごめんね、忙しいところ。」
「おう、どうした?」
「あのね、文実のことなんだけど、いま非常にやばくない?」
「そうだな。いまは真面目にやってるやつが馬鹿を見ている。
この状態は俺もあまり面白くない。」
「それでね、どうすればいいと思う。 何か方法ない?」
「無いことはないが。」
「え、どんな方法? ねぇ、教えて。」
「組織が内に問題を抱えるなら、外に敵を作ればいい。
昔から偽善者がよく使うやり方だ。」
「え、つまり文実をまとめるために、誰かを敵に祭り上げるってこと?」
「そうだ。 それが一番手っ取り早い。」
「だめだよ。 文実のために犠牲者を作るなんて。」
「だめ・・・・か。」
うん、わたしがその敵になるのならいいけど。
絶対、めぐねぇが阻止する。
生徒会のみんなも。
他の誰かを犠牲にするのはだめだよ。
やっぱ、これしかないかな。
「あのね、わたし思うんだ。 この組織を立て直すには
やっぱり委員長からじゃないと駄目かなって。」
「まぁ、リーダーがみんなをまとめ上げられるのがいいんだが、
今回の原因はそのリーダーだからな。」
「なんとか、文実のメンバーを集められたとしても、リーダーが
変わってなければ、また同じ状態になっちゃうじゃん。」
「まぁ、相模がそう簡単に変わるとは思わんが。」
「それでね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・こんど掲示班のみんなとテレビで宣伝するじゃん。
その時に相模さんにも出てもらって、一緒に宣伝してもらうの。
テレビで文化祭しますって、それでわたしが実行委員長ですってことになれば、
相模さんのモチべ―ションも上がって変わるんじゃない?」
そう、文実の初めのころ、相模さんなりに委員長頑張ってたと思う。
まぁ、あんまりこういうの経験なさそうだったけどそれなりに。
それが変わったのは、あの定例ミーテイングから。
雪ノ下さん、悪気はないのはわかるけど、あれでは委員長の尊厳を踏みにじってるから。
相模さんじゃなくても、なにこいつって感じで面白くないよ。
そして雪ノ下さんの評判が上がるのとともに相模さんが軽んじられて。
だから雪ノ下さんに張り合って、その結果が・・・今。
「いいのか? 確かにその方法なら相模も少しは変わるかもしれんが、
なにせ、テレビで文化祭の委員長は私ですって宣言しちまうんだからな。
だが、掲示班のやつら楽しみにしてるんじゃないのか?」
「う、うん。 いつも文実終わってから生徒会室で打ち合わせしてるんだ。」
「だろう。 お前みんなに言えるのかそんなこと。 それにお前もいいのか?」
「わたしも嫌だよ。わたしも掲示班のみんなとやりたい。
たぶん、相模さんが入ってきたら相模さんのペースで引っ掻きまわされて。
でも、文実を立て直すにはこれしかないんだよ。
掲示班のみんなもわかってくれると思う・・・・たぶん。」
「お前、なんでそこまで。」
「だって、わたしこれでも生徒会なんだよ、そう見えないかもしれないけど。
だから、掲示班だけでなく、文実全体のこと考えないといけないんだ。」
「・・・お前は生徒会だ。 俺にはどこから見ても生徒会役員にしか見えない。」
「うん、ありがとう。 で、どう、比企谷君、賛成してくれる。」
「反対。」
「え、なんで。」
「お前、いっただろ、文実のために犠牲者を作るのはだめだって。
その方法だと犠牲者出ちまうじゃねえか。」
「・・・・犠牲者なんて出ないよ。」
「お前が掲示班のみんなの楽しみを奪っちゃうんだぞ。」
「それで文実がうまくいくのなら、みんなに恨まれても。
それに、もしかしたら相模さんと掲示班のみんな案外うまくいくかもしれないじゃん。」
「俺はやっぱり反対だ。 テレビへは掲示班だけで出るべきだ。
まぁ、俺も考えてることがある。 だから、お前は無理、いや、邪魔するな。」
「反対。」
「はぁ、何でだ。 俺は何も言ってないぞ。」
「なんとなく。」
「なんとなくかよ。」
「そうだ。なんとなくだ。」
「まったく。」
だって、なんかいい感じしないんだもん。
絶対ろくなこと考えていない。
だから
「絶対反対。」
・
・
・
「三ヶ木先輩は朋先輩と真ん中で。」
「い、いやわたしは端っこでいいよ。
やっぱ、真ん中は掲示班のみんなで、ね。」
「はぁ? なに言ってるんですか。
三ヶ木先輩は掲示班ですよ。 なぁ」
「そうですよ。」
「あは、ありがとう。
でも、ほらやっぱりここは若い君たちが前面に出たほうが絶対いいって。」
「じゃあ、わたしも端っこで。」
「いや、朋先輩、そんな意味じゃ。」
「「あははは」」
どうしょう、言い出せないよ。
みんな楽しみにしてるんだね。
相模さんとやるようになったら、きっとあの二人、えっと誰だっけ?
誰でもいいけど連れてくるよね。
そうしたら、絶対この企画乗っ取られて。
朋先輩はおとなしい人だし、あとは一年生だし、絶対相模さんたちの言いなり
になっちゃうよね。
今みたいな雰囲気もなくなって。
どうしょう。
「三ヶ木先輩?」
「え、あ、ご、ごめん。 ちょっと考え事しちゃって。」
「え~もしかして彼氏さんのこととか?」
「彼氏なんていないよ。」
「だってね~」
「そうだよな。」
「え、なになに?」
「みちゃったもんな、会議室の外ですっごい嬉しそうに男子と話してるとこ。」
「そう、あれって彼氏さんでしょ。」
「え、いや、ち、違うって。」
わたし嬉しそうだったの?
なんで? あんな話してたのに。
・・・だって、なんかわたしの思ってること、彼理解してくれるんだ。
あんなこと生徒会のみんなにも相談できないのに。
それに彼の考えてることも、なんかねぼんやりだけどわかる気がして。
だから話していて、なんかすごく親近感があって。
えへへ、楽しかった。
「え~、三ヶ木さんでも彼氏がいたの。」
朋先輩、なんでそんなに落ち込むの。
いや、そんな暗くなって。
「なんでそんなショック受けてるんですか! それになんですか”でも”って。」
「あ、ご、ごめんなさい、でも。」
「いや、もういいから。」
・
・
・
「「お先です。朋先輩、三ヶ木先輩。」」
「うん、気を付けてね。
じゃ、朋先輩、わたし鍵返してきますので。」
「ええ、また明日ね。」
「は、はい。」
どうしょう、やっぱ言えなかったよ。
だってあんないい雰囲気壊せないよ。
でも・・・・・・文実が駄目になったら掲示班も。
よし、明日、明日こそみんなにお願いしよう。
‐‐‐‐‐‐‐‐
えっと、各部の出店の申請はこれでよかったかな。
あと漏れはなかったっけ。
あ、部活の出店でこれだけパイプ椅子使ったら、体育館足りるかなぁ。
”ガラガラ”
「三ヶ木さんいる?」
「あ、朋先輩、どうしたんですか?」
「うん、これね、テレビでの宣伝の件、昨日までの内容まとめてみたんだ。
どう、こんな感じでいけるかなぁ。」
「あ、はい。
ん~、ん、朋先輩、もっと前に出ても。」
「うううん、やっぱりここは一年の子達をメインでいきたいの。
だって、すっごい頑張ってくれてるから。
いまもね、ホームページにテレビのことアップするんだってやってるの。」
委員長のこと言い出しにくいなぁ。
どうしょう。
でも今、朋先輩と二人っきりだし。
朋先輩ならわかってくれるはず。
「あ、あの、朋先輩、少し相談があります。」
「ん、なに三ヶ木さん。」
「あの、今度のテレビ出演ですが、
・・・・・・委員長も一緒に出演させたいんです。」
「え、ごめんなさい。 言ってることわかんない。」
「朋先輩も気付いているように、今、文実が危ないんですよ。
欠席する人が多くて、残ってくれてる人に負担がかかり過ぎてる。
この状態を立て直すためにはどうしても、委員長にしっかりしてもらわないと。
そのために、そのためにはどうしても 」
「私は反対よ。
あの人、委員長なのに全然文実にも出てこないじゃない。
みんなこんなに頑張ってるのに。
それに、元はといえばあの人がこの状態を引き起こしたんじゃない。
わたしは、一緒に頑張ってきた掲示班のみんなだけで出たい。」
「わたしも掲示班だけで出たい、でもこのままじゃ文実自体が。
わたし、生徒会だもん、だから文実を立て直さないといけないの。」
「三ヶ木さん、絶対に断るわ。」
”ガラガラ”
「いやっはろー、三ヶ木ちゃんいる。」
げ、何でこんな時に魔王が。
最悪な時に。
こんな時は無視だよ。
わたしには何も見えない、見えない。
”どっか”
な、何で横に座るんの。
いっぱい席開いてるのに。
ほ、ほら美麻先輩の席なんかクッションふかふかだよ。
”つんつん”
「ひゃ~、な、なにを。
あ、あの~、何か用ですか?」
「冷たいなぁ。 暇だから三ヶ木ちゃんに会いに来ただけだよ。
で、なにしてんの? 何か深刻なお話?」
「はい、そうなんです。 だから帰ってください。」
「三ヶ木ちゃん、ひっど~い。
あのね、テレビの出演だっけ。
それって三ヶ木ちゃんがテレビ局で朝から夕方まで粘ったから出演できるように
なったんじゃなかったっけ?」
「はぁ、何で話の中身知ってんですか。 盗み聞きしてたんですか。」
「まぁ、まぁ。 だったら三ヶ木ちゃんに決める権利があるんじゃない?
一番の功労者なんだから。」
「え、わたし聞いてない。 ほんとうなの三ヶ木さん。
あの時、一緒に帰ったんじゃないの。」
「あ、いえ、その・・・」
「あちゃ、三ヶ木ちゃん話してなかったの?」
「ひどい、三ヶ木さん。 それなのに私が泣いたからとか言って。
ずっと陰で笑ってたんでしょう。」
「いえ、そんなことない。」
「もういい、わたし絶対反対だから。」
「と、朋先輩。」
”ガラガラ”
「なんで知ってるんですか。」
「テレビ局で見かけたよ。 すごいね、あんなとこで土下座し続けるなんて。
だって、あそこ、冷房も照明も切ったのに。」
「はっ、もしかしてスポンサーさんの会社紹介って、雪ノ下さんの会社。」
「ひゃ~、やっぱり鋭いね、 三ヶ木ちゃん。」
「じゃ、わたしの土下座で出演できたのではないじゃないですか。
雪ノ下さんの一声でしょう。」
「うううん、わたしの気持ちが変わったのはあの土下座を見たからだよ。
三ヶ木ちゃんの誠意が、わたしの心を動かしたってことで間違いない。」
「・・・」
「あのね、三ヶ木ちゃん、いいよく聞いて。
大を守るためには、小は時には捨てなきゃいけない。
いい、どちらかを選ばなければならないのなら、まよわず大をとりなさい。
小に構いすぎたらだめ。
だから文実を選んだあなたは間違っていない。」
「ちが 」
「ますます君が気に入ったよ。
車の中でのこと、よく考えておいてね。」
「で、でも わたしは、わたしは 」
「わたしはなに?」
”ガラガラ”
「おい、城廻はいるか?』
「え、いえ、こちらには。 たぶん文実のほうだと思いますが。」
「文化祭のスローガンの件で問い合わせがきたんだ。
何か先方さんが学校に来るらしい。
すぐ、城廻に応接室まで来るように伝えてくれ。
あ、それと実行委員長、たしか相模だったな。相模も連れてきてくれ。」
「へ、あ、はい。」
やばいやばい、そうなんだ。
昨日、通販で届いたとうちゃんのお饅頭、勝手に食べてたら見つけたんだ。
どっかで見たことがあると思ったら。このお饅頭だったんだ。
・・・・とうちゃん、ごめん。 美味しかったから全部食べちゃった。
また買ってくれないかなぁ。
あ、今はそんなこと考えてる場合じゃない。
・
・
・
”ガラガラ”
「めぐねぇ、いえ、会長、実はスローガンの件でお問い合わせんが来てまして、
厚木先生がすぐ職員室に来るようにって。」
「うわぁ、こんな時に。」
え、こんな時?
なんかあったの?
”どたどた”
「あ、めぐねぇ、厚木先生が相模さんも連れてくるようにって。」
「美佳、おそらくクラスにいると思うよ。 お願いできる?」
「はい。」
・
・
・
「はぁ、はぁ、はぁ」
えっとどこにいるんだろう。
「男子、ちゃんとやってよ。セット間に合わないよ。」
あ、いた。
まだクラスにいたのかよ。
わたしこの人のために朋先輩と・・・・
だめ、ここは我慢。
『三ヶ木、人はみな自分と同じだと思っちゃいけないよ。』
副会長、わかるけど。
「あの、相模さん。」
「え、あのだれ? うちに何の用? 」
「生徒会庶務の三ヶ木です。
文化祭のスローガンの件で問い合わせがあったらしく、至急応接室に来て下さい。」
「問い合わせ? でもスローガンってみんなで決めたんだから。」
「相模さん、実行委員長だから。」
「なによ、こんな時だけ。
いつもみんなが求めてるのは雪ノ下さんじゃない。
それに実際、文実は全部雪ノ下さんが仕切っているんだから、雪ノ下さんに行って
もらえばいいじゃない。
なんで責任だけうちが取らされるの。」
それが相模さんの本音なんだね。
わたし、少しわかる気がする。
あの人、優秀すぎるんだよ。
でもね、相模さんこのままじゃ。
「でも、これからどうするの。
このままでいいの? あのさ、雪ノ下さん見返してやろうよ。
ここでさ、この問題解決してさ。
みんなにどっちが委員長かはっきりさせよう。
いざっていうときに頼りになるのは委員長だって。」
「・・・・・一緒に行くだけだからね。 うちは、うちだけが悪いんじゃないからね」
「うん、わかってるって。」
・
・
・
”トントン”
「すみません、失礼します。」
「あ、この娘が今話をしてました実行委員長です。
ほれ相模、ちゃんとお詫びしろ。」
え、なに、厚木いきなりなんだよ。
こっちの話も聞けよ。
ちょっと、待ってよ。
「ちょっとまって。」
「ほら、こっち来ないか!」
「え、で、でも、う、うちだけが」
「ほら、相模さん一緒に謝ろう。」
「・・・」
「おい、相模。」
「うちじゃない。うちが悪いんじゃ」
だめだ、なんで話聞いてもくれないの。
少しぐらい話聞いてもらってもいいじゃない。
え~い、
「すみません!」
「「え?」」
「あの、すみません。 スローガン提出したのわたしなんです。
わたし、あのお饅頭のあんこがとっても大好きで。
あれってやっぱり小豆へのこだわりがないと出せない味ですよね。
あの上品な甘さでそれでいて後味がすっきりしていて、
スローガンを書いているときもあの美味しさが忘れられなくて。
だから、スローガン書いてるときに無意識にあのコピーが。
本当にすみませんでした。
それに先生方、会長・・・・・委員長、本当に申し訳ありませんでした。」
「君が本当にあのスローガンを考えたのかい?」
「はい、わたしです。 ごめんなさい。」
「・・・頭をあげなさい。
わざわざうちのお饅頭を埼玉まで買いに来てくれるお客様に、いつまでも頭を
下げさせておくわけにもいくまい。」
「あ、とうちゃんが通信販売で。」
「あ、そ、そうなのかい。 じゃあ、今度は西洋菓子のほうも食べてみてくれないか。
こっちもおいしいから。」
「はい、今度はあのチョコのケーキ頼んでみます。」
「そうかい頼むよ。 先生方、邪魔したね。」
「あ、いえ、本当にすみませんでした。 」
・
・
・
「めぐねぇ、勝手なことしてごめんなさい。
この件は委員長に相談して決めたの。
ねぇ、相模さん。
だから、この件を解決したのは委員長だから。
委員長がことを収めたんだからね。」
「え、美佳。それって。」
「それと委員長、至急、スローガンを決めなおさなきゃいけないと思うのですが、
緊急に全員参加厳守のミーティングを行ってもよろしいでしょうか?」
「え、あ、は、はい。」
「ありがとうございます、委員長。それじゃ、早速、手配します。」
「あ、は、はい。・・・・お願いします。」
‐‐‐‐‐‐‐‐
『人 ~よく見たら片方楽してる文化祭~』っか。
これがあなたが言ってた方法なのね。
駄目だって言ったじゃん。
だって、だって、なんだか心が苦しい。
あなた何も悪いこと言ってないのに。
あんなに一生懸命、人一倍仕事してたのに。
だから、ガツンといってやるんだ。
ありがとうって。
”ガラガラ”
あ、比企谷君、出てきた。
「ひ、え?」
比企谷君と雪ノ下さん、なによその雰囲気。
あ~、また笑った。
その笑顔、卑怯だって言ったじゃん。
げ、雪ノ下さん、な、なにそのバイバイって
なんかなんか、も~!
「お、おう。」
「あ、雪ノ下さん振り返って、こっち見てる。」
「え、おい、いねぇじゃねぇか」
「むっか~、なにそのがっかりした顔、折角お礼言おうと思ったのに!」
「いや、なに怒ってんだ。 それにお前にお礼を言われる筋合いはない。」
「だって、比企谷君、わざとあんなことを。」
「おれは、俺が思ったことを言ったまでだ。
実際、思わず声に出ちまった。 他に何もない。」
「そう、比企谷君がそういうのならそうしておく。
でも、もうこれっきりにしてね。
文実で誰かが傷つくのってもう見たくないよ。」
「お、おう。」
よ、よしわたしもやってやる。
負けないんだから。
「比企谷君。」
バイバイってどう、ね、どう?
”すたすた”
おい、無視かよ。 この野郎。
‐‐‐‐‐‐‐‐
「じゃあ、三ヶ木先輩行ってきますね。
あ、テレビ局の記念品、ちゃんともらってきますから。」
「あ、あの、会えたらでいいんだけどね、ジャガーさんのサインもらってくれないかなぁ?」
色紙買っておいたんだ。
今日、ポスターの貼り替えで行けなくなっちゃったけど。
もらえるといいなぁ。
そしたら比企谷君と。
「え、三ヶ木先輩、ジャガーさんのフアンなんですか?
了解。 ジャガーさん見つけたらもらってみます。」
それじゃ、ポスターの貼り替えよろしくです。」
「うん、テレビ頑張ってね。
こっちは大丈夫だよ、ポスターの製作さんの人も一緒に行ってくれるから。
・・・・・・・あ、あの、朋先輩、よろしくお願いします。」
「・・・」
「み、みんな、テレビ見てるからね。」
「「はい。」」
”スタスタ”
はぁ、あれ以来、朋先輩一言も話をしてくれないや。
はは、自業自得だもん仕方ないか。
ごめんなさい、朋先輩。
テレビ見てます。
頑張ってくださいね。
「三ヶ木さん、ポスター行くよ。」
「はぁ~い。」
よし、切り替え切り替え、みんなの分も頑張るよ。
‐‐‐‐‐‐‐‐
「すみません、今日はよろしくお願いします。」
「ああ、いらっしゃい
待ってたよ。 あれ、今日はあのへんな娘はいないのかい?」
「え、変な娘? あ、三ヶ木さんですか?
彼女は文化祭の準備でどうしても時間取れなくて、今日は来れなかったんです。」
「そうか、残念だな。」
「プロデューサーさんが残念がってたって伝えておきますね。」
「いや、ちがうよ、残念と思ったのは彼女のほうだと思うよ。」
「え?」
「いやね、あの娘、どうしてもテレビ出させてくれって粘るから、
なんでそんなに頑張るのって聞いたんだよ。」
「あ、それはみんなが、あ、あの一年の子達なんですけど、すごく頑張ってるから
みんなに報いたくて。」
「いや、違うよ。 君が頑張ってるからだよ。
君は三年生なんだろう、あの娘が言ってたよ。
『最後の文化祭だもん、頑張ってる先輩に一生の思い出になるような文化祭に
なってほしいなって。
それでね、その思い出の一部にわたしも残れたらめっちゃうれしいって思うんです。
だから、わたし頑張れるんです。 へへ♡』
だって。」
「・・・・・・・・・・・・プロデューサーさん、いまの物真似、キモかったです。」
「そこかい!」
「あ、ごめんなさい、つい本音が。
あの、ごめんなさいついでに、一つお願いあるんですが、聞いてくれませんか?」
‐‐‐‐‐‐‐‐
「あ、みてみて、掲示班の子出てるよ。」
「あ、本当だ、いいなぁ。 わたしも掲示班に回ればよかった。」
「うわー、噛みっぱなしじゃん。」
「でも、そこが初々しくていいかもね。 これ一年の子達でしょ。」
「いや、ほら、後ろの人は三年の人だよ。」
へへへ、みんな緊張してる。けど楽しそうだなぁ。
よかった、朋先輩も笑ってる。
一緒に出たかったなぁ。
でも、わたしがいると朋先輩、笑ってくれなかったかも。
・・・これでよかったんだ、これで。
よし、次はホームペ―ジのほう手伝おうかな。
「あ、最後にいいですか。 せ~の。」
「「三ヶ木先輩、観てる~、 いつもありがとうございます。」」
「へ、な、なに。・・・・・馬鹿、ば~か、恥ずかしいじゃん。」
「ね、誰、三ヶ木さんって?」
「さぁ?」
へへへ、こっちこそありがとう、みんな。
‐‐‐‐‐‐‐‐
だめだよ、比企谷君。
確かに文実は当初の賑わいを見せているけど。
だけど、このやり方じゃ問題は解決できない。
違うんだ、いびつなんだよ。
「副委員長、ホムペ、テストアップ完了です。」
「雪ノ下さん、有志のほう機材足りない。」
「有志のリハーサルが長引いているから・・・・・」
やっぱり問題なのはあの娘なんだよ。
真面目で優秀で・・・・すんごく綺麗で。
はぁ、うっとりしちゃう。ず~と見ていたい。
い、いけないいけない、綺麗なのは関係ない。
”ガラガラ”
ん? あ、副会長。
「会長、当日の生徒会のシフトの件でご相談が。」
「え、あ、うん。 どうしたの副会長。」
「じつは、」
・
「そうだね、副会長はどっちがいいと思う?」
「はい、自分的にはこちらのほうがよろしいかと。」
「うん、私もそれがいいと思う。 じゃあ、それでいこ、お願いできる?」
「はい、早速。」
”タッタッタッ”
はや、副会長は早い。
それに走ってない、早歩きなのになんであんなに早いの?
廊下は走るなだよね。
この前めっちゃ怒られた。
いや、でもおかしい。 めぐねぇも一緒に走ってたじゃん!
まぁ、いい。
うん、こ、これなんだよ。
このめぐねぇと副会長の関係なんだ。
副会長、ほんとに優秀なんだよ。
多分、計画立案とか実務とかの能力は、めぐねぇより上。
それでも最後に決めるのはあくまでもめぐねぇ。
めぐねぇが間違った判断しても、文句を言わず最善の策を考えてくれる。
めぐねぇもね、わたしたちがミスをしてもいつもあの笑顔で、
『頑張ったね、ありがとう。 あとは任せて。』
って褒めてくれるんだ。
だからめぐねぇも副会長を信頼してるし、副会長も、うううん生徒会のみんながめぐねぇを信頼してる。
いまやっとはっきりした。
文実はその信頼がないんだよ。
だから変えなきゃいけなかったのは、あの娘たちのほうだったんだ。
もう少し、二人で話し合いの場をもたないと行けなかったんだ。
どんな文化祭にしたいとかどんなふうに進めようかとか。
あまりにも雪ノ下さんが優秀すぎたから。
みんなが雪ノ下さんばっかり頼ってしまったから。
もう、遅いのかなぁ。
でもこれじゃ、委員長が・・・
せめてわたしは。
”カチャ”
「委員長、ご苦労様です、熱いから気を付けてくださいね。
・・・・・・・あ、あの、明日も一緒に頑張ろう。」
「う、うん。」
・
・
・
「あ、いたいた、三ヶ木先輩!」
「え、三ヶ木? あ、あの子か。」
「どれどれ、え、あんな子いたっけ?」
「あ~、あれが三ヶ木。」
いや~、大きな声で呼ばないで。
もう、君たちが最後にあんなこと言うから。
でもさ、わたしずっと文実に来てたじゃない。
そりゃ、外回りや生徒会室の当番とかで、会議室にあまり長くはいなかったけど。
「三ヶ木先輩、これ乙舳先輩から預かってきました。」
「え、あ、ありがとうって、これジャガーさんのサイン?」
「はい、三ヶ木先輩、ジャガーさんのフアンだからって、
乙舳先輩がプロデューサーさんに頼んでくれて。」
「え、朋先輩が。 ありがとう、うれしいなぁ。」
「あ、それと、いい思い出ありがとうって伝えておいてって。」
「え、う、うん。」
”びく”
は、なんか後ろから熱い視線が。
もうわたしが三ヶ木ってわかったよね。
もうそんなに見なくてもいいじゃん。
だれだよ、しつこいのは。
「はぁ? 朋先輩、そんなとこでなに隠れて見てるんですか!」
「だって。」
「だってじゃない、もう。」
”すたすた”
「あのね、三ヶ木さん、そ、その~、プロデューサーさんから聞いたの。」
”ぎゅ~”
「ありがとう、三ヶ木さん。」
「朋先輩。
うううん、こちらこそ、ありがとうございます。」
”がやがや”
へ?
「おい、女子同士で抱き合ってるぞ。」
「あれ、三ヶ木じゃん、三ヶ木ってそっち系?」
「百合百合してるぞ、やばくね。」
いや、ち、違うから、わたしノーマルだから。
あ、比企谷君みてる。
な、なにニヤニヤして。
あ~絶対勘違いしてる。 まって行かないで、ち、違うんだから。
と、朋先輩離して~
今回もほんとに最後まで読んでいただきありがとうございます。
内容、相変わらずグタグタですが、辛抱いただいてありがたいです。
12巻が出るまでのつなぎと思って、思いつきのまま書いていた3.5章ですが、
次話でラストです。(予定)
新章に向けてGW中に話整理できたらなぁと思います。