今回から早苗さんが本格参戦です!
「さなちゃんの登場が今後の話ににどう影響していくのかな~?」
「本当にどうなるんだ?」
それは話が進めばわかることですよ。
それでは本編にいきましょう。
「本編どうぞ」
『あ、あの!』
『ん?』
学校に向かう途中の通学路にて、ミコトは背後から声をかけられた。後ろを振り向くとそこには・・・・ミコトと同じ学校の制服に身を包んだ見覚えのある少女がいた。
『私のこと・・・・覚えていますか?』
少女は恐る恐るとミコトに尋ねる。
『・・・・東風谷?』
ミコトは少女・・・・・早苗の名字を口にする。
『覚えていてくれたんですね!』
『そりゃあ・・・・な。君は例外だったし』
『例外?』
早苗はミコトが何気なく口にした例外という言葉に反応する。
『気にするな、こっちの話だから』
『そうですか。それにしてもまさかまた会えるとは思いませんでした。しかも一緒に学校だったなんて・・・・・ふふっ』
『なにを笑っている?』
ミコトは早苗がなぜ笑みを浮かべているのか疑問を感じ、尋ねてみた。
『こっちの話ですから気にしなくてもいいですよ。それよりも・・・・もしよかったら学校までご一緒しませんか?』
『それは・・・・・』
ミコトは早苗の提案に答えあぐねる。
まずミコトはあらゆるものから拒絶されている自分と共にいれば早苗も冷たい目で見られてしまうのではないかと考えた。しかし、目の前のいたいけな少女の提案を無下にしてしまうのは気が引ける。
故にミコトは悩んでいるのだ。
『もしかして・・・・・ご迷惑ですか?』
『い、いや。そんなことはないが・・・・・』
不安そうに表情を曇らせる早苗を見て、ミコトはついそう返してしまった。
『本当ですか?』
嫌がられていないと分かり、曇っていた早苗の表情はすぐさま明るさを取り戻す。
『よろしくお願いしますね一夢先輩』
『・・・・先輩?』
今まで先輩と呼ばれたことなどただの一度もなかったミコトは、思わず反応してしまった。
『どうかしましたか?』
『いや・・・・・できれば名字で呼ぶのは止めてくれ。慣れてないんでな』
『わかりました。それじゃあミコト先輩って呼びますね。その代わりと言ったらなんですが・・・・私のことも早苗と呼んでくれませんか?』
早苗は首を傾げながらミコトに問う。
『・・・・ああ。わかったよ早苗』
『ありがとうございます。さて、それでは行きましょう』
二人は肩を並べ、学校へと向かい歩を進めた。
(なに・・・・これ?あいつミコトのことを知ってるの?)
表情を驚愕に染めたまま、見つめ合うミコトと早苗を目の当たりにしていた霊夢は思わず呆然としてしまった。まあ無理もないであろう。いきなり現れて神社を廃社しろと言ってくる者が自身が愛しく思っているミコトと知り合い同士なのだから戸惑って当然だ。
「・・・・・ミコト先輩!」
ギュッ
突然、早苗はミコトに近づき強く抱きしめた。
「会いたかった・・・・・ずっとずっと会いたかったです・・・・ミコト先輩」
「・・・・・ああ。俺も会いたかった」
自分の胸に顔を埋めながら涙を流す早苗をミコトは抱きとめる。
「もう会えないと思ってました。もう二度と・・・・・会うことはないと思っていました」
ポツリポツリと、早苗の口から言葉は紡がれる。
「でも・・・・会えました。こうしてミコト先輩に会えました。私・・・・・すごく嬉しいです」
顔を上げ、満面の笑みをミコトに向ける早苗。未だに目から涙は溢れていたがその笑顔はミコトにとって眩しいものであった。
「・・・・・そうか」
ミコトはそんな早苗の頭に手を置き、優しく撫でた。撫でられた早苗は気持ちよさそうに目を細める。
「先輩に撫でられるの懐かしい・・・・・・気持ちがいいです」
「全く・・・・・少しは大きくなったと思ったらそうでもないようだな」
「いいじゃないですか。好きなんですから」
「まあ早苗がそれでいいなら構わないがな」
まるでその場に二人だけしかいないかのような空気が二人から漂ってくる。
そんな空気に終りをもたらしたのは・・・・
「あの~・・・・・さなちゃん?俺もいるんですけど~?」
竜希であった。
「あ、竜希先輩もいらしたんですね」
「居たよ!というかさなちゃんまで俺に辛辣!?」
今の今まで本当に竜希がいた事に気がつかなかった早苗のこの言葉に竜希はショックを受け項垂れる。
「竜希さん・・・・・ドンマイです」
そんな竜希を流石に哀れに思えたのか、妖夢は竜希の肩に手を置いて慰めた。
「というより・・・・本当にどうしてお二人が幻想郷にいるんですか?」
早苗は今になってようやくミコトと竜希が幻想郷にいることに対して疑問を抱いたらしく、二人に尋ねてみた。
「ああ、それは・・・・・」
「ミコト」
ミコトが早苗に自分が幻想郷にいる理由を説明しようとしたまさにその時、それを阻むようにミコトの名を呼ぶ者がいた。
無論それは・・・・・霊夢である。
「一体これはどういうことなのかしら?その子は一体ミコトのなに?というかいつまで頭を撫でてるの?(黒笑)」
霊夢は清々しいほどの黒笑みをいまだに早苗の頭を撫で続けているミコトに向けながら問う。
「・・・・・あの、今は私がミコト先輩に質問をしているのですから横槍を入れないでくれませんか?(黒笑)」
自分の質問に対する答えを妨げられてイラついた早苗が、霊夢に負けず劣らずの黒笑を浮かべながら霊夢を見る。
「あら?さっきといい今といい突然現れたくせに随分と偉そうね。一体何様のつもりなのかしら?」
「それは私のセリフです。あなたの方こそ何様ですか?」
「「・・・・・・」」
バチバチと火花を散らせながらにらみ合う霊夢と早苗。二人の間の空気は絶対零度を思わせるほどに冷え切っていた。
(なんだ?霊夢といい早苗といい・・・・・一体どうしたんだ?)
そんな二人の様子を見ながら何事かと首を傾げるミコト。どうやら二人の間に漂う険悪な空気を察していないようだ。
・・・・・・よもやここまで自分のことに鈍いとは。
その一方で・・・・
「あ、あの竜希さん・・・・・空気が重いんですけど」
「あれが修羅場ってやつだよよ~むちゃん。中々面白いことになったね~」
竜希と妖夢は二人の険悪さを敏感に感じ取っていた。ただ妖夢は怯えており、竜希は楽しんでいるといったように二人の反応には大きな違いがあるが。
「あ~・・・・・とりあえずちゃんと説明するから中に入らないか?立ち話もなんだし」
「・・・・・それもそうね」
「私もそれで異論ありません」
ミコトの提案によって話の続きは神社の中ですることとなり、ミコト、霊夢、早苗の3人は神社の中へと入っていく。
「・・・・・竜希さん、これ私も居てもいいんでしょうか?というより私が居る意味はあるんでしょうか?」
「そうだね~・・・・・とりあえず俺としては居て欲しいかな?楽しいけど流石に一人で傍観するのはきついし~」
「わ、わかりました」
少し遅れて、竜希と妖夢も歩き出した。
「ほえ~・・・・・そんなことがあったんですか」
出されたお茶を飲みながらミコトと竜希から幻想郷に来た経緯を聞いた早苗は思わず感嘆の声を漏らす。
「あの時は突然のことだったから正直驚いたな」
「俺なんて異変解決の真っ最中に来ちゃったしね~」
「なんというか・・・・・大変だったんですね」
苦笑いを浮かべながら言うミコトと竜希に対して同情の目を早苗は向けた。
「それじゃあ次は私の質問に答えてもらうわよ。ミコトはコイツとどういう関係なの?」
霊夢は払い棒で早苗を指しながら不機嫌そうにミコトに尋ねた。ちなみに早苗の質問から先に答えたのは早苗が霊夢とのジャンケンに勝利した結果である。
「早苗は俺が元居た世界での通ってた学校・・・・こっちで言う寺子屋での後輩だよ」
「後輩?」
後輩と聞いて霊夢は少々怪訝な表情をする。
「もしかして先ほど竜希さんが言っていたのは・・・・?」
「うん。その後輩っていうのがこのさなちゃんなんだよね~」
神社に来た時に聞いたことを思い出しながら尋ねる妖夢に竜希は答えた。
「・・・・・へぇ。ミコトの後輩ね・・・・・」
霊夢はジト目で早苗を見つめる。
「なんですかその目は?」
「別に。ただ本当にただの後輩なのかと思っただけ」
「・・・・・・後輩ですよ。私は・・・・・ただのミコト先輩の後輩です」
「??」
返事を返す早苗の表情は、どこか含みのあるように霊夢には思えた。
「・・・・・まあいいわ。それよりも気になったんだけどあんたは・・・・・・いえ、やっぱりいいわ」
霊夢は早苗にある質問をしようとしたが、すぐにそれを取り消した。
霊夢が質問しようとしたこと、それは・・・・・・早苗がミコトのことを拒絶しなかったのかどうかだ。ミコトを愛する霊夢にとってそれは何よりも重大なことであるから。
しかし・・・・霊夢は結局それを聞くことはしなかった。拒絶している者がミコトを『先輩』付で呼び、慕っているわけないと考えたからだ。
「ところでさ~、俺とミコちゃんが幻想郷にきた理由は話したけどさなちゃんはどうして幻想郷にいるの?俺としてはそのへんのこと詳しく知りたいんだけど~」
「俺も気になるな・・・・・話してくれるか早苗?」
「もちろんですミコト先輩、竜希先輩。私が幻想郷にいるのは・・・・」
早苗はミコトと竜希に自身が幻想郷に来た理由を話し始めた。
~少女説明中~
「えっと・・・・つまり早苗さんの住む神社は外の世界では信仰を集めにくくなってしまったので信仰を集めるために幻想郷に来たというわけですか?」
早苗の説明から妖夢は話を簡潔にまとめる。
「はい。平たく言うとそうなりますね」
「まあ今の外の世界は神様離れが顕著になってきているしわからないでもないな」
「同感~」
外の世界の事情をある程度知るミコトと竜希は納得して頷いた。
「それにしても・・・・早苗が現人神とはな」
「流石にびっくりだよ~。普通の人間とは違うな~とは思ってたけど」
ミコトと竜希は驚きをあらわにする。まあ無理もないであろう。自分たちの後輩が人間でありながら同時に神である存在を指す現人神であったのだから。
「今まで隠していてすみませんでした」
「別に謝ることはないさ。たとえ現人神であろうと早苗が大切な後輩であることには変わらないんだからさ」
申し訳なさそうに謝る早苗にミコトはニコリと頬笑みを浮かべながらそう言った。
「ミコト先輩・・・・・ありがとうございます」
そんなミコトの笑顔を見て、早苗もまた頬笑みを浮かべた。
(ミコトを見るこの目・・・・・もしかしてこいつミコトのこと・・・・?)
霊夢は早苗のミコトを見る目を見てある考えを抱いた。
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回のゲストはもちろん早苗さんです!
「よろしくお願いします!」
はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!
「今回からとうとうさなちゃん本格参戦だね~」
「萃夢想編の最後の話で少し話に出てたからな」
きっと楽しみにしていた読者は多かったんでしょうね。早苗さんは東方でも人気のキャラですし。
「人気って・・・・・少し恥ずかしいですね。あ、それはそうと主さん。一つ聞きたいことがあるのですが」
なんですか?
「どうして私はミコト先輩や竜希先輩の後輩という設定になったんでしょうか?」
ああ、そのことですか。まあぶっちゃけますと思いつきですよ。
「思いつきかよ・・・・」
「まあこの主だからそんなことだろうとは思ってたけどね~」
・・・・なんかその言い方引っかかりますがまあいいです。
でもこの設定って決まったのは萃夢想編が始まる直前ぐらいだったんですよね。
「そうなんですか?」
はい。元々早苗さんは竜希さんのヒロインになる予定でしたので。風神録の話も結構ギャグ寄りとして扱うつもりでしたし。
「今とだいぶ違うな・・・・」
「今はさなちゃんも風神録編は結構重要になってるみたいだしね~」
そうなんですよ。まあ重要になると決まったのはほんの2ヶ月ほど前ですけど。
「?それってもどういうことですか?」
実は早苗さんの設定は萃夢想の話で出てからさらに少し変わっているんですよ。その結果風神録編がかなり重要になったんです。
「どう変わっているんですか?」
流石にそれは言えませんが・・・・・まあかなり重要になったと言っておきましょう。ミコトさんの今後にも大きく関わってきますし。
「一体私はどうなるんでしょうか?」
「もしも気に食わないことがあったら主にスペカを使ってもいいからな」
ちょっとミコトさん!?さらっと何提案してくれちゃってるんですか!?
「わかりました!」
早苗さんもいい返事しないでくださいよ!
「あはは~・・・・・本当にこういうやりとりは楽しいね~」
私は楽しくはないんですが・・・・まあいいか。
さて、今回ここで締めにしましょう。
それでは・・・・・
「「「「次回もまたきてくれ(きてね~)(来てください)!!」」」」