今回はとうとう月よりの使者が登場!
「まあまだ戦闘には入らないがな」
「それは次回からだね~」
それでは本編に参りましょう。
「本編どうぞ」
満月が大地を見下ろす夜、ミコト達は永遠亭の玄関口で月からの使者を待ち構えていた。
「てゐ、まだ休んでいたほうがいいんじゃない?」
「大丈夫。傷はミコトに治してもらったし」
鈴仙が心配そうにてゐに尋ねるが、てゐは問題ないと微笑みを浮かべてそう返した。
「それに、こんな大事な時に私だけ休んでるなんてできないからね。いざとなったら私もまた戦って・・・・・・」
「その必要はないよ」
「わわっ!?」
突然、ミコトに頭を撫でられててゐは驚きを顕にする。
「月の使者達は俺と竜希が相手をする・・・・・・いや、竜希は法月の相手をするから俺が相手をするって言ったほうがいいか」
「月の軍勢を一人でっていうこと?でも皆で戦ったほうが・・・・・?」
「いっても無駄よてゐ。私も同じこと言ったけどミコトったら聞かないもの」
どうやらミコトは本気で一人で戦うつもりであるらしく、輝夜は若干呆れていた。
「でも大丈夫なんですか?月の精鋭をたった一人で相手するなんて・・・・・」
「大丈夫だよ・・・・・・・俺なら大丈夫」
「「「?」」」
どこか含みのある言い方をしたミコトに輝夜、鈴仙、てゐは疑問を抱く。だが、ミコトのことだから大丈夫だろうと特に気に止めなかった。
そんな中・・・・・
「・・・・・・」
話に参加していなかった永琳が、同じく何も言ってこなかった竜希を怪訝な表情で見つめていた。
まあそれも無理もない話であった。なにせ竜希は・・・・・・木に寄りかかりながら座って目を閉じており、傍目からすると寝ているようにしか見えないのだから。
「どうした永琳?」
「いえ・・・・・こんなこと守ってくれる人にいうのもなんなのだけれどこの状況でどうして寝ていられるのかと思って」
これから月の使者との激闘を控えているというのに呑気に寝ている竜希を見て、どうやら永琳は不安に思っているようだった。
「それなら大丈夫だよ。確かに寝てるように見えるけど実際は違うから」
「え?」
「精神を集中させているんだろう。相手は小物とはいえ現段階の竜希よりも強いみたいだからな。久しぶりに全力の本気を出さないといけないかもしれないからああしているんだよ。最近は本気で戦うことがなかっただろうから訛っているだろうし」
その強さ故にほとんど本気を出すことがなかった竜希。それ故に感覚が訛っているので、ああして精神を集中して備えているようだ。
「それ本当?イマイチ信用できないのだけれど・・・・・・」
「なら証拠を見せてやるよ」
未だに疑っている永琳の横で、ミコトは弾幕を生成し竜希に向かって放つ。
「ちょ、ミコトさん!いくらなんでもそれは・・・・なっ!?」
鈴仙が驚いてミコトに抗議するが・・・・・・・それよりもさらに驚くものを見にすることになる。
なんと竜希は目を閉じたまま軽く右手を振るだけで全ての弾幕を払い飛ばしてしまったのだ。
「ほらな意識集中させてるからあの程度の攻撃は見なくても防がれる・・・・・・もっと本気でやってガチで当てにいけばよかったかも(ボソッ)」
「最後ボソッと言ってるの聞こえてるわよ」
「でもまあ、あれなら心配いらないね」
「それじゃあ竜希も問題ないとわかったとこところで・・・・・お出ましだ」
ミコトが真剣な眼差して月を見ると、月から一筋に光が一同の目の前に降り立つ。
光が晴れると・・・・・・そこには年老いた老人を中心にして十数人の月人の姿があった。
「お迎えにあがりましたぞ姫様」
「・・・・・」
老人がニヤリといやらしい笑みを浮かべながらお辞儀すると、輝夜は身構えた。
「おやおや、なぜそのように身構えるのですかな?昨夜もそうですがせっかくお迎えに上がったという二に少々お転婆が過ぎるのではありませぬか?」
「何がお迎えよ!私は絶対に帰らない!私の居場所はこの永遠亭よ!」
老人に対して堂々と宣言する輝夜。それと同時に、永遠亭の面々が老人をキッと睨みつけた。
「おお、怖や怖や。これは致し方ありませぬ。そちらがそのつもりなら・・・・・少々手荒ですが実力行使と参りましょう」
老人が軽く右手を上げると、周りにいた月の使者達は武器を手にとって臨戦態勢に入る。
そして・・・・・・その中の一人が前に躍り出て、永琳に向かって語りかけた。
「やあ久しぶりだね八意永琳・・・・・いや、法月永琳って呼んだほうがいいかな?」
「やめて頂戴。私はあなたの伴侶になるつもりなんてないわよ・・・・・法月」
明らかな嫌悪を顕にしてその男に言い放つ永琳。どうやら彼が月の最強戦力・・・・・法月千良であるようだ。
「ふふっ、そんな照れ隠しいらないよ。もっと僕と再会できた喜びを分かち合おうよ・・・・・ね、永琳」
「ッ!?う・・・・ああ・・・・」
法月はニコリと笑みを浮かべるが、そこには怒気も含まれていた。その怒気から法月の恐ろしさを思い出した鈴仙は恐怖で震え上がってしまう。
「姫様と永琳を連れ帰る・・・・・その為に僕達は来た。だけど僕は永琳・・・・・君を連れ戻すためだけにここにいるんだ」
「法月・・・・・お主まだそんなことを」
「いいじゃないですか。あんな雑魚ども僕以外の連中で十分お釣りがくる。だったら僕は永琳のことだけに集中させてもらいますよ」
老人が法月を咎めるが、それでも法月の意思は曲がらない。どうやら本当に彼は永琳しか眼中に無いようだ。
「さあおいで永琳。この手をとるんだ。でないと・・・・・・少し痛い目を見てもらうことになるかもしれない」
笑顔のまま永琳に向かって手を伸ばす法月。それはこの手を取れという命令にも等しいものであった。
永琳では自分には敵わない。故に永琳はこの手を取るだろうと法月は思っていた。
だが・・・・・それを阻む者がいた。
「うっわぁ・・・・・・予想通りというかそれ以下の小物だねこれは~」
永琳と法月の間に、ヘラヘラと気の抜けた笑みを浮かべながら現れたのは竜希であった。
「・・・・・は?いきなり現れて君なんなの?」
「俺?俺は紫黑竜希。永琳さんの
竜希は一段と締りのない笑顔を浮かべ・・・・・
「俺は永琳さんを守る
堂々と緊張感のない言葉を口にした。
「・・・・・君ふざけてるの?今の状況わかってる?」
「わかってるよ~。本当はもうちょい真面目に行こうと思ったんだけどさぁ・・・・・・君があまりにも小物だったからその必要もないかなと思ったんだよね~」
「・・・・・・どうやら本当にふざけているようだね。君みたいなのは・・・・・・さっさと殺すに限る」
法月は三日月型の双剣を構え、竜希に斬りかかる。常人では到底見えそうにないその斬撃を・・・・・竜希は抜刀した絶柵で軽々と受け止めた。
「流石に速いねぇ。でもま・・・・・躱すほどじゃあない」
「へえ・・・・・思ったよりはやるんだ。ふざけたこと言うだけのことはあるんだね」
「それはどうも~・・・・・・ミコちゃん!」
法月との鍔迫り合いの最中、竜希はミコトの名を叫ぶ。
「確認するけどコイツ以外は全部任せてもいいんだよね?」
「ああ・・・・・それで問題ない」
「OK!それじゃあよろしくね!行くよ永琳さん!」
「えっ!?ちょっと!!」
竜希は永琳の手を引いてその場から走り去る。
ここで法月とやりあえば他の者達を巻き込んでしまうと判断して別の場所で戦おうというのだろう。
ちなみに永琳を連れて行くのはそうしなければ法月が追ってこないと思ったからだ。
「・・・・・・仕方ない。僕と永琳を阻むというなら本気で消してやる」
法月は竜希への怒りを顕にしながらあとを追った。
「さて・・・・・俺もやるか」
ミコトは改めて月の使者達に向き直る。
(相手は・・・・・14人か。話を聞く限りじゃあ一人一人が俺と同等かそれ以上の力の持ち主。だがまあ・・・・・・・どうにかなるだろ)
ミコトは鈴を剣と銃に変化させ構えた。
「・・・・・なんじゃ若造?まさかこれほどの数を相手にしようというのか?」
「そのつもりだ」
「ふんっ、私には自殺行為にしか思えんの・・・・・・なぜそこまでする?お前は姫様のなんなのだ?」
ミコトがなぜ戦うのかわからず、老人は尋ねる。
「俺は・・・・・輝夜の友達だ」
ふっと笑みを浮かべながらそう答えたミコトは、月の使者達に攻撃を仕掛けた。
月人との戦闘開戦。
果たしてミコトと竜希は輝夜と永琳を守れるのだろうか?
今回は座談会はおやすみです。
次回はしっかりと書きますのでどうかご容赦を・・・・・
ちなみに次回は竜希さんメインとなります。
それでは次回もまたきてくださいね!