似て非なるもの 作:裏方さん
またしてもみてくれて感謝です。
前回で、いろはの完勝で終結したはず
のバレンタインイベント。
またしても・・・・・
八幡とオリヒロ、少しだけ近づけさせたく、
ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
”カチャ、カチャ、カチャ”
ふう、こんなもんかな。
1個当たり、結構費用かかるんだよね。
え~と、あとは雑誌の切り抜きをまとめてっと。
明日は、放課後までに家庭科の先生のとこ行かなくっちゃね。
あの先生、少し苦手なんだよ。
まぁ、苦手じゃない先生いないけど。
「ふぁぁ~あ、ねむ~。
えっ、もうこんな時間」
時刻はとっくに今日になってるじゃん。
そりゃ眠いわよね。
突然ふってわいた”お料理教室”のイベント。
当然、学校では年度末の資料の作成に追われて
なにもできないから、
家にパソコンを持って帰ってきたの。
もう少しだけだけど、眠い。
よし、ここは
「じゃじゃじゃーん! 美佳ちゃん特製スーパーウルトラ
デラックススペシャル眠気すっきり・・・、もういいや。
はい、美佳ちゃん特製紅茶」
・・・くぅ~、にっが~。
これって、受験生に売れるんじゃない。
どこか取り扱ってくれるとこ探そうかな。
”バサバサ”
もう、ばかやってたら雑誌散らばったじゃない。
え~と、”あなたにもできるチョコ入門編”
”必勝!Valentine大作戦”・・・、こんなによく買ったもんね。
でも、読むだけで幸せになっちゃって、結局作ってないのよね。
”パラ”
「えっ、この写真。
そっか、ここに挟まってたんだ。
へへへ、楽しかったなぁ」
それは今年の夏休みに、前生徒会のみんなで最後に行った、
わたしの”夏の日の大切な思い出”。
この1枚だけなかったんだ。
あのね、すっごいんだよ、みんな。
だって、ほとんど推薦決定なんだって。
みんなできるんだよね。
ふふ、めぐねぇ、やっぱ一番かわいい。
きゃ~、水着大胆! ぐへへへ。
「なつかしいなぁ。
前の生徒会って、二年生はわたし一人だけだったから、
すっごくかわいがられたな~」
『ほれ、これコピー10枚。 急いで!』
『資料、先生のとこに持って行った?
これもついでに持っていってね』
『みんな、頑張っていこ。
おー』
・・・・・・かわいがってもらってたよね。
ふふ。
明日、ちょっと覗きにいってこ。
誰か学校に来てないかなぁ。
”ガチャ、ドタン”
「あ、帰ってきた。
お帰りって、うわ~酒くさ」
でもね、わたしはね、
『あんた、またお酒飲んできて! 毎日毎日・・・・』
な~んて言わないよ。
いつもいつも働いてくれてありがと。
働いてれば、嫌なことの一つや二つ、ううん百ぐらい?
あるもんね。
とうちゃん、ご苦労さま。
そして、わたしの我儘を聞いてくれてありがとう。
あとちょっとだけ、よろしくお願いします。 "ペコ”
「と~ちゃん、そんなとこで寝てると風邪ひくよ。
ほら寝室いくよ。
うんしょっと、う~おもた~い」
「うぃ。
おう、わが愛娘。
出迎えご苦労」
”ちゅ!”
「て、てめぇ、今なにしやがった。
このくそおやじ!」
わ、わたしのほっぺの純潔が!
ーーーーーーーー
う~、さぶ。
今日も教室の窓はガタガタと音を立てて震えている。
そう、教室の外は真冬。
なんでも雪が降るかもしれないらしい。
俺は、この時期が一番嫌いだ。
なぜだって。
・・・昼休み。
そう、冬は教室で昼食を食べなければならない。
それにこんなに寒かったら、
ベストプレイスでの戸塚の天使の舞が見られない。
だから、
ふ、冬なんて、大嫌いだ!
明日にでも、体育館にいってみるか。
戸塚がいるかもしれん。
とか何とか言いながら、今日も購買でパンを帰ってきた俺は、
俺の席がリヤ中どもに荷物置き場として侵略されていないことに、
ほっと胸を撫でおろすのだ。
さぁ、さっさとメシ食ってしまおう。
その後は俺の百八の特技、ステルスヒッキーでこの風景と同化するのだ。
だれからも認識されず、来るべく放課後に向けて体力を回復する。
・・・って、放課後といっても読書以外何の予定もないのだが。
よし、今日も完璧に同化した。
ほら、誰からも認知されてない。
もしかして俺ってすっげー暗殺者とか向いてない?
職業、暗殺者。
なんかよさげ。
「先輩」
「・・・・・・・」
「先輩」
「・・・・・・・・」
「先輩、責任、取ってくださいね。
うふ♡」
「どわあ」
いってぇ、椅子からこけた。
なぜ、なぜだ。 ステルスヒッキーは完璧だったはずだ。
それを破るとは、この娘は何者だ。
そ、それにいまなんか言った?
「お、おま、な、なんてことを」
「あ~、やっぱり寝たふりでしたか。
でもぉ、ホントのことじゃないですかぁ。
責任取ってくださいね、うふ♡」
「おま、その”うふ”はやめろ、”うふ”は。
みろ、周りから変な目で見られてるじゃね~か。
ったく、ほらこっちこい」
と、俺は一色の手を取って廊下へ連れ出す。
「うへぇ~、ひきたに君、チョー大胆」
「あれ、あの娘、生徒会会長じゃねぇ?」
「責任っていってた?」
ほらみろ、周りが騒ぎ始めたじゃないか。
俺はいいが、お前のスティタスが傷つくだろう。
「お前、いきなり人の教室はいってきてなんだあれは」
「だってぇ~、寝たふりしている先輩が悪いんです。
今度、わたしが来た時に寝たふりしてたら、
恋人宣言しますからね」
「お、おま、またそんなと言って。
葉山がいたらどうする」
「はぁ、・・・・・・そうですか。
ふぅ、先輩ですもんね。
あぁ、ちょ~めんどくさい」
え、何、何でそんなにじと~て見られてるの。
わかりました、もう寝たふりしません。
死んだふりしてます。
そんなに見つめられると、マジ心臓に悪いから。
「あっ、そんなことより先輩。
今日の放課後、時間あります?
昨日のイベントの件で、早速、準備始めたいんですけど、
その前に一度、生徒会と奉仕部で打ち合わせをしておきたくて。
奉仕部の皆さん、生徒会室に来てもらえますか?」
「お、おう。
まぁ、もともと奉仕部に来た依頼だ。
必ず行く」
「ありがとうございます。
それじゃ、雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩にもよろしくです」
「お、おう、わかった」
「じゃぁ、名残惜しいでしょうけどもう行きますね。
放課後、よろしくです」
「いや、別に名残惜しくはないがわかった」
って、なに行かないの?
じっと見つめられてると、
八幡、勘違いしそうなんだけど。
「はやく、教室入ってください先輩!」
はいはい。
催促されて俺は教室のドアを開ける。
はぁ~、あいつがいらんこと言ったせいで、
また好奇の目にさらされるんだろうな。
まぁ、俺はぼっちマスター八幡だからいいが、
あいつの陰口を聞くのは、正直応える。
「それじゃ先輩。
そういうことで、イベントの件、責任よろしくです」
えっ
「な~んだ、イベントの打ち合わせか」
「そうだよな、それじゃなきゃ生徒会会長がな」
「いやぁ、責任取ってって、俺てっきり」
ふっ、やるな一色。
・・・・でも、恋人宣言した時はどうすんだ?
ーーーーーーーー
”ガラガラ”
「やっはろ~。
いろはちゃん、来たよ」
「だから由比ヶ浜さん、ノックしてから開けなさい。
ごめんなさい、失礼します」
「ちーす」
「あっ、お疲れ様です。
よろしくお願いします。
そちらに座ってください」
俺たちは、一色に指示された席に着く。
反対側には、一色いろは率いる生徒会の面々。
って、あれ、三ヶ木どこ行った?
やっぱりあいつ、生徒会じゃないんじゃね。
なんか幽霊役員とか?
だってクリパの時、いなかったよね。
”ガラガラ”
「ごめんなさい。
遅れました?
すぐ、準備しますのでもう少し待ってください」
「あっ、三ヶ木先輩、わたし資料配りますね」
「うん、書記ちゃんお願い」
あ~コピーにいってたのか。
でもさすが書記ちゃんだな、気が利く。
い、一色さん。 あなたは手伝わないの?
えっ、なに、いま顎で”くぃっ”て。
”ガタガタ”
「あ、あぁ、藤沢さん俺も手伝うよ」
「書記ちゃん、おれも手伝わせて。
お願い、あとで怖いから」
うむ、一色会長、成長したな~。
なんか違う方向に。
「はい、雪ノ下さん。
紙コップしかなくて、熱いかもしれないので、
気を付けてください」
「ありがとう、三ヶ木さん」
”ガタン”
えっ、一色、なに立ち上がって、
いや生徒会全員、なに青ざめてるの!
「はい、由比ヶ浜さん」
「ありがとう、美佳っち」
「雪ノ下さん、由比ヶ浜さん。
紅茶の淹れかたね、教えてもらった通り練習したつもり
なんだけど、全然美味しくできなくて。
わたし、才能ないのかな。
その~、インスタントでごめんね」
「全然平気だよ。
美佳っち、ありがと」
「そう、それじゃ放課後、時間があるときに部室に来なさい。
もう一回、教えてあげるわ」
「うん、ありがとう雪ノ下さん。
比企谷君、・・・これ飲めば」
「お、おう。 なんか俺だけ扱いが?」
なに、俺なんかしたっけ?
あ、そうか、コラム書き上げるの遅かったからな。
こいつ、印刷所で待機してたって由比ヶ浜が言ってたな。
あとで、謝っておくか。
・・・・・ ん、まてよ。
この色、この香り。
”ゴクゴク”
あちぃ。
けど、うまっ!
まさにこれはマ、マッ缶ではないか。
み、三ヶ木、これって。
”ニコ”
えっ、なにその笑顔、それとそれVサイン?
よし俺も勝利のVサインと、特別に親愛をこめて
”ニコ”
「う~」
おい、吐くな、もどすな、・・・・くっそ。
「それでは打ち合わせを始めますね。
三ヶ木先輩、説明をお願いします」
「はい、それではお手元の資料に沿って・・・・」
・
・
・
「ということで、日時は2月10日(金)ということで、
場所は、調理室ということでよろしいでしょうか?」
「三ヶ木さん、調理室のほうは大丈夫だったのかしら?」
「はい、お昼休みに家庭科の広川先生の了解いただきました。
・・・・・・条件付きでしたけど」
「そう、さすがね。
それじゃあ、あとはどんなチョコをつくるかだけど」
「一応、雑誌とか切り抜きとかは準備したのですが。
それによって予算とかも変わりますし」
「そうね。
あと、参加者のレベルも考慮する必要があるわね」
「そうですね。 由比ヶ浜先輩でも大丈夫なような~
そこは、生徒会のほうでもう一度、チョコの種類を絞らせて
もらいますね」
「いろはちゃん、ひど。
ゆきのんも、うなずかない!」
「あの~、ポスターとか告知の関係がありますので、
なるべく早く決めたいのですが」
「美佳っち、告知って?」
「うん、生徒会のイベントですから、全生徒にお知らせする義務が
ありますので」
「えっ、でも告知すると参加希望者がいっぱいになるかも
しれないじゃないですか~」
「ゆきのん、そうなると隼人君は来てくれるかな」
「葉山君の性格からすると来ない可能性が高いわね。
誰かのを食べて、誰かのは食べないなんて彼できないから」
「それじゃ、イベントやる意味ないじゃないですか~」
「隼人君が出されたチョコ、全部食べるしかないよね。
でも、やっぱちょっと無理だよね」
「三ヶ木先輩、告知はやめません?
それかわかりにくいところに、そ~と貼っておくとか」
「会長、生徒会の活動ですから絶対無理です。
会長も”開かれた生徒会”っていったじゃないですか」
「むぅ、三ヶ木先輩、強情!
いいじゃやないですか、そんなにこだわらなくたって!」
「これは奉仕部でなく、生徒会の主催のイベントです。
生徒会の活動である以上、一部の生徒のためだけに
活動はできません!」
「むっか~!
いっ、一部であっても生徒のために活動することは、
生徒会として大事なことじゃないですか!」
「それが、全生徒のためになるのなら。
でも、今回はそう思えません!
会長は一部の生徒に関わり過ぎです!」
「な、なんですと!」
「おいおい、会長も三ヶ木さんもムキになんなって。
なんかいい方法ないかな、なぁ比企谷」
おい本牧、なんでそこで俺に振る。
はぁ、仕方ね~な。マッ缶もらってっし。
あんま、こじれると生徒会がな。
「それじゃ、なんだ、先着順ってどうだ。
三ヶ木の言う通り仮にも生徒会イベントだ。
やはり告知はするべきだろ。
それでも、葉山を来させるには先着順にして
人数絞るしかねんじゃないの?」
「そうね。
少人数、それなら大丈夫かしら。
それに人数が決まってれば予算も立てやすいわね」
「まあな。
それにどっちにしろ、葉山の周りには三浦やお前がいるんだろ。
こえ~からだれも近寄らねって」
あーしさん、マジこえ~から。
それとお前もな、一色。
「ひどっ!
むぅ、仕方ないですね。
それでいきましょ、なるべく少人数に絞って」
「三ヶ木はそれでいいか?」
「はい、告知さえするのであれば。
早速、ポスターの準備しますね」
「おう、ただしなんだ。
何でもかんでも生徒会にばっかり押し付けては申し訳ない。
もともと、この件は奉仕部への依頼だ。
受け付けは奉仕部でやる。
いいな、三ヶ木」
そうだ。 受け付けは奉仕部でやる。
三浦、海老名、川崎、それに由比ヶ浜。
由比ヶ浜は奉仕部だが、少しでも他の参加人数を減らすため
名簿に入れる。
それと戸塚。ぜひ戸塚。絶対戸塚。
なんなら、参加者全員が戸塚でいい。
こいつらは既に先着受付済みにして残りの人数を絞る。
なるべく葉山とは無関係そうなやつ優先だ。
まぁ、チケットの販売なんかでもよくあることだ。
ようやく電話がつながったと思ったらもう完売だったとか。
それはまだしも、受け付け開始から1分もたってないのに
すでに完売。
おい、1分で完売ってなんだよ。
受け付け開始の何時間も前から、スマホ片手に待機してたのに。
ま、まぁ、すんだことはいい。
俺は意外と心が広いのだ、多分。
今回はこの手で行く。
「ひ、比企谷君、もしかしてそれって」
気付いたか、三ヶ木。
だが、
「三ヶ木、受け付けは奉仕部でやる。
・・・すまん」
「・・・・・・」
「あ、それじゃそろそろいい時間だから、今日はこれで締めようか。
沙和・・・い、いや書記、議事録よろしくね」
「三ヶ木さん、この本と切り抜き資料を少しお借りしていいかしら?」
「へぇ、これ美佳っちのだったの。
ゆきのん、何でわかったの?」
「だって、本の裏にほら、”♡みかげ みか♡”って書いてあるでしょ」
「お前、小学生か。
しかも全部ひらがなって。
それにこのハートはなんだ」
「比企谷君、ほ、ほっといて。
・・・かわいいじゃん」
・
「書記ちゃんホワイトボード消していいか?」
「は~い、OKです」
”がやがや”
「あの、比企谷君、さっきはありがと。
ごめん、ついムキになっちゃって」
「おう、いやなんだ、誰にでも譲れないとこは
あるってことだな。
こっちこそすまん、お前気付いたんだろ。
ゆるせ」
「・・・・・・・・・・ゆるさない」
「え!」
「って冗談よ冗談。
それよりマッ缶なんともなかった? 四日前のだから。
でも、あんな甘いのよく飲めるね」
「俺の人生は苦いことばかりだからな。
これくらいの甘さがちょうどいい。
ん、四日前?」
「だって、生徒会室にコラムの様子見に行ったら由比ヶ浜さんと
いい感じで入り辛かったから。
ほら、邪魔すると悪いしね。
だからそのまま帰ったの。
っで、どこまでいったの? キスした?」
「いや、なんもないからね。
な~んも」
「ふ~ん、まぁ、そうしとく。
まぁ、わたし口軽いから泥船に乗ったつもりで安心して」
「いや、お前、それ安心できね~だろ。」
”三ヶ木 美佳”
ふっ、なんだろな。
こいつもやっぱり不器用なんだろう。
不器用でなんでも自分がって、一人で背負い込んじまう。
今日の資料だって、お前が全部準備したんだろ。
資料の説明を聞いてたらわかるって。
それにお前、目の下にクマ2匹も飼ってるし。
おれはこいつによく似たやつを知っている。
自分でなんでも背負い込んで、勝手に満足してるやつ。
周りにいてくれる人のことも考えず。
もっと、楽に生きる方法もあるのに。
でも、このままでは、いつかこいつは・・・・・
だから俺は、
「あ、あのな、三ヶ木。
お前な、 」
「なに、いちゃついてんですか?
早く鍵閉めたいんですけど!」
え、一色のほっぺ、いつもの二倍膨れてない?
いまにも割れそうなんだけど。
そんなに早く帰りたいの?
「さぁ帰りますよ先輩!
あっ、三ヶ木さん。
生徒会室の鍵、返却しておいてください!」
「お、おい。
一色、お前まださっきの 」
「いいよ、比企谷君。
ちょうどね、ちょっと寄りたいとこあったから。
それじゃ、会長、比企谷君、ご苦労様でした」
「お、おう。
じゃ、また明日な。
一色それじゃ 」
「ぷぃ!」
おい、一色そんなに引っ張るなって、袖が伸びちまう。
それに”ぷぃ”てお前、口で言うな。
ちょっとかわいいじゃねぇか。
「ぷぃ、ぷぃ!」
「先輩、何やってんですか。
それ、ちょ~キモイんですけど」
「・・・・・・」
自分の文才のなさに・・・・
今回こそはと思ったのですが、
気が付けば6000字越え。
自信ないですが、次回こそ
もう少し読み切りやすい事態にしたいと思います。
尚、バレンタイン編、全3話と思ってたのですが、
4話になってしまいそう。
オリヒロは、本当は会長が・・・・
次回、何とか関係修復したく、無い知恵絞ります。
※ごめんなさい。
料理教室の日、修正させてください。
2月14日は、こまっちゃんの受験&三人デート
ということは少なくとも前の日は平日。
ということで、2月11日(金)でなく、2月10日(金)
でお願いします。 すんません。