我が名は天駆ける蠍アンタレス!   作:伊 号潜

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お待たせしました、今期のアニメも始まり桜も咲き始め何かと暖かくなって来ましたが、皆さんはどうお過ごしですか?私はいろいろ追い詰められていますw

ともあれ第11話をどうぞ!


よろしければ読み終わった後に感想などをいただければ嬉しいです!


第11話 __俺達の世界__

 501基地.食堂

 

「全員注目!」 

 

食堂に案内されたアンタレス一行、そこに待ち構えていたのは先程ハンガー前広場にいたウィッチ達だった。坂本の号令と共に全員がアンタレスらに注目している。そんな中ミーナが口を開いた

 

「紹介します、彼らは民間軍事会社であるマーティネズセキュリティ社M42飛行中隊の皆さんです」

 

ミーナの言葉と共に彼らは自己紹介を始めた

 

「私はフレドリック・バーフォード、マーティネズセキュリティ社M42飛行中隊の中隊長をしている。階級は中佐だが私に対しての敬礼は不要だ。よろしく」

 

「アンタレス1の担当オペレーターをしているグレアム・ハートリー伍長です。よろしくお願いします」

 

「マイケル・アリーナだ、普段はアンタレス隊二番機のオペレートを担当している。まぁ、仲良くやろうぜ....あ、因みに階級は伍長だ」

 

アリーナが自己紹介を終えるとその場に居る者全長がアンタレスの方を向く、アンタレスがそれに気づきアリーナに話しかける

 

「え、俺もやんの?」

 

グレアムとアリーナは無言で首を上下に振る、バーフォードは『早くしろ』と言いたげな表情でアンタレスを見ていた

 

「............え~、アンタレス隊隊長『アンタレス1』、階級は少佐なのでそこんとこよろしく~」

 

パチパチと数人の拍手が食堂内に静かに響く。そして今度はウィッチ側の自己紹介が始まった

 

「扶桑皇国海軍の宮藤芳佳です、階級は軍曹です。よろしくお願いします」 

 

「リネット・ビショップです。ブリタニア空軍で階級は軍曹です」 

 

「ペリーヌ・クロステルマン、自由ガリア空軍中尉ですわ」 

 

「あたしはシャーロット・イエーガー、リベリオン陸軍大尉、シャーリーって呼んでくれ。よろしくな」 

 

「あたしはフランチェスカ・ルッキーニ、ロマーニャ空軍少尉」 

 

「エーリカ・ハルトマン、カールスラント空軍中尉」

 

一通りの自己紹介が済んだところで四人は席に通された。するとアンタレスの向かいに座っていたシャーリーが若干興奮ぎみに身を乗り出しアンタレスに話しかけてきた

 

「なぁなぁ!お前の乗ってた飛行機速いな!何ノット出せるんだ?!」

 

アンタレスは『スピード狂か....?』と思いつつ答える

 

「1341.793kt」

 

「M 2.012ッ!?!」

 

アンタレスの答えを聞いたシャーリーはその速度を計算し、マッハに言い換えた。その時間は僅かコンマ数秒程度だ

アンタレスは引き気味になるとシャーリーが続けて言う

 

「なぁ、頼みがあるんだが」

 

アンタレスは数ある選択肢の中でこういう輩が次に何を言うかを予測した。導きだした答えと共にアンタレスは口を開く

 

「燃料代+整備代+対Gスーツレンタル代+消費税やらその他税金込々で52万RUBになります」

 

「RUB?」

 

シャーリーが聞き返す、アンタレスは分かりやすく説明した

 

「分かりやすく言うなら約10000$(1$が100円の場合)」

 

「っ!?」

 

シャーリーはビックリした表情で十本の指を出し何やら計算を始めた。どうやら自分の貯金額と給料の計算をしている様だ。そこにアリーナが割り込む

 

「あぁ、でもお前の場合もっとかかるかもな」

 

「何で?」

 

「自分の体に聞いてみろ、特に胸部」

 

アリーナはそう言うとテーブルに置かれたお茶の入ったコップを手に取り口にした後更に続けた

 

「特注の対Gスーツが要るかもな」

 

シャーリーは自分の胸元を見て珍しく恨めしそうな顔をした。そして隣に座っていたバルクホルンに抱きついた

 

「バルクホルン大尉殿ぉ~お願いがありまして~」

 

「な、何だリベリアン気持ち悪い!金なら貸さんぞ!」

 

「固いこと言うなよ~」

 

「離れろ!」

 

そんなやり取りを見ていたグレアムがアンタレスに言う

 

「はなっから乗せる気無いですよね?」

 

「当たり前だろ」

 

アンタレスは即答で答えた。

 

しばらくすると、一皿に大量に盛られたパスタと取り皿がアンタレスらの前に出された。

 

「すみません。急いで大量に作って欲しいと言うことでしたので、簡単なパスタにしたんです。お口に合えば良いのですが……」

 

宮藤が申し訳なさそうに言った。

 

「パスタは大好物だよ」バーフォードが微笑みながら返す

 

「せっかくだ。祈りの言葉でも言ったらどうだアンタレス」

 

「なんだよマイケル。絡むなよ」

 

「ほぅ。信心深いとは意外だな。ぜひ言ってもらおうじゃないか」

 

バルクホルンが不機嫌そうな顔で言う。言えるなら言ってみろと言った顔だ。

 

「ち」

 

アンタレスは静かに舌打ちをしつつ「ん〜どんな言葉を言おうかな〜」とあからさまに考えるフリをし、数秒後に手を合わせた。他の皆も手を合わせる。

 

「ある日2匹のネズミが牛乳瓶に落ちてしまった。1匹は早々に諦めて沈んだが、もう1匹は必死にもがき、やがて牛乳をバターへ変えた」

 

食堂の時が止まったかの様に静まり返る。目を瞑りながら祈っていた全員がアンタレスの方を見ていた。

 

「何だそれは? 貴様真面目に祈る気がないなら……!」

 

「天に召します我らが神よ!」

 

バルクホルンの言葉に被せる様にアンタレスは祈りを続けた。全員がビクッとなりながら再び目を閉じる。

 

「日々エンジンオイルと硝煙をその身に浴びながら、あなたの意思に背き神々の領域である大空を侵犯している罪深き我々に、どうか許しをお与えください。そして今日、こうして皆が集まり顔を合わせながら、貴方が与えてくださった神聖なる穀物から作られた食事にありつけたことを感謝します。あぁ神よ、仏よ、ヴィクトル・プガチョフよ。ラーメン」

 

魔女達はポカーンとした顔でアンタレスを見ていた。

 

「君らしいなまったく」

 

「最後の最後でふざけるなよアンタレス」

 

「せっかく真面目にやってると思ったのに」

 

「やれやれ」

 

バーフォードたちはやれやれと呆れ半分ながらも笑っていた。

魔女達も気を取り直しつつ、全員が食事を始めた。

 

「さっきのはどういった意味ですの?」

 

ペリーヌがアンタレスに問いかける。

 

「ヴィクトル・プガチョフか?」

 

「そのオラーシャ人が何者かは置いておいて、ネズミの話です」

 

ほかのウィッチ達も興味がありそうな顔をしている。

 

「どんな状況でも最後まで諦めない奴が生き残るって意味だ」

 

「あぁ、バターに変わったから足場ができて抜け出せたってことか!」とシャーリーが気づく

 

「バターってそう簡単にできるのかな?」

 

「そう言うことじゃないと思うよ芳佳ちゃん」

 

「それ映画のセリフですよね?」グレアムが言う

 

「流石グレン。お前なら気づくと思ったよ」

 

アンタレスの冗談のおかげか、魔女達との交流は和やかに進んで行った。

食事がある程度進んだとき、宮藤がアンタレスに問いかけてきた。

 

「アンタレスさん達は、別の世界から来たらしいですけど、どんな世界なんですか?」

 

「どんな世界?」

 

「あ、すみません! わかりづらい質問して!」

 

「別に謝ることじゃないさ」とアンタレスは言いつつ、腕を組み天井を見上げた。

 

「どんな世界か~……簡単に説明できないな〜」

 

しばらく考えた後、アンタレスは食堂脇にある小さな地球儀に気づき答える。

 

「この世界と似てはいるよ。地図だって多少差異はあれど、大陸の位置とか、海の名前は同じだ。技術は圧倒的にこっちの世界の方が進んでる。これとかな」

 

アンタレスはポケットから小さな薄い長方形の板を取り出した。スマートフォンだ。

 

「これはなんですか?」

 

リーネがアンタレスに聞く

 

「携帯式の電話だよ」

 

「「電話!?」」

 

宮藤とリーネが信じられないと言う顔でスマートフォンを見つめる。確かにこの時代の人からみれば、こんな小さいものが電話機なんて信じられないだろう。

 

「まぁ、電話って言っても音楽とかメモ帳とかカレンダー、時計とか色々機能がある万能器械だな」

 

「音楽も聞けるんですか?」

 

「あぁ」

 

そう言うとアンタレスは二人にスマートフォンを手渡した、二人は恐る恐る電源の入ったスマホ受けとると不思議そうにそれを見ていた。すると宮藤が音符マークの部分を何気なく触った。

 

『_I'm at the end of my ribbon again!_』

 

「きゃあ!」

 

「な、なんだ?!」

 

「うるさい!」

 

食堂内にロックンロールの音楽が鳴り響く、その曲は暴走したAI搭載ステルス戦闘機と極秘エリート飛行隊との戦いを描いた映画のテーマ曲だ

 

「悪い悪い、一時停止のままスリープしてたんだった」

 

アンタレスはスマホを取り音楽アプリを終了すると曲は止まった

 

「なんだそのバカうるさい音楽は」

 

「ロックンロールと言って、1950年代半ばにアメリカ....この世界で言うリベリオンで生まれた音楽スタイルさ」

 

バルクホルンの問にアリーナが答える

 

「説明ありがとう」

 

と、アンタレス

 

「こんな物があるなんて、想像もつかなかったな」坂本が静かに言った。

 

「ウルスラが見たら喜びそう」

 

「レンズが3つも付いてるのはちょっと古臭くないか?」

 

「私、昨日これでエイラと一緒に写真を撮ったよ」

 

「スゲー! カラー写真じゃん!!」

 

「映画! 映画が見れるよー!!」

 

他の魔女達もアンタレスのスマートフォンに興味津々な様子だった。

 

「ハイハイ! 皆さん食事中ですよ!!」

 

ミーナが手を鳴らして皆を席に戻させた。

 

「ねえねえ!そっちの世界にはどんなお菓子があるの?!」

 

今度はルッキーニがに質問する。

 

「どんなお菓子?難しいなぁ~」

 

「色々有りますからね」

 

アンタレスとグレアムが答えに困っていると、今度はハルトマンが質問してきた

 

「ネウロイとかは居るの?」

 

「居ないよ、あんなの居たら堪ったもんじゃないよ」

 

「居ない居ない」

 

「居たとしたら間違いなく世界滅んでますね」

 

アンタレス、アリーナ、グレアムがほぼ同時に答える

 

「この世界には魔女という存在が有るから辛うじて滅亡防げてるけど俺らの世界には魔女は居ないからな」

 

と、アリーナ

 

「でも貴方達はネウロイに勝ってますわよ?」

 

ペリーヌが一言

 

「あのな~、パイロットが全員俺らみたいに強いとは限らないからな。そもそも、機体の性能が良かったから勝てはしたけど向こうは光、ビームで攻撃してくるんだ、一秒で地球七週半だぜ?、仮に乗ってる機体が第一世代ジェットや第二世代ジェットだったら速攻負けてるさ」

 

確かにアンタレスらの乗る機体は一応は最新機器を搭載したハイテク機だ。光の速さには対応できなくてもある程度の対処は可能(アンタレス達なら)だ

 

「アンタレスの場合第一世代機乗ってたとしても機体ぶつけて勝ちに行きそうだ」

 

「ですね....条約違反のミサイル搭載しようとしたこともありましたし」

 

アリーナとグレアムがヒソヒソと話す

 

「何か言ったか?」

 

「「別に....」」

 

「よく分かんないけど、元居た世界を一言で言い表したらどんな感じ?」

 

今度はシャーリーが質問してくる

 

「平和ですかね?」

 

と、グレアム

 

「平和?平和ではないだろ、中東やヨーロッパでは未だにテロが頻発してるんだぜ」

 

グレアムの答えをアリーナが否定する。グレアムは「あぁ、確かに」と言い答えに困り始めた。するとバーフォードは

 

「平和ではないが、混沌でもない。"不安定"ってとこだな」

 

と、一言

 

『太平洋はレーダー天国、北のミサイルどこまで飛ぶか、砂漠の大地は血に染まりぃ~、民間人と見分けがつかず、ヨーロッパではテロ祭り、カラシニコフが鳴り響く、平和平和と文字だけの世界ぃ~~♪』

 

アンタレスがリズミカルに言う

 

「止めろ」

 

それをバーフォードが止めにはいる

 

「まったく、お気楽なもんだな」

 

そんなアンタレスらを見ていたバルクホルンが口を開いた

 

「ただでさえ戦い続きのこの世界で、よくもそうヘラヘラとしていられるな?」

 

「ヘラヘラ?別にヘラヘラとしてるつもりはないけどな」

 

「貴様は今まで何人の人を殺した?」

 

バルクホルンはアンタレスに対して質問をぶつけてきた

 

「ネウロイがいない世界で紛争だか戦争がある。どの様な戦争かは想像がつく」

 

「止めなさいバルクホルン大尉」

 

ミーナがバルクホルンを止めるが止まる気配はない

 

「何人殺した!」

 

「んなもん、いちいち数えちゃいねぇよ」

 

「数えてない?数えきれないほど殺したって言うのか!?」

 

「そりゃミサイル撃って当たりゃ死ぬさ、脱出できたとしてもパラが開かなきゃそこまでよ、何よりミサイルや弾丸がコックピットを直撃すれば即サヨナラさ」

 

アンタレスはなんともない顔で答えた。バルクホルンはそんなアンタレスを見て納得いかない様子だ

 

「ふざけてる、人を何人も殺しておいてよくもそう堂々としていられるな」

 

バルクホルンの言葉を聞いてアンタレスは胸ポケットから小さなウォッカの瓶を取り出すと一口、口に含んだ。その様子を見ていたアリーナとグレアムは「あ、本気モード突入した」と小さく言った

 

「向こうだって殺しにかかってきてんだ、やらなきゃこっちが殺られる。なにも無抵抗な奴に引き金引いてる訳じゃないんだ、文句はねぇだろ?。大体な、俺らパイロットが狙っているのは"物"であって"人"じゃない。そこんとこ勘違いすんなよ」

 

「その狙った"物"を撃って人が死んでいれば結果としては同じだ」

 

「好きに言ってろ、俺らは何を言われようと痛くも痒くもない」

 

アンタレスは続けて喋り続ける

 

「大体、俺たちに言わせればこの世界の方がよっぽど狂ってるね。10代、20代の女が平気で銃握ってんだおっかねぇおっかねぇ。銃は女が握るもんじゃねぇ!女は黙って家事して子作りしてりゃいいんだよ

!」

 

「島にいる女性スタッフが聞いたら殺されますよ」

 

アンタレスの言葉を聞きグレアムが言う

 

「そういう世界に生まれてしまったんだ!そうしなきゃ生きていけないんだ!」

 

バルクホルンがアンタレスの言葉を聞き反論する

 

「ロン! それだ‼︎」

 

アンタレスは「待ってました」と言わんばかりにバルクホルンの言葉を聞いて彼女を指差す

 

「"そういう世界に生まれてしまった"、俺たちも同じさ。人間同士で戦争やってる世界に生まれちまったんだ、仕方がない事だ、生まれる世界は選べねぇからな。お前らのこの世界の常識は俺らの世界では非常識なんだよ!何も知らないくせに俺らの世界にケチ付けるな!」

 

アンタレスの言葉にバルクホルンは何も言い返せなくなってしまった。こんなとき日本の某党の某女性政治家なら無理矢理にでも反論するだろうが、バルクホルンは違った

 

「勝負だ」

 

「あ?」

      

「異世界のパイロットがどれ程の者か....私と勝負しろ!」

 

その言葉を聞いて、食堂内の者は皆驚きを隠せない様子だ。ウィッチが戦闘機パイロットと勝負をするなど聞いたことがないからだ。ましてや異世界のパイロットとの戦闘等前代未聞だろう

 

「良いぜ」

 

しかし、アンタレスは即答でOKを出した

 

「ちょ!アンタレス!?」

 

「はは、こりゃ面白くなってきたな」

 

「まったく....厄介なことしか増やせないのか」

 

アンタレスの言葉に仰天するグレアム、他人事の様に面白がるアリーナ、呆れ返るバーフォード、そんな彼らを後目にアンタレスは続ける

 

「お前らは明日、ミッドウェーに"視察"と言う名目で来ることになってる。二対二の模擬空戦ってのでどうだ?」

 

「面白い、決闘の内容は受けた相手に決定権があるからな」

 

「交渉成立だな」

 

バルクホルンとアンタレスは互いを睨み合い牽制する。そんなこんなで、昼食会は終了した

 

 501基地.ハンガー前広場

 

アンタレス一行は広場に止まっていたヘリに乗り込み帰還の準備をはじめでいた

 

「では、明日ミッドウェーで会いましょう」

 

「えぇ」

 

バーフォードとミーナは互いに握手を交わした。

 

「あ、そうだ」

 

サーニャの荷物を持ちヘリに乗り込もうとしたアンタレスはあることを思いだし見送りに来ていた宮藤に話しかける。

 

「ミヤフジつったな?」

 

「え?あ、はい!」

 

宮藤は戸惑いながら答える。

 

「ほらよ、メシ美味かったぜ」

 

そう言うとアンタレスはポケットから小さな箱を取り出し宮藤に投げ渡した。

 

「チョコレート?」

 

「あの黒髪ツインテールのガキんちょと仲良く食いな」

 

アンタレスはヘリへと乗り込んだ。

 

「全員乗ったか?!」

 

「OKでーす!」

 

ランプドアに立つカーゴマスターが親指を立てて合図する。

 

「機長、音楽はどうします?」

 

「景気良く行こう! CCRを流せ!」機長がガハハッと笑いながらスピーカーのスイッチを入れる。まるでローターの風切り音をメトロノーム代わりにしたように『幸運な息子』のイントロが流れ始め、T64-GE-413 ターボシャフトエンジンが徐々に回転数を上げる。

 

「ここはベトナムじゃないんだぞ!?」アンタレスが大声で機長に言う。

 

「来る時に言うべきだったな!」

 

その直後ヘリは大音量の音楽を流し、魔女達を凄まじいダウンウォッシュを浴びせながら501基地を後にした。

 

 

 501基地から少し離れた岡

 

「行ったな」

 

「あぁ」

 

岡に止まっていたジープに乗っている黒人と白人の男二人がヘリが帰るのを見守っていた。

 

「さて、俺たちも行こう。先ずは、ガランドから指定されたセーフハウスに向かおう」

 

「定期物資投下ポイントも探ささなきゃな」

 

「そう言うことだ」

 

黒人の方の男はジープを運転し、白人の方の男は地図を開きロンドンの方向へと向かった

 

 

 夜.ミッドウェー基地.アンタレス宅

 

 

「ミーナってヤツから何を渡された?」

 

アンタレスは珍しくミッドウェー島内にある自宅でサーニャと二人で夕食をとっていた。アンタレスは501基地で荷造りをしていた際にサーニャがミーナから何かを渡されたのを目撃していた。そるを問いただすとサーニャは分かりやすく隠した

 

「な、何も....渡されてません」

 

サーニャは無言になり食べていた食事も進まなくなった

 

「出せ、怒らないから」

 

アンタレスは、そう言うとサーニャに手を差し出す、サーニャはテーブルの横に置かれていたリュックから無線機を取り出しアンタレスに渡した

 

「まったく....」

 

アンタレスは呆れながら無線機取り上げ、火の点いた暖炉に放り込んだ。

彼はしばらく無線機がパチパチと音を立てて燃えているのを眺めた後にサーニャの方へ近づき言った

 

「お前はやつらから何も受け取ってない、そうだな?」

 

「え....は、はい」

 

「俺も何も見ていない、そうだろ?」

 

「....はい」

 

「最後に一つだけ言っておく....こうゆう事はな、バレないようにやるもんだ」

 

「え?」

 

「「次は無いぞ」....とは言わないが、やるならバレないようにやれ。わかったな?」

 

「....はい」

 

「それだけだ」

 

アンタレスは無言のまま食器を片付け始める、サーニャはそんなアンタレスを見ながら無言で立っていた

 

「お前はシャワー浴びてさっさと寝ろ、明日は朝から忙しくなるぞ」

 

「....」

 

そう言われるとサーニャは黙ったままシャワールームの方へと歩いていった




_次回予告__
対立するバルクホルンとアンタレス。そんな中バルクホルンがアンタレスに勝負を挑んできた。未だに警戒心の取れないミーナや501部隊はミッドウェーへと向かった

次回『我が名は天駆ける蠍アンタレス』
第12話
 
    _501部隊、ミッドウェーへ_


お楽しみに!

※タイトルや内容は予告なしに変更する場合があります
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