似て非なるもの   作:裏方さん

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毎度同じですが、今回も見に来ていただいて

ありがとうございます。

とても励みになってます。(感謝、感謝っす)

前回、八幡とおでかけ(デート?)にこぎつけたオリヒロ。

さてどうなるでしょう


※誤字脱字すみません。

 都度見直しいたします。



朧気な光

ん~、できた!

 

へへ、ポニーできた。

一度、やってみたかったんだ。

うん、キュート。

苦労した甲斐があったよ、よしっと。

 

     ・

 

ほらほら見て見て、アイシャドウ完璧だ。

ん~と、チークちょっとピンクきつすぎたかなぁ。

大丈夫だよね、いけるいける。

 

     ・

 

どうしょう、ラメ塗ろうかなぁ。

口紅だけのほうがいいかなぁ。

いつもよりちっと頑張るんだから、塗っちゃおう。

 

へへへ、プルプル、キラキラ。

もしかして比企谷君、意識してくれるかも。

そしたら、そしたら、もしかして・・・・・。

きゃ~、どうしょう。

 

えへへへ、馬鹿やってないで早く準備しちゃおうっと。

 

     ・

     ・

     ・

 

ふぅ~、できた。

メイク、この前しっかりめぐねぇに教わってきたもんね。

それとこの服どうかなぁ、似合うかなぁ。

やっぱ、あのワンピースは高くて買えなかったけど、

このジレンチとデニムのワイドも結構いいなぁと思うんだ。

ほら、比企谷君も最初はこっちのほうがいいって言ったし。

 

     ・

 

・・・・眼鏡、服に合わないかも。

う~ん、でも外すと少しぼやけるなぁ

でも、今日は特別なんだ。

よし、眼鏡なしでいこう。

三増先輩、今日はお留守番よろしくです。

 

”コト”

 

よし、完成、今日の三ヶ木美佳、完成です。

待っててね比企谷君。

 

さて、何時だ、げ、もう8時。

やば、待ち合わせまであと2時間しかない。

 

”スー”

 

あ、とうちゃん、珍しい今日休みなのに起きてた。

驚かしてやろう。

そ~と、

 

「とう 」

 

「ん? み、美緒! 美緒、美緒なのか。 美緒、会いたかったよ~。」

 

”だき”

 

「と、とうちゃん、ぐ、ぐるしい~。

 

 わたしだよ、わたし 美佳。」

 

「え、美佳? あ、美佳か。

 

 すまん、美緒かと思って、つい。」

 

「かあちゃんに似てた?」

 

「ああ、改めてみると目もととか鼻とかそっくりだな。

 

 あとは、全部俺似。」

 

「ぐ、くそ~、全部かあちゃん似だったら。

 

 ま、まあいいか。 それよりいつまで抱き着いてんだ。」

 

「もう少しだけ。」

 

「馬鹿者! さっさと離れろ。」

 

”べし”

 

「お前、ほんと親を親と思っていないな。」

 

「娘に抱き着いてる親はどうなんだ、まったく。

 

 は、そ、そうだ、あんま時間ないんだ。

 

 とうちゃん、行ってくるね。」

 

「おう、今日はデートか。

 

 しっかりたらしこんでくるんだぞ。」

 

「おい、娘になんてことを。

 

 もう、それよりちゃんと朝ご飯食べてね。

 

 野菜も残したら駄目だよ。」

 

「わかった。 あ、あのな、美佳、・・・頑張れよ。」

 

「へ、う、うん。」

 

”ガチャ”

 

「行ってきま~す。」

 

「はぁ、本当に美緒にそっくりになって来たなぁ。

 

 なぁ、美緒、美佳がデートだって。

 

 この前聞いたときは、お友達と出かけるだけって言ってたのに。

 

 今日はデート否定しなかった。

 

 もう、そんな年なんだよな。

 

 あと何年一緒にいられるんだろう。

 

 なぁ、美緒、それと美紀も、今日のデートがうまくいくように見守ってやってくれないか。

 

 俺はもう、美佳の泣いてる姿見たくないんだ。

 

 ・・・・・・はぁ、なに言ってんだか。

 

 さぁ鬼の居ぬ間に一杯やるか。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

着いた。

えっと比企谷君まだ来てないね。

 

あ~よかった。

だって映画行ったときは、二時間前集合が原則だとか、わけのわからんこと言ってたから。

 

は、まてよ、千葉駅じゃないよね、今日は海浜幕張駅でよかったよね。

違ったらどうしょう。

電話してみようかなぁ。

でもなんて聞こうか?

 

     ・

     ・

     ・

 

今日はどこに連れて行ってくれるんだろう。

へへ、楽しみ。

やっぱりディステニーかなぁ、定番だもん。

ディステニーだったら、一緒にコースター系乗りたいなぁ。

そうしたら、

 

『きゃ~、こわい!』

 

って、ぎゅ~って思いっ切り抱き着いてやるんだ。

へへへ、どんな顔するかなぁ。

ありがたく思えよ。

た・の・し・み。

早く来ないかなぁ。 ふん、ふん、ふ~ん♬~

 

     ・

     ・

     ・

 

「おっす、早いな三ヶ木。」

 

あ、き、来た。

なに早いなって、君、十分も遅刻なんですけど。 ぷんぷん!

でも、いいや、来てくれたから。

それだけでいい。

だから、

 

「もう、お・そ・い。

 

 ずっと待ってたんだからね。 えへ♡」

 

やった、やってみたかったんだ。

どうよ、比企谷君。

グッときた?

 

「お、おう? お前なんか悪いんもん食ったのか。」

 

「・・・」

 

はぁ、まぁ、わかってたけどね、この反応。

でも、どうなんだろう、服とかメイクとか。

似合ってるかなぁ。

結構頑張ったんだけど。

なんも言ってくれないね。

やっぱ、あの可愛いワンピースのほうがよかったのかなぁ。

むむ、何か言ってほしい。

 

「ね、ひき 」

 

”タッタッタッ”

 

「お兄ちゃん、お待たせ。

 

 え? お、お兄ちゃん、あのこちらの方はどなた? お知り合い?」

 

「はぁ? なに言ってんだ。 こいつ三ヶ木じゃねぇか。」

 

「はい? うそ、美佳さん。」

 

「こんにちわ。 小町ちゃん。」

 

ん、でもなんで小町ちゃんがいるの?

あれ、おっかしいなぁ。

今日二人っきりでじゃなかったの?

えっと、違ったっけ?

 

「じゃあ行くか。」

 

「お、お兄ちゃん。 ちょっとこっち来て!」

 

”ぎゅ~”

 

「いてて、お、おい耳引っ張るなって。」

 

”スタスタ”

 

「お兄ちゃん、何で美佳さんも一緒に行くって言わなかったの!」

 

「ん? ああ、三ヶ木からどこか行かないかって言われててな。

 

 それでお前と出かけからちょうどいいかと思って。

 

 え、なに、お前三ヶ木嫌いだったのか。」

 

「ばか! そんなわけないじゃん。

 

 お兄ちゃん、美佳さんにも小町が一緒って言ってなかったの?」

 

「え、ああ、別に言う必要ないだろう、小町はお兄ちゃんの自慢の妹だ。」

 

「お兄ちゃん。

 

 ねぇ、気が付いてないの。

 

 今日いつもの美佳さんと違うじゃん。」

 

「はぁ、いつもと一緒だろう? 眼鏡してないぐらい。」

 

「もう! お兄ちゃんのバカ。」

 

”スタスタ”

 

「あの、美佳さん、わたし友達と待ち合わせしてるの忘れてました。

 

 今日は兄をよろしくです。」

 

あのさ、小町ちゃん、そういうことはもう少し小さい声で話そうね。

全部聞こえてるんだけど。

 

はぁ、そういことか。

へへ、そういうことなんだ。

だよね~、わたしと二人でお出かけなんてしないよね。

 

・・・・・・・・・・・・・・そっか。

 

「ね、小町ちゃん、もし嫌でなかったら、今日わたしに付き合ってくれないかなぁ?」

 

「へぇ?」

 

「ね、今日は三人で一緒に行こう。」

 

「美佳さん、いいの?」

 

「うううん、こっちこそ、折角のご兄弟の楽しみを邪魔しちゃってごめんなさい。

 

 わたしも一緒に言っていいかなぁ。」

 

「も、もちろんです。 

 

 あんな馬鹿兄ほっといて、楽しみましょう。」

 

「うん、で、今日どこに行くの?」

 

「えっ。」

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

と、東京わんにゃんショー、東京わんにゃんショー。

大事なことなので二回言いました。

 

はははは、わ~い入場無料だって。

こ、コースター系なんかないよね。

あはははははははは・・・・・・・・・

 

「み、美佳さん、大丈夫ですか?。」

 

「はっ、あ、大丈夫だよ。 どんなわんちゃんいるのかなぁ。」

 

「もう、お兄ちゃんのバカ!」

 

「はぁ? なんでさっきから怒られてばっかりなんだ?

 

 三ヶ木はどこでもいいて言ったんだが。」

 

「あははは、小町ちゃん、そうだよ、わたし動物好きだし、全然うれしいよ。」

 

「み、美佳さん。」

 

「さぁ、小町ちゃんはやく行こう。 

 

 あ、でも結構人いるね。

 

 ほら比企谷君、こういうところでは、離れ離れにならないように

 

 お兄ちゃんは妹の手を握って。 」

 

「お、おう。」

 

「あ、美佳さんも 手を 」

 

「あ、ペンギンさんだ。」 

 

”タッタッタッ!

 

「あ、美佳さん、はや! 

 

 ね、ねぇお兄ちゃん。

 

 美佳さんがペンギン可愛いて言っても、へんな無駄知識言わないでね。

 

 それより憶えているよね、そんな時はなんて返すか。」

 

「いや、待て 小町、あんな頭の悪そうなこと本当に言うのか?」

 

「言わないと、今日、小町口聞いてあげない。」

 

「はぁ~。」

 

     ・

 

か、可愛い。

ペンギンさんてよちよちって、ほんと可愛いなぁ。

ちょっと酔っぱらってるみたい。

足短いし、なんかとうちゃんみたい。

 

「可愛いですね、ペンギンって。」

 

「あ、小町ちゃん。 うん、かわいい。

 

 あ、でも知ってる? ペンギンってさ、ラテン語で肥満さんって意味だって。

 

 なんかそう考えるとさ、お腹の大きなメタボさんが酔っぱらってふらふら歩いて

 

 いるみたいだね。」

 

「こ、こいつらは・・・・・う~、小町、もう絶対ペンギン可愛く見えない。」

 

”すたすた”

 

「あ、比企谷君、ペンギンさんってやっぱ可愛いね。」

 

「み、み、三ヶ木、お、お、お、俺、俺の彼女のほうが可愛いけどな。」

 

「え、あ、そうだね。 ・・・・・・結衣ちゃん可愛いもんね。」

 

「へ、あ、ま、まぁ、あいつはトップカーストだからな。」

 

「うん。」

 

「え、え~、あれ、み、美佳さん?」

 

そんなこと言わなくてもわかってるよ。

結衣ちゃんのかわいさに比べたら。

わたしだって、つい抱きしめたくなるもん。

いいなぁ、俺の彼女だって。

わたしも冗談でもいいから、言ってもらいたいなぁ。

 

     ・

     ・

     ・

 

”ぎゅ~”

 

「いたたた、いてって小町、なんだ。」

 

「お兄ちゃん、なんで最初に美佳さんの名前言うの。

 

 あれじゃ美佳さんに彼女を自慢してることになるじゃん。

 

 本当にお兄ちゃん、国語学年三位?」

 

「いや、まて、その前に何で俺がそんなこと言わないといけないんだ。」

 

「お兄ちゃん、もう口聞かないから。」

 

「ま、まて小町。」

 

「仕方ないなぁ、じゃあ最後の一回だけだよ。 はぁ、小町心広いなぁ

 

 小町的にポイントすごく高い。」

 

「・・・・・・」

 

「ほら、美佳さんあの白い鳥にくぎづけだよ。

 

 なんか綺麗って言ってるし。

 

 チャンスだよお兄ちゃん、いい?

 

 『お前の雪のように白い肌のほうがきれいだよ。』

 

 ってどう?どう?」

 

「いや、それさっきより頭悪くなってるぞ。

 

 わが妹ながら、頭の中がかわいすぎる。」

 

「も、もういいから。 さっさと行って。

 

 最後のチャンスだからね。」

 

「お、おう。」

 

”スタスタ”

 

「あ、比企谷君、ねぇ、この鳥、綺麗だね。

 

 わたし白色大好きなんだ。」

 

「お、おう、あの、まぁ、なんだが。」

 

「ん?」

 

「ぉま・・雪の・・・肌のほうが綺麗だ!   ふぅ。」

 

「・・・・・」

 

「え、あ、いや、今のは、」

 

「比企谷君、あのね、わかってるって。

 

 そうだよ、雪ノ下さんの肌って、ほんと透き通るように綺麗だもんね。

 

 ほんとうらやましいよ。」

 

比企谷君、雪ノ下さんのこと雪乃って呼んでるんだ。

いいなぁ。

わたしも美佳って呼んでほしい。

一度だけ呼んでもらったけどさ、あの時だけだもん。

 

でもさ、結衣ちゃんと雪ノ下さん、どっちなんだろう。

まぁ、わたしどっちにも勝てないけどさ。

 

「え、あ、そうだな。まあ、なんだ、パレオ巻きつけてたが、透き通るように白かった。」

 

「え、パレオって、プールとか言ったの?」

 

「え、あ、いや、部活でな、小学生の林間学校のサポートにいってだな。

 

 近くに川があったんだ。」

 

「林間学校? と、泊りがけとか。」

 

「まぁ、普通泊りがけだろう。」

 

「部活で行ったって、男一人に女子二人じゃん、それもとびっきりの。

 

 どこまでハーレム王なの。」

 

「ば、ばっか、葉山とか三浦とかもいたんだ、ハーレムじゃねぇ。」

 

「そ、そう。」

 

いいなぁ、お泊りか。

わたしも行きたかったなぁ。

そうやって三人でいろいろ経験してきたんだろうなぁ。

だってジャリっ娘も言ってたもん。

あの三人の関係は特別だって。

わたしなんかじゃとても割り込めない・・・・・・

 

     ・

     ・

     ・

 

「おお、鷲だ鷲。 かっこいいなぁ。」

 

わしだわしって、なんかおじいちゃんみたい。

比企谷君、鷲好きだったんだ。

あんなに必死に見てる。

子供みたい。

あんな一面もあるんだね。

 

「ばか兄ちゃん、もう行くよ。

 

 ね、美佳さん行こう。 つぎは可愛いのいっぱいだから。」

 

”ぐい”

 

え、小町ちゃん強引。

なんか、比企谷君を見る目が冷たい。

へへ、でも、小町ちゃんの手ってあったかいなぁ。

は、柔らかい。

ずっと握っていたい感触。

 

「あ、あの~美佳さん、もう着いたんですけど。」

 

「へ、あ、ごめん。 きゃ~かわいい。」

 

「でしょう、小町、うさちゃんには目がないのです。

 

 ひゃ~ん。」

 

「うん、うさちゃん可愛いね。」

 

いや、そうやってうさちゃんと触れ合ってる小町ちゃんもなかなかかわいいよ。

う~ん、比企谷君とどっちかが違う親なのかなぁ?

でも、そのアホ毛は絶対兄妹ってあかしだね。

あ、そうだ。

 

「ねぇ、小町ちゃん。」

 

「はーん、あ、はいはい美佳さん、何の御用で?」

 

「御用? あ、あのね、いつも兄弟でここに来るの?」

 

「え、ええ。 わが兄妹の年中行事なのです。」

 

「仲いいんだね。 うらやましい。」

 

「そうでもないですよ。 いっつも喧嘩ばっかしです。」

 

「へぇ~、ケンカするんだ。」

 

「ええ、最後はいつもなんか有耶無耶になってしまうんですけど。」

 

「仲のいい証拠だね。 うらやましいなぁ。」

 

「はい。」

 

 

     ・

     ・

     ・

 

うわ~、やっぱり犬ゾーンって人多いなぁ。

 

犬は人気が高いね。

あ、豆柴だ、テレビに出てるやつとそっくり。

他には、プードル、チワワ、ミニュチュアダックスフンド、シー・ズー、

いっぱいいるね。

全部子犬ばっかりだからめっちゃ可愛いや。

 

ん?この犬どうしたんだろう。

えっとフレンチ・ブルドッグ?

なんか、怯えてるね。

そうか、こんなにいっぱい人がいるから、びっくりしてるんだね。

 

”なでなで”

 

ごめんね、びっくりさせて。

 

”ぱく”

 

い、痛! うううん、本気で噛んでない。

あんときの犬と一緒だ。

あの公園に捨てられてた犬。

あの犬も怯えてた。

きっと人間にいじめられたんだろうなぁ。

わたしんち、アパートだから飼ってやれなかったんだ。

どうなったんだろう、あの犬。

 

お前もびっくりしてるんだよね。

本気だったら、もっと痛いと思うもん。

ごめんね、いいよ噛んでて。

 

”なでなで”

 

ごめんね。ほんとは嫌なんでしょう。

それにもっとお母さんと一緒にいたかったよね。

 

「くぅ~ん。」

 

「は、放してくれるの。 ありがとう。」

 

”べろべろ”

は、駄目だって、顔はやめて。

メイク、時間かかったんだよ、やめて~

 

 

     ・

     ・

     ・

 

「美佳さん、犬も可愛かったけど、ネコもよかったですね。

 

 美佳さんはどっち派です?」

 

「あ、わたしどっちかっていうと犬派。」

 

「予想通りです。 あ、兄はどっちも好きですから。

 

 無所属です無所属。」

 

「比企谷君だもん。」

 

「はい、兄ですから。」

 

「お、おい、なんかそれはぼっちってことを揶揄してない。」

 

「「ねぇ~」」

 

「ちっ、まぁいいわ。 それゃじゃ、昼飯食って帰るか。」

 

え、も、もう帰るの。

そ、そうか、もう終わりなんだね。

終わりなんだ。

今日はありがとうね、比企谷君、小町ちゃん。

 

”ポロ”

 

へ、あ、あれ?

 

”ポロポロ”

 

な、なんでわたし。

だめ、だめだ。それは絶対ダメ。

比企谷君と小町ちゃんの前だけはだめ。

 

”クルリ”

 

「あ!そうだ、ごめん忘れてた。 今日用事あったんだ。

 

 わ、わだじ、さ、先帰るね。 

 

 比企谷君、小町ちゃん、ぎょうはとっでも楽しかったよ。

 

 ありがどう、待たね。」

 

”ダー”

 

「え、あ、美佳さん。」

 

「ん、なんだあいつ、今日は何も用事ないって言ってたのに。」

 

「・・・・・・お兄ちゃん、ちょっと話があります。

 

 ちょっと、あそこの椅子に座って。」

 

「え、あ、いや、小町ちゃん、なんかお顔が怖いんだが。」

 

「いいから、座れ!」

 

「は、はい。」

 

     ・

     ・

     ・

 

”ボロボロボロ”

 

うううううううう、なんで涙出るんだろう。

朝、小町ちゃんの顔見たとき、

理解したじゃん、

納得したじゃん、

それでいいって言い聞かせたじゃん。

 

それなのに、なに泣いてんだ、馬鹿者!

 

わかってんだよ、わかってんだ。

でも、でも涙が止まらないんだよ。

いいじゃん、二人の前では我慢したじゃん。

一生懸命、我慢したじゃん。

 

だから少しぐらい褒めてくれてもいいじゃん。

 

     ・

     ・

     ・

 

「お兄ちゃん、なんで美佳さんだけを誘ってあげなかったの。」

 

「いや、三ヶ木がどこでもいいからって。」

 

「美佳さんはどこでもよかったんだよ、お兄ちゃんと一緒に二人だけなら。」

 

「いやだけど、小町と楽しそうにしてたじゃないか。」

 

「あれは、小町のこと気にかけてくれたからじゃん。

 

 小町と話してても、ちらちらってお兄ちゃんのことばっか見てたんだから。」

 

「・・・・・・・」

 

「お兄ちゃん、お兄ちゃんは美佳さんのことどう思ってるの。

 

 もし美佳さんのことをどうも思ってないっていうのなら、なるべく早く美佳さんに

 

 話してあげて。

 

 このままじゃ、美佳さんかわいそうだよ。」

 

「いや、ち、ちがうんだ、小町。 

 

 どうでもいいっていうわけじゃないんだ。

 

 俺はあいつの前では普通でいたいんだ。

 

 まぁ、なんだ、女子にどこか連れて行ってって言いわれれば、

 

 俺だってその意味は少しは気付く。

 

 普通、ディステニーとか連れて行くもんなんだろうな。

 

 でも俺は、三ヶ木なら、三ヶ木だからあえてここに連れてきたかったんだと思う。

 

 毎年、東京わんにゃんショーに妹と一緒に行く、これが普通の俺なんだ。

 

 なんかうまく言えねぇけど、そんな普通の俺のことを理解してほしかったんだと思う。」

 

「お兄ちゃん、それって普通じゃないよ、特別なことなんだよ。

 

 いままでさ、そんな風にお兄ちゃんが自分のこと理解してほしいって思った人

 

 いなかったじゃん。」

 

「そ、そうだが。」

 

「お兄ちゃん、言葉にも出さないで理解してもらおうなんて思ったらだめだからね。

 

 さ、早く美佳さん追いかけて。

 

 それで今のこと、そのまま小町に言ったそのままでいいから美佳さんに話してあげて。」

 

「いや、だが、あいつ用事があるって。」

 

「ボケナス、馬鹿、八幡、早く行け~、美佳さんに話せなかったら絶交だからね。」

 

「お、おう。」

 

”タッタッタッ”

 

「頑張ってお兄ちゃん、手遅れになったら一生後悔するよ。」

 

     ・

     ・

     ・

 

はぁ、よく泣いた。

泣きすぎてお腹すいたよ。

 

ふぅ~、げ! な、なんだこの顔は。

ひど。

はぁ~、メイク落とさないとね。

 

”ゴシゴシ”

 

ふぅ~、ばかだね なに浮かれてたんだろ。

わかってたことじゃん。

わかってたはずなのに、こんな服なんか買っちゃってさ。

 

ほんとばか。

 

さってと、今日の晩御飯何にしようかなぁ。

めそめそなんかしてらんない。

 

・・・・・と、とうちゃんになんて言おう。

 

はぁ、もう何かどっかに消えたい。

 

 

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

 

 

”ガタン、ガタン”

 

『俺の彼女のほうがかわいい』

 

俺の彼女か、いいなぁ、結衣ちゃん。

うらやましい。

きっと結衣ちゃんとならディステニーとか行くんだろうなぁ。

は、だめだ何も考えたくなかったのに。

 

”ぐぅ~”

 

は、腹減った。 ららぽよって何か食べよ。

 

     ・

     ・

     ・

 

「はぁ、はぁ、どこ行ったんだ?

 

 参ったな、どこにもいねぇ。

 

 もう幕張メッセを出ちゃまったんじゃないのか?

 

 このまま戻ったら小町こぇ~し。

 

 やっぱり電話するか。」

 

     ・

     ・

     ・

 

はぁ~、何食べよ。

馬鹿だね、もう少し我慢していれば、比企谷君とご飯食べられたのにね。

でも、なんだろう。

なんか、なんか変なんだよ。

なんか気が抜けたというか、心にぽっかりと穴が開いたっていうか、

そんなことより、自分のことがめっちゃ嫌いで。

 

はぁ、お腹空いてるからかなぁ。

あ、そうだ、あのお店のオムライス食べたかったんだぁ。

今日行ってみよう。

 

     ・

     ・

     ・

 

”ブ~、ブ~”

 

ん、あ、電話?

なんだよ、今誰とも話したくないんだよ。

 

”ブ~、ブ~”

 

しっつこいなぁ。

 

「はい、もしもし。」

 

「美佳先輩、今日会えませんか?」

 

え、あ、刈宿君。

今日は、まだ電話してなかったね。

ほんと毎日よくかけてくるね。

こんなわたしなんかと話して楽しいのかなぁ。

 

「よかったら一緒にご飯食べませんか?」

 

「・・・・・あ、あのさ。」

 

「何かあったんですか。」

 

「う、うううん、何でもない。」

 

「俺、美佳先輩になんかあったんなら、地球の裏側からでもすぐ行きますよ。」

 

刈宿君までそんなこと言うんだ。

そんなことできるわけないじゃん

みんなうそつきだ。

みんなしていいことばっか言って、そんなにわたしを馬鹿にして面白いの。

 

「うっさいわね! それなら、すぐ来てみてよ。

 

 み、みんなして期待だけさせといて、できもしないこといわないで!」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

は、わたしなにいってんだろう。

刈宿わたしのこと心配してくれてただけなのに。

それなのに、それなのにわたし刈宿君になんてことを。

・・・・・最低だ、ほんとわたしって最低。

 

「ご、ごめんなさい、わたしどうかしてた、最低だ。

 

 ね、ねぇ、刈宿君?」

 

「・・・」

 

「ごめん、怒ったよね。 あったりまえだ。

 

 だめだ、わたし。」

 

「・・・」

 

「刈宿君、ごめん。 ね、ねぇ、刈宿君?」

 

「お待たせしました!」

 

「え、え~、な、何でここにいんのよ。」

 

「言ったでしょ、美佳先輩のためなら地球の裏側からでもすぐに来るって。

 

 でもやっぱり地球の裏側だとすぐには無理っすけど。

 

 あ、やっぱり今日ポニーじゃないですか。

 

 美佳先輩はめっちゃ似合ってるっす。

 

 あ、そうだ。」

 

”ごそごそ”

 

え、なに似合ってる?

えへへへ、頑張ったんだもん。

くせ付けるの大変だったんだよ。

でも、褒めてくれてうれしい。

ん、待てよ。

こんなにすぐ来たってことは。

 

「あー、刈宿君、どっか近くにいたのね。

 

 ひど、それならそう言ってよ。

 

 マジでびっくりしたんだから。」

 

「はは、ごめんなさい。

 

 そこの喫茶店に。

 

 でもコーヒー、一口しか飲んでこなかったんすよ。」

 

「え、あ、ごめん。」

 

「いいです。 その代わり、美佳先輩、1+1は?」

 

「ば、馬鹿にしてんの。 1+1は2!」

 

”カシャ”

 

え、な、あ~ ばっか、いまメイクしてないのに。

だめだよこんな顔見せられないよ。

・・・・あ、いま見せてんだ。

 

「刈宿君、だめ。 いま、すっぴんなの、写真消して。」

 

「美佳先輩はすっぴんですよ。だから大丈夫です。」

 

「はぁ? 意味わかんないんだけど。」

 

「そういう意味ですよ~

 

 だめっす、俺の宝物ですから消さないです。」

 

「ひど! もう、絶対に他の人には見せないでよね。」

 

「あったりまえじゃないですか、これ以上ライバル増やしたくないですよ。」

 

「もう。」

 

「よかった。美佳先輩笑ってくれた。」

 

え、わたし、笑ってる?

そっか、いまわたし、笑ってんだ。

ありがとう刈宿君。

ごめんね、わたし年上なのに甘えちゃって。

 

「ね、美佳先輩、よかったら買い物付き合ってくれませんか?」

 

「ん、買い物? 何買うの?」

 

「ラケット見に来たんです。

 

 ほら、もうすぐ、県予選なんですけど、予備のラケットほしいなぁって。

 

 美佳先輩、一緒に選んでくれませんか?」

 

「わたし、テニスのことあんまりよくわからないよ。」

 

「いいんです。さ、行きますよ。」

 

”ぐ~”

 

「え、あ、う、うう、だ、だってお昼まだなんだもん。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「小町、三ヶ木どこにもいねぇんだ、もう帰ったんじゃねかな。

 

 電話繋がんねぇし、今日はもう帰ろう。」

 

「う、うん。 わかった。 

 

 あ、でも最後にもう一回だけかけてみて。

 

 それでもかからなかったら、仕方ないよね。」

 

「わかった、かけてみる。

 

 で、お前いまどこにいるんだ?」

 

「あ、いまネコちゃんのゾーン出たとこだよ。」

 

「おう、わかった。」

 

「じゃあね、お兄ちゃん。」

 

「さて、もう一回だけかけてみるか。」

 

「あ、ヒッキー! やっはろー」

 

「え、あ、由比ヶ浜。」

 

「ヒッキーなにしてんの?」

 

「何してるって、東京わんにゃんショーを見に来た以外にここにいる理由あるか?

 

 お前こそどうしたんだ。」

 

「うん? あ、あたしもゆきのんと待ち合わせしてんの。

 

 だけど、ゆきのん、どうしたんだろう、待ち合わせ時間遅れたことないのに。」

 

「今度は雪ノ下か。」

 

「え、今度って?」

 

「いや、何でもない。

 

 あ、おい、ほらあれあのキョロキョロしてるの雪ノ下じゃねのか。」

 

「あ、そうだ、お~いゆきのん。

 

 ほら、ヒッキーいくよ。」

 

”ぐい”

 

「お、おい、お前あたってるんだが、そのなにが腕に。」 

 

「へ? あ、ヒッキーのスケべ。」

 

 

     ・

     ・

     ・

 

「うひゃ~、美味しかった。

 

 ここのオムライス、前から食べたかったんだよ。」

 

「美佳先輩、本当に美味しそうに食べるんすね。」

 

「チチチ、違うよ刈宿君。 

 

 美味しそうじゃなくてほんとに美味しいんだよ。」

 

「そ、そうすか。」

 

「さて、お腹いっぱいになったし、帰ろっか。」

 

「あの、美佳先輩、それマジっすか。」

 

「あ、いや、じょ、冗談だよ~、さ、行こう。」

 

「うっす。」

 

     ・

     ・

     ・

 

へぇ、ラケットっていっぱいあるんだね。

どこが違うんだろう。

色とか違うのはわかるんだけど。

えっと、うわ、重いんだ。

こんなの振り回すんだね。

 

「えい!」

 

「美佳先輩、危ないっす。」

 

「あ、ご、ごめん。 ねぇ、刈宿君、ラケットってどうやって選ぶの?」

 

「そうすね、みんないろいろだと思うけど、俺の場合、重さとほらここの大きさ。」

 

「え、あ、大きさ違うんだ。

 

 でも大きいほうがボールに当たりやすくて有利じゃないの?」

 

「俺の場合はこの小さめの奴ですね。

 

 こっちのほうがボールをコントロールしやすいんです。」

 

「へぇ~、刈宿君すごい。」

 

「え、そ、そうすか。」

 

「あ、わたしこっちの可愛いのがいい。」

 

「美佳先輩、マジ? それバドミントンのラケットっす。」

 

「へ、し、知ってたもん。 前見たことあるもん。」

 

くそ、あんときもうちょっとよく見ておけばよかった。

そ、そうだ、あんときこんなの振ってた。

ついシャトルの値段ばっかり気になったから。

 

「・・・あ、そうだ。 美佳先輩、入部のお祝いまだもらってないっす。」

 

「げ、覚えてたの。 いいからもう忘れなさい。」

 

「ひど、ひどいっす。」

 

「わかったわよ、もう、そんなことで泣かない。

 

 で、なにがいいの?」

 

「じゃあ、このラケットを。」

 

”ベシ”

 

「ぐはぁ!」

 

「馬鹿者、一桁多いわ!」

 

「じょ、冗談ですよ。 

 

 もう決めてます。」

 

「え、なに。安いのね、安いの。」

 

「めっちゃ高価なものです。」

 

「無理無理無理無理・・・・・・・・・・高価なもの=高いもの、絶対無理!」

 

「どんだけ無理なんすか!

 

 俺がお願いしたもの、それは

 

 美佳先輩、今度の俺の試合、応援に来てください。」

 

「へ? そ、そんなことでいいの?」

 

「俺にとって一番のお願いです。

 

 高校に入って最初の試合、俺、美佳先輩に見てもらいたいっす。

 

 お願いします。」

 

「了解、任せといて、絶対応援に行くね。」

 

「やった! 俺、めっちゃ頑張るっす。」

 

「大げさだよ。」

 

     ・

     ・

     ・

 

「さて、そろそろ帰るね。 晩御飯の準備しないと。

 

 ありがとう、刈宿君。」

 

「美佳先輩、駅まで送りますよ。」

 

「うん。」

 

”スタスタ”

 

「・・・今日、なんかあったんすか。

 

 あんな美佳先輩初めてだから、俺すっごく心配だったっす。」

 

「え、あ、何でもない、もう何でもないの。

  

 ちょっとお腹空いてたから機嫌悪かっただけ。」

 

「・・・・美佳先輩、今日の服、めっちゃ似合ってますね。

 

 ポニーもめっちゃ可愛いっす。」

 

「え、な、なに言ってのバカ。」

 

「それなのに、そんだけ気合入ってるのに、化粧してなかったっすね。

 

 学校の時ですら、ちょ~控え目ですけど化粧してるのに。

 

 それって、化粧を落とさなければならないことあったんでしょう。」

 

「・・・・化粧って、刈宿君いつもそんなとこまで観てるの?」

 

「ええ、美佳先輩検定あったら、絶対満点合格ですよ。」

 

「うそだ、じゃあさ、わたしの誕生日知ってる?」

 

「楽勝っす。 3月20日!」

 

「わたしの好きな色は?」

 

「白!」

 

な、何で知ってるの?

わたし刈宿君のことそこまで知らないのに。

えっと、やさしいとか、頑張り屋とか、結構筋肉あるとか。

あ、そうだ家がでっかいの。

・・・・お母さん怖かった。

あ、そ、そんなことより。

 

「じゃ、じゃあ、血液型は?」

 

「血液型・・・・」

 

「知らないでしょ、たいしたことないな~」

 

「し、知ってますよ、大雑把な性格だからO型です絶対。」

 

「ひど! わたしそんなに大雑把じゃないよ。

 

 もう、外れ。 わたしは芸術家肌のAB型でした。」

 

「うそ。」

 

「いや、嘘言ってどうすんの。」

 

「だって、俺もAB型っす。」

 

「え、ほんと。」 

 

「早速、美佳さんレポートに記録するっす。」

 

”がさがさ”

 

え、なに、なんか美佳さんレポートっていった?

何か探してるね。

え、日記?

 

「な、なに、美佳さんレポートって。

 

 なんか嫌な予感がするんだけど。

 

 わたしのスリーサイズとか書いてないよね。」

 

「俺が、美佳先輩と出会ってからのこと書き記してるんです。

 

 ほら、これ、この写真見てください。」

 

「あ、これあの時のスリッパじゃん。」

 

「へへへ、大事に部屋に飾ってあるんですよ。」

 

「持って帰っちゃたの?

 

 駄目だって、あれ学校の備品だよ。」

 

「だって、俺と美佳先輩にできた初めてのつながり、俺の宝物っす。」

 

「で、でもさ。」

 

「おれ、ほんとは高校なんてどこでもよくて、総武高もばあちゃんに受けろって

 

 言われたから受けたんだけど。

 

 でも、あの時から、美佳先輩に会ってから絶対受かりたくて、

 

 受かったときはほんとにうれしかったっす。

 

 合格発表の帰りに美佳先輩に会えたし。

 

 だから、そんな思い出を書き記したこの美佳さんレポートは、俺のとっても

 

 大事な宝箱っす。」

 

あ、ありがとう、刈宿君。

うれしいよ。

そうだね、刈宿君と出会ってからいろいろあったね。

でも、写真とかいつの間に撮ってたの。

はは、懐かしいや。

でも、でもさ、美佳さんレポートってネーミングはどうかなぁ。

 

はっ、顔近!めっちゃ近い。

ふ~ん、結構いい男なんだよね、刈宿君。

え、な、なに言ってんのわたし。

 

「さ、さぁ、もう帰ろっか。 あっ!」

 

「危ないっす。」

 

”ぐき”

 

「あいた! いたたた。」

 

「大丈夫っすか。」

 

「ごめん、ちょっと捻ったみたい。」

 

「あ、無理したらだめですって。 はい。」

 

え、な、なにおんぶ?

いやだよ、恥ずかしいよ

こんなに人のいる中で。

そりゃスカートじゃないけどさ。

 

「いいですから、どうぞ。」

 

「え、いえ、その、だってぇ。」

 

「ほら、無理したらもっとひどくなりますよ。」

 

「・・・はい。」

 

うんしょっと。

へぇ~、結構背中広いんだね。

それにやっぱ筋肉質。

やっぱ刈宿君も男子だね。

 

「さて、帰りましょうか。」

 

「うん、ごめんね。」

 

”スタスタ”

 

「あ、あの、美佳先輩、美佳先輩ってわりと 」 

 

”ベシ”

 

「それ以上言うな! 重くないからね、50kgちょっとしかないんだから 。」

 

「いってぇ~、違いますよ。 軽いっす、その~羽毛みたいに軽いっす。」

 

「じゃ、じゃあなによ。」

 

「わりと、大きいっすね。」

 

「き、貴様、やっぱそれが狙いだったか! 」

 

”ベシ、ベシ”

 

「ぐはぁ、ち、違いますよ。 違うけど・・・・・」

 

「もういい、降ろしなさい。」

 

「美佳先輩、前もこっちの足、捻挫してたでしょう。

 

 ちゃんと医者いったんすか?

 

「うううん。」

 

「だめじゃないですか! まったく何してんすか!

 

 捻挫ってくせになるんですからちゃんと医者行かないと。」

 

「はい、ごめんなさい。」

 

「今日は、安静にしていてくださいね。

 

 明日、俺が行ってたお医者さんに連れて行ってあげます。」

 

「え~、でも日曜だよ。」

 

「そこは日曜大丈夫っす。 迎えに行きますからね。」

 

「うん。」

 

ううう、怒られてしまった。

なによ、年下のくせして。

ま、まぁ、心配してくれてんだろうけど、な・ま・い・き。

よ、よし、仕返しだ。

 

”ぐい、ぐい”

 

「え、あ、だ、駄目ですよ美佳先輩、な、なに押し付けてるんすか」

 

「お仕置き。」

 

「ダメですって、歩けないっす。」

 

へへへ、刈宿君、ありがと。

少しだけお礼だよ。

ほれ

 

”ぐい、ぐい”

 

「だめですって!」




今回も最後までありがとうございます。

またしても12000字超えと長くなってしまいすみません。

最近、オリキャラが好きになってしまい、元々の話とルートが・・・

次回もまだまだグダグダ続きますが、読んでいただけたらありがたいです。


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