似て非なるもの 作:裏方さん
更新が大変遅くなりすみません。
今回より夏のおわり編です。
八幡とオリヒロの二人の関係の終わりと始まりは・・・・・
最後までご辛抱いただき、読んでいただけたらありがたいです。
では、よろしくお願いいたします。
”ガヤガヤ”
ん、なんか騒がしい。
なんだろう、何かあったのかなぁ~
「・・・・・くっす。」
「・・・・・くれ、頼む。」
あ、刈宿君と稲村君の声だ。
なに話してるんだろ?
あれ、おかしいな。
なんか頭のなかがぼんやりしてきた。
なんか・・・・・・
・
・
・
う、う~ん。
”ズキン”
頭痛い。
ん、ここどこだ?
どっかで見たような、なんか懐かしい。
「やっと起きた。 お寝坊さん。」
え、あれ、うそ、かあちゃん。
かあちゃん、かあちゃん、かあちゃんだ。
そっか、ここ引っ越す前の家なんだ。
え、でもなんで?
”かあちゃん。”
あれ、おかしい。 な、なんで声がでないの。
「う~ん。 かあちゃん、晩ご飯まだ~」
ち、違う。 そんなことじゃなくて。
ほら、他に言うことあるんだって。
会いたかったんだよ。
会っていっぱいお話したかったんだ。
だから、あ、あれ? なんか頭がぼわ~んって。
「ちょっと待ってね、美佳。」
「やだ~、お腹空いた。」
「あれあれ、美佳はもうすぐお姉ちゃんになるのに。 」
「だってお腹空いたんだもん。」
「はい、あ~ん」
「あ~ん。」
”パク”
「う~ん、美味しい。 美佳、チロロチョコ大好き♡」
「あ!」
「え、どうしたのかあちゃん。」
「いまね、赤ちゃん動いたの。」
「み、美佳もさわっていい?」
”さわさわ”
「お~い、お姉ちゃんだぞ。
早く生まれておいで。」
「あかちゃん、生まれたらいっぱい遊んであげてね、お姉ちゃん。」
”なでなで”
「うん。 へへ、かあちゃんいいにおい。」
”すやすや”
「あら、また寝ちゃった。 本当にお寝坊さん。」
・
・
・
「すみません。
よろしくお願いします。」
「遠慮しないの、お隣さんなんだから。」
「ありがとうございます。」
「ほら、美佳ちゃんおいで。
おばちゃん家で待ってようね。」
「う、うん。」
「そうか、いい子だな美佳ちゃん。
どうだ、本当におじちゃん家の子になるか?」
「う、ううううう、とうちゃん、美佳も行く。 うわぁ~ん。」
「あんた! もう、いらないこと言うから。」
「す、すまん。
美佳ちゃん冗談だよ。 ごめんね。
ほ、ほらおいで。 おやつあげるから。」
「いや、とうちゃんと行く。」
「美佳ちゃん、めぐりお姉ちゃんとプリキラ―ごっこしょう。」
「プリキラ―ごっこ?」
「うん、闇の力のしもべ達よ!」
「えっと、とっととお家に帰りなさい!」
「よし。 さ、美佳ちゃん、わたしのお部屋行って遊ぼ。
あ、変身セットあるから、貸してあげるね。」
「うん、めぐねぇちゃん。」
”ドタドタ、ドタドタ”
「ふ~、よかった。
さ、今のうち、早く病院行ってあげて。」
「すみません、お願いします。」
・
・
・
「ほぎゃ~、ほぎゃ~」
「う~、かわいくな~い。 なんかしわしわ。」
「はは、美佳の赤ちゃんの時もこうだったぞ。」
「ほんと?
あ、あかちゃん、美佳のこと見て笑ったよ。
お姉ちゃんってわかったのかな。」
「まだお目々は見えないけど、もしかしたらわかったのかもな。」
「ね、ね、とうちゃん、お名前決めた?」
「まだだよ。 これからお母さんとお話して決めるよ。
美佳も一緒に考えてくれるか?」
「あ、あのね、美佳考えてたの。
かあちゃんととうちゃんの名前をくっつけて、みきってどう?」
「みきか。 よし、お母さんにお話しようか?」
「うん。」
・
・
・
「かあちゃん、わたしがやる。」
「大丈夫?」
「うん、かあちゃんやってるのずっと見てたもん。
うんしょっと。
今、お姉ちゃんが綺麗にしてあげるね。」
”ふきふき”
「きゃっきゃっ」
「あら、美紀、気持ち良さそう。
美佳は上手ね。」
「えへへ。」
”ジャー”
「うわっ、きゃー
うわぁ~ん、美紀におしっこかけられた。」
・
・
・
う~ん、あれ? かあちゃんととうちゃんまだ起きてる。
なに話してるのかなぁ。
「やっぱり、わたし働きに出るわ。」
「そうか、すまないな。」
「うううん。 今まで我儘を聞いてくれてありがとう、あなた。」
「お前の夢だったろ、当たり前だ。」
「ありがとう。」
「だけど美紀はどうしょうかなぁ。」
「うん、なんとか保育所に迎えに行けるようなお仕事探してみる。」
”バッ”
「かあちゃん、わたしが美紀迎えに行く。」
「え、あ、美佳まだ起きてたの?」
「わたしが学校終わったら美紀迎えに行くね。」
「ありがとう、美佳。」
・
・
・
”タッタッタッ”
「はっはっはっ。」
ふ~、つ、着いた。
当番だったから、学校出るの遅くなっちゃった。
大丈夫かなぁ。
「す、すみませ~ん、美紀迎えに来ました。」
「え、あ、美佳ちゃん、おかえり。
美紀ちゃんはお二階のお遊戯ルームにいるわよ。」
「は~い。」
”トントントン”
よっと、え~と美紀どこかなぁ~
よかった。 まだいっぱい同じくらいの子がいる。
みんなDVD観てるんだ。
”ガラガラ”
「美紀~」
「あ、おねえちゃんだ。」
”ダー”
「おねえちゃん。」
”だき”
「美紀、ごめんね遅くなっちゃって。
さ、帰ろ。」
「うん。」
「先生、ありがとございました。」
「はい、気を付けてね。」
「「は~い。」」
”スタスタスタ”
「先生、子供達だけで帰してよろしかったんですか?」
「大丈夫よ、あの子達の家は、ほらあの郵便ポストのところよ。」
「あ、あそこ。 ご近所さんなんですね。」
「私が家に入るまで隠れてついていくから大丈夫。」
・
・
・
良かった、七夕の飾り、一緒に流してくれるって。
美紀もうれしそうだったし。
あれ、どうしたんだろ?
なんか元気がない?
「おねえちゃん、明日、晴れるかなぁ。」
「ん?」
「だって、雨降ると七夕さん達が会えないって先生言ってた。」
「大丈夫。 明日も晴れるよ、多分。」
「うん。」
「おねえちゃん、また七夕作りたい。」
「うん、また作ろうね。」
「明日作る。」
「いや、一年に一回だから。」
・
・
・
「美佳ちゃん、遊ぼ。」
「あ、ごめんね、今から妹迎えに行かないといけないから。」
「美佳ちゃんって、いつも遊べないんだね。」
「美佳ちゃん感じ悪い。 行こう。」
「うん。」
あ、・・・・・だって。
わたしも遊びたいなぁ。
・
”とぼとぼ”
「おねえちゃん! 」
「あ、美紀。
保育所から出てきたらだめじゃない。」
「だって、おねえちゃん、来ないんだもん。」
「ごめんね。 さ、保育所もどろ。」
”ぐい”
「ん? どうしたの美紀?」
「足痛い。」
「え、あ、美紀、裸足じゃん。 なにやってんの馬鹿!」
「だって、おねえちゃんが、おねえちゃんが・・・うわぁ~ん。」
”なでなで”
「ごめんごめん。 ほら、もう泣かない。
はい、おんぶしてあげる。」
「うん。」
「うんしょっと。」
ぐうぉ~、お、重い。
美紀のおデブちゃんめ。
また隠れてチョコ食べてたな。
「おねえちゃん。」
「ん?」
「美紀ね、おねえちゃん大好き。」
「お姉ちゃんもだよ。 今日ごめんね。」
・
・
・
「お客さん乗りまちたか?」
「は~い。」
「出発しま~す。」
「うん。 出発しんこ~なすの・・・・なんだったっけ?」
「プシュー、ガタンガタン、ガタンゴトン。」
「あ、美佳ちゃんだ。」
「美佳ちゃん、遊ぼう。」
「あ、で、でも・・・」
”チラ”
「ごめん、遊べないの。」
「あ~やっぱりだ。 前も遊ばないって言ってた。」
「ね、もうあっち行こう。」
「「うん。」」
「ね、なにして遊ぶ。」
”きゃ、きゃ”
・・・・・だ、だって。
”ぎゅ”
「おねえちゃん。」
「あ、ごめんごめん。
さ、出発しよ。」
「うん。」
「ちょっと待って!」
「え?」
”タッタッタッ”
「ふぅ~、間に合った。 私も電車乗せてね。」
「めぐねえちゃん。」
「あっ、おっきいおねえちゃんだ。」
「ね、乗せてもらってもいい?」
「「うん。」」
”ごそごそ”
「あ~よかった。 はいこれ電車代ね。」
「あ、チロロチョコだ。」
「ありがと。おっきいおねえちゃん。」
”パク”
”パク”
「「美味しい!」」
「よし、美佳、美紀ちゃん、お家に向かって出発だ、いくぞ!」
「「おー」」
・
・
・
「美佳! 何で今日美紀を迎えに行かなかったの!
先生から電話あったのよ。」
「だ、だって友達が。」
「だめじゃない。 美紀、お母さんが行くまでずっと保育所で待ってたのよ。」
「・・・・・」
「美佳!」
「わたしも、友達と遊びたかったんだもん!
かあちゃんのバカ。」
”ダ―”
「美佳。」
・
かあちゃんのバカ。
いつも美紀、美紀って。
きっとわたしより美紀のほうが大事なんだ。
絶対そうだ。
だって美紀が生まれてから、わたしだけ一緒にお布団に入れてくれないもん。
かあちゃんなんて嫌いだ。
・
・
・
「なんで、何で来てくれなかったのさ、かあちゃん!」
「ごめんね、美紀がお熱出しちゃって。」
「だって、前も授業参観来てくれなかったじゃん。
折角頑張って作文書いたのに。
きょ、今日だっていっぱい予習したのに。
先生の質問、全部わかったのに。」
「前はお仕事休めなくなっちゃたの。
わがまま言わないの。」
「もういい! かあちゃんなんて大嫌い。」
”ダ―”
「美佳、待って。」
・
・
・
”スタスタスタ”
ふんだ、もうかあちゃんとなんか口聞いてやらないんだ。
絶対、許さないんだからね。
も、もう怒ったんだから。
ぷんぷん。
「美佳、またお母さんとケンカしたの?」
「あっ、・・・・・」
「全く仕方ないな。」
「だ、だってめぐねぇちゃん、かあちゃんが。」
「あのね、河原の近くでお花いっぱい咲いてるとこ見つけたんだ。
明日ね、友達とお花摘みに行くんだけど美佳も来る?」
「うん、行く。」
「じゃあ、公園に集合ね。
明日、母の日でしょう。
お花、お母さんにプレゼントしてちゃんと謝りなさい。
わかった美佳。」
「う、うん。」
・
・
・
”ソ~”
ふ~、やっと美紀から離れられた。
いっつもくっついてくるんだもん。
えっと、見つからないように公園行こっと。
”ガチャ”
「おう、美佳お出かけか?」
「あ、とうちゃん、し~」
”ドタドタ”
「おねえちゃん、どこ行くの? 美紀も行く。」
「だめ、今日は連れて行かないの。」
”ダー”
ふ~、河原って結構遠いからね。
美紀のことだから絶対途中で『疲れた~』っていうに決まってる。
それに今日はいっぱいお花摘んで、かあちゃんにあげるんだ。
かあちゃん、喜んでくれるかなぁ。
お花いっぱいプレゼントして、そんでね、そんで・・・・・
かあちゃんにごめんなさいって謝りたい。
だから今日は美紀連れていかない。
あ、急がないと。
めぐねえちゃん、待ってるかも。
”スタスタスタ”
あ、やば、やっぱり待ってた。
まずい、急がないと。
えっと、
”キョロキョロ”
よし大丈夫だね、それー
”ダ―”
セーフ。
へへ、だって横断歩道遠いんだもん。
「めぐ 」
「おねえちゃん。」
”ギ~コ、ギ~コ”
げ、美紀。
自転車乗ってきたの。
補助輪ついててもあんまりうまく乗れないくせに。
「来んな! 今日は遊ばないの!」
「やだ、おねえちゃんと一緒に行く。」
「ぜったい来ちゃダメ!」
「あっ」
”ガタン”
「うわ~ん、痛いよ~」
そんなとこで泣いてないで
車来たら危ないじゃん。
「おねえちゃん、痛いよ~」
「だから車来たらって危ないから、早く立ちなさいって。
も~、しようがない。」
”ブー”
「あっ、美紀危ない。」
”とん”
「きゃ!」
あいたたた、へ? かあちゃん。
「そこにいて!」
”ダー”
「あっ、かあちゃんだ。 お~い、かあちゃん。」
「美紀!、早く立って。」
”ドン!!”
「い、いやー! かあちゃん!、美紀!」
・
・
・
うううううう。
いやだ、こんなの思い出したくなかったよ。
美紀のバカ!
だからついてきちゃダメっていったじゃん。
なんで言うこと聞かないの。
だからだから。
違う、違うの。
ごめん、ごめんなさい、かあちゃん、美紀。
わたしが、わたしが意地悪したから。
最初から美紀も一緒に連れて行ってたら。
うわ~ん、ごめんなさい。
『おねえちゃん。』
「み、美紀?」
『何で泣いてんだ、おねえちゃん。』
「だ、だって美紀が、かあちゃんが。」
『おねえちゃん、美紀はおねえちゃん大好きだよ。』
”ぎゅ”
『おねえちゃん。』
「美紀。」
『二人ともいい子ね。』
”なでなで”
「か、かあちゃん。
ごめんなさい、ごめんなさい。 美佳が意地悪したから。」
『美佳は、わたしにお花をプレゼントしてくれようと思ったのよね。』
「う、うん。 かあちゃんと仲直りしたかったの。
でも、どうして? 秘密にしてたのに。」
『めぐりちゃんが教えてくれたの。
前の日にね、こっそりお家に来て仲直りしてくださいって。』
「かあちゃん、嫌いって言ってごめんなさい。
ほんとは、ほんとは大好き。
ねぇ、美佳のこと嫌いになってない?」
”ぎゅ”
『美佳も美紀もとってもいい子よ。 お母さん、二人とも大好き。』
「かあちゃん。」
『美佳、もう自分を責めるのはやめなさい。
美佳は悪くないの。
美佳はやさしい子ってお母さん知ってる。
それにね、美佳は今まで一生懸命、お母さんの代わりしてくれたでしょ。
お母さん、ちゃんと見てたのよ。
いっぱいいっぱい感謝してるの。
ありがとう、美佳。』
”なでなで”
「で、でもわたし、わたしが意地悪したから。」
『美佳はお母さんことを思ってくれて。
美紀は大好きなおねえちゃんと一緒にいたくて。
それでああなったの。
美佳も美紀も悪くない、みんないい子なの。
だから、もう自分を責めないの。
これからはもっともっと自分を大切にしなさい。
自分のために、自分のやりたいことを頑張りなさい。
お母さんも美紀も、美佳が幸せになってくれるのが一番うれしいの。』
「かあちゃん。
あ、かあちゃん、かあちゃんだんだん薄くなってる。
あ、美紀も薄くなってる。」
『もう時間なのね。
ごめんね美佳。
いつまでもこうやっていたいけど、もう戻らないといけないの。』
「いやだ、美佳も行く。
美佳も連れてって。
もっともっといっぱいお話したいの。
一緒にいたいの。
もう寂しいのやだよ。」
『美佳、美佳には美佳のことをとっても大事に思ってくれてる人がいるでしょ。』
「え?」
『ほらおねえちゃん、ずっと聞こえているよ。』
「・・かげ、 三ヶ木戻って来いよ。
何してんだ。 さっさと目開けろよ。」
え、この声って、ひ、比企谷君。
比企谷君の声が聞こえてるの?
『あんね、おねえちゃんがこっちに来てからずっと呼んでるよ。』
「三ヶ木、何やってんだよ。
俺、お前に謝らないといけないんだ。
さっさと目を開けろよ。」
「え、謝る?」
「俺、お前が大切な人だってことに気付いてたんだ。
友達としてじゃない。
でも、俺にはお前を傷つける勇気がなくて。
大切に想うってことは、お前を傷つけることを覚悟するってことだろ。
俺にはお前を傷つけて平気でいることなんてできないんだ。
もう、林間学校の時のようなのは嫌なんだ。
俺は、俺は俺の所為でお前が傷つく姿を見たくない。
だからお前と付き合わないって。
お前と付き合わなければ、そんなことにならなくて済むんじゃないかって。
だけど、だけど俺は、やっぱりお前のことが・・・・・。
ずっとお前に一緒にいてほしいんだ。
もっともっとお前と同じ時間を過ごしたいんだ。
だから目を開けてくれ。
俺に謝らせてくれ。 頼む。」
「・・・・・比企谷君。」
『おねえちゃん、良かったね。』
「ば、ばっか。 そういうことはちゃんとわたしの目を見て言えってんだ。
そしたらわたし、きっと・・・・・・・・・・・・・・もう、このヘタレ。
ヘタレ、ヘタレ、ヘタレ、へタ・・・う、うううう、うわぁ~ん。」
「あ、それと露天風呂な、あれほんとは全部見えちゃったんだ。
だって仕方ないだろう、お前、俺の目の前で体洗うから。」
「ん?」
「あ、それとバレンタインの準備の時、お前机から落ちたの助けるため抱きしめたろ。
あれやっぱり最後にお前のことギュって抱きしめた。
すまん、確信犯だ。
なんか柔らかくていい匂いがして気持ちよかったから、つい。」
「・・・おい。」
「それと、俺、陰でお前のことジミ子って呼んでた。
まぁ、実際地味なんだからいいだろ。
あ、生徒会の黒幕ってあれも名付け親は俺だ。
それと腹黒いとかもな。
い、一色も言ってるんだからな。
えっと、あとはお前見るたび、まぁなんだ、もう少し胸でかかったらなぁとか、
まぁ、由比ヶ浜みたいにとは言わないが。
それとそれと、お前、お尻でかいだろとか思ったりした。」
「ぐぐぐ、この野郎、言いたいこと言いやがって。」
『お、おねえちゃん、顔怖い。』
「さっきのわたしの気持ち返せ! ぜったいぶん殴ってやる。」
「それとあのな、これは絶対言わないでおこうと思ったんだが、
スケートしてる時のお前、本当に妖精のようだった。
まぁ、実際妖精なんて見たことないんだが。
すっかり見惚れちまった。
なぁ、もう一回スケート行かないか。いや、行ってくれ。
だから、頼むから目開けてくれ。」
「比企谷君。・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬鹿♡」
『美佳、もう戻ってあげなさい。』
「う、うん、かあちゃん。」
『お母さんも美紀も、ずっと美佳と一緒にいるの。
美佳の心の中に。
だから美佳は一人じゃない。』
「うん。」
『元気でね。
あと、あの人のことお願いね。』
「うん。」
『おねえちゃん、またね。』
「うん、待たね。 バイバイ。」
・
・
・
はっ、ここどこだ。
頭ん中がボ~としてて。
なんか体が重い。
瞼が重くて。
でも、なんだかだんだんハッキリしてきた。
「・・・・・すね。」
あ、舞ちゃんの声だ。
”がちゃ”
「それでは、あとよろしくです。」
あ、もう帰るの?
やっと瞼が開いて・・・・えっ!
はぁっ! な、なんで比企谷君の顔が目の前に?
な、なに、なんであんた目つぶってるの?
いや、近いから。 すごく近いから。
ほら息、息がかかってる。
ひ、比企谷君の鼻息が荒くて・・・こしょばい。
なに、なに、まだ近づいてくるの?
い、いや、くっつくって、ほら唇くっついちゃうって。
う、うそ、ほんとなの?
えー
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回、八幡への想いを告げさせる前に、オリヒロを過去からの束縛を解放したく
またしても事故にあわせてしまいました。
次話、八幡サイドです。
また読んでいただけたらありがたいです。