似て非なるもの 作:裏方さん
もうすっかり忘れられたかと。(自業自得っす)
すみません、今回から文実っと思ったんですが、気がついたときには
15000字を超えてて・・・・
まだ文実までいけてないです。
長々とまたしても読みにくいとは思いますが、我慢いただけたらと。
ではよろしくお願いいたします。
(なかなか文章力進歩しなくてすみません。)
「会長、それじゃ林間学校の時の写真でよろしいですね。」
「う~ん、商店街の時の写真も捨てがたいんですけど。
でもほら、わたし的にやっぱりこのちょっと左側からのほうが可愛く見えるじゃないですか~
ですからやっぱり林間学校の時の写真でお願いします。」
や、やっと決まった。
げぇ、もう九時なの。
朝ご飯食べてからだから、あれから一時間も悩んでたのかよ、たった一枚の写真に!
もう変更ないよね。
まったく、挨拶運動のポスターなんだかジャリっ娘の選挙ポスターなのかわからないじゃん。
それにさ、どっちの写真もそう変わらないし。
くそ~、どっちもかわいいなぁ~ジャリっ娘。
とくにこの髪をかきあげてるとこなんか、ぐふふふ。
は、いや、そんな趣味ないからね、あの~ちょっとしか。
それに比べてわたしの写真ってなんでこんなのしか・・・・・
え~い、わたしは写真写りが悪いんだ。
ふん、もういいや早く直しちゃおう。
”カチャカチャ”
でもさ、ほんと書記ちゃん記録とっておいてくれて大助かりだわ。
こんなにたくさんの写真撮っておいてくれたんだ。
ありがと、書記ちゃん。
”カチッ”
「えっと写真貼り替えましたけど、その他は修正無しでよろしかったですね?」
「そうですね、まぁこんなもんでしょう。」
こ、こんなもんだと。
ちくしょ~
このポスター、て、徹夜して作ったというのに。
徹夜はお肌の敵なんだからね。
あっ、ほら目の下にクマいるし、二頭も。
ふぅ~
まったく、これというのもあんたが急に挨拶運動するっていうからだからね。
「そ、それではこれでいきますね。
早速、ホームページにアップしておきます。
あ、それと明日の朝、学校の掲示板に貼りだしておきますね。」
「はい、よろしくです。
あっ、美佳先輩。」
「え? あ、はい。」
な、なに? もしかしてまた修正?
たは~写真選ぶだけで一時間もかかったのに。
今度は何?
「いつもありがとうございます。
でも、あまりお身体無理したらだめですよ。」
「え、あ、あ、その、ほ、ほら、し、仕事だから。」
う、うそ、あのジャリっ娘がこんなやさしい言葉を。
うううう、成長したんだ。
お姉さん嬉しい、素直に嬉しいよ。
頑張ってよかった。
「もう若くないんですからね。
では明日はよろしくです、えへ♡」
「は、はい、会長。
また明日です。」
・・・・・ん? お、おい一ヵ月しか変わらないだろ!
なんだ若くないって。
くそー、気を許したわたしが馬鹿だった。
はぁ~、さっさとポスター終わらせちゃおうっと。
あと幟のほうも直しておかないとね。
あ、そうそう、その前に電話しておかなくちゃ。
い、忙しい。
え~と、電話出てくれるかなぁ。
”カシャ、カシャ”
う~、ね、眠いけど、お仕事だからお仕事。
わたしゃ、社畜の鑑だね。
「あ、もしもし、三ヶ木だけど今電話大丈夫?」
・
・
・
”セッセ、セッセ”
できた、これでよしっと。
どれどれ、しっかり縫えたかな。
”ビシビシ”
うん、いい出来。
これでちょっとやそっとの風が吹いても大丈夫だ。
ね、ねぇ、知ってる?
この幟の帯のことチチっていうんだよ、チチって。
左側にある場合が左チチ、右側にある場合が右チチなんだって。
きゃ~なんかやらしい、チチだってチチ。
・・・・・な、誰と話してんだわたし。
でもさ、この挨拶運動強化月間の幟、倉庫にあったのは知ってたけど
そんなに汚れてなくてよかった。
挨拶運動って前の生徒会の時はやらなかったからちょっと楽しみ。
明日、天気どうかなぁ~。
折角準備したんだし、晴れるといいなぁ~
「ふぁ~あ。」
ねむ、めっちゃ眠い、もう限界っす。
プリント集、ちょっとひと眠りしてからにしよ。
おやすみ、イレギュラーヘッド様。
”ちゅっ”
へへ、幸せ。
”ピンポ~ン”
・・・・・やだ。
”ピンポ~ン”
も、もう誰だよ、ちょっと眠らせて。
”ピンポ~ン”
く、くっそ!
”ガバッ”
ねむ、眠いよ~
”ピンポ~ン、ピンポ~ン”
はいはい、いま行きます、行きますよ~
”ビンボ~ン”
おい、貧乏ってなんだ貧乏って・・・・・んなわけないか。
”ガチャ
「よう。」
「あ!」
”バタン!”
「え、お、おい?」
「し、新聞なんかいらない。」
「いや、お前いましっかり目が合っただろう。」
な、なんで比企谷君が?
やば、髪ぼさぼさだし目の下のクマ見られちゃったかなぁ。
何でいきなり来るの、もう!
「な、何の用なのさ。
連絡もしないでいきなり女子の家に来ないでよ。
い、いろいろ準備あるんだからね。」
「いや朝から何度も電話したんだが、全然繋がらなかったんでな。
ほら昨日、お前なんか相談したいことあるって言ってたろ。
ちょっと心配で来てみたんだが。」
あ、ずっとジャリっ娘と電話してたから。
心配してわざわざ来てくれたの?
えへ、えへへへ、仕方ない許してあげる。
うううん、違う。
ありがと。
「あ、あの! ちょっと待ってて、厳密に!」
「お、おう? いや厳密にって。」
”ドタバタ、ガタガタ、ゴトゴト・・・・・・ガラガラ、シャー”
はぁ、はぁ、と、とにかく今はこれでよしっと。
あと、変なもの出てないよね、とうちゃんの本とか。
”キョロキョロ”
よしok。
あっ、あとは目の下のクマ!
・・・・・・・・・・無理!
”ドタバタ”
「お、お待たせ。」
”ガチャ”
「はぁ、はぁ、はぁ、ど、どうぞ。
いらっしゃいませ。」
「お、おう。
すごく息切らしてるけど、大丈夫か。」
「だ、大丈夫だから、気にしないで。」
「んじゃ、失礼します。」
”スタスタ”
「それで相談ってなんだ?
へ、どこ行くんだ? ダイニングじゃ 」
”スー”
「はい、狭いけど。」
「お、おい、お前の部屋に入るのか?」
「なに、文句ある?」
「え、あ、いや、しかしお前の部屋パ、パンツほし・・・てないか。
ま、まぁな、ダイニングにいたらお父さんも気を遣うだろうからな。」
「ん? とうちゃん今日いないよ。
・・・・・今日もね、休日出勤だって会社に・・・会社に行ったよ。」
「そうか休日出勤か忙しいんだな・・・・・って、おい! この前も言っただろ、
お前一人の時には男を簡単に家に入れるなって。」
「おい! この前も言っただろう、わたし一人の時に家に上げるのは
比企谷君だけだって。」
「あ、い、いや、その、お前、俺も一応男だからな、健全な男子。
そのもう少し警戒というか、」
「だからなに? ヘタレのくせして。」
「な、お、お前、ヘタレって。」
「なによ、なんなら病院の時みたいに、ハ、ハグしてみる?」
「え、あ、あの、そ、それは 」
「ほれほれ。」
”ぐぃ”
今日はちゃんとブラしてるからね。
さぁ、ド~ンと来なさいド~ンと。
この豊満なチチに、ほれこのチチに。
やばい、なんかチチが頭にしみこんで。
「い、いやヘタレで、ヘタレで結構です。」
「チッ!」
「いや、お前、チッってなんだチッって。」
「まぁいいや。
そこのクッションに座ってて、いま飲み物持ってくるね。」
「おう、お構いなく。」
”スー”
あ、ちょっと待てよ。
飲み物用意している間に部屋物色されないようにしないと。
まぁ、比企谷君のように本棚に何も隠してないけどね。
あのエッチ本はえぐかった、このロリコンめ。
「あ、言っておくけど、今座ったそのクッションから1μm、うううん1nmでも離れたら、
そくぶっ殺すからね!」
「お前、目マジじゃねえか。 わ、わかった離れない。」
「よろしい。」
”スタスタスタ”
えっと何か飲み物飲み物っと。
あ、たしか十万石饅頭もあったよね、とうちゃんの。
頂いちゃおうっと。
”キョロキョロ”
「この前この部屋入った時はパンツだらけでよく見てなかったが、いや実際にパンツしか
見てなかったんだが。
ふぅ、ポスターとかフィギュアとかイレギュラーヘッドだらけだなこの部屋。
あいつどんだけイレギュラーヘッド好きなんだ。
どこがいいんだ、あんな目したやつ。
・・・・・・いや、まぁなんだ。
うん? お、おおっ、あれは激レアのイベント限定下敷き。」
”ズズ、ズズ”
「ふふふ、甘いぞ三ヶ木!
お前、クッションを動かしてはいけないとは言ってないからな。
よっと、おー間違いない限定版だ。
ん、なんだこのノート?
三ヶ木闘病日記?」
”ス―”
「お待たせ。
へへ、十万石饅頭たべ・・・・お、お、おい、な、何見てんだお前!!」
”ダッ”
「え?」
「返せ、馬鹿者!」
”バッ”
はぁはぁはぁ、うそこれ読まれたの?
よりによって比企谷君に。
はっ、そうだ机の上に出しっぱなしになってたから。
でもなんで気が付かなかったんだ、さっき見回した時に。
”カァ~”
いや~はずかしい~。
もうわたし生きていけない。
だってあんなことやこんなこと、とっても口に出して言えないことがいっぱい書いてあんだよ。
ぐぞ~
「貴様、読んだのか!」
「は?」
「こ、これ読んだのかって言ってんだ!」
「い、いや、よ、読んでないぞ、表紙を見ただけだ。
そ、それにほらクッションからは1nmも離れて 」
「ゆるさん、抹殺のラストブリット!」
”ボゴォ”
「ぐうぉ~
い、いやだから読んでないって。」
「ほんと? ねぇ、ほんと読んでない?」
「お、おう。
なぁ、闘病日記って、お前やっぱりまだどこか身体悪いのか?」
え? あ、読んでない。
良かった~、読まれてないんだ。
あっぶなかった、もう少し遅かったら。
ほんと読まれてたら、わたしもう無理だから。
もう一生、比企谷君の顔を見れないから。
「・・・・・実は不治の病なんだ。」
「お、おいマジか、どこだ、どこが悪いんだ。」
「性格。」
「・・・・・すまん、手遅れだ。」
「うっさい。
ありがと、でもほんとどこも悪くないよ。
あとは骨が完全にくっつくのを待つだけ。
これは入院してた時に気晴らしに書いていただけだから。」
「そ、そうか。」
「それよりアイスコーヒーでよかった?」
「おう、サンキュ。 あ、シロップ貰えるか?」
・
え、うそ、それ飲むの?
いや違った、それ飲めるの。
どれだけシロップ入れたんだ。
それってもうアイスコーヒーじゃないシロップじゃん。
”ゴクゴク”
「ふぅ~、うま。」
・・・・・あ、あのさ。
比企谷君、気をつけないとほんと依存症になっちゃうんじゃない。
「えっと、比企谷君。」
「あっ、すまん。 ついあまりにも美味しかったんでな。
で、相談って何だったんだ?」
あ、まぁいいか。
今度、別の日に改めて注意してあげよう。
それよりわたし謝らなくちゃ。
”ペコ”
「どうした? なにいきなり頭下げてんだ?」
「昨日は電話切っちゃってごめんなさい。
なんだかわからないんだけど、気が付いたら電話切っちゃってた。
ほんとごめんなさい。」
「あ、いや、俺がお前に言っておけばよかったんだ。
あのな、一昨日、部活で試験の話になってな。
ほら、もう少しで模試あるだろう、マーク模試。
それで急に勉強会することになっちまったんだ。」
「勉強会? でも比企谷君の家で?」
「ああ、雪ノ下か由比ヶ浜の家、それか俺の家の三択だからな。」
「そ、そう。」
図書館とかの選択は無いのね。
まぁ確かにその三択じゃ比企谷君の家になるよね。
でもいいなぁ。
わたしも一緒に勉強したかったなぁ。
「だから、決して二人っきりとかじゃなかったからな。
小町も入れて四人だ。」
あは、小町ちゃんもいたんだ。
何かいろいろ企んでたんじゃない。
なんかまた嫁度チェックとか言って。
うん、後でいろいろ聞いてみようっと。
「それでな、遅くなったんで小町が晩ご飯でもってなってな。
その後、みんなで晩ご飯つくってたんだ。
まぁなんだ、お前にも知らせておくべきだった。
すまん。」
「あ、わたしも。
わたしも昨日ね、あのさ稲村君と進学塾の体験入学に行ってきたの。
ごめんなさい。
だけど、三人だったから。
ちゃんと舞ちゃんついてきてたから。」
「体験入学? ああ、この前進学することにしたって言ってたもんな。
それで志望校決めたのか?」
「うん。 奨学金とかいろいろ調べてくれてありがとね。
わたし頑張る。」
「そっか。 それで相談ってなんだ。」
「あのね、とうちゃ・・・・・・うううん、あのさ文実のことなんだけど、
ちょっと考えてることがあって。」
・
・
・
「そうか、だがそれだと一つ課題がある。
まぁお前のことだ、わかっているとは思うが。」
「まぁね、課題は実行委員長が2年生。」
「そうだ。
部長連中は全員3年だろうから、3年の連中を2年が仕切れるか?
今までのように文実全員がいる場ならまだしも、部長だけなら3年同士結託する可能性がある。
結託とまではいかないまでも協調することは十分考えられる。
まあどんな奴らが部長になるかはわからんが、ヘタすると部長連中が好き勝手する
可能性があるぞ。」
「う、うん。 そこは気にはしてたんだ。」
「3年生を平気でこき使えそうな奴って一色以外にだれか・・・・・・・あ!」
「え、こき使えるやつ?・・・・・・あ!」
「もしあいつが委員長になったら。
しかも組織上、生徒会は委員長直轄の下部組織だ。
お前、こき使われるぞ。」
「げ、いや、やめて。」
「ま、まぁ、あいつ文実、しかも委員長なんてやりそうにないから大丈夫だろうけど。
兎に角、去年以上に生徒会のフォローが重要だな。
まぁ、頑張れ。」
「あ、うん。 ありがと。
あ、あのね、比企谷君は文実やらない?」
「断る! なにがあっても絶対に断る。」
「いや、そんなに力まなくても。」
そっか。
そうだよね。
去年あんなことあったからもう懲り懲りだよね。
はぁ~、馬鹿なこと聞いた。
でも一緒にやりたかったなぁ。
「まぁなんだ、外からしかできない協力っていうのも必要だろ。
なんかあったら連絡しろ。
必ず俺が助けてやる。」
”キュン”
ひ、比企谷君。
卑怯者!また惚れちゃうじゃん。
あかん、心臓がバクバクしてきた。
こ、この女たらし。
でもね、へへ、うれしい。
「ありがと。」
「おう、任せとけ。
土下座は俺の百八の特技の一つだ。」
「はぁ?」
な、なに、任せろって土下座のことかよ。
おい、わたしのときめき返せ! すぐ返せ、今すぐ利子付けて返せ!
はぁ~、まったく。
あのね、比企谷君に土下座なんてさせるわけないじゃん。
絶対させない。
それぐらいなら、
「ふふん、土下座ならわたしの十八番だ。
比企谷君のは百八の特技のうちのたかが一つ。
わたしのは十八番。
わたしの勝ちだね。」
「はぁ? なに言ってんだ。
俺の土下座はそんじょそこらの土下座とはわけが違う。
みろ、この完璧な土下座を。
申し訳ない!」
”ペタッ”
「ふふふふふ、違うね、まだまだだね。」
「はぁ? 何が違うって言うんだ。」
「いいかね比企谷君。
ほんとの土下座は額を床に着けてはいけないのだよ。
みよ、これが正式な土下座の姿勢だ!
申し訳ございません!」
”サッ”
「額の位置は床から約1cm。
この位置で固定するのだよ。 わっはははは~」
「う、うそ。 ま、負けた俺の土下座が。」
「「・・・・・・」」
「くくくく。」
「あははは、何やってんだわたし達。」
「まったくだ。」
「ありがとね比企谷君。
わたし頑張るね。」
「おう。 でもあんまり無理すんな。」
「うん。」
”ぐるるるる~”
「あっ、ごめん。」
いや~恥ずかしい。
何でこんな時にお腹の音が。
しかも特大の音で。
た、確かにお腹すいたけど、わたしの馬鹿。
「おっ、もうお昼すぎてんじゃねえか。
俺そろそろ帰るわ。」
「あのさ、よかったらお昼食べていかない?
今日何もないから大したもの出せないけど。」
「あ、いや悪いから。」
「あのね、そんでね、もし時間あったら・・・時間あったらでいいんだけど、
勉強見てもらってもいい?」
「勉強?」
”バサッ”
「このプリント集、明日までにやっていかないといけないから。」
「・・・・・現国か。
わかった、やってやるからプリントかしてみろ。」
「あ、違う。 自分でやる。
これぐらい自分でやらないと進学するなんて言えない。
あ、あのね、わからないところとか教えてくれる?」
「そっか、わかった。」
「あ、ありがと。
お昼ご飯、すぐ作るから待っててね。」
・
”トントントン”
へへへ、やった。
比企谷君と勉強会だ。
うううん、それよりお昼からも一緒にいられるのがほんとうれしい。
えへへ、は、だめだ、自然とニヤついちゃう。
”ジ―”
え、な、なに?
なんかうしろからすごく視線感じるんだけど。
まさか。
”くる”
げ、いつの間にダイニングに?
わたしの部屋にいたんじゃないの。
しかもじっと見つめてるし。
「あ、あのさ、何か用?」
「いや、お前エプロン姿、本当に似合うんだよなって思ってな。」
「は、な、なに言ってんだ馬鹿。
エプロン姿って・・・・・・・・
えっと、よしわかった。
あのね、ちょっと待って。」
”ぬぎぬぎ”
「お、おい、お前何する気だ。」
「え? 裸エプロンしてほしかったんじゃ無かったの?」
「ち、違う! そのままでいいから。
やめろ、いいから脱ぐんじゃない。」
「へへへ、冗談、冗談だよ。
ほんとにするわけないじゃん。
もうちょっと待っててね。」
「いや、お前、いま俺が止めなかったらどうする気だったんだ。」
「その時はその時。
わたし結構お尻自信あるから。」
「いや、お前・・・・・」
・
・
・
「うまっ!
この胡麻ダレ、鶏肉にすごくあうんだな。」
「鶏のもも肉余ってたから使ってみたの。
でもごめんね、冷やし中華しかなくて。」
「いや、満足だ。
なぁ、この胡麻ダレ自分で作ったのか?」
「うん、美佳特製ゴマダレ、略して美佳ダレ。」
わたし的に冷やし中華は胡麻ダレかなぁって思ってさ、いろいろ作ってみたんだ。
それでたどり着いたのがこのレシピ。
これこそ一子相伝秘伝の味。
いま美佳をお求め頂ければもれなくついてくるよ、お得だよ。
「ご馳走様でした。」
「うん、お粗末様でした。」
「あ、洗い物俺やるから、お前プリント集始めろ。」
「え、ありがと。
じゃあ、お言葉に甘えてプリント集やってくるね。」
「おう」
・
”スー”
「三ヶ木、どんな感じだ?」
”すやすや”
「って、お、おい寝てるのか。
まったく何でこいつこんなに不用心なんだ。
マジ、俺も男なんだがな。」
「ぐへへ、比企谷君。」
「え?」
「むにゃ、そこはだめ。」
「お、おい!
ど、どんな夢みてんだ。」
”すやすや”
「はぁ~、まったくこいつは。
しかし暑いな~、扇風機だけではさすがにきつい。
ん、カーテンと窓閉め切ってるのか?
何で締め切ってるんだ。」
”シャー、ガラガラ”
「・・・・・えっと、今日、なんかの祭日だったけ。
なんか目の前に万国旗が。
いや~、白いのやらピンクのやら。
ぜ、絶景だ。
げ、この赤いのはあの時買ったやつ。」
「ん、ん~、あ、ごめん寝ちゃった。
昨日、ほとんど徹夜だったから。
・・・・・・・・・・・・・お、うぉい、何見てんだ!」
「あ、い、いや、ば、万国旗が。」
「馬鹿者、すぐ閉めろ!」
”ドグォ”
「こ、今回は正拳突きなのね、ぐふぇ。」
”シャー”
「馬鹿、何でカーテン開けるの。 もう!
急に来たから外に干したのに。 エッチ!」
「まさかそんなところに下着が干してあるとは。
いや、そんなことよりお前、普段からあの下着穿いているのか? ほらあの赤いやつ。」
「え、あの赤い下着?」
「そうだ、あのほとんど下着の役目果たしてないやつ。」
「・・・・・この前の木曜日の1回だけだよ。
普段穿けないよ、こんなパンツ。」
「木曜日? げ、お前こんなの穿いて俺の家来てたの?」
「だ、だって、なにがあるかわからないじゃん。
それにさ、これ買うときにこのスケスケ感がいいって言ったじゃん。」
「ば、ばっか、なにもあるはずないだろう。
夏休みの宿題片付けに来ただけだろうが。」
「だって。」
「だってじゃない、さ、さっさとプリントしろ。」
・
・
・
「で、できた。」
「おう、ご苦労さん、どれ見せてみろ。」
「はい。 比企谷先生、よろしくお願いします。」
・
”カキカキ”
え、なんかいっぱい書き加えられてる。
そんなに間違ってるのかな。
「ど、どうでしょうか比企谷先生?」
「まぁ、入試まではまだ時間あるからな。
ほれ、ここら見直ししておけ。」
「げ、修正ばっかり。」
「お、もうこんな時間か。
じゃあ、今度こそ帰るわ。」
「あ、う、うん。
じゃあ、わたしも買い物に行くから駅まで一緒に行こ。」
「おう。」
・
・
・
”テクテクテク”
「それでな、基本的な流れは妖精と出会ってだな 」
ほんとプリキラーのことになるとよく話つきないね。
でもそんなに夢中で話してくれる比企谷君が好き。
う~ん、手握りたいな。
よ、よし折角だもん握っちゃえ。
それ!
”ソ~”
”サッ”
げ、かわされた。
もう一度、それ!
”ソ~”
”サッ”
く、くそ、またしても。
ムキ―、もう一度、それ。
”ソ~”
”サッ”
「お、おい、なぜ逃げる。」
「おい、なぜ握る。」
「いや、だって折角だから。」
「何が折角だ。 よく考えてみろ。
手をつないで買い物だなんて、そんなこっぱずかしいことできるか。
そんなことはリア充なやつらに任せておけ。」
いや比企谷君、まだ認めないの?
君はもう十分にリア充じゃん。
ゆきのんに結衣ちゃん、ジャリっ娘って。
い、一応、わたしもその~端っこに。
くそ、そ、そんなら、そっちがその気なら。
「あっ、結衣ちゃん。 やっはろー」
「え? 由比ヶ浜?」
”にぎ”
「へへ、比企谷君の手ゲット。」
「お前、離せ。」
「やだ。」
・
・
・
”テクテクテク”
比企谷君、観念したみたい。
さっきから顔真っ赤にして黙り込んでる。
ほれ、何で黙り込んでんだ、プリキラーはどうした。
な~んてね、今日はめっちゃいい日だなぁ。
「あのね、比企谷君。 今日はありがと。」
「おう。
・・・・・なぁお前、塾とか行く気はないのか?
ほら体験行ったとか言ってたろ。」
「うん、行かない。
まぁ、お金のこともあるけど、それより時間がさ。」
「時間? あ、そ、そっか。」
「へへ、大丈夫。
家事さっさと終わらせて、もっと頑張って勉強するから。
あ、それでね、また勉強教えてもらってもいい?」
「ん、あ、ああ。 文系ならな。」
「うん♡ へへ、ルンルンルルルルン♬」
”ぐぃ”
「へ?」
「馬鹿、ほら信号見ろ、赤だぞ赤!
また事故に遭いたいのか。」
あっぶなかった、
つい嬉しくて周り見てなかった。
反省反省っと。
「ご、ごめんなさい。」
「まったくお前は・・・・・・あっ。」
「だって。」
「み、三ヶ木、先に買い物行くぞ買い物。
一緒に行ってやる。
ほれ行くぞ。」
「あ、い、いいよ。 遅くなるといけないから先に駅まで 」
「いいから来いって。」
”ぐぃ”
「あ、違う、買い物はこっち、駅の左側。 こっち反対だよ。」
”ぐぃ”
「お、いや、そっちは。」
「あ!」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・み、三ヶ木。」
「とうちゃん、また今日もあの人と。」
「今日も? お前あの女の人知ってるのか?」
「・・・うん。 昨日もとうちゃんあの人と。
でもわたしには休日出勤って言ったのに。
また嘘だったの?
ひどい! と、とう 」
”ぎゅ”
「まて三ヶ木。」
「やだ。」
「いいから待てって。 ちょっとこっち来い。
あ、ほらあそこの喫茶店入るぞ。」
・
・
・
「そっか、昨日もお父さんあの人に会ってたのか。」
「・・・・・」
なんでだよ、なんでだとうちゃん。
あの人に会うなら会うっていえばいいじゃん。
また嘘つかれたの。
わたしは嫌だ、こんなの。
「な、なぁ三ヶ木。
もうお母さん亡くなられてから十年近くになるんだろ。
その間、お父さんずっと一人だったんだろ。
お父さんはお前のことを第一に思って、今までずっと一人でいたんだと思う。
でもな、お父さんにも幸せになる権利はあると思うぞ。
お前もお父さんのことが好きだったら、あの女の人とそのなんだ、そういった関係になっても
許してやったらどうだ。
それにお前、いつまでもずっとお父さんと一緒にいられるわけじゃないんだぞ。
いずれは 」
「んなことわかってるよ。
頭でわかってても、それでもなんか嫌なんだ!
じゃなに? 比企谷君もそうなの?
も、もしさ、将来わた・・・・・誰かと結婚してもさ、それで奥さんがいなくなっちゃったら、
また平気で他の人と付き合うの?」
「いや、だけど残された人はずっと亡くなった人のことを思っていないといけないのか?
そんなの亡くなった人が望んでると思うのか。」
「・・・・わかってるよ。 平塚先生にも同じこと言われたもん。
わかってる、わかってる、わかってるけど、わたしはそんなの嫌。
わたしはずっとその人のこと思って生きてくもん。
その人との想い出を大事にしておばあちゃんになるもん。
比企谷君ならわかってくれると思ったのに。」
「三ヶ木、それは間違っている。
お前の勝手な思いでお父さんを縛るな。
いい加減、父離れしろ。」
”バンッ”
「乳離れ?
はん! わたしはなんでもちゃんと自分でやってきたつもりなんだけど。
家事だってちゃんと頑張って。
小学校の時なんかも相談したいこともいっぱいあったけど、
家に帰っても誰もいないから自分で。
できるならわたしも甘えたかった。
いっぱいいっぱい甘えたかった。
ずっと我慢してきたのに。
それでも、それでもわたし乳離れできてないって言われるの?」
「え? あ、いや違う。」
「もういい! 比企谷君の馬鹿!!」
”ダッ”
「お、おい、三ヶ木。」
ーーーーーーーー
”ペタッ”
ふぅ~、これで最後の掲示板だっと。
いろいろあるけど、今は生徒会に集中。
文実、もうすぐだから。
『お早うございます♡』っか。
へへ、なにこのポスターの写真、やっぱりめっちゃかわいいよねジャリっ娘。
あ、もしかしてこのポスター、文化祭で販売すれば結構売れるかも。
そしたら生徒会の予算も・・・・・なに言ってんだか。
あ、やば! もうこんな時間だ。
急がないと。
”タッタッタッ”
・
「あ、来た来た。 美佳先輩、遅い、遅いです。」
「ごめんなさい。」
「美佳先輩、時間がないです。
ほら挨拶の練習しますよ。」
「え、練習?」
「みんなもう終わりました。
さ、早く挨拶してみてください。」
「お早うございます。」
”ペコ”
「駄目、やり直し。
なんか違うんですよね。
書記ちゃん、やってみて。」
「あ、うん。 おはようございます。」
「そ、ほらこんな感じでかわいらしくです。
もっと表情筋を使ってください。
さ、もう一回。」
「お、おはようございます。」
「美佳先輩なんか逆に怖くなったんですけど。
もういいです、一番後ろで幟持っててください。」
「い、いやもう一回。」
”ポンポン”
「へ? なに稲村君。」
「なぁ、三ヶ木。 人には向き不向きがあるんだ、あきらめろ。」
ぐ、き、貴様~
くそ、いいよ、わたしは後ろで幟持ってるよ~
ふんだ!
「あの、お早うございます。
新聞部です
挨拶運動の取材に来させられました。
あ、三ヶ木先輩、来させられました。」
うわ~、舞ちゃん超ご機嫌斜め。
何でこんなに機嫌悪いの。
「いや、二回も言わなくていいから。
なに来させられたって。」
「だって朝早いの苦手なんですよ、ちょ~低血圧なんですから。
え、なに、その腕章? みならい?
ぷっ、くくくく、三ヶ木先輩、なんすかその見習いって。
あははは、お腹痛い。」
くそ~、人が気にしてることを。
まったくこいつは上級生を何とも思ってないんだから。
もっと敬いなさい!
はぁ、はやく見習い卒業したいよ~
「う、うっさい。
なに、瀬谷君が来るんじゃなかったの?」
「部長は三ヶ木先輩を怖がっててきませんよ。
三ヶ木先輩、ビビらせすぎなんですよ。
それで、昨日突然電話かかってきて取材行けって。
これは部長命令だって、ちょっと横暴すぎません?
まぁ適当に写真撮ってますので気にしないでください。」
「美佳先輩、新聞部さん呼んでたんですか?」
「あ、はい。 折角だから生徒会のPRにと。」
「全くそういうことは事前に行ってください。
ちゃんと準備があるんですから。
えっと蒔田さんでしたっけ、記事は事前に確認しますから。
あ、あと掲載する写真はこちらで指定しますからよろしくです。
ちなみにわたしはなるべく左側から撮ってくださいね。」
「はぁ? いえそれは新聞部に任せてください。
まぁ、写真はそれなりに撮ってあげますから。」
「でも、ほら肖像権とかあるじゃないですか~」
「あ、じゃあ、会長さんってわからないように撮ります。
まぁぼやかすとか目線入れたりとか。」
「はぁ!」
「なに!」
え、な、なに?
やめて~、もう生徒来ちゃうから。
この二人こんなに相性悪かったっけ?
やばいやばい、引き離さないと。
”チョンチョン”
「ん?」
い、稲村、おい気付け。
お前舞ちゃん何とかしろ。
「あ、い、い、いや会長、ほ、ほらそろそろみんな登校してくるから。
ほら、いつものちょ~かわいいお顔で。
よ、われらが自慢の生徒会会長。」
「な、何ですか美佳先輩、キモ。
いいですか写真はこっちで指定しますからね。」
「蒔田、お、お前も写真撮らないといけないだろ、ほれあっち行け。」
「な、何ですか稲村先輩、あっち行けって、もう!」
「さぁさぁ、いろはちゃんも機嫌直して。
あ、ほら生徒さん来たよ。」
「え、あっ。」
”クルリ”
「おはようございま~す ニコ♡」
「「お早うございます。」」
”スタスタ”
「な、誰だあれ、めっちゃ可愛いじゃん。」
「あれ二年生の一色さんだろ。やっぱりいいなぁ~」
う、なんという変わり身。
でも、腹立つけどうちの会長はかわいいや。
あ、生徒続々来るね。
ほれこっちにも来た。
「お早うございます。」
”スタスタスタ”
「・・・・・」
いい、挨拶は自分にするものなんだ。
めげない!
あ、ほら次来た。
「お早うございます。」
「・・・なぁ、一色さんて生徒会なのか?」
「何も知らないんだな。 会長だぞ。」
「俺、文実やろうかなぁ。」
「あ、あのおはようご・・・・・」
”スタスタスタ”
無視か~、やっぱり無視か~。
わたしには挨拶なしかい!
ま、まぁいいけど。
・・・・・・・・・・うわ~ん。
・
「お早うございま~す。ニコ♡」
「お早う、一色さん。」
「一色さん、お早うございます。」
「あれ~いろはすじゃん。 あ、生徒会?
ほぇ~、マジ会長してるんだわ~」
あれ、会長のところで流れが悪くなってきた。
あ、戸部君。あれが流れさえぎってるのか、
う~ん邪魔、排除しないと。
「戸部先輩、うっさいで~す、消えてくれませんか?」
あ、ひど。 戸部君悪気はないのにね。
まぁ邪魔だけど。
”ざわざわ”
え、後ろ?
あ、こっちも何か生徒の流れ詰まってる。
なんで?
「お早うございます、新聞部の蒔田です。
皆さん、今日も頑張ってくださ~い。 にこ♡ 」
「あ、お、お早うございます。」
はぁ? こっちは舞ちゃんか~
何やってるの。
写真はどうなったの写真は!
げ、会長にらんでる。
わっ、こっち来た。
「ちょ、何やってんですか蒔田さん。」
「え? いや挨拶してるだけですよ。」
「あなた生徒会じゃないですから。」
「記事書くための体験取材ですよ。
へぇ~、生徒会じゃないと挨拶しちゃいけないんですか?
なんか横暴。
記事にしちゃおうっと。」
「はぁ!」
「なに!」
いや~、また始まった、やめて~
やばい、と、止めないと。
ほら他の生徒見てるから。
「ま、まあ、会長。こ、こちらへ。」
”ぐぃぐぃ”
「み、美佳先輩、あいつ除去してください。」
「いや除去って。
おい、稲村君。」
「ああ、どうしたんだ?」
「会長が、あれ何とかしてって。」
「いや何とかしてって言われても、蒔田は挨拶してるだけだから。」
「ですよね、稲村先輩。」
「まったくなんなんですかあの人は!
わたしが目立たないじゃないですか、もう!」
げ、やっぱりそれが目的だったのね。
ま、まぁ予想ついてたけど。
それより、なんとか二人を引き離して。
「ささっ、会長、あちらにい 」
「あっ、せんぱ~い♡」
「え?」
”タッタッタッ”
「・・・・・本牧君、わたしちょっと生徒会室まで行ってくるね。」
「え? ああわかった。
三ヶ木さん何か手伝おうか?」
「うううん、大丈夫。」
”ダッ”
「先輩、おはようございます。ニコ♡」
「おう、じゃあな。」
「なんですか、可愛い後輩が挨拶してるのに。
そこはちゃんと挨拶してください。」
「あん? ああ、お早うさん一色。」
「お早うございます。
今日も先輩、目腐ってますね。」
「ほっとけ。
ん? なぁ、今日は三ヶ木いないのか?」
「え、あれ? さっきまでそこにいたんですけど。
稲村先輩、美佳先輩知りませんか?
って、稲村先輩?」
「おい、だからなんで俺ばっかり撮ってるんだ。」
「はぁ? キ、キモ!
もしかして自意識過剰系ですか。
稲村先輩なんか撮るわけないでしょう。」
「なら、そのデジカメ見せてみろ。」
「嫌ですよ~」
”パコッ”
「いた! か、会長、なんでスリッパ持っているんですか。」
「まったくなにしてるんですか!
あの、さっきから聞いてるんですけど。
美佳先輩知りませんか?」
「え、あれ? あいつどこ行ったんだ?」
「あ、会長、三ヶ木さんなら生徒会室まで行ったよ。」
「え、あ、そうですか。」
・
”トボトボ”
はぁ、ちょっとクーラーボックス重い。
だけど急がないとね。
みんな暑い中頑張ってるから。
・・・・・でもまだいるかなぁ、いそうだなぁ。
会長、絶対引き留めてるよね。
今は顔合わせたくないんだ、またなんだか喧嘩になりそうだから。
だっていやなものはいやなんだ。
・・・・・わたし間違ってるのかなぁ。
「はぁ~」
仕方ない急ごう。
あんまりみんな待たせられないし。
”ひょい”
え? あれクーラーボックスが。
え、誰?
まさか比企谷君?
”くる”
「ありがと、ひき・・・」
「お早う、三ヶ木さん。
どうしたんだい、ため息なんかついて。」
「あ、葉山君。
あ、いや別に。」
「このクーラーボックス、校門のところまで持っていけばいいのかい?」
「あ、いいよ、大丈夫。
それぐらい持てるから。
ほら、わたし結構力あるんだよ。」
”ぐぃ”
どうだ、見ろこの右腕の力こぶを!
げ、マジ力こぶすごっ!
こりゃかわいい女子の腕じゃないね、どんだけ鍛えてんだ。
さすがに引いただろ葉山君。
「はははは、本当だ。
でも気にしなくて大丈夫だよ、ちょうど朝練終わって部室に行くところだったから。
ついでだよ。」
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな。
実際、ちょっと重かったんだ。
ありがと。」
へへ、葉山君やさしいなぁ。
それにいつもさわやかでさ、スポーツマンだし。
あ、それにお金持ち。
こりゃもてるわ。
人気投票の一位間違いないよね。
”テクテクテク”
「三ヶ木さん、いつも生徒会ご苦労様。
文化祭とか体育祭とか大変だけど、これからもいろはのこと支えてやってくれないか。
よろしくお願いするね。」
「あ、うん、任せといて。
ほんと、葉山君っていい人だね。」
「俺は君が思っているようないい人なんかじゃない。」
「えっ。」
な、なに? なんか葉山君にすごく睨まれた。
い、一瞬だけだったけど。
今わたし、何か変なこと言ったかなぁ。
「あ、すまない。」
「うううん、でも葉山君でもそういう顔するんだ。」
「らしくないかい?」
「らしくない? うううん、らしくなくないよ。
だってそういうのも含めて葉山君じゃん。
第一、らしくないってなんなのさ。
そんなの他人の勝手な思い込みの押し付けじゃん。
そんなの勝手な思い込み押し付けられたって・・・・・・・・そんなの押し付けられたって。」
「ん? どうしたんだい。」
「・・・・・」
「三ヶ木さん?」
「・・・勝手な想い、押し付けられたらいやだよね。」
「三ヶ木さん、何かあったのかい?」
「うん、ちょっと。
ね、葉山君、少し寄り道していい?」
「ああ。」
・
・
・
「あ、雪ノ下先輩、お早うございます。」
「お早うございます、一色さん。」
「お早うございます。」
「お早う藤沢さん。」
”スタスタ”
「よう、おはようさん」
「え? 何の落ちかしら、落ち谷君。」
「いや、落ちてないだろう。」
「なぜ、あなたがここに並んでるのかしら。
それも幟をもって。
折角、一色さんをはじめ生徒会の人と気持ちのいい挨拶したのに、
最後のあなたで台無しだわ。」
「うっせ。
仕方ないだろう。急に三ヶ木がいなくなったから、一色にこの幟を持たされたんだ。」
「あら、そう?」
”スタスタ”
「お、おい、何でおれの横に並ぶんだ。」
「部員の仕出かしたことは部長の責任よ。」
「いや、俺何か仕出かしたの?
ただ立ってるだけで罪ってどんなんだ。」
”スタスタスタ”
「おはようございま、おわっ」
「・・・・・」
「ほら、みんなに迷惑かけているじゃない。
少し下がっていなさい。」
「くっ、お手並み見せてもらおうか。」
「お早うございます。」
「「お、お早うございます。」」
”スタスタ”
「お、おい、今のあれ雪ノ下さんだろ、3年の。
なんか朝から一色さんと雪ノ下さんに挨拶できるなんてなんか得した気持ちだな。」
「ああ、今日はいいことありそうだ。」
「・・・・・」
「何か感想あるかしら。」
「ちょ、な、なんで雪ノ下先輩まで並んでるんですか。」
「え? うちの部員がご迷惑おかけしているようなので。
それよりあまり勝手にうちの備品を使わないでくれるかしら。」
「す、すみません。
はぁ~、でもこれじゃわたしの計画が本当に台無しじゃないですか~」
「え、計画?」
「あ、い、いえ何でもないです。 もう!」
”テクテクテク”
「すみません、遅くなりました。」
「美佳先輩、どこ行ってたんですか。
あ、葉山先輩、朝練ご苦労様です。」
「やぁ、いろは。 お早う。」
「会長すみません、ちょっとクーラーボックス取りに行ってて。
葉山君ありがと。」
「どういたしまして三ヶ木さん。
え~と雪ノ下さん、君まで挨拶運動かい?」
「ええ、部員の責任を取ってるのよ。」
「そうなのか、大変なんだね。
でもなんだかうれしそうに見えるけど。」
「何を言ってるのかしら。
やめて頂けるかしら。
こんな手のかかる部員でも部員だから仕方ないのよ。」
「なんか俺本当にすまなくなってきたんだが。
もう帰っていいか?」
「ははは、それじゃ。」
「葉山先輩、県予選頑張ってください。
応援行きますから。」
「ああ、いろはが戻ってくるまでサッカー部にいられるよう頑張るよ。」
「え、あ、はい。」
よしよし、おしぼりとポカリ十分冷えてる。
ばっちりだ。
登校してくる生徒減ってきたし、そろそろいいかなぁ。
「えっと、みんなご苦労様。
おしぼりと飲み物どうぞ。
あ、書記ちゃんこれそっちまわして。」
「三ヶ木先輩、ありがとうございます。」
「ひゃ~気持ちいい。 サンキュ三ヶ木。」
”ゴクゴク”
「ふぅ~生き返った。 ありがとう三ヶ木さん。」
「はい会長。」
「あ、ありがとうございますって、何でわたしはいろはすなんですか!
しかも天然水。
せめて桃とかリンゴにして下さい。」
「へへ、冗談、冗談です。
はいポカリ。」
「まったくです。
結構気にしてるんですからね! 戸部先輩はうるさいし。」
あはは、やっぱ気にしてるんだ。
確かに戸部君うるさそう。
それよりなに、なんでそんな離れたとこにいるのさ。
あんたらしくないよ。
まぁ、今日は朝からご苦労様。
「はい舞ちゃん、今日は取材ありがと。
ごめんね、朝早くから付き合わせて。」
「え? わたしの分もあるんですか?」
「あたりまえじゃん。」
「はい、ゆきのんも。」
「あら、これあなたの分じゃないの?
わたしは何もしてないから頂く理由はないわ。」
「わたしはこれこれ、いろはす天然水。」
「え、それでいいの?」
「うん。 日頃の恨みを飲みほしてやるんだから。」
「そ、そう。」
「あ、あのう、そういうことはわたしのいないところで言ってくれませんか。」
「げ、会長いたの。」
「今話してたじゃないですか、もう!」
”スタスタスタ”
え? あ、行っちゃった。
どうしよう。
やっぱり比企谷君だけあげないのも嫌だし。
でも話しかけにくい。
あ、ほんと行っちゃう。
あのさ、ほら買っちゃったんだし。
うん、買っちゃったから仕方ないし。
「書記ちゃん、ちょっとクーラ―ボックス見ててもらっていい?」
「え、あ、はい。」
”ダー”
・
はぁ、はぁ、はぁ。
ちょ、歩くの早くない?
まったく、どこまで行っちゃったんだ。
「あっ!」
”ピタッ”
「ヒッキー、本当にゆきのんのお料理美味しかったね。」
「あ、ああ。 あれは家庭料理の域を超えている。
すごく美味しかった。
まぁ、機会があればまた食べてみたいもんだ。」
「あたしもあんな料理作りたいなぁ~
あ、ねぇヒッキー、あたしもゆきのんみたいな料理作れるようになったら食べてくれる?」
「断る! 厳密に断る。」
「即答だ~。 ヒッキー酷い! しかも厳密ってなんか変だし。」
”ポカポカ”
「お、おい、やめろ。」
・・・・・はぁ、わたしなにやってんだか。
折角買ってきたのになぁ。
”カチャ”
ふん、わたしは、わたしはどうせ冷やし中華だよ!
”ゴクゴクゴク”
・・・・・甘い。
ーーーーーーーー
「それではまずは実行委員を決めたいと思いますが、どなたかやりたい人いませんか?」
”シュバッ”
「はい! わたし実行委員に立候補します。」
「えっ? 蒔田さん実行委員してくれるの?
え、えっと他に立候補する人いますか?」
・
「ねぇねぇ舞ちゃん、これで良かった?」
「うん、ありがとうみんな。」
”ペコ”
「あんた変わったね。」
「当たり前だよ。
恋する女子は変わるんだよ。」
「我らがリーダーも恋する女子だったってことか。」
「じゃあ次は他のクラスの文実の子の調査ね。」
「みんな、よろしくお願いします。」
「仕方がない、全ては我らがリーダーのために。」
「「おう!」」
ーーーーーーーー
おかしい。
各クラスの文実委員の名簿でてから、委員長候補の子に感触あたってるんだけど。
こちらから委員長の話をする前に断わられる。
しかも
『委員長は、D組の蒔田さんがいいと思いますよ。』
って、判で押したようにみんな言うし。
舞ちゃんそんなに人徳あったかなぁ。
いやその前に他のクラスの文実の子なんて名前知らないんじゃ。
”テクテクテク”
「あ、おい、三ヶ木、女子の方どうだった?」
「あ、なんならそこの稲村君。
それがさ、みんなに舞ちゃんがいいんじゃないかって断られて。」
「おい、そのなんならはやめろ。
え、女子もか?」
「女子もかってことはもしかして。」
「そうなんだ。
男子も蒔田がいいんじゃないかって言うんだ。
なぁ、これって。」
「うん、おそらく。」
「あっ、稲村先輩、三ヶ木先輩何やってるんですか~
2年生の教室の前で。」
「え、あ、いや何も。」
「あ、わたしクラスの文実委員なりましたから。
文実、楽しみですね。」
「「・・・・・」」
お疲れ様でした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
やってしまった、またしても二人の仲を・・・
次回からやっと文実・・・・のはず。
進展遅くてすみません。
また見に来ていただけたらありがたいです。
※暖かくなり、冬の魔物の影響も少なくなったのですが、
ス、スランプに。
更新大変遅れ気味ですみません、次話こそは!