今回は以前応募した羅宇屋のオリキャラが出ます!
「どんなキャラなのかは本編で確認してくれ」
では本編どうぞ!
side ミコト
「・・・・・ここか」
俺は今、人里から少し離れた地にたつ一件の家の前に来ている。
コンコン
「誰かいますか?」
俺は玄関を数回ノックした後人がいるかどうかを確かめる。すると・・・・
ガラッ
「は~い、誰かしら?」
出てきたのは青い髪にハイビスカスの髪飾りを付けた女性だった。
「はじめまして。俺は一夢命というものです。どうかミコトと呼んでください」
「これはご丁寧に。おねーさんは優心、雅優心(みやび こころ)よ。優心って呼んで。よろしくね♪」
ぽわぽわしているというかほんわかしているというか・・・・・なんか近所のお姉さんっていう印象だな。よくわからないけど。
「それで~?ミコトくんはなんの用でここに来たのかな?」
「ええ。優心さんは羅宇屋(らうや)ですよね?」
俺は優心さんの問いかけに普段の俺からは考えられない丁寧な口調で応えた。なぜか自然にこんな口調になってしまう。
「そうよ~。幻想郷でもタバコが流行り始めたからそっちの仕事は最近あまりしてないけどね。なるほど。あなたが紫が言っていた久しぶりのお客さんね」
「ええ」
羅宇屋とは羅宇のヤニ取りやすげ替えを行う仕事だ。俺が今日ここに訪れたのは煙管の羅宇を取り替えるためだ。以前紫に会った時に煙管の調子が悪かったから相談したところここを紹介された。
「ふふ。それじゃああなたの煙管を見せて頂戴」
「はい。どうぞ」
俺は煙管を取り出し優心さんに渡す。
「!これは・・・・・」
煙管を見た瞬間優心さんは顔を強ばらせた。
「優心さん?」
「・・・・・・・・」
優心さんは黙って煙管を見つめ続けている。その雰囲気は先ほどのものとは違う。憂いを帯びた悲しそうな、愛おしそうな目をしている。
「・・・・・ミコトくん、これをどこで手に入れたのかしら?」
しばらくして優心さんが聞いてきた。その視線はいまだに煙管に向けられている。
「これは香霖堂というところでもらったものですけど」
「そう、そんなところに・・・・・」
「この煙管がどうかしたんですか?」
「ええ。この煙管・・・・・・・すごく綺麗ね!」
「・・・・・はい?」
先ほどの憂いを帯びた表情とは一変。優心さんは目を輝かせた。
「この洗練された造形、装飾・・・・・素晴らしいわ!是非これを譲って頂戴!代わりにここにある煙管ならなんでもあげるから!お願い!」
優心さんは思わず了承してしまいそうになるほどものすごい勢いで迫ってきた。
「えっと・・・・この煙管は俺のお気に入りだから譲れません。これの代わりになるものがあるとは思えませんし。諦めてください」
「・・・・・はあ、やっぱりダメか。仕方ないわね、諦めるわ。それじゃあ仕事に取り掛かりますか!羅宇を取り替えればいいのかしら?」
「ええ。お願いします」
「りょ~かい。それで?色はどうするかしら?」
・・・・・羅宇の色か。
「・・・・・・黒で」
「黒?私から聞いておいてなんだけどこの煙管なら今と同じ紅のほうがいいんじゃないかしら?」
「・・・・・いえ、黒でお願いします」
「まあミコトくんがそう言うならいいけど・・・・何か黒に思い入れがあるのかしら?」
・・・・・思い入れか。
「・・・・・ただ黒が好きなだけです。それ以外に理由はありません」
そう。ただ好きなだけだ。何よりも黒が。
「わかったわ。それじゃあ羅宇を取り替えてくるからここで待っていて頂戴」
「ええ。わかりました」
優心さんは作業部屋と思われる部屋に入った。
「・・・・・ふう」
俺は部屋の適当なところに座る。
「・・・・・演技うまいですね。優心さん」
彼女は・・・・・真実を語っていなかった。あの煙管を欲した本当の理由を。さっき彼女ははぐらかそうとしていたので敢えて乗った。
あの煙管は彼女にとって特別なものなのかもしれない。それこそ・・・・・彼女の『心』に深く関わるほどの。だが、それでも・・・・・
「・・・・・なんであれにこだわってんだろ?」
俺はあの煙管を手放したくなかった。理由はわからないが・・・・・あの煙管を持ち続けたいと思った。
side 優心
「・・・・・まさか、今になってこの煙管が見つかるなんてね」
私は煙管の羅宇を取り替えながら言った。
この煙管は私が1000年前からずっと探し求めていたもの。この煙管を見つけるために私は羅宇屋になったのだ。
「正直・・・・・もう諦めてたんだけどな~」
この煙管は・・・・・父が持っていた煙管。父が大事に大事にしていた煙管。老衰で父が亡くなった後私に渡された煙管。そして・・・・・父以外を認めなかった呪われた煙管。
父が亡き後、多くの人がこの煙管を求めた。私は自分では煙管は吸わないので求める人全てに煙管を吸わせてあげた。だが・・・・・この煙管を吸った者はことごとく命を落とした。例外なく全てだ。だから私は・・・・・恐ろしくなってこの煙管を捨ててしまった。父の形見だったのに・・・・・
「後になってすごく後悔したな~」
後悔した後はもう遅かった。煙管の行方は分からず、探しても見つからなかった。だから私は羅宇屋になったのだ。羅宇屋になれば煙管が向こうから来てくれるのではないかと思ったから。そして羅宇屋になって1000年。ようやく、私が求めていたものが来た。来たのがだ・・・・・
「あなたは新しい所有者を見つけたのね」
私は羅宇を取り替え終わった後の煙管を見てそう呟いた。元々は紅い羅宇がついていた煙管。父は気に入って紅の羅宇を使っていた。でも今は黒い羅宇がついている。紅以外はこの煙管には合っていないと思っていたけど・・・・・黒い羅宇のついたこの煙管も美しい。
「あなたがミコトくんの物だっていう証明かしらね」
一夢命。父を除いてこの煙管を吸っても死ななかった、たった一人の存在。この煙管は彼を認めたのだろう。だから彼はこの煙管を吸っても死なないのだ。
「仕方がない、か」
これは煙管だ。煙管は誰かに吸ってもらうことによって真価を発揮する。なら・・・・・この煙管は彼が持つべきだ。
「・・・・・彼は殺しちゃあダメよ。彼、あなたに相応しい人みたいだから」
私は最後に煙管にそう呟いてミコトくんの待つ部屋に戻った。
side ミコト
「お待たせ、ミコトくん」
30分程して優心さんが戻ってきた。
「はい、羅宇の取り替え終わったわよ」
優心さんに差し出された煙管を受け取った。煙管には深い黒の羅宇がついている。
「どうかしら?」
「ええ。素晴らしいです。ありがとうございます」
「ふふ、どういたしまして」
「それじゃあお代を・・・・」
俺は代金を払おうと財布に手をかける。が・・・・
「お金はいらないわ。その代わりに幾つかお願いを聞いてくれるかしら?」
「お願い?」
「ええ。まず・・・・ミコトくんって料理が得意かしら?」
「ええ。まあそれなりに得意ですが」
「なら食事を作ってくれないかしら?自分で作るものを食べるのには飽きちゃったから」
料理か。まあそれくらいなら全く問題ないな。
「わかりました」
「ふふ、ありがと。それじゃあ次のお願いね。これからする質問に答えて欲しいの」
「質問に?」
「ええ。いいかしら?」
「・・・・はい。どんな質問なんですか?」
「あなたは・・・・・この煙管を持つことによって不幸が起きるとしたらどうする?」
優心さんは真剣な表情で聞いてきた。・・・・・この煙管が不幸をね。やはりこの煙管には何かあるようだな。だが・・・・
「・・・・別に、どうもしないですよ。さっきも言いましたがこの煙管はお気に入りですので。手放すつもりもありませんし。それに・・・・・不幸には慣れていますんで」
例えこの煙管がどのようなものでも、俺はこれを持ち続ける。その意志が変わることはない。
「・・・・・そう。わかったわ。それじゃあ次のお願いよ」
「まだ何かあるんですか?」
「大丈夫よ。これが最後だから。それに大したお願いじゃあないし」
「どんなお願いですか?」
「その煙管。ここで吸ってくれないかしら?」
「まあそれくらいなら」
俺は煙管を吸う準備をする。
「はい」
優心さんは火を出してきた。
「ありがとうございます」
俺は火をつけて煙管を吸う。
「どうかしら?」
「ええ。いい感じです」
「それはよかったわ。ミコトくん」
「なんです?」
「これからもご贔屓に♪」
優心さんは暖かい笑顔を向けて言ってきた。
「ええ」
俺は煙管を吸いながら答えた。
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回のゲストは応募していただいたオリキャラの雅優心さんです!
「よろしく~」
はいよろしくお願いします!それではまずは優心さんのプロフィール紹介といきましょう!
「そうだな。まずは優心さんのことを知ってもらわないと」
「ということで私のプロフフィールをどうぞ~」
名前
雅優心(みやび こころ)
容姿
青髪で肩ぐらいの長さの髪(天子の髪型を少し短く、ハイビスカスの髪飾りを盛り付け)
性格
お隣に住んでそうな、面倒見のいいお姉さんなイメージ
種族
狼の妖怪。普通は群れたがらない種族だが彼女は違う。むしろ人懐っこい。
能力
命を吸い寄せる程度の能力
命を奪う、何て危ない能力ではなく、命あるものを自らの手元に引き寄せる能力。この能力が原因で色々な生き物が集まってきてしまうので人里から離れて暮らしている。
と、まあこんな感じです!
「ちょっと変わってるところもあるけど基本的には優心さんを投稿してくださったゆーむ@狐巫女さんが考えてくれた通りだ」
「羅宇屋になった理由は本編にあるとおり、ミコトくんが持っている煙管を見つけるためよ~」
ゆーむ@狐巫女さん!素晴らしいキャラを投稿して下さりありがとうございます!そして他にも投稿してくださった方は採用できずにすみません。案をどうもありがとうございました。
「それじゃあここからは本編に関する話をしましょう」
そうですね。まずはミコトさんの口調からいきましょう。基本的に初対面の人でもタメ口、呼び捨てをするミコトさんが珍しく丁寧な口調でさん付けしてますよね。
「そうだな。何故か優心さんと話すときはあっちの口調の方がしっくりくるんだよな」
「ふふふ、それはきっと私のお姉さんオーラに当てられたからよ」
優心さんのお姉さんオーラは幻想郷でもトップクラスですからね。仕方がないでしょう。そしてあの煙管ですが・・・・
「あの煙管って元々そんなに深く考えずに俺に持たせてたんだよな」
ええ。個性の一環として持たせていました。ただ今でははっきりとした理由があるんですよね。
「はっきりとした理由?何かしら?」
それはまだ言えませんね。まあ結構すぐにその話はすると思いますが。ちなみにミコトさんが黒の羅宇にこだわった理由でもあるんですよね。
「そう・・・・ならその話が出るのを待つことにするわ」
ええ、そうしてください。
「そういやあの煙管は呪われてるとかなんとか言っていたがなんで俺は無事なんだよ。やっぱり俺の能力が原因か?」
それもありますけど単純にあの煙管がミコトさんを気に入ったからというのもありますね。わかりやすく言うとあの煙管はミコトさんに惚れたんです。
「煙管にまで惚れられるなんて・・・・・話には聞いていたけれどミコトくんのフラグ建設能力ってすごいのね」
「・・・・・なんか複雑な気持ちなんだが」
まあいいじゃないですか。好かれるに越したことはありませんよ。
「そうよ~」
「・・・・・まあ確かにそうだが」
さて、ではそろそろ締めましょう。
「ええ、そうね。それでは・・・・・」
「「「次回もまたきてくれ(きてください)(きて頂戴)!!!」」」