似て非なるもの 作:裏方さん
(この言葉しか浮かばず、ごめんなさい)
今回は、とうとう、オリヒロと上司の意見が合わず・・・
オリヒロは上司に勝てるかというお話です。
一応、バレンタイン編の序章です。
よろしくお願いします。
※字数が整理できず、またまた5000字越えに。
次回こそは。
「う~ん、おかしいな。
何かが違う、何が違うんだろう。
ちゃんと書いてある通りにやってるのになぁ」
そう、何かが違う。
何回つくっても、あの一杯には遠く及ばないのだ。
もう一回、やってみようかな。
でもさすがに五杯目はきついよね。
「お疲れ!」
「ご苦労様です」
ちっ、今日も二人で来やがった。
同伴出勤か、このバ、バカップルめ。
「ご苦労様。
いつも一緒ね。
おかしいな~、ちょっとこの部屋の暖房ききすぎかな」
「いや、生徒会室の前で偶然会ったんだよ、偶然に。
な、なあ」
「う、うん、偶然です」
あ、そう、もういいわ。
ちくしょ~ わたしも恋したい。
恋人ちょ~募集中。
今なら2割、3割引き当たり前、もってけ、泥棒!
って、わたしいきなり原価割れするんじゃない? もう!
ん! そうだ。
むふふふ。
・
・
・
できた、今度こそ自信作。
「本牧君、いつもご苦労様、うふ。
はい、これどうぞ」
「えっ、な、なに、三ヶ木さん。
あ、紅茶淹れてくれたの、ありがとう。
あっ、でも俺だけ?」
む、なによ、書記ちゃんのはあんたが味見してからよ。
「あ、今淹れてるとこよ。
慣れないから、ちょっとづつしかできなくて」
「へぇ~そうなんだ。
ありがとう、いただきま~す」
「どうぞ。」
”ゴクゴク”
「うっ・・・・・・・・・・」
「ど、どう?」
「あの~ お、おいしい・・・・・かな? あははは」
えっ、どっちよ?
どれ、わたしも・・・・・・にっが。
ふ、ふん。
甘々のあなたにはちょうどいい薬よ。
ほら、良薬何とかっていうじゃない。
「書記ちゃん」
「は、はい」
「ウーロン茶でもいい?」
「はい! 是非、ウーロン茶でお願いします」
・
・
・
”ガラガラ”
ん、誰?
なに、この忙しいのに。
「邪魔するぞ~」
「邪魔するなら帰ってんか~」
「ほ、ほう。
いい度胸だな、三ヶ木」
「へぇ?」
〝ベシ!”
「ぐへぇ、いった~」
げっ、平塚先生だったのね。
「おや、一色はいないのか?」
「そういや、今日は会長まだみてないな。
三ヶ木さん、今日、会長来てた?」
「・・・うん。
生徒会室の前で偶然会いましたけど、
誰かさん達みたいに、ぐ・う・ぜ・んに。
でも、
『美味しい紅茶が飲みたいんで、ちょっと行ってきます、えへ♡』
って行っちゃいましたけど、今日も。
・・・・・・いつからそんなに紅茶好きに、まったく。(ボソボソ)」
「あっ、それで」
「だから紅茶を」
えっ、なに? みんなのその生暖かい目、わたしなんか言った?
「なんだ、一色はまた奉仕部か?
困ったもんだな。
ところでどうだ、年度末の資料の準備は進んでるかね?」
「はい、何とか、ぎりぎり間に合いそうです。
やっぱ、去年経験している人がいるので助かります」
「うむ、そうか。
じゃあな、本牧、あまり帰りが遅くならないようにしてくれ。
邪魔したな、み・か・げ」
”ぼき、ぼき、ぼき”
な、先生、わたしをみて指鳴らすのやめて~
もう言いませんから、いつでもウェルカム。
・
・
・
「あ、いいじゃないですか―、それー
依頼に来た人まとめてイベント的なことやって
教え合うっていうかー
で、雪ノ下先輩に教えてもらえばいいんですもんね?」
「え、ええ、それは構わないけれど」
「それでは、え~と副会長はっと」
”ブ~、ブ~”
ん、本牧くんのスマホ?
書記ちゃんなに反応してるの。
たかが電話でそんなにそわそわしないの。
「ああ、会長? うん、みんないるよ」
ん、会長から? なんだろう。
年度末に向けての資料作成でいっそがしいんだから、
早く帰ってきやがれ!
・・・はっ! 確か奉仕部にいってたんだよね。
なんか、いや~な予感が。
「副会長、企画書の提出を命じます。
お料理教室イベントー!みたいなの」
えっ なに? いま、お料理教室とかイベントっていった?
ムリムリムリ。
本牧君、ちょっと待ってよ、まだ返事しちゃだめよ。
いらない紙、いらない紙っと。
”カキカキ”
本牧君、これ見て! これ
”年度末の資料作成ギリよギリ。
だから、無理、無理、無理。
絶対に受けちゃダメだかんね!
受けたらもう一杯紅茶飲ますわよ”
「ん? そ、そ、そうだよね。
会長、いまは無理です。
そんな余裕ありません。
え? 箱おさえて、告知打つだけ?
・・・ん~まぁ それぐらいな」
”ゴン!”
「いってぇ!」
あっぶな~ なに受けそうになるの、こいつ!
思わず、むこう脛けっちゃったじゃない。
書記ちゃん、ひぇ~青筋たってる。
に、睨まないで~
わたしはみんなのために。
あ、そうだ。
「い、稲村君、会長なんかイベントやるって言ってるけど
予算ないよね。
この前のフリペで全部使っちゃたよね」
「あぁ、卒業式関係の予算以外は無いよ。
またなんか経費精算するのかな・・・・はぁ」
す、すまんでござる稲村君。
もう自腹以外のチョコ食べないから。
くそ、あのジャリっ娘め。
あ、そんなことより、
”カキカキ”
本牧君もう一回これ見てこれ!
”バレンタインまで日程も無いし、予算も無し!
仕事はいっぱいあるけど。
ほんと君、紅茶もう一杯飲みたい?”
「う、うん そうだよね。
会長やっぱりのこイベントは無しで・・・」
「とにかく! 詳しくはそっちいって説明するから。
企画書作成よろしくで~す」
「ちょっ、ちょっとまって、会長、会長~」
はぁ、あんた、きっぱり断れなかったのね。
まったく、あの会長を止められるのはわたしだけ?
・
・
・
”ぱたぱた”
ん、この足音、”やつ”だ。
不幸を背負って”やつ”が来た。
「お疲れさまで~す。
それじゃ料理教室の件、取り掛かりましょ。
まず、早急に決めないといけないことは・・・」
おいおい、お~い、本牧君、稲村君、なにだまってるの。
どんだけ会長に弱いの。
初めは年下の女の子に遠慮してるのかなって思ってたけど 。
まったく、全然変わってないじゃん、クリパから。
「会長、すみません。
その前に、このイベントを突然ご提案された理由は何ですか?
年度末の資料の作成で、みんな余裕がないのですが?
まさかとは思いますが、マラソン大会の時のように、
なんかわけのわからない”個人的な理由”というわけでは
ないですよね~」
ふん。どう、ぐうの音も出まい。
絶対なんか奉仕部に依頼があったんだよね。
生徒会が一部の生徒のためだけのイベントなんて、
わたし、絶対認めないんだからね!
ほれ、何とか言ってみ。
「え~と、あの~ え~とですね。
バレンタインでしょ、だからその~」
で、なに、早よ答えてみ。
あと10秒ね、5、4、3、2、 ふふ、わたしの勝ち。
どれ、引導をわた
「あ! そうそう公約。
選挙での私の公約って、憶えてます?
”生徒会はもっと生徒の身近にあるべきだ”
というやつ。
四月になると新入生も入ってくることだし、
・・・・・・あの人達も受験だし。
誰もが気軽に生徒会に相談に来れるような、
もっと開かれた生徒会にしたいと思うんですよ、わたし的に。
今回のイベントは、そのスタートとして取り組みたいんですよね。
ほら、チョコつくりなら気軽に参加できるじゃないですか~
まぁ、選挙で当選したわたしの公約ですから、これは全校生徒への
お・や・く・そ・くですよね。 えへ♡」
「開かれた生徒会か 俺もその意見に賛成!」
げ、稲村の奴、もう裏切りやがった。 はや~。
そりゃあんた、会長に惚れてるからね。
いつもジロ見しやがって。
そんなのとっさに出たでっち上げじゃん。
絶対そんなん考えてなかったからね。
「そうだな。 会長がそんなに真剣に考えているのなら
いいんじゃないか、やっても」
だから、違うって本牧君。
これはいま思いついただけだって。
もう、”えへ♡”の力、恐るべし。
こんどわたしもやってみようかな。
”えへ♡”
「三ヶ木先輩、なんか顔がキモイんですけど。
まぁ、ほっといて。
それじゃ、決定ということで」
「ちょっとまったぁ。
稲村君、予算ないでしょ。
それに、もう三月の卒業式まで時間がないですよ。
ただでさえ、年度末の資料作りもギリなのに。
会長も送辞考えないといけないんでしょ?」
「さっき平塚先生ともお話してたんですけど、
『まだ一か月あるから大丈夫だ』
ってお墨付きもらっちゃいました」
え~、平塚先生なんたることを!
「じゃあ、三ヶ木先輩だけ反対なんですね。
三ヶ木先輩 ”だけ”。
それじゃ、仕方ないですね。
公平に生徒会式多数決で決めましょ、公平に!」
”生徒会式多数決” そう、生徒会に関することで
役員の一人でも反対意見があった時、
その一人の意見を尊重し、みんなで議論し多数決によって決める。
この会長が決めたやり方だ。
へぇ~、民主的。
一人の意見を大事にするなんてやるじゃん、いろはす。
・・・なんて、あなた思った? 思ったでしょう?
あまい!!
もう一度言う。
あ・ま・いわよ、あんた。
『あのぉ、わたし的に最後は責任取らされ・・・取らなければ
ならないじゃないですか~。
だから、わたしは三票持たせてもらいますね。 えへ♡』
でたよ、”えへ♡”。
会長、あんた三票もってるんでしょ。
わたし達四人だから、全員が団結しないと会長に勝てないじゃん。
なんか公平そうで公平じゃないというか、 ん~
それに、いままでも会長の意見が覆ったことない。
・・・・ 稲村君、会長にホの字だし。
まぁ、とにかく何とか説得しなくちゃ。
「あっ、そうだ。 言い忘れてました。
このイベントは奉仕部さんと合同でやりたいと思います。
なんか~、雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩が、
『誰か、私のチョコを味見してくれないかなぁ』
っていってたような気が。
あっ、わたしも美味しいチョコの作り方を教えてもらえそうだから、
味見してほしいなぁ。
誰かいないかなぁ?
誰か・・・・・・ぽっ♡」
きったな~。 雪ノ下さんに由比ヶ浜さんの手作りチョコ。
それに、なに最後のやつ。
上目使いで、ほほを赤らめて”ぽっ”って。
おい、稲村はともかく、本牧まで赤くなるな。
お前、目の前に彼女いるだろ!
ふん、まあいいわ。
会長、あんた自滅したね。
そんなこといったら書記ちゃん絶対に反対するよね。
一番難しいと思った書記ちゃん、クリアだぜ。
よし、残るはこの色ボケ二人組。
「本牧君、ちょっといい。
ちょっと耳かして」
「ん?」
「あんた大丈夫? 書記ちゃんとバレンタイン過ごしたくないの?
たしか、書記ちゃん言ってよ。
バレンタインは、二人であんなことやこんなことしたいって。
ぐふふふ、このスケベ」
「な、なにいってんだ。 ははははは。」
引っかかった!
馬鹿だね、男って。
書記ちゃんがそんなこというわけないじゃん。
書記ちゃんごめんね。
みんなのためなの、許して。
よし、次はこいつ。
「ね、ねぇ、稲村君。
この前、会計の資料確認してくれった言ってたじゃない?
あの後、確認したんだけどなんか計算合わないのよね」
「えっ、マジ。 いくら合わなかった?」
「1円」
「いや、1円ぐらい何とかなるんじゃない」
「いるのよね、毎年必ず。
なんか総会って暇らしく、ねっちょりと決算みるの。
そんでね、
『あら、会計さん、この計算が合ってないのだけど。
1円足りないわ。
こんな資料を公に平気で出すなんて信じられない。
あなたの目、それはただの穴?
納得いくまで説明してもらえるかしら?』
なんて全校生徒の前で問い詰められるの。
ほんと凍りつくから」
「わ、わっかった。
す、すぐ見直すよ。
イベントやってる暇ないよな」
な、なによ。
すべてはみんなのためよ、みんなの!
これは必要悪。
「三ヶ木先輩。 なにやってんですか? なんかごちゃごちゃと」
「い、いぇ会長殿、何でもないであります。
さぁ、決取りましょ、ケツ。
なんなら胸でもいいです」
「三ヶ木先輩、とるほど胸ないですけど」
こ、こ、このジャリ、人の気にしてるとこを。
ちょこっとはあるんだからね、ちょこっとは。
背中とは区別がつくんだから。
まぁいいわ。
いまわたし、勝利の余韻にひたってるから。
えっ、まだケツ、いえ、決を取ってないって。
この二人の顔見りゃやるまえから完勝でしょ、余裕よ。
「それじゃケツ・・・もぅ、三ヶ木先輩うつっちゃったじゃないですか!
もとい、決を取ります。
このイベントをやることに賛成の人、挙手してください」
本牧! 稲村! よし、よし。
お前ら反対だな。
偉かったほめて遣わす・・・・・って、何、会長?
その笑顔、否決されてうれしかった?
え、なにその指。
なにを見ろと・・・
「しょ、書記ちゃん。
あんたなんで!」
「あっ、三ヶ木先輩、ごめんなさい。
わたしもチョコつくるのうまくなりたくて。
その、喜んでもらいたいから」
「うふふふ。
恋愛中の乙女心がわからないなんて、三ヶ木先輩まだまだですね」
わたしに乙女心? そんなの無理!
だって、恋愛経験ないし・・・・って、
は、会長、あんたわかってたのね。
だから、わたしの工作を見ないふりして。
うぇ~ん。
だ、誰が付き合って。
いまなら、五割、六割引き・・・・
「ふ、ふ、ふ~ん♬。
あ~面白か、いぇ、イベント決まってよかったで~す、てへ♡。
なんか喉、乾いちゃったなぁ。
あっ、紅茶。
どうしたの?
折角だからいただきま~す。
・・・・・・げっ、にっが!」
す、すみません。
八幡だせませんでした。
次回、バレンタイン本編で活躍予定です。
それまでご勘弁を。
※そろそろオリヒロにも恋愛させたいですね。