東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

121 / 151
第110話!

今回で霊夢さんと早苗さんの弾幕ごっこに決着が付きます!

「果たしてどうなるだろうね~」

「霊夢・・・・早苗・・・・・」

それでは本編にまいりましょう。

「本編どうぞ~」


第110話

「奇跡『客星の明るい夜』!!」

 

「くっ・・・・」

 

弾幕ごっこは早苗が優勢となっていた。早苗が次々とスペルカードを使用し、霊夢はそれによって放たれる弾幕をかろうじて回避していた。

 

本来であれば実力でも経験でも劣る早苗がここまで霊夢を追い詰めるというのはありえないことだ。にもかかわらず早苗が圧倒しているのは・・・・・やはり『夢想天生』を凌いだことが原因であろう。

 

『夢想天生』は霊夢にとって最大にして最強のスペルカード。霊夢はこのスペカに絶対の自信を持っていた。だからこそそれを凌がれたことによる精神的ダメージは甚大であり、霊夢から余裕を奪っていた。

 

逆に早苗は霊夢の最強のスペカと凌いだことにより勢いがつき、実力以上の力を発揮している。

 

その差こそが今の戦局を形作っているのだ。

 

「まだまだ行きますよ霊夢さん!開海『モーゼの奇跡』!!」

 

早苗は次のスペルカードを発動すると、今まで以上に苛烈な弾幕が霊夢に襲いかかっていく。

 

(まずいわね。このままじゃ・・・・・負ける)

 

霊夢は心の内で焦りを感じながら、必死に弾幕を回避していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・完全に流れはあちらに持って行かれてしまいましたね」

 

「ああ・・・・・やっぱり夢想天生を凌がれたのが痛いぜ」

 

劣勢に立たされる霊夢の姿を目の当たりにし、妖夢と魔理沙は神妙な表情を浮かべていた。

 

「方や自分の最大の技を凌がれ、方や相手の最大の技を凌ぎきったわけだからね~。こうなるのは仕方がないね~」

 

「・・・・竜希さんはこの戦いどうなると思いますか?」

 

「・・・・・ぶっちゃけるとこのままいけば霊夢ちゃんに勝機はないね~。このままさなちゃんに攻め込まれてジ・エンドだ」

 

「あの霊夢が・・・・負けるのか?」

 

妖夢の問いかけに竜希は率直に思ったことを口にした。魔理沙はあの霊夢が負けるのが信じられずに愕然としている。

 

「まあ今はどうにか交わしてるけど今の霊夢ちゃんじゃ限度があるからね~・・・・・ところでさ、霊夢ちゃんが窮地に立たされてるのに君は何を黙り込んでるのかなミコちゃん?」

 

竜希は先程から一言も言葉を発していないミコトに視線を向けながら言う。

 

「俺は・・・・」

 

「・・・・ミコちゃんの考えはわかってるよ。ミコちゃん・・・・・どっちを応援したらいいのかわからなくなってるんだろ?」

 

「・・・・・」

 

「沈黙は肯定の証・・・・・だね」

 

「ミコト・・・・どっちを応援したらいいかってどういうことだ?なんでお前霊夢の応援してやらないんだよ?」

 

「そ、それは・・・・・」

 

魔理沙が責めるような目でみるとミコトは言葉を詰まらせながら目を逸した。

 

「そんな責めてあげないでよ魔理沙ちゃん。これは・・・・仕方がない事なんだから」

 

「仕方が・・・・ないことですか?」

 

妖夢は意味が分からずに首を傾げる。

 

「そ。ミコちゃんは幻想郷で霊夢ちゃんのいる博麗神社に置いてもらってる。そのことに関して霊夢ちゃんには感謝しているだろうね。でもその一方で・・・・・ミコちゃんはさなちゃんの事も大切に思っているんだよ。今回の弾幕ごっこに参加しなかったのだって本当は諏訪子ちゃんがいるからじゃなくてどっちの味方をすればいいのかわからなかったから。そして早苗ちゃんに一緒に暮らさないかと言われてその時にはっきりと断らなかったのは・・・・・ミコちゃんの中で迷いがあったから・・・・だよね?」

 

「・・・・・ああ」

 

ミコトは竜希の言うことを素直に認めた。

 

幻想郷に来て、ミコトは霊夢に何度も支えられた。幻想郷に来る前、早苗はミコトを拒絶せずに接してくれた。どちらのことも大切に思うのは・・・・・当然のことであった。

 

故にミコトはどちらの味方につくべきなのか迷ってしまっているのだ。

 

「そんなミコちゃんの気持ちを否定するつもりはないし非難するつもりもない。ミコちゃんは・・・・悪くないからさ」

 

「竜希・・・・・」

 

「でもねミコちゃん・・・・・ミコちゃん自身は本当にそれでいいと思ってるの?どっちづかずのままこの戦いに決着がついて・・・・・それで本当にいいと思ってるの?」

 

「いいとは思っていない。だが・・・・・だったらどうすればいい?霊夢にも・・・・・早苗にも負けて欲しくない。俺は・・・・・どうすればいい?」

 

「ミコト・・・・・」

 

「ミコトさん・・・・」

 

ミコトは悲痛な表情で竜希に訴えかける。そんなミコトを魔理沙と妖夢は複雑そうに見つめていた。

 

「そんなの自分で考えろ・・・・・と言いたいところだが今のミコトは見てられないからな。教えてやるよ・・・・・・難しいことは考えるな」

 

「え?」

 

「とりあえず難しいことは考えるな。そして自分の心に従え。例えそれが最善でなくても。例え後で後悔することになっても。それでも・・・・・なにもしないよりもずっとマシだ」

 

竜希は神妙な面持ちで、そして真剣な声色でミコトに答えを提示した。

 

「自分が最初に思ったこと・・・・・」

 

(俺は・・・・・俺の思いは・・・・・)

 

ミコトは意を決し、一歩前に出て・・・・・自らの心の命ずるままに口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかここまで耐え抜くなんて・・・・・さすがといったところですね」

 

「はあはあ・・・・・」

 

早苗は自身が放つ数多の弾幕をここまで全て躱した霊夢を賞賛した。

 

しかし対する霊夢はというと肩で息をしており、既に限界が近いことが誰の目から見ても明らかであった。

 

「ですが・・・・・・ここで決着にしましょう。私の持つ最大のスペルカードで・・・・・終わらせてあげます」

 

早苗は懐からスペカを取り出しながら霊夢に宣言した。

 

(ここまで・・・・・かしらね。もうこれ以上弾幕を躱すだけの体力が残ってない。私の・・・・・負けか)

 

霊夢は自身の敗北を察して頭を垂れた。

 

もはや霊夢の闘志・・・・・尽きかけていた。

 

(早苗に負けるのは癪だけど・・・・まあいいか。守矢神社の参加になったところで博麗神社がなくなるわけじゃないし)

 

完全に勝負を諦めてしまった霊夢。せめて最後は無駄なあがきをしないでおこうと目を閉じてその場に立ち尽くす。

 

その時・・・・・

 

「霊夢!」

 

(・・・・え?)

 

背後から自分の名を呼ぶ声が霊夢の耳に入る。

 

振り返る霊夢の目に映るのは・・・・・ミコトの姿であった。

 

「ミコ・・・・ト?」

 

「霊夢・・・・・諦めるな!ここで諦めるなんてお前らしくない!頑張れ!」

 

珍しく声を張り上げ、霊夢を強く鼓舞するミコト。

 

その言葉を聞き・・・・・霊夢の中で消えかけていた闘志に勢いが戻る。

 

(あのミコトがあんなに声を張り上げて私を・・・・・応援してくれてる。ミコトが私を・・・・・負けられない。この勝負、ミコトの為にも負けるわけにはいかない!)

 

霊夢は顔をあげ、真っ直ぐに早苗を見据えた。その表情は先程の諦めていた時とはまるで違う。

 

「(ミコト先輩、あなたは霊夢さんのことを・・・・・)どうやらまだ諦めないようですね」

 

「ええ・・・・・ここで諦めるわけにはいかないのよ。私は・・・・・負けられないの」

 

「負けられないのは私も同じです・・・・・私はこの勝負勝ってみせます!秘術『一子相伝の弾幕』!!」

 

早苗は自身の持つ最大のスペルカードを発動した。これまでのものとは比べ物にならない規模の弾幕が霊夢へと放たれる。

 

(いくわよ・・・・・ミコト!!)

 

胸につけたミコトから送られたブローチに触れる霊夢。

 

そして・・・・

 

「霊符『白紅の結界』!!」

 

霊夢もまたスペルカードを発動した。霊夢を象徴する白と紅の二色の美しい弾幕が早苗の弾幕とぶつかり合い相殺していく。

 

両者の放つ弾幕は一見すると互角に見えた。

 

だが・・・・・

 

(・・・・・ダメですねこれは)

 

早苗は察した・・・・否、察してしまったというべきであろう。

 

この勝負・・・・・負けるのは自分であることを。

 

それを証明するかのように早苗の弾幕が霊夢の弾幕に押され始め、少しずつ早苗に迫ってきた。

 

(私の・・・・負けですね)

 

早苗が微笑みを浮かべるのと同時に、白と紅の弾幕の奔流が早苗の体を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の勝ちよ、早苗」

 

霊夢は自分の弾幕を受け、仰向けに倒れる早苗に近づいて言う。

 

「そうですね・・・・・霊夢さんが羨ましいです。ミコト先輩からの応援なんて・・・・・外の世界にいた時から付き合いのある私でもされたことないんですよ?」

 

負けたくないという思いは霊夢と早苗も遜色はなかった。勝敗を分けたのは・・・・・ミコトの応援があったか否かであった。

 

「ああ・・・・・凄く悔しいです」

 

両手で目を覆う早苗。頬には・・・・雫が流れていた。

 

「・・・・・誇りなさい早苗。あんたは立派に戦った。ここまで私を追い詰めるなんて誰にでもできることじゃないんだから」

 

そんな早苗に、霊夢は手を差し出す。

 

「・・・・・本当に偉そうな物言いですね」

 

雫を拭い、早苗は差し出された手を掴んで立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社と守矢神社の弾幕ごっこは博麗神社の勝利で幕を閉じた。

 

 

 

 

 




あとがき座談会のコーナー!IN東方!!

今回のゲストは霊夢さんです!

「よろしく」

はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!

「とりあえず弾幕ごっこは霊夢ちゃんが勝ったね~」

「ええ。まあ結構苦戦しちゃったけど」

というか負ける寸前までいきましたよね?

「・・・・主、そういう余計なこと言わないでくれる?」

・・・・・すんません(汗)

そ、それにしてもミコトさんはだいぶ迷っていましたよね。

「まあ・・・・な。霊夢も早苗も俺にとて大切な存在だったから」

「仕方がないと俺は思うよ~」

「私も・・・・・正直少し複雑だけどミコトの境遇を考えると早苗のことを大切に思うのもしょうがないと思うわ。だから私はミコトのことを責めないわ」

「霊夢・・・・・ありがとう。でも・・・・・竜希に諭されたっていうのがな」

「それに関してはドンマイね」

「それどういう意味!?」

あはは・・・・・あとがきでは平常運転ですね。

さて、次に霊夢さんが使ったスペカについて話しましょうか。

「そうね。読者は気がついていると思うけどあれはこの小説のオリジナルよ。私がミコトのスペルカードを参考にして作ったの」

ぶっちゃけ威力は夢想天生に迫るほど高いですね。

「そこにミコちゃんへの愛を感じるよ」

「俺への愛?」

・・・・・ここも平常運転ですね。ちなみに霊夢さんのスペカですが他にもオリジナルのを考えてあります。

「あれもあれで結構やばいやつなのよね」

「そんなになのか・・・・・」

まあはっきり言ってチートですので・・・・・

「それはそうと風神録のお話ももう少しで終わりかな~?」

そうですね。弾幕ごっこは決着が着きましたので一応次でラストの予定ですよ。

ただ・・・・

「ただなんだ?」

・・・・そのラストもまた結構衝撃的なんですけどね。

「何させる気なんだよ主・・・・」

それは次回のお楽しみというやつですよ。

さて、今回はここまでにしましょう。

それでは・・・・・







「「「「次回もまたきてくれ(きてね~)(きなさい)(きてください)!!」」」」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。