「確かにずいぶん遅れたな。どうしたんだ?」
はい。端的に言いますと仕事が忙しくなったからですね。それに今週は先にバカテスの小説を書いていましたから。それで遅れてしまったんです。
「そうか・・・・それで?仕事はいつまで忙しくなりそうなんだ?」
はっきり言うとこれからずっとですね。多分以前のようなペースで更新するのは難しいでしょう。本当に申し訳なく思います。ですが失踪はしないように頑張っていきますのでどうか応援よろしくお願いします。
「頑張れよ。さて、そろそろ本編行くぞ」
はい!それでは本編どうぞ。
side ミコト
太陽が最も高く上がる時間。俺は縁側に座り、輝夜のことを考えていた。今日まだ輝夜に会っていない。いや、会えないといったほうがいいだろう。輝夜は自室から一歩も外に出ていないからだ。原因は間違いなく昨日の俺との会話だろう。
「ミコトさん」
「なんだ?鈴仙」
「師匠が呼んでますよ」
「わかった」
俺は立ち上がり永琳のもとに行こうとすると・・・・・・
「・・・あの、ミコトさん」
「なんだ?」
「その・・・・・・ごめんなさい。なんでもないです」
「・・・・・・そうか」
俺は鈴仙を背に永琳のもとに向かった。
「なんの用だ?永琳」
「ええ、薬の件で話があるの。・・・・・・でもその前にいいかしら?」
「なんだ?」
「姫と何があったのかしら?」
・・・・・・・やはりその話か。鈴仙もそのことを聞こうとしたのだろう。
「姫が部屋に閉じこもっているのはあなたが原因でしょう?」
「・・・・・・ああ」
「何があったの?」
「・・・・・・・・・」
俺は永琳の問いかけに答えずに黙り込んだ。
「答えるつもりはないようね。ならいいわ。・・・・・・ただこれだけは言っておくわ。あなたが姫を傷つけるなら私は・・・・・・私達はあなたを許さない。絶対に」
「・・・・・・肝に銘じておく」
私達・・・・・・鈴仙とてゐもということだろう。やはり輝夜は愛されているな。・・・・・・そしてその愛が輝夜を苦しめている。
「・・・・・・本題に入りましょう。薬が完成したわ。これがそうよ」
永琳は琥珀色の液体のの入った小瓶をとりだし、俺に渡した。
「この薬が・・・・・・」
「ええ。この薬を飲めばあなたの左手は再生するわ。でも・・・・・・」
「副作用があるんだろ?」
「ええ、その通りよ」
人体を再生させるほどの薬だなんの副作用もないなんてありえない。
「まず膨大な生命力を消費する。これはもう話したからわかってるわね?」
「ああ。その点は問題ない」
「次に再生に伴う苦痛。左手を再生させるほどの変化を体に強いているのだから相当な苦痛を感じるはずよ。左手を切り落とした時とは比較にならないほどの・・・・それこそ死んでしまうんじゃないかとほどの苦痛が襲ってくることを覚悟しなさい」
「わかった」
「それと再生仕切るのに今日一日かかるわ。それまでは痛みでまともに動くこともできないと思っておいて」
「ああ」
覚悟を決め俺は薬を一気に飲む。今まで飲んだどの液体よりも強い苦味を感じた。
「っ!!」
薬を全て飲み干した瞬間。薬の副作用による全身に焼けるような、引き裂かれるような激痛を感じた。
「どうかしら?」
「・・・・想像以上の痛みだ」
「薬が効いている証拠よ。今日一日頑張って耐えなさい。あと意識は飛ばさないようにしたほうがいいわ。意識がなくなったらそのままショック死するかもしれないから」
「わかった」
俺は意識の飛びそうなほどの痛みに耐え答えた。
side 輝夜
『・・・・・恐いんだろ?誰かを愛することが』
私の頭の中で昨日ミコトが言っていた言葉が反芻する。
『誰かを愛することが恐いから拒絶したんだろ?自分を愛しているという者を、かつてお前に求婚してきた者たちに無理難題を与えて』
『輝夜は永遠に生き続ける。だから・・・・愛する人ができてもその人は先に逝ってしまう』
『だから愛することを恐れた。愛する者は必ず自分を残して逝ってしまうから』
・・・・・ミコトの言っていたことは真実だった。私はどうしようもなく怖い。愛することが・・・・愛する者ができてしまい・・・・・愛する者が逝ってしまうことが。だから私はムキになって真実を突き立てたミコトに怒鳴ってしまたのだ。ただ・・・・・ミコトの言っていたことの中で間違っていることもある。
『だから輝夜は・・・・共に永遠の時を生きる永琳以外を・・・・鈴仙とてゐを心から愛そうとしない』
私は・・・・・共に永遠に生き続ける永琳さえも愛することができなかった。
永琳には感謝している。私を助けてくれたことに。私とともにいてくれることに。私を・・・・・愛してくれていることに。でも私は永琳を愛することができなかった。・・・・・いつか永琳に拒絶されるのではないかと恐れて。・・・・・永琳がそんなことしないと信じている。でも・・・・・それでも私は信じきれなかった。
私たちは永遠に生き続ける。変わらず永遠に。でも思いは?感情は?愛情は?本当に変わらないなんて言い切れる?・・・・・・幻想郷に来る前に私は多くの人にあった。数え切れないほど多くの人を。そして私は知った。変わらぬ人などいないということを。
どんな人間でも変わる可能性がある。悪人が善人になることもあれば、善人が悪人になることだってある。なら・・・・・永琳だって変わってしまう可能性はある。私を拒絶し、私を愛さなくなる可能性が。だから私は永琳を愛することができない。
私は愛する人と死に別れて苦しみたくない。
愛する人に拒絶されたくない。
だから私は・・・・・・
誰も愛さない。
ツー・・・・
いつの間にか私の目には涙が流れていた。
「輝夜ーー!出てこい!!」
涙を流す私の耳に聞きなれた声が聞こえてきた。妹紅のものだ。今日も私を殺しに来たのだろう。
(・・・・・あいつの相手をすれば少しは気分が晴れるかな?)
私は涙をぬぐい、妹紅のもとへ向かった。
「今日は姫様はお相手できないんです!」
「なんでだよ!屋敷にいるんだろ!」
「それはそうですけど・・・・・とにかく今日はダメなんです!」
外に出るとそこには妹紅と鈴仙がいた。私のことで言い合いになっているらしい。
「鈴仙。もういいわよ」
「姫様!」
「ようやく来たな輝夜!」
「ええ。待たせて悪かったわね」
「あ、あの姫様」
「なに?」
「えっと・・・・・」
どうやら私を心配しているらしい。まあ今日一日部屋に閉じこもっていたのだから心配されても仕方ないか。
「私なら大丈夫よ。鈴仙は屋敷に戻ってなさい。巻き込まない自信がないから」
「・・・・・わかりました」
鈴仙は屋敷の中に戻っていった。鈴仙を見送り、私は妹紅と向き合う。
「輝夜!今日こそお前を殺す!」
「それはこっちのセリフよ」
何度目になるかわからないこのやりとり。いつもいつもよくもまあお互い飽きないものね。・・・・・しかし、そのあとの展開はいつもと違うものとなった。
「・・・・・・」
妹紅はいつまで経っても攻撃してこなかった。
「どうしたのよ?さっさとかかってきなさい」
「・・・・・・やめだ」
「え?」
「今日はやめだ。今のお前を殺す気にはなれない」
「なっ!どう言う意味よ!」
「どうもこうもない・・・・・・そんな死ぬほどつらそうな顔してるやつを殺そうなんて思えないんだよ」
「っ!!」
「・・・・・私が殺したいのはいつものお前だ。今のお前じゃない。だから今日は殺さないでおいてやる。じゃあな」
妹紅は私に背を向けて帰ろうとした。
「・・・・・待ちなさい」
私は妹紅を引き止めた。
「なんだよ。何度言われても今日はやらないぞ」
「わかってるわよ。あなたに聞きたいことがあるの」
「私に聞きたいことだと?」
「ええ、あなたは・・・・・・誰かを愛した事がある?」
「は、はあ!?何言ってんだよお前は!」
私の問いに妹紅は顔を真っ赤にした。
(なぜよりにもよって妹紅に聞いてるんだろ?)
そう思いながらも知りたかった。・・・・・私と同じく永遠の時を生きる妹紅がどうなのかが。
「いいから答えて」
「・・・・・・・わかったよ。正直私は誰かを愛した事はない。慧音には感謝してるけど、愛とはちょっと違う気がするしな。ただ・・・・・・」
「ただなによ?」
「・・・・・・いつか、愛する人ができたらいいなとは思うな」
妹紅は顔を赤くし、目を逸らして言った。
「・・・・・・どうして?」
「え?」
「どうしてそんな風に思えるのよ!私達は蓬莱人なのよ!愛する人ができてもずっと一緒にいられない!確実に私達より先に死ぬ!それなのにどうして愛したいなんて言えるのよ!」
私は感情のままに妹紅に怒鳴った。
「輝夜、お前・・・・・・馬鹿だろ?」
妹紅は呆れた様子で言ってきた。
「なっ!どういう「なんで愛する前から別れる時の事考えてるんだよ?」・・・・・・え?」
「確かに、愛する人と死に別れるのはつらいだろうな・・・・・・きっと家族を失う時と同じくらいつらいだろう。でもそれが愛さない理由になるのはおかしくないか?誰かを愛するのって死に別れてつらい思いをするためじゃなくて愛したいと感じたから愛するんだろ?」
「・・・・・・」
「第一いちいち先のこと考えたって面倒だろ?確かに私達は永遠に生き続けるけどこの瞬間は今しかないんだぞ?だったらいつ来るかどうか・・・・・・そもそも来ないかもしれない先のことばかり考えるより今、後悔しないように生きる方がよっぽど有意義だろ」
「・・・・・・・・・」
私は妹紅の言うことに何も反論できなかった。死に別れるのが怖いから愛さない?ならいつその時がくる?永琳が私を拒絶する?そもそも永琳は私を拒絶するの?・・・・・・妹紅の言うとおり私が考えていたのはいつくるかわからない先のこと。こないかもしれない仮定のことだ。今考えても答えなんて出ない。それなのに私はなんであんなに思い悩んでいたのだろう?・・・・・・なんだか自分が馬鹿らしくなってきた。
「・・・・・・妹紅」
「なんだよ?」
「あなたって・・・・・・単純ね」
「はあ!?それが質問に答えてやった奴にいうことか!?馬鹿みたいに面倒なこと考えてる輝夜よりよっぽどましだ!」
「・・・・・・まったく、そのとおりね」
「え?」
「妹紅」
「な、なんだよ」
「あなたのおかげで色々踏ん切りがついたわ。ありがとう」
私は妹紅に心からの感謝を述べた。
「・・・・・・明日は雨、いや嵐がくるな」
「・・・・・・それは一体どういう意味かしら?」
「輝夜が私に礼なんか言うからだ。当然の考えだろう?」
「・・・・・・運がいいわね。今私は機嫌がいいから見逃してあげるわ。でも私の機嫌がいいうちにさっさと帰りなさい。殺されたくないでしょう?」
「言われなくても帰るよ。だけど覚悟しておけよ。次に会ったときは必ずお前を殺す」
「やれるものならやってみなさい。返り討ちにしてやるわ」
「ふんっ、じゃあな」
そんないつものやりとりをして。妹紅は私に背を向けて帰って行った。
「・・・・・・本当にありがとう。妹紅」
私は妹紅に聞こえないように再び礼を言った。
「・・・・・・さて、行かなきゃね」
私は屋敷の中に・・・・・・ミコトに会いに行った。昨日の話の続きをするために。そして・・・・・・
ミコトを愛するために。
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回はゲストを二人呼びました!幻想郷のト○とジェ○ーこと輝夜さんと妹紅さんです!
「「誰がト○とジェ○ーよ(だ)!!」」
え?そりゃあ輝夜さんと妹紅さんのお二人ですけど?
「「なんで私がこんなやつとセットなのよ(だ)!!」」
と言われましても・・・・・お二人の関係はある意味公式も認めていますしいいじゃないですか。
「「良くない!!」」
「(さっきから息ぴったりだな)そういえば思ったんだが二人をト○とジェ○ーとするならどっちがト○でどっちがジェ○ーなんだろうな?」
そうですね・・・・・私には何とも言えません。読者の皆様に聞いてみますか?
「「そんなこといちいち聞かなくていい!!」」
とまあ本人たちはこういっていますが読者の皆様。気が向いたら教えてください。もしかしたら次回の冒頭で発表するかもしれませんし。
「「だからすんな!!」」
「・・・・・というか二人共、さっきから同時に喋ってばっかで単独のセリフがないぞ?」
「「え?嘘!?」」
「また同時だし・・・・主、これ手抜きか?」
そんなつもりは一切ないんですが・・・・・何故かこうなってしまうんですよね。
「それだけ仲がいいということか?」
「「・・・・・・・」」
・・・・今度はかぶらないようにどっちも黙っていますね。
「(結局それもかぶりだがな)というか主、そろそろ今回のことについての話をしろ」
そうですね。まあ今回の話を要約すると妹紅さんのおかげで輝夜さんが救われたということですね。
「・・・・・まあ不本意だけどそうね」
「不本意ってどういう意味だよ?」
「文字通りの意味よ。あなたに救われるなんて・・・・・一生の不覚だわ」
「・・・・・・・殺す!」
「殺れるものなら殺ってみなさい!」
・・・・・お二人が弾幕ごっこを始めちゃいましたね。
「あの二人・・・・一体何しに来たんだよ?」
まあ話は私たちだけで勧めますか。
「そうだな・・・・・というか結局俺って輝夜に何もしてないよな?前回救うとか言っておいて」
それはまあ仕方ないですよ。ミコトさんは左手の再生で動けなかったんですから。それにまだミコトさんにはやることがありますよ?
「やること?」
ええ。輝夜さんの愛することに対する思いを確かにすることです。それができるのは輝夜さんが今最も
愛したいと思っているミコトさんだけです!
「それなんだが・・・・俺はいつ輝夜にフラグを立てたんだ?そんなに目立つほどのことをしていないと思うが?」
たしかにそうかもしれませんね。ですが何も劇的な出来事だけがフラグを立てるわけではありません。短い時間でもただ一緒にいるだけでも愛が生まれることはあるんですよ?
「そういうものなのか?」
そういうものです。ということで次回はその話ですね。永遠亭編も終わりが近づいてきました。
「そうだな。振り返ってみるといろいろあったようなそうでもないような・・・・・」
まあその辺の捉え方は人それぞれですね。さて、ではそろそろ締めますか。
「ああ。輝夜、妹紅。締めに入るから帰ってこい」
「「わかった」」
「(またかぶったな)じゃあ主」
はい!それでは・・・・・
「「「「次回もまたきてください(きてくれ)(きなさい)!!」