東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

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第102話!

え~・・・・・本編に入る前に皆さんに一つ謝らなければならないことがあります。

この章では・・・・・雛さんは出てきません。

「またか。お前そういうの多いよな」

「他にも出るべきタイミングで出てこなかった娘多いもんね~」

マジで申し訳ないです・・・・・ですが雛さんの出番は他でしっかりと考えてありますのでどうかご容赦を。

「全くこいつは・・・・・」

「あはは~・・・・・」

さ、さて。それでは本編に参りましょうか。

「本編どうぞ」


第102話

ミコト達一行が山の奥へと進んでいく途中・・・・・

 

「ちょっと待った!」

 

それに待ったをかける者がいた。

 

「ん?なんだぜお前?」

 

「私は河城にとり。この山に住む河童だぞ~」

 

魔理沙が聞くと少女、にとりは素直に名前を名乗った。

 

(河童ね・・・・・・前々から思っていたが幻想卿の妖怪って俺のイメージとだいぶ違うな)

 

にとりが河童であると知ったミコトはそんな風に思った。

 

無理もないであろう。にとりは水色の髪をツインテールにし、水色の服と緑の帽子を着用しており、外見はミコト達と同じ年頃の少女だ。とてもではないが河童だと言われてもそうなのかと納得はできない。

 

そしてにとりの他にもそう思わせる妖怪はこの幻想郷には多々いるのだ。

 

「にとりちゃん・・・・・・ね」

 

「どうかしたんですか竜希さん?」

 

にとりの名をつぶやきながら何かを考え込む素振りをとる竜希に妖夢が尋ねる。

 

「あ~別に大したことじゃないんだけど・・・・・・もしもキャッチコピーをつけるとしたら『幻想郷一お値段以上!』とかになるのかな~って思ってさ~」

 

「「「・・・・・は?」」」

 

「えっと・・・・・それどう言う意味なんだ~?」

 

竜希の言っていることの意味を全く理解できないようで霊夢、魔理沙、妖夢、にとりは頭に『?』を浮かべる。

 

「竜希・・・・・気持ちはわからないでもないがそれはやめろ」

 

そんな中竜希の言っている事をただ一人理解できているミコトは呆れたように額に手を当てる。

 

「え~?でもにとりって言ったら某有名な家具・・・・」

 

「だからやめろって。それ以上は色々と面倒だから」

 

「りょうか~い」

 

((((もう何が何やら・・・・・・))))

 

ミコトと竜希のやりとりを訳も分からず眺める霊夢、魔理沙、妖夢、にとりの4人。完全に置いてけぼりだ。

 

「ところでにとり。お前はどうして俺達を引き止めたんだ?」

 

「え?あ、ああ。その理由は単純明快だぞ~。お前達をここから先に通すわけにはいかないんだ」

 

「通すわけにはいかない?どうしてよ?」

 

「ここから先は危険だからな~。だから行かせるわけにはいかないんだ」

 

にとりは神妙な面持ちでミコト達にそう告げた。

 

「危険か・・・・・・まあそうだろうな。この山には沢山の妖怪が住んでいて俺達みたいな余所者に対していい顔をしないものも多いだろう」

 

ミコトはにとりの言葉からそう推測した。

 

「その通りだよ。だから素直に帰ったほうが身のためだぞ~」

 

「・・・・・優しいな」

 

「え?」

 

「にとりにとっても俺達は余所者なのに・・・・・にとりは俺達のことを心配してくれている。にとりは・・・・・優しい子だな」

 

「なっ!?べ、別にそんなこと・・・・・私はただ河童の盟友である人間が傷つくのが嫌なだけで・・・・・」

 

ミコトに褒められて照れくさいのか、にとりは頬を赤く染め、手をもじもじとさせながら視線を泳がせる。

 

「にとり・・・・・ありがとな」

 

「ヒュイッ!?」

 

ミコトが穏やかな微笑みを浮かべながら礼を言うと、にとりは素っ頓狂な声をあげながら顔をさらに赤くさせる。

 

そんな様子を見たミコトとにとりを除く一同は同時にこう思った・・・・・ミコトがまたフラグを建てたと。

 

(・・・・・はあ、またやったわねミコト)

 

(本当にミコトは・・・・・ある意味すごい奴だぜ)

 

(ミコトさん・・・・・本当に罪作りな方ですね)

 

(これでミコちゃん素なんだもんな~・・・・・マジに重症だね~)

 

4人はそれぞれミコトに対して呆れていた。流石はS級フラグ建築士といったところだろうか。

 

「でも・・・・・・ごめんにとり。俺達はここで立ち止まるわけにはいかないんだ。俺達には俺達の目的があるから・・・・・・だからここを通してくれにとり」

 

ミコトは表情を真剣なものへと変えてにとりにそう告げる。

 

「・・・・・・そういえばまだ名前を聞いてなかったな。お前の名前は?」

 

「ミコト。一夢ミコトだ」

 

「そうか・・・・・ミコト、お前がどうしても先に進みたいっていうのはわかった。でも・・・・・それでも私はお前を・・・・お前達をこの先に進ませたくないんだ。だから・・・・・・この先に進みたかったら私を倒していけ!」

 

にとりは水の弾幕を展開しながら臨戦態勢に入った。

 

「やっぱり弾幕ごっこをするしかないか・・・・・皆下がっていてくれ。ここは俺がやる」

 

「ミコト・・・・・わかったわ。頑張ってねミコト。負けるんじゃないわよ」

 

霊夢は激励の言葉をミコトに送りながら数歩後ろへと下がる。それに伴って竜希、魔理沙、妖夢も霊夢と同じように後退する。

 

「それじゃあいくぞミコト!洪水『デリューヴィアルメア』!!」

 

にとりがスペルカードを発動すると、水でできた数多の弾幕がミコトに襲いかかる。

 

「こいつを試してみるか・・・・・霊符『夢想封印』!!」

 

ミコトは使用したスペルカード、夢想封印によって発生した弾幕により、にとりの弾幕を相殺した。

 

「あれって・・・・・霊夢さんのですよね?」

 

「そうよ。前々から教えていてつい最近習得したのよ」

 

ミコトが夢想封印を発動したことに妖夢は驚きを顕にし、霊夢はどこか嬉しそうに微笑みを浮かべた。

 

「私のマスパも習得しちまうし・・・・・ミコトって本当に器用だな」

 

「まあそれがミコちゃんだからね~」

 

ミコトの器用さに魔理沙と竜希は感心する。もはやミコトはいずれ幻想郷に存在している者すべてのスペルカードを習得してしまいそうな勢いだ。

 

「やるな~ミコト!だったら次はこれだ!河童『スピン・ザ・セファリックプレート』!!」

 

ゴゴゴ・・・・・!

 

スペルカードの発動と同時ににとりの近くに何とも形容し難い機械のようなものが出現した。

 

「・・・・・は?」

 

流石のミコトもこれは予想外であったらしく、素っ頓狂な声を上げた。観戦している4人も呆然としている。

 

「ふふふっ・・・・・・あまりの凄さに言葉も出ないようだな~」

 

そんな中にとりはえっへんと胸を張る。どうやらこれは彼女の自信作のようだ。

 

「さあ!お前の性能を見せつけてやれ~!」

 

ピキュン!ババババッ!

 

にとりが指示を出すと機械はミコトに向けて大量のレーザーと弾幕を放った。その規模は先ほどまでの比ではない。

 

だが・・・・・

 

「おっと」

 

ミコトはレーザーも弾幕も平然と回避する。

 

「今のを回避するなんてやるなミコト!でもまだまだ!」

 

機械は休むことを知らずといった様子で弾幕やらレーザーを乱射する。

 

だがその全てをミコトは軽々と時には回避し、時には剣をだして弾いたりして凌いでいた。

 

(さて、どうするかな・・・・・この程度の弾幕なら対処できるが流石にずっと出されると面倒だ。かと言ってあれはにとりの自信作っぽいから壊すっていうのもな・・・・・)

 

ミコトがどうしたものかと考えを巡らしていると・・・・・・

 

プシュンッ・・・・・

 

突然機械から気の抜けた音が聞こえてきたかと思うと、煙を上げて活動を停止した。

 

「うっ、もうオーバーヒートした・・・・・やっぱり活動時間に難ありだな~」

 

にとりは残念そうに落ち込んだ。その様子からしてどうやらこの機械はまだ欠陥があるもののようだ。

 

これを好機と見たミコトはスペルカードを構えて発動しようとする。

 

「おっと、そうはさせないぞ!光学『ハイドロカモフラージュ』!!」

 

しかしそれに気がついたにとりが素早くスペルカードを発動。そしてにとりの体が透け始め、すぐに姿が見えなくなってしまった。

 

「こいつは・・・・・光学迷彩か?」

 

「そうだ!これこそ河童の技術の集大成!河童の技術力は幻想郷一だ!」

 

姿を消した状態でにとりは誇らしげに声を上げる。

 

「なるほど、ここまでの光学迷彩を作れるなんて確かに河童の技術力は大したものだな。だが・・・・・俺には通用しない。混符『黒と白の奈落』!!」

 

ミコトはスペルカードを発動し、夥しいほどの黒と白の弾幕が展開される。

 

弾幕は一見何もないような場所に飛んでいくが・・・・

 

「うわぁぁぁぁぁっ!?」

 

突如辺り一帯に悲鳴が響き渡る。そしてそれと殆ど同時に、にとりが姿を表した。

 

「悪いなにとり。俺の勝ちだ」

 

被弾し、倒れ伏したにとりにミコトが言い放つ。

 

「う、うぅ・・・・どうして私のいる場所がわかったんだ~?」

 

「俺の『命を理解する程度の能力』のおかげさ。この能力を使ってにとりの命を感知したんだ」

 

そう、ミコトにはこれがあるのだ。

 

ミコトは能力のおかげであらゆる命を察知することができる。ミコトを前にして姿をくらますなどまず不可能といってもいいのだ。

 

「そんな能力があったのか~・・・・・私の完敗だな~」

 

「すまないなにとり。今回復するから」

 

そう言うとミコトはにとりに自信の生命力を分け与える。

 

「暖かいな~・・・・強くて治癒までできるなんてミコトは凄い奴なんだな~」

 

「そうでもないさ。俺よりも凄い奴なんてこの幻想郷にはいくらでもいるだろう」

 

「まあそれは否定しないけど・・・・・やっぱりミコトは凄いと私は思うぞ~」

 

「そっか・・・・・ありがとうなにとり」

 

ミコトはにとりの頭を撫でながら礼を言う。

 

「べ、別にお礼を言われるようなことじゃない////」

 

もちろんというかなんというか・・・・・頭を撫でられたにとりは頬を赤らめ、どこか嬉しそうな表情になっていた。

 

「そ、それよりも私に勝ったんだから先に進んでもいいぞ~。ミコトぐらい強ければきっと大丈夫だ」

 

「そうか。それじゃあ行こうか皆」

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

ミコトが霊夢達の方へと振り向くと皆じっとミコトを見つめていた。その中でも霊夢と魔理沙はジト目だ。

 

「ん?皆どうしたんだ?」

 

「はあ・・・・・なんでもないわよ。それよりも早く行きましょ」

 

「そうだな。さっさと行こうぜ」

 

「あ、ああ・・・・って、ちょっと待てよ霊夢、魔理沙」

 

スタスタと足早に歩き始めた霊夢と魔理沙の後ろをミコトは追いかけていった。

 

「・・・・なあお前ら。ミコトっていつもああなのか~?」

 

その様子を見ていたにとりがその場にまだ残っていた竜希と妖夢に尋ねる。

 

「まあ・・・・・そうですね」

 

「それがミコちゃんですから。でもにとりちゃんもミコちゃんのそういうところに惹かれたんじゃないの~?」

 

「ヒュイッ!?な、何言ってるんだお前は~!」

 

竜希がニヤニヤとした表情でからかうと、にとりはわかりやすく動揺した。

 

「ほら!お前達もさっさと行け!」

 

「わかったわかった~。行こうよ~むちゃん」

 

「はい。それでは失礼します」

 

竜希に促されると、妖夢はにとりにペコリと一礼する。そして二人もミコト達もその場から離れようとすると・・・・・

 

「と、ちょっと待て。最後に一つ言っておくことがある」

 

「ん?な~に?」

 

「この山に最近神様が居着いたのは知ってるか~?」

 

「知っています。というよりもそもそも私達はその神様のところに行こうとしていますから」

 

「その神様が原因で今この山には腹の収まりが悪くなってる奴が多い。中でも一番殺気立ってるのは天狗の長だ。その長の命令で天狗は今警戒を強めているから会ったら喧嘩を売られるかもしれない。気をつけろよ」

 

にとりは真剣な表情で忠告した。それほどまでに今の天狗は危険らしい。

 

「ご忠告ありがとうございます」

 

「ありがとね~。それじゃあばいば~いにとりちゃん」

 

今度こそ妖夢と竜希はその場をあとにして、ミコト達を追った。

 

 




あとがき座談会のコーナー!IN東方!!

今回のゲストは幻想郷一お値段以上!河城にとりさんです!

「皆よろしくな~。ところで本編でも出てきたが幻想郷一お値段以上ってどういう意味なんだ~?」

「・・・・うん、まあわかる人には分かるネタだな」

「というか東方ファンなら大体わかるんじゃないかな~?」

結構有名なネタですからね。

「本当にわけがわからないぞ~・・・・・」

「まあ知ったところで得するわけじゃあないし気にしないでおけ」

「ミコトがそういういならそうしておくけど・・・・・」

おや?やっぱり好意を抱いている人の言うことは素直に聞くんですね。

「な、なななっなに言ってるんだお前は~!!」

「あははっ!明らかに動揺してるね~」

「というかにとりのこのリアクションからしてもしかして俺にとりにフラグ・・・・・」

建ててますよ。それはもうガッツリと。

「流石は幻想郷のハーレムマイスターだね~」

「その呼び方やめろ。というかどうして建ってるんだよ?」

・・・・・それがわかっていないなら本当に重症ですね。

「ミコトのコレって治るのか~?」

「そのうち治るとは思うけど・・・・本当に罪作りだね~」

「俺ってそんなに酷いのか・・・・・」

まあそれはともかくとして、読者の方にいくつか言っておくことがあります。

まずにとりさんのキャラですがこれはアールグレイのにとりさんを参考にしています。あそこのにとりさんはマジで可愛いですからね~。

「まあ私がそのアールグレイのに近いとは思えないけどな~」

・・・・・そこは私の再現度が低いからですね。

「まあ主だからそこまで期待もしていなかったがな」

うっ・・・・・

「んで?他に言っておくことってなに~?」

あ、はい。雛さんがこの章で出ない理由を話しておこうかと。

「それは私も気になってたけどどうしてなんだ~?」

雛さんに関してはある方との絡みがこの先どこかであるんですよ。それは結構インパクトが強いのでここでは敢えて登場させなかったんです。

「なるほどね~。俺はてっきりここで雛ちゃんを出すと話の進行が遅れるかと思ったよ~」

・・・・アハハ。ソンナワケナイジャナイデスカ。

「「「・・・・・それも理由の一つなのか」」」

うっ・・・・・・さて、今回はここで締めにしましょうか。

「あ、誤魔化した」

一々言わないでください!

それでは・・・・・





「「「「次回もまたきてくれ(こいよ~)(きてください)!!」」」」
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