さて、前回の話で異変は完全に解決したわけですが・・・・・ここからがある意味でこの章で最も重要な話ですね。
「本題である異変のことを差し置いて最も重要な話?どういうことそれ?」
「それは本編を見ればわかるんじゃあないのか?」
ミコトさんの言うとおりです。詳しいことは本編にてご確認を。それでは本編に行きましょう。今回は竜希さんが前振りをお願いします。
「オッケ~。それでは本編どうぞ!」
side ミコト
竜希が西行妖を斬ってしばらくした後、俺達は・・・・・・
「それじゃあもう一度・・・・・カンパーイ!」
「「乾杯!!」」
・・・・・未だに冥界に居た。しかも宴会まで始まっている。
「・・・・・はあ」
「およ?なんでため息なんてついてんのミコちゃん?」
「・・・・・なんでもねえよ」
「そお?ならいいけどさ~。というかもっとテンション上げようよ!折角の宴会なんだからさ!」
「あなたもよ妖夢。もっと楽しみなさい」
「は、はぁ」
「霊夢もそんな辛気臭い顔しないで楽しもうぜ!」
「・・・・・・わかってるわよ」
全く、さっきまで滅茶苦茶ピンチだったのに・・・・・竜希も魔理沙も幽々子も切り替え早すぎるだろう。どんだけ宴会好きなんだ?正直このノリに乗り切れん。霊夢と妖夢も俺と同じでテンション上げきれてないみたいだし(ちなみに咲夜さんはレミリアさんを待たせたくないと言い紅魔館に帰りました by作者)。ただまあ・・・・・・
(あんなもん見ちまったんだから、三人がこうなるもの無理ない・・・・か)
俺はある方向に視線を向ける。そこには・・・・・・・・
大きな桜の木が満開の状態で咲き誇っていた。
あの時、竜希は間違いなく『西行妖』を斬った。にも関わらず『桜』はこうして咲き誇っている。死を撒き散らしていた時とは違い『桜色』の花を咲かせて。
なぜ斬られたはずの桜がこうして咲き誇っているのか?その理由は・・・・・竜希の能力にあった。
「どうしたのミコちゃん?桜をじっと見つめたりしてさぁ」
「いや・・・・・本当に、お前の能力はとんでもないなと思って」
「・・・・・まあね~。正直俺自身俺の能力は超ヤバイと思うよ~」
竜希は複雑そうな表情で言った。
竜希の能力、それは・・・・・・
『悉くを断ち斬る程度の能力』
竜希曰くこの能力は文字通り『あらゆるもの全て』を斬ることができる能力らしい。それがたとえ形なきものであってもだ。
更にこの能力は斬らないことさえも選択することができる。
つまり竜希は・・・・・・この能力を使って桜の木を一切傷つけずに桜に宿った『西行妖』のみを斬り、消滅させた。
そして内に秘めた妖怪が消滅したことによって、あの桜は『ただの桜』に戻ることができたのだ。
「・・・・・流石は紫黑家の人間と言ったところね」
いつの間にか近くに来ていた幽々子が言った。
「おろ?幽々子さんは紫黑家のこと知ってるの?」
「ええ。紫黑家のことはよく知っているわ・・・・・・どういう目的で存在し、なぜ幻想郷から外の世界に移り住んだのかもね」
「・・・・・・へぇ、そうなんだ。それにしても・・・・・本当にあの桜は綺麗だよね~」
竜希は桜を見ながら言った。どうやら竜希は紫黑家の事について話すつもりはないらしい。
「・・・・・・そうだな」
竜希が話すつもりがないのなら聞くつもりはない。だから俺は竜希に話を合わせることにした。
「やっぱりミコちゃんは桜好きじゃない~?」
「・・・・・・・ああ。あの桜が綺麗なのは認めている。でも・・・・・・やっぱり好きにはなれそうにない」
「・・・・・・そか、まあミコちゃんの考えを否定する気はないよ。でも・・・・・・俺個人としては嫌いにはなんないで欲しいかな?あれだって嫌われるために咲いているんじゃないんだから。ミコちゃんならそれわかるよね?」
「・・・・・・・・ああ。わかっている」
嫌われるために存在しているんじゃない。それは・・・・・よくわかる。
「・・・・・ならいいや」
そう言って竜希は手に持った盃に注がれている酒を飲み干した。
「酒飲めたんだな」
「うん。結構頻繁に一・緒・に飲んでたからね」
「・・・・・そうか」
・・・・・・一緒にか。一緒に飲んでいたのはきっと・・・・・あいつなんだろうな。
「はいミコト」
幽々子が俺に酒を勧めてきた。
「ん?ああ。ありがとう幽々子」
「どういたしまして♪」
幽々子は空になっている俺の盃に酒を注いだ。そして注がれた酒を俺は一気に飲み干した。
「いい飲みっぷりね」
「まあな」
「・・・・・ミコト、ありがとう」
「何がだ?」
「私を・・・・・・助けてくれたこと」
「・・・・・・別に礼なんていらないさ。俺はただ・・・「自分がそうしたいからやっただけ?」
幽々子は俺が言おうとしたことを先に言った。
「それでもお礼を言うわ。あなたがいなかったら私は・・・・・・どうなってしまったかわからないな。もしかしたら私という存在そのものが消えてしまっていたかもしれない。あなたがどう思っていようとも・・・・あなたが私を救ってくれたことは事実よ。だから・・・・・本当にありがとう」
「・・・・・・ああ」
「ふふ。さあもっと飲みましょう。お酒も料理もまだたくさんあるから」
「そうだな」
美しく咲き誇る桜の下で、俺達は酒を飲み、料理に舌鼓を打つ。
幻想郷にいる誰よりも一足早く、春を満喫した。
宴会が終わった後、俺達は幽々子の計らいで白玉楼に泊まることになった。
霊夢、魔理沙は宴会が終わったら速攻で眠りについた。異変解決のために動き回ったので無理もない。そんな中俺は・・・・・
「・・・・・ふう」
屋敷の縁側に腰掛けて、桜を見ながら煙管を吸っていた。もちろん幽々子の許可はちゃんととってある。
「・・・・・何か用か竜希?」
「・・・・・・さすがミコちゃん。気配に敏感だね~」
竜希が縁側の角から出てきた。
「正確には気配ではなく命を感じたんだがな。お前の命は特徴的だからすぐにわかった」
「特徴的?どんなふうに特徴的なのかな~?」
「・・・・・・悲しみと絶望」
「え?」
「・・・・・・お前の命からは深い悲しみと絶望を感じた」
「・・・・・・そっか、悲しみと絶望をねぇ」
竜希は憂いを帯びた表情で呟いた。
「・・・・それで?なんの用だ?」
「別に用はないよ~。ただ夜風にあたりに来ただけ。それよりも・・・・・煙管、吸うようになったんだね」
竜希が俺の手にしている煙管を見て言う。
「・・・・・ああ」
「それって・・・・・・カグちゃんの真似?」
「・・・・・そうだな。吸い始めたときはそうだったよ。でも・・・・・今は自分の楽しみのために吸っている」
「・・・・・ふうん」
それ以降、竜希は何も言わなかった。ただ黙って桜を見つめる。
「なあ竜希、お前に聞きたいことがある」
そんな竜希に俺は問いかけた。
「な~に?」
「・・・・・お前が幻想郷に来た本当の理由は何だ?」
「・・・・・・本当の理由?何言ってるのさ、あの時言ったようにミコちゃんに会いに来たんだよ」
「・・・・・・嘘つくなよ」
「へ?嘘じゃあないけど?」
「・・・・・これでも俺はお前の親友だぞ?お前の嘘ぐらいわかる。お前の本当の目的・・・・・別にあるんだろ?」
俺は竜希の目を見ていった。
「・・・・・はあ、流石はミコトだな。やはり誤魔化せないか」
竜希はしばし目を伏せた後、口調を変えて言った。
「その通りだよ。俺がこの幻想郷に来た目的は別にある。まあミコトに会いに来たというのも確かにあるのだがな」
「・・・・・その目的ってなんだ?」
「・・・・・聞かなくてもミコトなら検討がついてるんじゃないか?なにせお前は・・・・・俺の親友なんだからな」
この聞き方・・・・・・やっぱり俺の検討通りということか。
「・・・・・探しに来たんだな」
「・・・・・・ああ、外の世界ではもう絶対に見つからないからな」
「・・・・・・そうか。ならこれからは幻想郷で暮らすのか?」
「そうなるな」
「・・・・・外の世界に未練はないのか?」
「・・・・・・ないよ。未練は・・・・『あの時』に完全に消えた。もう外の世界にいる理由も価値も俺にはない」
・・・・『あの時』か。
「・・・・・・なあ竜希、お前は・・・・・・・
俺を憎んでいるか?」
俺が聞くと、竜希は目を見開いた。
「・・・・・・いきなり何を言うかと思えば、くだらない。そんなの・・・・・・・
憎いに決まっているだろう?だから俺はお前を
「・・・・・そうか」
やはり竜希は・・・・・・俺を許すのか。
俺を・・・・・・斬らないのか。
「・・・・・部屋に戻る。ミコトはどうする?」
「俺は・・・・・・もう少しここに残るよ」
まだ・・・・・・ここに残る理由があるみたいだからな。
「・・・・そっか。それじゃあ俺は寝るよ。お休みミコト」
「・・・・・・ああ」
竜希は用意された部屋へと戻っていった・・・・・・・まあおそらくすぐには眠れないだろうがな。
「・・・・・・・出てこいよ。俺に用があるんだろ?」
「・・・・・やはり気がついていましたか」
そう言って竜希が去った方向とは逆側から出てきたのは・・・・・・・・妖夢だった。
「半分幽霊でも命があれば俺にはわかるさ。まあ竜希もわかっていただろうがな」
だからあいつはここから去ったようなものだからな。
「・・・・・・それで?お前は俺に・・・・・・・竜希の何を聞きたいんだ?」
「・・・・・・そこまでわかっているんですか」
「ああ。なにせ妖夢は宴会中ずっと竜希の方を見ていたし、何度も俺に話しかけようとしていたからな。それくらいは容易にわかる」
「・・・・・そうですか」
「・・・・・・聞くなら早く聞いてくれ。俺も疲れているから眠りたいんだ」
「わかりました。私が聞きたいのは・・・・・・竜希さんがどういう人なのかです。初めて会った時はヘラヘラとした不真面目な方だと思っていました。戦闘中は時は特に不真面目さに拍車がかかっていた」
まあ普段のあいつはそうだな。常にヘラヘラと巫山戯ていて・・・・・真面目さとはかけ離れていると思わせている。
「ですが・・・・・・私に刃を振るった時、あの時の竜希さんは・・・・まるで別人でした。まるで引き裂かれるかのような鋭い雰囲気を纏い、ひどく冷たい声で語り、そして・・・・・途轍もなく悲しそうな目をしていた」
「・・・・・・」
「私・・・・・気になってしまうんです。自分でもどうしてなのかわからないけど・・・・竜希さんのことがどうしようもなく気になるんです。ですから教えてください。竜希さんは・・・・・一体どういう方なんですか?私が見たどの竜希さんが本当の竜希さんなんですか?」
妖夢は真剣な眼差しを向けて聞いてきた。
「・・・・・・わかった。教えてやるよ。全てではないが俺の知っている竜希を・・・・・・最も不幸な存在であるあいつのことを」
side 竜希
「・・・・・およ?俺の部屋の前で何してるの霊夢ちゃん?」
ミコちゃんのいる縁側から離れて戻ってきたら霊夢ちゃんが部屋の入り口の前にいた。
「竜希に話があるの」
「俺に?ミコちゃんじゃなくて?」
「そうよ」
「ふうん・・・・・まあとりあえず部屋に入りなよ。廊下で立ち話もアレだしさ」
「そうね」
俺と霊夢は部屋に入った。
「それで?話って何かな?」
部屋にあった座布団に座って俺は霊夢ちゃんに要件を聞いた。
「・・・・・・あんたはミコトの親友なのよね?」
「そうだよ~。俺はミコちゃんの唯一無二の親友だ」
「ならあんたは・・・・・・神楽のことを知ってる?」
「!!」
・・・・・・まさか神楽のことを聞いてくるとはな。想定外だ。
「・・・・・・ミコトから聞いたのか?神楽のこと」
「・・・・・・ええ。といっても詳しいことは聞けなかったけど。ただ・・・・・ミコトにとって何よりも大切な存在だったってことは聞いたわ」
「そうか・・・・・それで俺に詳しいことを聞こうと思ったのか?」
「・・・・・神楽の話をした時、ミコトは・・・・・酷く儚い表情をしていた。だから私は知りたいの。ミコトにあんな表情をさせる神楽のことを。私は・・・・・・・ミコトのことをもっと知りたいから。ミコトのことを支えてあげたいから。だから・・・・・・教えて」
・・・・そうか。霊夢はそこまでミコトのことを・・・・・
「わかった教えてやる。神楽のことを。そして・・・・・・最も哀れな存在であるミコトのことを」
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回はミコトさん、竜希さんはお休みでこのお二人を呼んでいます!
「霊夢よ」
「妖夢です」
ということで今回のゲストは霊夢さん、妖夢さんの夢コンビ!
「何よその夢コンビって?」
どちらも名前に『夢』が入ってるじゃあないですか。だから夢コンビなんですよ!
「安直ですね」
まあまあいいじゃないですか。それともメインヒロインコンビって呼んだほうがいいですか?
「「・・・・・メインヒロイン////」」
・・・・・あれ?もしかして満更でもないってやつですか?
「なっ!ち、違うわよ!」
「そ、そうです!そんな呼ばれ方恥ずかしいだけです!」
そうですか~。それじゃあそういうことにしておきますよ~(ニヤニヤ)
「「・・・・・・(スッ)」」
ってちょっと!?なんでお二人共スペルカード構えてるんです!?
「「そのニヤケ顔がムカついたからよ(ムカついたからです)」」
お願いですから勘弁してください!最近食らってないからピチュ耐性がなくなってしまったんです!
「なら体制がもどるまでピチュらせてあげるわ」
「覚悟してください」
・・・・・お願いです。やめてください(DOGEZA!発動!)
「・・・・・はあ、仕方がないわね。やめておいてあげるわ」
「そこまでいうのでしたら許してあげましょう」
((今回だけだけど(ですが)))
ありがとうございます!助かった~・・・・
「それよりもいい加減本編のこと話しなさいよ。もう座談会の時間半分も終わってるわよ」
おっとそうですね。今回の話では竜希さんの能力とミコトさんと竜希さんの話がメインでしたね。
「そうですね。それにしても・・・・・竜希さんの能力はとてつもないですね。人の身で持つには過ぎた能力です」
確かにそうですね。ですがこの能力にもいくつか制約があるんですよ。
「制約?それって何よ?」
それはまあいずれお話ししますのでそれまで待ったいてください。
「もったいぶらせますね。まあすぐに知りたいというわけではないのでいいですが・・・・・」
「それじゃあ次の話に移りましょう。次はミコトと竜希の話だけど・・・・・色々と気になるところがあったわね」
「そうですね。私は竜希さんの命から深い悲しみと絶望を感じたというのと竜希さんが幻想郷に来た本当の目的というのが気になりました」
「私は竜希がどうしてミコトのことを憎んでいたのかとそれがどうして許しと幸せを望むことが気になるわね。一体この二人の間に何があるのかしら?」
その辺は次回以降でわかるのでそれまで待っていてください。さて、今回はここら辺で締めましょう。
「前半の茶番のせいでほとんど座談会にならなかったわね」
「本編ではあんなにシリアスなのに・・・・・」
まあいいじゃないですか。それじゃあ締めますよ。それでは・・・・・
「「「次回もまたきてください(きなさい)!!」」」