「今回は・・・・・鈴仙との話か」
はい!この話でミコトさんがまた・・・・・・
「・・・・・話数を重ねるたびに俺の心労が溜まっていくような・・・・」
疲れているんですか?
「あれだけフラグを立てさせられたらさすがに疲れもする」
まあ頑張ってくださいよ!まだまだ序の口なんですから!
「これで序の口なのか・・・・・」
ではそろそろ本編にいきましょう!
「では本編どうぞ」
第25話
side ミコト
俺は今永琳に右腕を差し出している。
「それじゃあいいわね?」
「ああ」
俺に確認をとると永琳は俺の右腕を突き刺した。
「・・・・・・はい。採血終わり」
注射器で。採血のためにだ。
「これで今日の検査は終わりよ」
「ああ、ありがとう」
永遠亭生活2日目の午前、俺は永琳に検査をしてもらっている。俺の身体の状態や作る薬にアレルギーの類があるのかを調べるためにだ。さっきの採血もそのためのものであり、後、薬を作るための細胞摂取もかねているらしい。
「それにしても、何度見てもやっぱり普通の人間と変わらないわね」
永琳は俺の診察記録を見て言った。
「いや、それは当たり前だろ。俺は普通の人間だぞ?」
「・・・・・・ごめんなさい。まだ1日しかあなたを見ていないけどそれは否定せざるをえないわ」
・・・・・・俺って一体。
「それに、普通の人間だったらそんなに早く塞がらないわよ」
永琳は俺の右腕を指して言った。採血のために刺した注射をのあとはとうに消えていた。
「しかも他人の怪我も治せるのでしょ?あなたがいれば医者いらずかしら?」
「そうでもないさ。治せる怪我には限度があるし病気は進行を遅らせたり悪化を防ぐことは多分できるが治すことはさすがにできない」
さすがにこの能力にも限度というものがあるからな。
「それでも医者からしたら十分に羨ましい能力よ。あなた、医者になる気ある?」
「考えておくよ」
俺と永琳は互いに笑みを浮かべてそんな話をした。
「と、そうそう。あなたにお願いがあるのだけれどいいかしら?」
「それでは行ってきます」
「ええ」
「おみやげ買ってきてね」
「行ってらっしゃい。鈴仙、ミコト」
「ああ」
永琳、てゐ、輝夜に見送られ、俺は鈴仙と共に人里に向かった。
永琳からのお願いとは鈴仙と共に人里に薬を配ってきて欲しいというものだった。いつも鈴仙ひとりで行っているらしいのだが、どうも鈴仙は人間が苦手らしくいつも帰りが遅くなるそうだ。そこで俺がついて行くことで効率をあげるらしい。・・・・・・正直俺も人付き合いとか苦手な方なんだがな。
「ミコトさん、この竹林は迷いやすいですからしっかりついてきてくださいね」
「大丈夫だよ。それに万が一はぐれても能力を使えば直ぐに鈴仙を見つけられるからな」
「ふふ。そうですね」
・・・・・・こうして話していると人間が苦手とは思えない。むしろ好意的なように思える。となると原因は・・・・・・
(あの眼か)
昨日、鈴仙は自分の眼を見ないように忠告した。。俺を狂わせないようにするために。鈴仙の命から鈴仙の能力は狂気に関するものだということはわかっている。おそらく鈴仙の眼を見たら狂気にとらわれるのだろう。さっきもこちらに振り返らずに言っていたし。
(優しい子だな)
鈴仙は優しい。だからこそ人間が苦手になってしまったのだろう。人間を狂わせないために。
「・・・・・・」
俺は前を歩く鈴仙の前に回りこんだ。
「え?ミコトさん?」
そして鈴仙の肩を掴み鈴仙の眼を見た。
「ミ、ミコトさん!なにしてるんですか!」
鈴仙は俺から離れようとするが肩を掴まれているため離れられない。仕方なしにすぐに眼を閉じた。
「鈴仙、眼を開いて」
「で、でも!」
「大丈夫だ。大丈夫だから眼を開けて」
鈴仙は恐る恐る眼を開けた。そして俺は露わになった鈴仙の紅の眼を見つめた。同じ紅でもレミリアのものともフランのものとも違う。鈴仙の紅だ。
「あ、あれ?どうして・・・・・・」
鈴仙は自分の眼を見ても狂気に陥らない俺を不思議に思った。
「狂気は命にあらわれるほどの感情だからな。俺に命に影響を及ぼ力は効かない。だから俺は狂気に陥らないんだよ」
「・・・・・・そうなんですか。本当に便利な能力ですね」
「そうだな」
本当に俺の能力ってチートな気がするな。
「・・・・・・鈴仙、少なくとも俺は鈴仙の眼を見ても狂ったりしない。だから俺には変に気を遣わなくてもいいからな?」
「!・・・はい!ありがとうございます!」
鈴仙は笑顔で俺に礼を言った。
side 鈴仙
「さて、行くか」
そう言ってミコトさんは私の肩を掴んでいた手を離した。
「あっ・・・」
「どうした、鈴仙?」
「な、何でもないです!」
「?そうか」
ミコトさんは私が声を上げたことに疑問を感じたようだがなんとか誤魔化せたようだ。正直私は・・・ミコトさんが手を離したとき、残念な気持ちになった。
ミコトさんが私の眼を見つめていたときに見えたミコトさんの眼。優しくて、美しい淡い金色の・・・私の故郷の月と同じ色の眼。私はその眼に見とれた。もっと見ていたいと思った。
(・・・・・・ミコトさん)
『一夢命』。私の眼を見ても狂わない人。私の眼を見てくれる人。私は・・・・・・彼に惹かれた。どうしようもなく。昨日会ったばかりの人に。彼がどんな人なのかほとんど知らないのに。私だけではなく、きっとてゐもだ。ミコトさんのもつ不思議な魅力に惹かれたのだろう。それならば昨日のてゐのミコトさんへの対応も頷けるから。
「・・・仙、鈴仙」
「は、はい。なんですか?」
「人里はこっちじゃないのか?」
そう言ってミコトさんは私が進んでいた方とは違う方向を指した。ミコトさんが言うように私は人里とはまるで違う方向を歩いていた。
「あ、す、すみませんミコトさん」
「別に構わないが・・・大丈夫か?何かぼんやりしていたが?」
「だ、大丈夫です!お気になさらず!」
「そうか。ならいいが」
そう言ってミコトさんはまた歩き出した。私はそのミコトさんの横について歩く。
(ま、まさか道を間違えるほどミコトさんのことで頭がいっぱいになっていたなんて・・・・・・今日大丈夫かな)
私は今日これからの仕事をうまくやれるか不安になった。
そして、その不安は的中し、ミコトさんのことばかり考えてしまい、ミコトさんと2人で薬を配っていたにも関わらずいつもより時間がかかってしまった。・・・・・・お師匠様になんて説明しよう。
side ミコト
深夜、俺は昨日と同じく縁側で煙管を吸っていた。(そこ!時間飛びすぎとか言わない!by作者)・・・・・・なんか変なメッセージが発信された気がするがスルーだ。
とりあえず今日もまあ大変だったな。薬を配っているとき鈴仙がやたらとぼんやりとしていてなかなかはかどらず、どうしたかと聞いても何でもないの一点ばりで教えてくれなかった。まあ鈴仙にもいろいろあるのだと思い深くは聞かなかったが。問題は永琳だった。どうして二人で行ったのにあんなに遅かったのかとものすごい(怖い)笑顔で言われた。俺はこれから起きるお仕置きを想像して体を恐怖で震わせる鈴仙の横で永琳に頭脳をフルに使って思いついた言い訳(という名の虚偽報告)を話し、なんとか永琳を信じさせることができ(まあ嘘だと気づかれたかもしれないが)事なきを得た。ちなみにそのあと涙目になった鈴仙に何度もお礼を言われた。一体永琳は鈴仙にどんなお仕置きをしていたんだろうか?
そのあとは鈴仙と夕食の準備をしたのだがここでも鈴仙はぼんやりすることが多く、何度も調味料や材料を間違えそうになってり指を切ったりしていた。指の怪我は俺の能力ですぐに直したからいいが俺も左手が使えない状態で料理を作っていたのでかなり苦戦した。まあ料理自体はちゃんと美味しく出来たのでよかったが。
そんなこんなで今日もいろいろあった。なんか幻想郷に来てからゆっくり出来る日がほとんどないような気がする。・・・・・まあ退屈しないのでいいが。
「ミコト、まだ寝てなかったの?」
そんなことを考えながら煙管を吸っていると輝夜が声をかけてきた。
「ああ。幻想郷にきてから寝る前に煙管を吸うのが日課でな。輝夜は?」
「私は寝付きが悪かったから月を見に来たの。日課ってことは昨日も吸ってたの?」
「ああ。昨日は紫が付きあってくれたよ」
「あのスキマが?なんでいたのよ?」
「・・・・・・さあな。俺は紫のお気に入りらしいからそれでじゃないか?」
本当は俺を監視していたからなんだろうけどな。
「全くあのスキマは勝手に・・・・・・」
輝夜は紫に対してぼやいている。まあ勝手に屋敷にあがられたのだから当然の反応だろう。
「まあまあ、それより座ったらどうだ?」
俺は未だに立っている輝夜にそう促した。
「そうするわ。隣いい?」
「ああ」
輝夜は俺の隣に座った。そして真っ直ぐに月を見つめる。
「もうすぐ満月ね」
「ああ。あと3日くらいかな?」
「そうね。また例月祭の準備をしなきゃ」
「例月祭?」
聞きなれない言葉だな。
「永遠亭で毎月満月の日に行われるお祭りよ。薬草の入ったお餅を捧げたり丸いものを集めて祀るの」
「へぇ~」
ふむ。変わった祭りだな。
「・・・ねえ、ミコトは月は好き?」
「・・・・・・嫌いだよ。・・・・・・でも好きだ」
「え?何それ、どういうこと?」
「・・・・・・」
輝夜は疑問の声をあげた。まあ俺が言ったことは矛盾しているから当たり前か。
・・・・・・月が嫌いなのは俺の眼と同じ色をしているから。外の世界ではこの眼は気味悪がられていたからな。
そして、月が好きなのは・・・・・・
「・・・・・・私は好きよ。月」
何も答えずにいると輝夜はそう言ってきた。
「たとえ追い出されても・・・・・もう帰らないと決めていても、月は私の故郷だから」
そう言って輝夜は月に向かって手を伸ばした。その表情はとても愛おしそうだ。
「・・・・・・そうか」
「それとね、最近新しい好きな理由ができたの」
「新しい理由?」
「ええ。月は・・・・・・あなたの眼と同じ色をしている」
「!!」
輝夜は俺の眼を見ながら言った。そう言った輝夜に俺はまた神楽の面影を見た。
「あなたの眼を見ているとね、なぜかやっぱり月は美しいんだなって思うの。そして月がまた好きになった。・・・・・あなたのおかげよ?」
「・・・・・・月が俺の眼と同じ色なんじゃなくて俺の眼が月と同じ色だろ?」
「ふふ。そうね」
輝夜は口元を抑えて微笑んだ。
「・・・・・・もう寝ようか。煙管も吸い終わったし」
「そうね、ねえミコト」
「なんだ?」
「明日もここで煙管吸う?」
「ああ。そのつもりだ」
「私も一緒にいていいかしら?」
「・・・・・・ああ」
「ありがとう」
俺と輝夜は各々の寝室に向かった。
『月は・・・・・・あなたの眼と同じ色をしている』
布団に入った俺は先程の輝夜の言った言葉を思い出していた。
(・・・・・あの言葉)
『月はお前の眼と同じ色をしているな。おかげで月が好きになった』
かつて、神楽が俺に言った言葉。そして俺が月が好きな理由でもある。
・・・・・俺はなぜ輝夜に神楽の面影を見たのか少しだけわかった。
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回のゲストは月の兎!鈴仙・優曇華院・イナバさんです!
「よろしくお願いします」
はい、よろしくお願いしますウドンゲさん!
「ちょっと待ってください!私は鈴仙です!」
「ウドンゲと呼ばれるのは好きじゃないのか?」
「そう呼んでいいのはお師匠様だけです!それ以外の方には呼んで欲しくありません」
「そうか。と本人が言っているから鈴仙と呼んでやれ」
はい。わかりました。・・・文字稼ぎ完了(ボソッ)
「何か言ったか?」
なんでもないですよ!それより、鈴仙さんにもフラグが建ちましたね!
「は、はい///」
「なあ主、前から思っていたがフラグが建つの早くないか?」
そうかもしれませんね。ですが理由はありますよ。
「理由ですか?」
はい。今回本編で鈴仙さんが言っていましたよね?ミコトさんには不思議な魅力があるって。
「はい」
ミコトさんには確かにそういった魅力があるんですよ。だからミコトさんに惹かれる人は多いんです。
「だが俺は外の世界では嫌われていたんだぞ?」
ですが神楽さんには愛されていましたよね?それに親友と呼べる方もいますし。
「まあそうだが」
ミコトさんの魅力は外の世界にいるような唯の人間にはわからないものなんですよ。ミコトさんの魅力は外の世界でいうところの異端な者や力を持つ者を惹きつけるといったものなのです。まあ皆が皆というわけではありませんが。そしてそれが世界に危険だと判断され疎まれていた。だからミコトさんは愛されなかったんです。
「な、なんか話が大きくなってません?無理があるような気がしますし」
まあそうかもしれませんね。ですがこの設定はこの小説を書くに辺り初期の方で考えていたものでしたので外したくなかったんですよ。この設定を前提に話を考えていましたしね。
「まあその辺は今更言っても仕方がないから俺はあまりとやかく言わないでおこう」
ありがとうございます。じゃあ次は輝夜さんと神楽さんの共通点ですね。
「二人とも俺の眼で月をさらに好きになったというところだな」
「でも共通点というには弱くありません?」
まあミコトさんにとって本当に深くまで知った人というのはごく僅かなので、それだけでもミコトさんには共通点と呼べるものなんです。言葉のニュアンスもほとんど同じでしたしね。
「そうか・・・・でもそれが全てじゃあないんだろ?」
もちろんです。輝夜さんと神楽さんの共通点はほかにもありますよ。まあこれはあくまで私が考える共通点ですがね。そのあたりはまたいづれということで。さて、そろそろ締めますか!
「なんか鈴仙の話あまりしてないような・・・・・」
っと!これはすみません!では気を取り直して・・・・
「わ、私のことはいいですから!早く締めましょう!」
「何でそんなに必死なんだ?」
「ほ、ほら、あまり長すぎてもグダグダになってしまいますし!」
(これ以上は絶対に私にとって恥ずかしいことになるだろうし)
まあそうですね。では締めましょう!それでは・・・・
「「「次回もまたきてください(きてくれ)!!」」」