久しぶりの東方投稿!まあ、スランプ気味だから内容はアレだけど・・・・
「そんなんで大丈夫かよ・・・・」
「敢えて言わせてもらうと多分大丈夫じゃないね」
うん・・・・・まあそうだけどさ
ともかく、本編に参りましょう
「本編どうぞ」
「まさか本当に月の連中を追い払ってしまうなんて、さすがはミコトね」
「半分以上は竜希のおかげだけどな。あいつが一番面倒そうなのを引き受けてくれたわけだし」
月の使者との戦いを終え、ミコトと輝夜は二人で話をしていた。
「相変わらず変なところで謙虚ね。確かに竜希も頑張ってはいたんだろうけど、それは主に永琳のため。私は私を救ってくれた、守ってくれたミコトに感謝しているの。だから私の感謝の気持ち、ちゃんと受け取ってくれないと困るわ」
「そうか。ならそれは受け取らなければ逆に失礼だな。どういたしまして輝夜」
ニコリと微笑みを浮かべながら輝夜からの感謝の言葉を受け入れるミコト。中性的で整った容姿をしているミコトのそれは、たとえ見慣れていようとも輝夜の鼓動を高鳴らせるには十分なものであった。
「本当に、ミコトってある意味反則よね」
「反則?あのスペカのことか?」
輝夜の反則という言葉を、ミコトは先の戦いで使ったスペカのことだと思ったのか表情を暗くさせた。
事実として、『命羅万象の統括』は反則といってもいい能力を有している。命を持つ限り逃れることはできず、生き死には全てミコトの手のひらの上に置かれる。たとえそれが不死者であっても、蓬莱人であっても例外ではない。
「まあ、輝夜にそう言われてしまっても仕方がないか。あの力は蓬莱人である輝夜にも適用されてしまうからな。恐れられても仕方が・・・・・」
「馬鹿なこと言ってるんじゃないわよ」
ミコトの言葉に、呆れたように言い放つ。
「私があなたを恐る?そんなことあるわけないでしょ?私が一体何度あなたに救われたと思ってるのよ。あなたは私にとって恩人で、救世主で、英雄なのよ。そんな相手を恐るなんて天地がひっくり返ろうとありえないわ」
「だが俺はお前を・・・・」
「確かにあなたのあの力、『命羅万象の統括』は危険なものではあると思う。だけど、私は知っているわ。ミコトがそんなおぞましい力を無闇矢鱈と使うような人間ではないということを。いつだって命を真剣に向き合い、だからこそその力の重みを知り、それを行使する。それがあなたでしょう?だったら恐る理由なんてないじゃない」
輝夜の言うことはもっともであった。ミコトは命の理解者だ。幻想郷の誰よりも命の尊さを知り、誰よりも命を大切にする。今回の件であっても、非道を尽くした卍月に『命羅万象の統括』を施しはしたが、結局はその命を奪うまではしなかった。ミコトがこういった人物であるからこそ、輝夜はたとえおぞましい力を持とうともミコトを恐ることがないのだ。
「ありがとう。そう言ってもらえると気が楽になるよ」
「それはなによりだわ。というか、ミコトはどうしてそう自分に自信がないの?すぐに自分を卑下して悪いほうに考えて・・・・・そんな生き方疲れない?」
輝夜は心配そうにミコトに尋ねる。
「俺はこんな生き方しかできないからな。だから大丈夫だ」
神楽を失ったという自責の念。それがミコトから自信というものを奪っていた。自分という存在に一切価値を見いだせず、自分を底辺に近いものとして捉える。神無月葵に諭されたとは言え、それはそう簡単に治るものではなかった。
「大丈夫って・・・・・そんなわけないじゃない。仕方がないわね。ミコト、ちょうどいい頃合だしあなたに伝えたいことがあるわ」
「俺に伝えたいこと?」
「ええ。よく聞きなさい」
大きく深呼吸して息を整える輝夜。そして意を決したようにそれをミコトに告げる。
「ミコト・・・・・私はあなたのことが好き」
「・・・・え?」
「友達としても、仲間としてももちろん好きだけど、今言ったのはそういう意味じゃない。私は一人の女として、ミコトという男のことが好きなの」
ミコトに顔を近づけて、ニコリと微笑みを浮かべながら告げる輝夜。その表情から、ミコトはそれが嘘偽りのない言葉だということがわかった。
「輝夜が・・・・俺を?」
ミコトの口から疑問の声が漏れるが、その言葉に反して、実はミコトの心中では輝夜の告白に納得している部分もあった。以前に比べて僅かにだが自分への好意を自覚し始めたミコトは、これまでの輝夜の言動からもしかしてそうなのではと思っていた部分があったのだ。
「いいミコト?あなたはかっこいいの。優しいし強いし家事スキルは高いし器用でなんでもできるし・・・・・女からしたら魅力的な存在なのよ。それがミコトなの。それなのに自分に自信がないだなんてはっきり言って馬鹿らしいわ」
「・・・・・それを自覚してしまったらナルシストになるんじゃないか?」
「それは否めないけど、自分の魅力に気づかなさすぎるっていうのも問題だと思うわよ?」
「それにしたって俺よりも優しい奴なんてたくさんいるだろ?強いって言っても竜希よりははるかに弱いし、家事スキルは咲夜には及ばないし」
「なんでわざわざ最高峰と比べるの?」
竜希も咲夜もその分野においては最高峰と呼べる存在だ。そんな相手と比べれば劣っているのは当然であるため、いちいち引き合いに出すほうが間違っていると言えるだろう。
「とにかく、さっき私が言ったことは全部嘘偽りのない事実よ。だから少しは自分の魅力を自覚しなさい。でないと、ミコトに惚れた私が惨めになるんだから」
ちょんっと、背伸びをしてミコトに額を指で軽く小突きながら言う輝夜。その言葉はミコトのタメでもあるが、輝夜自身の為でもあった。自分の惚れた相手が、自分を卑下するなど輝夜にとっては嫌なこと。だからこそ、自分が惚れるに値する男であると、輝夜はミコトに自覚させたかったのだ。
「輝夜・・・・わかった。善処しよう」
「ならいいわ。さて、屋敷に戻りましょう。ミコトも疲れたでしょう?ゆっくり休みなさい」
「え?だが・・・・」
輝夜のこの一言に、ミコトは疑問の声を上げてしまった。
「どうしたのかしら?」
「いやその、なんというか・・・・」
歯切れが悪そうに言い淀むミコトだが、それは無理のないことだった。なにせミコトが聞こうとしているのは・・・・
「ああ、もしかしてさっきの告白の答えを聞かなくてもいいのかって思ってるの?」
「あ、ああ」
そう、ミコトが聞こうと思ってたのは告白の返事の答えを聞かなくてもいいのかだった。これは流石に自分からは言いにくい。
「告白の返事は別にいいわよ。だって聞かなくてもわかってるもの」
「わかってる?」
「ええ。ミコトの気持ちが私に向かないことを私はわかってる。ミコトの気持ちがどこに向かっているのか私はわかってる。だから返事を聞く必要はないわ」
輝夜はわかっていた。ミコトの気持ち、好意がどこに向かっているのか。そしてそこに自分が付け入る隙は僅かにも存在していないということを。だからこそ、告白すれど返事を聞こうとは思わなかったのだ。わかりきったことを聞きたくないから・・・・・わかっていたとしても、振られるのが嫌であったから。
「輝夜・・・・・ごめん」
「そこは謝るところじゃないわよ。私は感謝してるの。ミコトのことを好きになれて、私は幸せ。その幸せをくれたのは間違いなくミコトよ。だからミコトからの謝罪はいらない。その代わり私の感謝の言葉を受け取りなさい。ミコト、ありがとう」
屈託のない笑顔でミコトに感謝の言葉を述べる輝夜。
「告白されて感謝の言葉をもらうなんて変な感じだな。それにしても・・・・輝夜にはわかるんだな。俺の気持ちの向かう先が」
「まさか、ミコトそれさえも気がついてないの?」
「ああ・・・・・わからないんだ。自分の気持ちがどこに向いてるのか。どこかに向いてるっていうのは自分でもなんとなくわかっているんだが・・・・」
「それが誰なのかわからないっていうことね。鈍いとは思っていたけど自分の気持ちにさえ鈍いなんて・・・・」
輝夜は呆れたように言う。
「癪だから具体的に誰なのかは言わないけどヒントぐらいは出してあげるわ。ミコトの気持ちが向かう先はミコトにとって誰よりも当たり前の存在よ。まあだからこそ気がつけないってこともあるかもしれないけど」
「俺にとって誰よりも当たり前の・・・・・」
輝夜に言われ、ミコトの脳裏には一瞬ある少女のことがよぎった。だが、ほんの一瞬だったため、それが誰なのかはミコトは結局影つくことはできなかった。
「まあ、ゆっくり考えなさい。考えればきっと分かることだから。というか、わかってもらわないと私が困るし」
「うん・・・・ありがとう輝夜」
「・・・・・ええ。その感謝の言葉は素直に受け取ってあげる。それよりもいい加減屋敷に戻りましょう」
「ああ」
話を終えて、ミコトと輝夜は永遠亭に向かって歩き始める。ミコトは輝夜の後ろを歩いているが・・・・・ミコトは気がついていた。
後ろからわずかに見える輝夜の頬に、雫が流れていることに。
(輝夜・・・・・本当にありがとう)
涙を流す輝夜に心を痛めながらも、ミコトはまた心中で感謝の言葉を述べた。
今回でこの章は終となりますが、スランプ気味なので座談会も次章予告もありません
ただまあ、次章について簡単に説明するとオリジナルの話となり、彼女が登場します
それでは、いつ投稿できるかはわかりませんが次章からもまたお楽しみに!