今回はとうとう・・・・・霊夢さんと早苗さんの弾幕ごっこです。
「といってもまだ決着までにはいかないがな」
「でも・・・・凄いねこれは」
どうすごいのかは本編にてご確認を。
それでは本編にいきましょう。
「本編どうぞ」
『来たか早苗』
ある日の休日、早苗は神楽に呼び出された。
『お待たせしました神楽先輩』
『全くだ。まさかこの私を待たせるとはな』
『あははは・・・・すみません』
神楽の物言いに苦笑いを浮かべる早苗。ただ神楽のこの態度は今に始まったことではなく、決して悪気があって言っているわけではないと早苗は知っているので対して気にしてはいない。
『ところで神楽先輩、私に何か御用ですか?』
『・・・・お前に言っておきたいことがあってな』
『神楽先輩が私に・・・・ですか?』
『ああ。こんなこと本来私が言えたことではないのだが・・・・・早苗、ミコトのことを諦めるな』
『・・・・・え?』
早苗は一瞬神楽の言っていることの意味が分からずにキョトンとした。
『あの・・・・神楽さん?ミコト先輩を諦めるなってどういう意味でしょうか?』
『・・・・・好きなんだろう?ミコトのことが』
『ッ!!』
早苗は顔をこわばらせる。それは神楽の言っていることが事実である証拠であった。
確かに早苗はミコトに好意を寄せている。だが・・・・・その想いが実ることはないと思っていた。
なぜならミコトには神楽がいるから。あらゆるものから愛され、最上の美しさを持つ神楽が・・・・・
故に早苗はミコトのことを諦めていたのだ。
それなのに・・・・・他でもないミコトの恋人である神楽がその早苗の考えを否定した。
『好きならば・・・・・諦めるな。何があっても・・・・ミコトを想い続け、ミコトを自分のものにしてみせろ』
『神楽先輩・・・・・それは神楽先輩からミコト先輩を奪えということですか?』
『そうとってもらっても構わない。まあ簡単に渡すつもりはないがな』
神楽は不敵な笑みを早苗に向けて言い放つ。
『言いたいことはそれだけだ。時間をとらせてすまなかったな』
『それは構いませんけど・・・・どうしてそのことを私に?』
『・・・・・ただの気まぐれだ。それ以上でも以下でもない。それじゃあまたな早苗』
神楽は軽く早苗に別れのあいさつをして、その場から去って行く。
・・・・・それは神楽が自殺する1週間前の出来事であった。
「たっだいま~!!竜希さんがちゃ~んと勝ってきましたよ!!」
竜希はニヘラっと笑いながらミコト達の下へ帰ってきた。
「「・・・・・」」
「んにゃ?どったの霊夢ちゃん魔理沙ちゃん?なぜに俺をじっと見つめてるの?」
「いや・・・・・なんというかな」
「・・・・・あんたのそのギャップには本当に慣れないわ」
どうやら霊夢と魔理沙は未だに竜希のギャップに慣れていないようだ。
「竜希・・・・お前いっそいつも真面目にしてたほうがいいんじゃないか?」
「あはははは・・・・・それはちょっとありえないね~」
(・・・・・竜希さん)
魔理沙のいうことをおどけたような態度で竜希は否定する。だがなぜ普段ふざけた態度をとっているのかを知っている妖夢は心配そうに竜希を見ていた。
「でも・・・・珍しいな。お前が最初から真面目に戦うなんて」
「言われてみれば・・・・・いつもは戦いを終わらせる時にしかああならないのに」
「相手が相手だったからね~。流石にふざける余裕はないかな~と」
(まあ・・・・・正直に言うともう少しやると思ってたんだけど)
ミコトと妖夢にはああ返事を返したが竜希は内心で少々落胆していた。
神奈子は確かに強い。軍神の名に恥じぬ実力を備えているのは間違いなかった。だが・・・・それでもその強さは竜希の想定には及ばない。
軍神ならばあるいは自分を越せるのではないかと竜希は心の片隅で期待をしていたが・・・・残念ながら神奈子はその期待にそう存在ではなかったようだ。
(やっぱり俺を倒せるのは・・・・・)
「竜希さん?どうしたんですか?」
妖夢は様子のおかしい竜希に声を掛ける。
「・・・・・なんでもないよよ~むちゃん」
竜希はふっ優しい微笑みを浮かべながら妖夢の頭を撫でた。
「みょん!?何をするんですか竜希さん!!」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせながら竜希に抗議する妖夢。
「あはは~ごめんね~。それよりも・・・・・これで一勝一敗だよ~」
「ええ・・・・・最後は私ね。それじゃあ行ってくるわ。ミコト・・・・しっかりと見ててね」
「ああ・・・・・頑張れよ霊夢」
微笑みを浮かべるミコトに見送られ、霊夢は前に出た・・・・・ミコトの微笑みがいつものそれとは微妙に違うことに気がつくことのないまま。
(ミコト、お前は・・・・)
ただ一人、そのことに気がついている竜希は神妙な面持ちでミコトを見ていた。
「ごめんなさい・・・・負けてしまったわ」
戻ってきた神奈子は申し訳なさそうに早苗と諏訪子に謝罪した。
「気にしなくてもいいよ神奈子・・・・・あれは相手が悪すぎた」
「まさか神奈子様が・・・・・竜希先輩ってあんなに強かったんだ」
「早苗は知らなかったの?」
神奈子が早苗に尋ねる。
「強いことは知っていたのですけど・・・・・あそこまでとは思いませんでした」
「正直あれは人間の域を超えすぎてるよ・・・・・というより本当にあいつ人間なの?」
「人間よ。実際に戦った私が言うんだから間違いないわ。それよりも・・・・・行ける早苗?」
「大丈夫です。この勝負・・・・・絶対に勝ってみせます」
意気込む早苗。どうやらやる気は十分のようだ。
「随分と気合が入ってるね早苗」
「はい。神社のこともそうですけど・・・・・霊夢さんにだけは負けたくありませんので。それでは行ってきますね」
「頑張りなさい早苗」
「私達がついてるからね!」
神奈子と諏訪子に見送られて、早苗は前に出た。
「お待たせしました霊夢さん」
早苗は先に準備していた霊夢に声を掛ける。
「まったくよ。この私を待たせるなんて・・・・」
(・・・・・昔神楽さんに言われた時とは違いますね。少しイラッとします)
神楽に言われたときはなんとも思わなかったが霊夢はそうではないらしい。少々不機嫌そうだ。
「それよりも覚悟はいいかしら早苗?この勝負・・・・一切手を抜く気はないわよ?」
「・・・・・それはこちらのセリフです!秘術『グレイソーマタージ』!!」
早苗がスペカを発動すると早苗を中心に星型の弾幕が出現し、周りに拡散した、
「殆ど不意打ちね・・・・・まあ無駄だけど」
霊夢は襲いかかる弾幕をいともたやすく躱して見せた。
「これくらいは余裕ですか・・・・・態度が大きいだけのことはありますね」
「一言余計よ・・・・・・・次はこっちから仕掛けるけど先に謝っておくわ。ごめんなさい」
「どういう意味ですか?」
「この勝負・・・・・時間をかけるつもりはないわ!『夢想天生』!!」
開幕早々、霊夢は目を閉じて自身の持つ最強のスペカ・・・・『夢想天生』を発動した。
先程早苗の発動したスペカとは比べ物にならないほどの夥しい量の弾幕が早苗を襲う。
「わわわっ!なんですかこれ!」
早苗は弾幕の規模に圧倒されながらもどうにかその弾幕を回避していく。
「言ったじゃない。時間をかけるつもりはないって」
「だからってこれは洒落になりません!奇跡『客星の明るすぎる夜』!!」
弾幕を躱しながらどうにかスペルカードを発動することに成功した早苗。
丸い弾幕とレーザーが霊夢に向かって放たれるが・・・・
「無駄よ」
それらは霊夢を通り抜けてしまった。
「ええっ!?なんですか今の!?」
「残念ね。夢想天生を発動している間私はあらゆるものから浮いた状態・・・・つまり無敵状態になるのよ。弾幕なんて当たらないわ」
「チート過ぎますよ!非常識すぎです!」
早苗のいうことはもっともだ。弾幕ごっこで弾幕を当てられないなど非常識にも程がある。
しかし・・・・
「覚えておきなさい早苗・・・・・この幻想郷において常識にとらわれてはいけないのよ」
「そんな~!!」
早苗は落胆の声を上げながら、必死に弾幕を回避していた。
「い、いきなり夢想天生とは・・・・・霊夢の奴いくらなんでも容赦なさすぎだぜ」
「夢想天生・・・・・あれほどの規模の弾幕を放ち、なおかつ無敵になるなんて・・・・・凄まじすぎです」
夢想天生を発動する霊夢を目の当たりにして、魔理沙は呆れ、妖夢は圧倒されていた。
(霊夢・・・・そこまで早苗を目の敵にしてたのか。まあわからないこともないが。それにしても・・・・なんつう顔してんだよミコト)
竜希はいやに真剣な表情でミコトを横目で見た。
竜希の目に映るミコトは・・・・・酷く複雑そうな表情をしていた。
(まあ当然か。ミコトにとっては・・・・・どちらも特別な存在なんだからな)
「はあはあはあ・・・・・」
依然として襲いかかる霊夢の弾幕。早苗はそれを必死に回避していた。
だが・・・・それも時間の問題だ。今の早苗では夢想天生を躱しきるのはそれこそ奇跡でも起きない限り不可能なのだから。
そしてそれは・・・・・早苗自身も理解していた。
(無理・・・・です。このまま躱し続けるなんて今の私では・・・・・どうやらここまでのようですね)
早苗は観念したかのように目を閉じた。
(すみません神奈子様、諏訪子様。私は・・・・・勝つことができませんでした。神社の力になることができませんでした)
敗北を悟る早苗。その心中では神奈子と諏訪子に対する申し訳なさで一杯になっていた。
(勝ちたかった・・・・・負けたくなかった。ミコト先輩の見ている前で負けたくなかった。でも、もう私ではどうすることも・・・・・)
『諦めるな』
「!?」
早苗が完全に諦めてしまうその直前、早苗の脳裏にかつて神楽に言われた言葉がよぎった。
そして・・・・・失われつつあった早苗の戦意が蘇る。
(・・・・・負けられない。私は・・・・ここで諦めるわけにはいかない!!)
早苗は閉じていた目を開けた。すぐ目の前には自分に襲いかかる弾幕がある。
早苗はその弾幕を手に持った払い棒で弾いた。
「ッ!!」
非常に苛烈な勢いの弾幕を弾いたためで、払い棒を持っていた手はその衝撃で痺れていた。だが・・・・それでも早苗は目の前の弾幕を弾き、ある程度弾いたら再び弾幕を躱し始めた。
(諦めない・・・・・この勝負諦めるわけにはいかない!ここで諦めたら・・・・・また後悔してしまう!きっとまた・・・・・ミコト先輩のことも諦めてしまう!)
幻想郷に来ると決めた時・・・・・早苗はミコトのことを諦めた。
かつて神楽には諦めるなと言われていたが・・・・・それでも早苗はミコトのことを諦め、幻想郷に訪れた。
それは自分では神楽のようにはなれないと・・・・・神楽のように自分がミコトの最愛にはなれないと思っていたから。
だから早苗はミコトを諦めた。
だが・・・・・今は違う。
(絶対に負けない!霊夢さんには負けたくない!ミコト先輩の前で負けたくない!私は・・・・・絶対に諦めない!)
早苗は諦めない。この弾幕ごっこも・・・・・そしてなによりもミコトのことも。
迫り来る弾幕を早苗は避け続ける。その動きはまるで舞のように優雅で美しかった。
そして・・・・・・しばらくすると、早苗を襲う弾幕はなくなった。
早苗は・・・・・奇跡を起こして見せたのだ。
「そんな・・・・・私の夢想天生が・・・・」
自分の最強の技を凌ぎきられるとは夢にも思わなかったのであろう。霊夢は愕然としていた。
「すみません霊夢さん・・・・・私にも引けない想いがあるんです。この勝負・・・・勝たせてもらいます!」
失意の霊夢に早苗は弾幕を放つ。
早苗の反撃が・・・・今始まる。
あとがき座談会のコーナー!IN東方!!
今回のゲストは早苗さんです。ちなみにミコトさんはいません。
「よろしくお願いします!」
はいよろしくお願いします。それでは進めていきましょう。
「なんでミコちゃんいないの~?」
いたら話しにくいこともあるでしょう?
「・・・・・否定はしません」
「まあさなちゃんからしたらそうだろうね~。というかまさかあの夢想天生を凌ぎきるなんて・・・・」
ミコトさんも箱庭に来た当初の修行時代に何度か受けたことがありますが・・・・結局躱しきることはできなかったんですよね。今はどうかわかりませんが。
「まさしく執念・・・・そして絶対に諦めないという覚悟の現れってところかな?」
「神楽先輩に諦めるなと言われましたからね・・・・・もしもこの弾幕ごっこで霊夢さん相手に諦めてしまえばミコト先輩のことも諦めてしまうと思って」
「それで奇跡を起こしたってことか~・・・・・マジに凄まじいね~・・・・・んであの回想を見て思ったんだけどかぐちゃんはさなちゃんがミコちゃんに好意寄せてたの知ってたんだ」
まあ神楽さんですからね・・・・・ある意味当然ですよ。
「正直知られているとは思いませんでしたけどね・・・・・でも神楽さんなら仕方がないでしょう」
「・・・・・かぐちゃんもかぐちゃんでチートだね~。それでこれから先はどうなるの?」
まあ早苗さんの反撃が始まるといったところですね。
「霊夢ちゃんは夢想天生凌がれてそうとうまいっちゃってるし・・・・これはひょっとするかな?」
それではどうでしょうかね?
さて、今回はここまでにしましょう。
それでは・・・・・
「「「次回もまたきてね~(きてください)!!」」」