とある一族の落ちこぼれ   作:勿忘草

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カリフラ戦終了です。
第6宇宙最強レベルの隠し玉。
果たしてその正体は何者ですかね……


『色褪せぬ憧れ』

カリフラは急所への攻撃を回避する。

風を切る一撃。

だがここから先は……

 

「おまえに生意気な口をきかせない」

 

前蹴りを放つ。

それも回避をするが手を緩めはしない。

蹴り足を踏み込みに使い間合いを詰めてアッパー。

 

「ぐっ!」

 

首を動かして避ける。

だが避けていく間に軌道修正をする。

裏拳で顔面を捉えた。

その一撃をあえてこっちに一瞬の間突っ込むことで威力を軽減。

カウンターで正拳突きをしてくるが……

 

「ほれ!!」

 

パシンと小気味いい音と共に叩き落す。

そして膝を腹部に入れる。

片膝をついた。

 

「楽しむ気はないのかよ、おっさん……」

 

楽しむだと?

そんな実力がそちらに有ればワクワクはこみ上げるだろうな。

今はワクワクやドキドキがない。

ただ、いつも通りの全力での戦い。

気弾で自分を消耗せずに徒手空拳での真剣勝負。

 

「お前が俺を楽しませてみろ、カリフラ」

 

そう言って指をちょいちょいと動かして挑発をする。

プライドを傷つけられたのだろう。

歯をきしらせて再度突っ込んできた。

 

「むっ……」

 

少し速くなったな。

どうやらこの第6宇宙のサイヤ人は超サイヤ人になれないのが普通。

しかも大猿にもなれない。

その分、力をつけてきた。

その結果が基礎値がとてつもなく高い。

それが超サイヤ人に簡単になれた種明かしだ。

 

「だりゃりゃ!!」

 

ラッシュをかけるが甘い。

雑なものだ。

カウンターで気を付けないといけない箇所を守れていない。

 

「全然怖くないぜ」

 

一瞬交差すると膝をついているカリフラがいた。

一瞬で三度、拳の打撃をくらわせたのだ。

人中といわれる鼻の下の窪み。

顎を揺らすようにでは無く砕くように。

そして鳩尾にも叩き込んだ。

今、激痛が体中に有るはずだ。

 

「もっと真剣にこい」

 

そう言うとブレイクダンスのように筋力を使い、アクロバティックな蹴りを放ってくる。

しかしそれも難なく回避する。

向かい合っているがそんな睨んでも俺は倒せないよ。

 

「ハッ!!」

 

気弾を撃ってくる。

目くらましだろうか?

距離をとって動向を確認する。

自分から攻めてもいいが窮鼠猫を噛むという言葉がよぎる。

カウンターを取られると間違いが起こるかもしれない。

一度こっちも落ち着いて相手に機会を滑り込ませない。

 

「どりゃあ!!」

 

背中に飛びつかれそうになる。

首を絞めつけてくる予定だったのだろう。

それを頭を下げて回避をする。

仮に絞めつけられたとしても、首に力を入れて腕を弾いていただろう。

 

「なっ!?」

 

そのまま足を掴んで武舞台に叩きつける。

そして溜息をついて言う。

 

「これ以上はどうしようもない」

 

今のお前じゃ俺には勝てないぞ。

そう言うと怒りの炎を瞳に宿す。

 

「甘く見るな……」

 

そう言うと徐々にスパークしていく。

こいつ、まさか……

 

「結果出る前から勝ち負け決めて諦めるなんざ、サイヤ人のやる事じゃねえだろうが!!」

 

武舞台に風が吹きあれる。

やはり、こいつといいキャベといいセンスが良すぎる。

キャベでノーマルのベジータ並みにはあっただろう。

それと基礎値が同格でセンスが上。

この戦いの中の成長にも合点がいく。

 

「超サイヤ人2になったか」

 

そう言うとさっきより速い速度で向かってくる。

交差して防いだ腕を痺れさせる。

そして追撃でさらに拳を振るう。

ガードをするが腹部に蹴りが来る。

それも脛で受け止める。

 

「シャラララララ!!」

 

さらに速度を上げて殴りに来る。

腕を顔の前に持っていき腰を落とす。

筋肉を肥大化させる事で防御力を高める。

 

「ハアッ!!」

 

足払いをしてくるが跳躍で回避。

すると気弾の一撃が迫る。

 

「ちっ!!」

 

片手で弾くと背後に忍び寄っていたのだろう。

後頭部に来た一撃を後ろ手に受け止める。。

 

「フッ!!」

 

着地をして瞬間移動でカリフラの後ろをとる。

そして先ほどの繰り出してきたように後頭部を殴って叩きつける。

 

「がっ!!」

 

起き上がってこっちに向かってくる。

そろそろだな。

こっちとしてもエンジンをかけていた。

相手が仕掛けてからこちらから攻撃をする。

決着以外はそれが主な形だった。

しかしもうそれも終わり。

こっちから殴りに行く。

 

「なっ!?」

 

拳がすり抜けて驚く。

残像に引っかかるとはな。

 

「後ろだ」

 

ジャーマンスープレックスで放り投げる。

そして踏みつけに行く。

 

「ちっ!!」

 

相手が起き上がるがこちらはそれより速く懐にいた。

アッパーを決める。

相手が拳を出そうとした瞬間……

 

「フンッ!!」

 

スパンと小気味いい音を立て顔面に一撃のカウンター。

相手がもう一度仕掛けるが……

 

「ハアアアッ!!!」

 

全てカウンターをする。

しかも相手が拳を出してからではなく出す前に。

これは当て勘の良さなり、相手の攻撃を感じ取る勘だけで行きついている訳じゃない。

膨大な戦闘経験が相手がどの場所に繰り出そうとしているかを導き出す。

 

「くそっ……」

 

それでも立ち上がる。

もうすでに黒髪に戻っているというのに。

ダメージが段違いなのに。

 

「まだ終わってねえ!!」

 

目に光を宿して向かってくる。

仕方ない。

ここまでの奴に拳では意識を断ち切るのは難しい。

『不幸な事故』が起こる可能性まである。

ならば気弾で終わりにしてやる。

 

「『アルバトロス・ブラスター』!!」

 

アホウドリの気弾がカリフラに迫りくる。

その一撃で場外に押し出していく。

そう思っていたが……

 

「拳でやりあわねぇと面白くねえだろうが!!」

 

こいつ……受け止めやがった。

そして受け止めながら言葉を紡ぐ。

 

「そんなに強いのに途端に臆病風に吹かれたかよ、こっちが死ぬかもしれないからって!!」

 

腰を落として足をあげる。

こいつ、押し返す気か?

 

「さっきも言ったが……サイヤ人をなめるなあ!!」

 

足を踏み込み、怒りの力で押し返す。

その光景を見て仕方ないが気弾を逸らす。

 

「ここまでやられると笑いまでこみ上げる……」

 

キャベもこいつもまるで無鉄砲だった若い自分を見るようだ。

戦いの中で死ぬのならば本望だとそう思っていた節もあった。

敵を倒すために強さを求めた。

しかし家庭を持ち、守るものが増えたから悲しませないために死を恐れた。

失う恐れをかき消すために強くなっていた。

 

「だが……」

 

譲るわけにもいかない。

まだまだ現役だからな。

ここまでコケにされて、腹を立てているというのならば俺を負かせてみせな。

 

「気を全部引き出しやがったな」

 

3にはなっていないがこの底力……。

こうして敵として戦うと嫌なものだね。

才能っていうか力の引き出し方や変身を知らなかっただけ。

言えばホースをそのままやっていただけがつまむことを覚えるような感じ。

つまりは力の引き出し方を知ってしまったからぐんぐんと伸びていった。

 

「だああああ!!」

 

ラッシュにこちらも全開で相手をする。

余裕ぶらずにこいつを完膚なきまでに叩きのめす。

次の相手の事も考えない。

今はこいつを倒すことに専念しよう。

 

「ハアアアアア!!」

 

拳を打ち付けあい、蹴り足が交差しあう。

するとカリフラの拳は壊れ、蹴り足が折れている。

全開でやればこうなることは予想できた。

しかしもう奴は止まらない。

物理的に止めるのみだ。

 

「……」

 

僅か数秒のラッシュ。

しかしもたらした被害は大きかったのだろう。

不意に黒髪に戻ってしまった。

 

「いきなり変わりやがって……!!」

 

このままでは顔面にもろに喰らう。

既に戦意喪失の相手ならば拳を振るうつもりはない。

しかしこちらが繰り出した拳は止まらない。

そう思っていた次の瞬間……

 

「気絶していやがる……」

 

こちらに背中を向けて6人目のフードの男が降り立った。

そしてカリフラを抱えると……

 

「邪魔だ」

 

そう言って待機場所まで放り投げた。

そして迫っていた拳を後ろ手に掴む。

 

「良い拳じゃねえか」

 

こちらを振り向く。

瞬間、背中に電撃が走る。

未来の光景が変わらなかったことへの喜びも同時に感じる。

この威圧感を知っている。

この逞しさを知っている。

このフードから覗く眼光を知っている。

そしてあの背中を知っている。

こちらの拳を掴んだ瞬間に感じ取れた強さ。

 

「審判、勝者のコールをしな」

 

そう言って俺の勝利が告げられる。

さらにシャンパ様の方を向く。

 

「シャンパ様よ、この勝負だけは場外を無しにしてくれ」

 

そう言うとビルス様が横槍を挟む。

まあ、相手に有利だからな。

 

「いくらなんでも疲弊した相手にそれは勝手すぎるだろ!!」

 

しかし俺はビルス様に頼む。

このフードの相手との戦いに場外負けなんていらない。

 

「俺からも場外ルールの撤廃をお願いします、この人と白黒付けさせてください」

 

頭を下げる。

破壊神相手に土産を渡し、今まで従順にしてきた俺の我儘。

それには目を丸くしながらも抗議をする。

 

「そいつに勝てば4人抜きだぞ、目の前まで来ているんだぞ!!」

 

後のピッコロたちもいる。

しかしできる限り消したいのだ。

その気持ちはわかるが……

 

「この相手との戦いで燃え尽きます、その確信故に頼んでいるのです」

 

カリフラやキャベ、マゲッタの3人の時は超フルパワーと言っていながらもサイヤパワーの消費は少なかった。

しかし次の相手は一筋縄ではいかない。

ほぼ、間違いなく枯渇してしまうだろう。

それを確信している。

 

「分かった……お前がそれほど全力でやりあわないといけない相手だというのなら花を添えてやる」

 

俺の眼を見て嘘ではないと分かってもらえたのか頷く。

そう言ってシャンパ様の方を向く。

そして場外ルールの撤廃に合意するといった。

 

「選手間の同意もあるし構わないよな、シャンパ?」

 

そう言ってウイスさんに頼む。

頷いて杖を掲げる。

 

「ああ、構わないぜ」

 

向こうもそう言ってヴァドスさんに頼む。

同じように頷いて杖を掲げる。

そして二人がおろした直後、武舞台が消えていた。

それを見た瞬間……

 

「オラァ!!」

 

俺は殴りかかった。

まだ始めも言ってはいない。

しかしそれを読んでいたのか。

相手は受け止めて蹴りを放つ。

 

「シャア!!」

 

その蹴りを脛で受け止めて、こっちが返しの前蹴りを放つ。

しかし相手はそれをあえて前に出て威力を相殺。

アッパーを放ってきた。

 

「ハッ!!」

 

アッパーを叩き落として、カウンターを放つ。

それをさらにかぶせるように打ち下ろしの拳が迫る。

お互いが皮一枚を削るように、紙一重で回避をしていた。

 

「わわわ……第7試合、第7宇宙:ガタバル選手と第6宇宙:ボーゴ選手の試合……始め!!」

 

レフェリーが始めというがそんな事は知ったことじゃない。

あの場面で俺が攻撃をしていないと立場は逆だった。

しかしそんなことなど目の前に立っていない相手でないと分からない。

ブーイングが聞こえる。

シャンパ様も『反則だ』というが、ビルス様が『毒針よりかは随分とましだと思うがな』と言っていた。

正直毒針がなかったらもっと悲惨な状態になっていたんじゃないか?

 

「外野がぎゃあぎゃあとやかましいぜ、サイヤ人ならばあの程度当たり前の行動だ」

 

そう言って拳を振るってくる。

それを受け止めて背負い投げをする。

 

「まさかあの時、ラブカのクソが『飛ばし子』にしたてめぇが強くなるとはよ……長く生きてみるもんだぜ」

 

そう言って見えた白い歯。

それはサイヤ人として強者に出会えた喜びからくる獰猛な笑み。

 

「フードが邪魔だ」

 

そう言ってフードを脱ぎ捨てる。

その姿は観戦していた第7宇宙のみんなを大いに驚かせる。

何故ならばその姿は……

 

「悟空さにそっくりだべ!!」

 

チチさんが指さしている。

そしてラディッツさんが乗り出して目を擦る。

 

「……まさか親父か!?」

 

フリーザに殺されたものだと俺が吹聴していた。

だから俺の方を見る。

仕方ない。

全ての真実を話すか。

 

「フリーザの攻撃で第6宇宙に漂流してしまい今日まで居た、当時は別に宇宙があるなど与太話に感じられてしまうと思ったから言えなかった」

 

そう言うと仕方なしに納得していた。

そして向き直すがその姿は思い出に残った背中ではなく腹の方。

しかし、なぜ俺と互角に打ち合えたのかは雄弁に語られていた。

上半身が大猿で黒髪が伸びている。

つまり……

 

「バーダックさん、超サイヤ人4に貴方もなっていたとは……」

 

さらに付け加えるならば既に超フルパワーになっての全力。

そう言うとニヤリと笑って構える。

そしてこちらへ接近。

 

「シャア!!」

 

カリフラやキャベと違う、百戦錬磨の超サイヤ人4。

きっと戦闘力は俺の方が上。

だがそれでも……

 

「甘いんだよ!!」

 

経験の差でこちらの隙を見つける。

頬に掠らせてくる。

回避が間に合っていないのだ。

 

「せい!!」

 

頬に掠った瞬間、お返しに脇腹に振るう。

それも受け止められる。

そしてそのまま投げられる。

着地を決めるがやはり強い。

 

「しかし磨いていやがるな、全然大きな隙が見つからねえでやんの」

 

指をちょいちょいとしているのスタミナ勝負に持ち込みたくはないのだろう。

体力面だけで言えば確かに有利だからな。

 

「そら、爺さん待たせんじゃねえよ」

 

その言葉に触発されて拳を出す。

そこにカウンターを合わせてくるが、一気に体勢を低くして蹴りに切り替える。

カポエイラのやり方だ。

 

「ぐっ!!」

 

顔面に当てることができた。

そして脇腹へ正拳突き。

後ろに跳躍することで威力を軽減される。

だがそれは無駄なこと。

瞬間移動で後ろをとる背中に一撃を叩き込む。

 

「がっ……」

 

崩れ落ちそうになるが馬蹴りで反撃をされる。

腕で受け止めるが痺れてしまう。

 

「オラァ!!」

 

顔面に前蹴りをぶち込まれる。

相手が一気に接近してきた。

こうなりゃ……

 

「ガアアアアア!!」

 

こっちも腹を決めて接近する。

頭を押し付けあうような超至近距離の殴り合い。

 

そこからは戦う者だけでなく見る者も瞬き一つ許されない戦い。

回避、回避、回避。

目まぐるしく変わっていく主導権。

両者の攻撃は当たらない。

洗練された者同士。

僅かな隙を見つけてもその思案の方が大きな隙。

己の勘、風を切る拳の音を聞き取る聴覚。

当たるかどうかを正確に見分ける視覚。

五感という五感を総動員。

 

「ぐあっ……!?」

 

目まぐるしく攻撃の主導権が変わり続ける中、先に攻撃を当てたのはバーダックさんだった。

不敵な笑みを浮かべている。

 

「お前は確かに大きな隙は無かった、だが……」

 

ラッシュを再度仕掛けあう。

しかし今度はカウンターで腹部に爪先が当たった。

 

「がふっ!」

 

後ずさりをする。

まるで針の穴を通すような蹴りだった。

 

「塵みてぇに小さなものは有った、それをうまく選んでスレスレで当てたんだよ」

 

そう言ってこっちを逃がさないように接近。

攻撃の主導権はバーダックさんに映ってしまった。

防御をしてカウンターを放つがそれを受け止められる。

 

「シッ!!」

 

顔面に拳を当てられる。

モロにはくらっていないがやはりダメージはある。

鼻血がタラリと流れた。

 

「こっから先はこうやってお前にダメージを与える」

 

そうは言うが大振りになったらカウンターをとって仕留められる。

じわりじわりと追いつめられている。

 

「シッ!!」

 

拳を出すとそれを避けられて顎に一撃。

脳が揺れる中、蹴りを放つ。

 

「ハッ!!」

 

蹴りを受け止められて腹部へ肘打ち。

くの字に曲がった所へ膝を放たれる。

 

「ぐっ!!」

 

上体逸らしで避けようとする。

しかしその伸び切ったところを狙われて、上から叩かれて地面へ背中をつけられる。

 

「お前のやり口はあの三人との試合見てたらわかる」

 

伊達に戦いの中で生き続けたわけじゃねえぞ。

たとえ横綱相撲でもわかるもんだ。

そう目が語っている。

もう一度構える。

 

「ラアッ!!」

 

腹部へ蹴りを放つ。

それに対応した動きをする。

しかしこれはフェイント。

その防御が行き渡らない米神へ拳を放つ。

 

「慣れない事したら見え見えだ」

 

腕で受け止められていた。

そしてズドンと音が鳴るような蹴りを叩き込まれる。

胃液が逆流しそうだ。

 

「う……がぁ!!」

 

再び構えて、今度は最短距離で顎を狙う。

しかし難なく回避されてしまう。。

 

「見え見えだって言ってんだろ!!」

 

そう言われて肘打ちを背中に叩き込まれる。

再度向き直り、次の一撃を放つ。

 

「どりゃあ!!」

 

次は弓を引くように強く拳を握った一撃。

当たれば期待できるもの。

しかし……

 

「冷静を失っちまったか……」

 

そう言って攻撃を回避する。

焦りからか攻撃を空振ってしまう。

その大きな隙を逃すわけがない。

 

「喰らってな!!」

 

そう言った次の瞬間、顔面に正拳がめり込んだ。

回避もできずもろに喰らってしまった。

 

「ぐが……」

 

顔が跳ね上がり、意識が持っていかれそうになる。

しかし、ここまでは予想の範囲内。

実際は誘い出すために大振りをして隙を作った。

こんなちまちまとしたやり取りに満足するような性格の人ではないと踏んでいた。

その結果として非常に重たい一撃を食らった。

だが、それを耐えながら同時に蹴りを出す事で死角からの一撃を作る事が出来る。

 

「だりゃあああ!!」

 

肉を切らせて骨を断つ。

顔面に喰らいながら上段蹴り。

喰らった拳の方の足を出しているため、防御はできない。

 

「がっ……」

 

二人とも吹っ飛ぶ。

俺は背中を打ちつける。

バーダックさんは横に地面へ倒れ込む。

 

「度外視のカウンター……嫌いじゃねえぜ!!」

 

むくりと立ち上がるバーダックさん。

お互い向かい合ってもう一度立つ。

 

「どりゃあ!!」

「シャア!!」

 

お互いが同時に拳を出す。

さっきまでの静寂に包まれた戦いとは違い、お互いの暴力を見せつけるようなクロスカウンターで始まった。




11話の時に書かせていただいていましたが
『第6宇宙に飛んでしまったサイヤ人』はいました。
バーダックは偽名で『ボーゴ』を名乗っていたのは即バレ回避です。
そのわりにはすぐにフードを脱ぎましたけどね。
場外負け有りのルールなんてものは似合わないのでテコ入れでこの試合だけ撤廃しています。

次回も引き続きバーダック戦です。
指摘などありましたらお願いいたします。

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