とある一族の落ちこぼれ   作:勿忘草

66 / 133
味方サイド、敵サイド問わずの強化回です。
強化2人の予定が大幅に増えました。
軽くやるつもりが思い切ってやってしまった結果です。


『冥界よりの贈り物』

ジャネンバと命名した巨人との対決。

それぐらいしか喋っていないからな。

悪口を言うと一瞬動きが止まる弱点を利用していく。

魔術をそのまま全部返してやるのも、相手に屈辱を与えられそうだが……

 

「時間がかかってしまうとほかの奴らの救援が遅れてしまう」

 

懐に忍び込んで、硬質化の魔術をかける。

弾力のある肉体は石ぐらいの硬さになっている。

氷塊にしておいた方がよかったか?

 

「これで終いだ!!」

 

拳で一撃を放つ。

石となった肉体に罅が入る。

崩れ落ちていく。

 

だがそれが失策だと気づくのはすぐだった。

砕けている体から邪念が溢れてきた。

それは人の形のようになり剣を持った紫と赤を基調とした禍々しい存在。

 

「ゲギャギャギャ!!」

 

笑いながら剣を天に翳していく。

すると空に黒い穴が出来上がった。

しかも現在進行形で広がっていやがる。

 

「あの黒い天空の穴は……」

 

冥界へとつなげやがったな。

閉じるにはこいつを倒すのが一番の手だ。

前に戦ったリーサは『消滅』だからいいが……

 

「ヒルデガーンが復活しやがる」

 

さらに厄介な相手が来やがる。

誰の元へ行くのかは知らないが。

 

.

.

 

「もう終わりか?」

 

あれから何とか相手は逃れている。

だが速度も何もかも3のフュージョンでは4単体には勝てない。

 

「ぐぐぐっ……」

 

起き上がろうとする。

だが悠長に待ってやるほど俺はお人よしではない。

修行ならまだしも、親しい奴らならまだしも。

最も憎い奴らなら憐憫も何もない。

 

「まあ、こっちが終わらせたいんでな、消えろ」

 

そう言って気弾を放つ。

だがその瞬間、不気味な雰囲気が取り囲む。

空には黒い穴が開いている。

あれが原因か。

 

「しかも怨霊が壁になっているのか……」

 

何人ものカナッサ星人が前に立って防いでいた。

実態を持たない、煙のような肉体で何重にも防御したのか。

 

「カナッサ星人……」

 

まだ若かった青年時代に滅亡させてしまった。

そいつらが血走った目でこっちを見ている。

 

「そいつもサイヤ人だが味方をするのか?」

 

サイヤ人を憎んでいたはずだ。

そんな奴らがサイヤ人に味方をするなんてな。

 

「構わない、サイヤ人同士が潰しあうし、何よりお前が最も憎い」

 

そう言って怨霊たちが奴らの肉体へ入っていく。

それは徐々に気を不気味なものへ変質させていく。

さらには……

 

「『月の光の霊』となって汝に手助けしよう」

 

怨霊でも特殊な力は健在なようだ。

光の粒子となって同じように入っていく。

月の光をその身に受けた奴らは……

 

「グガアアアアア!!」

 

大猿に変化した。

フュージョンの金色大猿……。

4になっていないのが救いだな。

 

「尻尾を千切っても高出力のブルーツ波じゃ意味がない」

 

奴らの特殊な力がどれほどのものか。

カナッサの奴らの怨念が入り込んでさらに強くなっていやがる。

これは骨が折れそうだな。

 

「負ける気はない」

 

ずしんと音を立ててこっちへ向かってくるのを見ながら再度構える。

時空を越えようと単体の力ではなく誰かの力を借りてないとまともに戦えないなんてな。

まあ、それはカナッサ星人にも言える事なのだが。

 

「つくづく惨めな奴らだぜ」

 

.

.

 

「どうやら味方をするわけでもないようだな」

 

黒い穴から来た奴らは巻き込まれない場所でニヤニヤとみていた。

両方とも悪事を働いている。

ならば怨霊どもからすれば共倒れしてほしい。

だから干渉することはない。

 

「貴様は直に死ぬ」

 

クウラが構える。

実力差が埋まっていないのは時空の中で強い時期のクウラを呼んでいる。

生身にしたのは強化の都合上の問題か?

 

「扉が開いている以上、何回でも蘇って貴様を倒す」

 

俺は冥界の扉だと勘づいて笑う。

死んでもこの怨霊たちのように、何度もお前に向かっていくだけ。

時間を稼ぐというのは重要。

なりふり構わない。

お前らを一人でも放置すると地球がさらに危うくなってしまう。

 

「はっ!!」

 

拳を振るうが奴は冷静に動く。

尻尾を巻きつかせてくる。

 

「ちっ!!」

 

それを察知して腕を引っ込める。

するとタックル気味にこっちへ接近をする。

 

「くっ!!」

 

距離を折ろうとすると尻尾が足に巻きつこうとする。

それを回避しようとすると頭が動かない。

 

「ふんっ!!」

 

そのまま剛力で地面に顔面をめり込まされる。

そして、気が球状になっていく。

もがいてみるが力強くて振りほどけない。

 

「『スーパーノヴァ』!!」

「ぐわああああ!!」

 

閃光とともに技が炸裂した。

爆発で吹き飛んでいく。

地面に何度もバウンドして叩きつけられる。

 

「あっ……がっ…」

 

モロに大技を食らってしまった。

意識がグワングワンして定まらない。

 

「虫の息だな……」

 

吹っ飛んでいった俺に向かってくる。

起き上がることができない。

そんな時、目の前に影ができる。

新手か!?

 

「カタッツの息子よ、立て」

 

そう言って俺を立たせる、巨躯のナメック星人。

さらにそこには、父ともいえるピッコロ大魔王。

 

「息子よ、お前をベースに同化をしろ」

 

進み出て言ってくる。

確かにもうそれぐらいしか対抗手段はない。

だが、奴が待ってくれるとでも?

 

「時間は稼いでやる」

 

そう言って巨大化したナメック星人がクウラへと向かっていた。

速くしないと危ないかもしれん。

 

「本当の意味で神と同化したわけではないからな」

 

ピッコロ大魔王が言う。

確かにそう言えばそうだな。

 

「どうやら地獄の生活で、邪悪な心もないようだな」

 

同化による邪心の問題についても心配はない。

穏やかになっている。

 

「同族と親がいたからな」

 

地球人の影響で変わったからな。

正常な環境であれば邪心も薄れるか。

 

「速く済ませよう、胸に手を置け」

 

そう言って胸に手を置く。

力が流れ込んでいく。

本当の意味で一人のナメック星人となった。

 

「力がみなぎる……歯車がようやくかみ合った感じだ」

 

手を開閉して手ごたえを感じる。

今なら超サイヤ人2の悟空にも勝てるな。

そんな事を思っていたら巨躯のナメック星人がこちらに飛ばされてきた。

 

「最後の仕上げに俺と同化するぞ」

 

短時間の間にここまでやられるとはな。

再生を使ってもこれでは隔絶された次元の相手だったというわけだ。

 

「あんたの名前は?」

 

起き上がってきた相手に問う。

同化してしまうとあんたはいなくなる。

しかしあんたの名前を覚えておけばあんたが生きていたという証人に俺がなる。

 

「スラッグだ、最後に覚えておいてくれ」

 

そう言うと胸に手を置かせる。

そして再度、力が流れ込んでくる。

その力は今のベジータ達といい勝負ができそうなほど、もしかすれば超えたかもしれない。

自分でも驚いてしまう。

 

「こざかしいナメクジどもが!!」

 

追いついたクウラが拳を振るってくる。

さっきまでならばこの拳を回避するのが精いっぱいだっただろう。

でも今ならば……

 

「ナメック星人2人から託されたのだ、その拳で俺は倒せんようになったぞ」

 

そう言って悠々と受け取められる。

そのまま引き寄せてクウラを蹴りとばす。

溢れるパワーだ。

これならば勝てる。

三度目の超パワーアップはまさに奇跡の贈り物であった。

 

.

.

 

「恨みつらみを持った人生のようだな」

 

俺はボージャックに対して笑う。

こっちと同格の相手。

怨霊はいるがどっちも悪事をなしてきた。

共倒れをしろと願っている。

ゆえに援助はしない。

 

「そっちも言えはしない」

 

そう言って向かってくる。

それに対応するように蹴りを繰り出す。

 

「ヌン!!」

 

それを見て相手も蹴りを放つ。

鏡のように同じ軌道と足で放つ。

さっきからこのようなやり取りが続いている。

どちらも譲らぬ同じ攻撃。

 

「『ブラスター・オメガ』!!」

 

そう言って技を放つと同じように気弾の技を衝突させる。

ここまで同じように攻撃をするなんてな。

思わず笑みがこぼれてしまう。

隠すつもりも全くないけれどな。

 

「お前ら、来てくれたのか…」

 

煙が晴れた時にボージャックの呟きが聞こえる。

すると、後ろに数人の仲間と思わしき相手がいた。

そいつらがこっちを見てニヤリと笑っている。

 

「俺には頼もしい部下がいるんでな」

 

俺にはいない。

そう思っていると部下の魂が入り込んでいく。

徐々に力が上がっている。

俺は自分が不利になると分かっていながら、止めはしなかった。

強い相手であればなおさら楽しい。

そう感じたからだ。

 

「終わったか?」

 

少し飛び跳ねて待っていた。

奴からさらに力が漲ったのがわかる。

 

「はああっ!!」

 

拳を放つとそれを掴んで地面に向かって投げられる。

その速さに受け身をとれず叩きつけられる。

 

「どりゃあああ!!」

 

ジャイアントスイングをされる。

普段ならば筋力で弾き飛ばせるものが、強くなったボージャックの筋力を振り切れず振り回される。

岩山に向かって投げられるが、足をつければ……

 

「『ギャラクティック・タイラント』!!」

 

そんな事を考えていた最中、タックルで吹き飛ばされる。

上空に高く投げられて、拳と頭突きを見舞われる。

膂力の凄まじさに脳が揺らされ、反撃ができない。

そして最後に斜め気味に蹴り落とされる。

その一撃は岩山を何個も砕き、俺は埋もれていく。

最後に大爆発を起こしてさらにダメージを与えられた。

体を打ちつけた痛みや気弾のダメージよりも一つの気持ちが俺の気を高め、力を溢れさせていく。

 

「楽しい……楽しい…!!」

 

岩を吹き飛ばしながら笑みを浮かべる。

徐々に気持ちが高ぶってくる。

その上昇に伴って首の後ろがチクチクとする。

髪の毛が伸びていく。

 

「最高の気分だあああああああ!!」

 

思うがままに気を開放した。

髪の毛は地面につきそうなほどに伸び、眉の無い顔。

そして今まで以上に体中の気が漲る感覚。

感情や本能のままに顔面へ拳の一撃を放つ。

漲る力を制御せず放った一撃の重さはガードを貫くようにボージャックを吹き飛ばす。

 

「思った以上に差がついたか……?」

 

強化されているから、この状態でも渡り合えると思ったが想像以上にこっちの変身が凄かった。

そう言えば昔、ガタバルから2にもなっていないころに『お前の2は俺の3と同等』って言われたっけ。

じゃああの俺の3はあの人の何倍かの力がある。

この差にも納得だな。

 

「ぐはあああっ!?」

 

そうと決まれば楽しめなくなったわけだし、すぐに勝負をつけよう。

嬲らず、できるだけ迅速にな。

その吹っ飛ぶよりも速くに奴の上を陣取る。

ニードロップで地面へ叩きつけると頭を掴んで引きずっていく。

抵抗を微塵も許す気はない。

 

「このまま終わりにしてやろう……!!」

 

引きずっていた肉体を岩盤に向かって投げる。

その勢いを超える速度で腹に照準を定める。

ラリアットを衝突と同時に決めていた。

岩盤に罅が入るとその威力は衝撃波となって突き抜けていく。

その凄まじさは遠くに響いていた。

 

「がふっ……」

 

ずるりと岩盤から仰向けに落ちていく中、とどめのために再度頭を掴む。

気を高めて放つのは最大の奥義。

攻撃の手を緩めず、一方的に決着をつける。

楽しませてくれた敵へのせめてもの礼儀だ。

 

「『ギガンティック・ミーティア』!!」

 

その一撃を食らったボージャックは死ぬ事は無かった。

部下たちによる強化が死を防いだのだろう。

しかし、虫の息には変わりない。

 

「さて、助けに行かないとな」

 

速くしないと危うい事になる。

俺は首を鳴らして、助ける場所へと向かった。

 

.

.

 

「ぐはっ!!」

 

特殊な力を使う隙も与えずに連撃を続ける。

白白が距離を詰めさせずに気功砲。

そして俺が地面に力で叩きつける。

ターブルが起き上がってきたところへ大技。

このサイクルを繰り返して相手の心をへし折る。

 

「ふんっ!!」

 

足の骨を踏み砕く。

黒い穴から来ている邪悪なエネルギー。

おおよそサイヤ人に恨みを持つ死者がここに来る。

 

「さらに強くなるかもしれねぇな」

 

そうならねぇように手を打つ。

腕をへし折る。

容赦はない。

 

「うぐぁあああ!!」

 

怨霊が入って治っても何度もこいつの骨をへし折り続ける。

俺たちは力がない。

だからこういった隙も突く。

 

「怨霊どもが来たぞ」

 

白白が言ってくる。

一度転がるように距離をとる。

入った直後に再度へし折る。

 

「凄い数入っていくな」

 

殺し屋時代のつけが凄いと呟く白白。

俺たちサイヤ人も一緒だぜ。

 

「でも、これで……終わりだ」

 

馬乗りになって殴り続ける。

重力と重量。

はね飛ばせない筋肉。

奴の抵抗の一手はなくなっていた。

 

「がっ……はっ」

 

息も絶え絶えになっているガーリックJr。

俺たちの仕事は終わりだ。

最後の仕上げも忘れないで行っておかないとな。

 

「フンッ!!」

 

手足をへし折る。

抵抗もできないように。

顔を踏み砕いて、歯を無くしておく。

術を使えないように。

白白と俺の二人でやっておいた。

殺さないのは嫌な予感がするからだ。

 

「ここまでやっておけばいいだろ?」

 

白白に聞くと苦い顔をする。

今回のように怨霊になっているからな。

 

「殺しておくのがベストだが今の状況の最善はこの程度だろう」

 

そう言って地面を掘って首だけ出した状態で放置。

身動きがただでさえ取れないのに追い打ちをかける。

 

「時限爆弾を置いておく」

 

白白がそう言って爆弾を置く。

といっても首を動かしても押せない、もしくは壊せない場所に。

起動スイッチを押せばカウントダウンが始まる代物だ。

用意周到、これで奴が乱入することはできない。

 

「さて……助けになるかわからないが行くか」

 

そう言って全員で他の場所へと飛ぶのだった。

 

.

.

 

ハッチヒャックの力に悩まされる俺たち。

ニアのパワー以上で俺とターレスの三人でようやく止まるほど。

攻撃を仕掛けられるのがスパーニとザンギャの二人。

 

「このままいくとじり貧になるな……」

 

頑丈故に決定打が欲しい。

だが、攻撃に割けるメンツがこの二人。

挙句の果てには黒い穴から怨霊がぞろぞろと来ていた。

 

「これはきついな……」

 

そんな事を言うと頭に手を置かれる。

そこには四人のサイヤ人。

ニアの後ろには動物の体をした人たち。

ターレスの後ろには部下だったクラッシャー軍団。

スパーニの横にも女性がいた。

 

「バーダックの息子が情けないこと言ってるんじゃあねえ」

 

親父の事を知っているのか!?

そして俺を取り囲む。

 

「あのラブカのガキにもした事あったが久しぶりだな」

 

ガタバルにもしていたのか。

体から力が漲ってくる。

全員が各々の面子に力を捧げている。

 

「俺達じゃああの機械にはかなわねえ、しかもツフル人の怨念がぎっしりときたもんだ」

 

だから俺に託したってわけか。

あいつらも託されて力が漲っている。

これなら多少は……

 

「あとは任せたぜ」

 

そう言うと消えていく。

託された仕事はこなさねえとな。

 

「はああっ!!」

 

壁を越えた俺の超サイヤ人2とターレスの超サイヤ人。

それ以外にはニアとスパーニの強化。

 

「いくぜ!!」

 

突っ込んでいく。

バリアーでわずかに弾かれるが、それを予測したうえでジェスチャーを送る。

 

「『キルドライバー』!!」

 

バリアーに向かって放っていく。

そこへ一点集中させていく。

 

「『ワイルドハンマー』!!」

 

バリアーに罅が入る。

そこにスパーニの技が放たれる。

 

「『ガルガンチュア・サン』!!」

 

巨大な火球を落とす。

それはハッチヒャックのバリアーを食い破っていく。

完全に割れた瞬間に俺の技を叩き込む。

 

「『ウィークエンド』!!」

 

それを腕を交差して受け止めるハッチヒャック。

後ろががら空きだぜ。

 

「『ティアーズ・スピアー』!!」

 

藍色の槍状の気弾が突き刺さる。

その一撃は効いたようだが……

 

「……ハアッ!!」

 

自己修復をしていく。

こいつは骨が折れるぜ。

全員が構えなおしてハッチヒャックに視線を向けた。

 

.

.

 

人造人間が攻撃を仕掛けてくる。

それをいなし続けている。

周りはぐるぐると亡霊が旋回しているけれど気にも留めない。

少々不気味な雰囲気があるってぐらいね。

 

「そろそろ本気で来てくれないかしら?」

 

そう言うとガガガと音を立てる。

まだまだ隠していたのね。

 

「来なさい」

 

そう言うと一気に速度を上げて近づいてくる。

だがそれよりも速く接近して抱え上げる。

速度をつぶすやり方もあるのよ。

 

「いなしてばかりだったから意外だったかし……ら!!」

 

そう言ってボディスラムをする。

それに対して回転しながらうつ伏せで着地をする。

 

「ゼアッ!!」

 

その体勢のまま、馬蹴りを放つ。

しかしそれを掴んでレッグブリーカーをする。

 

「甘く見てるなら……壊すわよ」

 

ミキミキと音を立てている。

それに危険信号が出たのか、相手が力づくで外す。

 

「オンナ……オマエツヨイ」

 

そう言って構えてくる。

全く失礼なやつね。

 

「女って呼び方はやめなさい、ピオーネって名前があるの」

 

そう言って腹に拳を入れる。

そろそろいなすのもお終い。

決めに行くわ。

 

「きっと倒せば蘇る」

 

頭突きや肘打ちで肉弾戦でもダメージを与える。

強化されていても地面に足がついているから転がせる。

見えているからいなせる。

たかだかデータで生きた人間の拳や技術の解析ができるわけないでしょう。

 

「だから機能停止程度に収めないと」

 

足を壊す。

鋼鉄でできた足でも関係ない。

 

「ガアアッ!!」

 

拳を振るうけれど今度は投げる。

そのまま、肩を地面に叩きつける。

肩の装甲に罅が入る。

立ち上がった所にさらに一撃を放つために気を高める。

 

「ヌゥ…」

 

背中を打ち付けて地面をバウンドする。

そして起き上がろうとする相手に照準を合わせる。

 

「『エレクトリック・パレード』!!」

 

雷撃が相手を包む。

ボンボンとショートする音を立てていく。

その一撃が終えた時、相手は動けなくなっていた。

 

「ソンショウリツ……80パーセントヲコエタ…キノウ……テイシ」

 

そう言うとばたりと倒れてしまう。

これで終わりなのね。

しかしそれにしても……

 

「気持ちがいつもよりも強い力を引き出す事ってあるのね」

 

正直ここまで圧倒できるのは予想外だった。

体が軽くて、技もキレキレ。

あの子に今の戦いを見てもらいたかったわ。

伸びをして、私は別の場所へ助けに向かうのだった。




今回強化されたのは
敵サイド
『ラブカ・ゼノ&カエンサ・ゼノ』
(カナッサ星人の怨念による金色大猿化+パワーアップ)
『ハッチヒャック・ゼノ』(ツフル人の怨念によるパワーアップ)
『ボージャック・ゼノ』(仲間からの気の譲渡)
味方サイド
『ピッコロ』(冥界から来たスラッグとピッコロ大魔王との同化)
『ラディッツ』(トーマたちからのサイヤパワーの譲渡)
『ターレス』(クラッシャー軍団からの気の譲渡)
『スパーニ』(母親からの気の譲渡)
『ニア』(故郷の人たちによる気の譲渡)
『ブロリー』
(戦闘を楽しみまくった結果、伸び率オーバーフローして伝説3へ覚醒)

スラッグが出なかった理由はピッコロさんの強化の為です。
ジャネンバを出したので使えるなと思いました。
指摘などありましたらお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。