さて!今回からは竜希さんの日常編となります!
「皆~楽しんでくれよ~!」
「ちなみに今回からしばらくは俺の出番が全くと言っていいほどなくなる。その辺は知っておいてくれ」
それではそろそろ本編にいきましょう。竜希さん。
「オッケ~!それでは本編どうぞ~!」
第63話
春雪異変が終わり、ミコトたちが帰った次の日
side 妖夢
「う・・・・ん。もう・・・・朝?」
襖の隙間から漏れ出す日の光を感じて、私は目を覚ました。
「・・・・・朝ごはん・・・・・作らないと」
私は布団から起きて寝巻きから普段着へと着替える。
寝起きでまだ少し頭がぼんやりしているけれど早く朝食を作らないと幽々子様が起きてしまう。幽々子様は起きた時に朝食が用意されていなかったら駄々をこねてしまう。幽々子様はなによりも食事を楽しむ方だから。
それに・・・・・今はこの白玉楼に彼もいる。
彼のためにも・・・・・できるだけ時間をかけて美味しいものを作ってあげたい。
「・・・・・よし」
私は鏡で身だしなみを整っているのを確認し、部屋を出た。
私が朝食を作りに台所に向かう途中・・・・・
「え?竜希さん?」
彼が・・・・・竜希さんがいた。縁側に腰掛け庭を眺めている。
「ん?ああ、よ~むちゃん、おはよう。ずいぶん早いんだね~」
「それはこちらの台詞です。こんなに朝早くにどうしたんですか?」
「別に~。どうもしてないよ。俺はいつもこの時間には起きてるからね~」
「そうなんですか。早起きなんですね」
「まぁね~。ほらよく言うでしょ?早起きは3文の得だって。健康にもいいし俺は特別なことがない限り早く起きるようにしてるんだ~」
「いい心掛けですね」
でも・・・・正直に言うと少し意外です。竜希さんがそんな事を気にする人だなんて・・・・・・ふふ、なんだか新しい竜希さんの一面が見られて嬉しいです。・・・・・・あれ?でもどうして私・・・・・
「そういうよ~むちゃんはどうしたの?こんなに早くに起きて」
私が少し考え事をしていると竜希さんが聞いてきた。
「私は朝食を作るために起きたんです。幽々子様が起きる前には準備をしておかなければいけませんので」
「へぇ~えらいねよ~むちゃんは」
「そんな・・・・・これくらい当たり前です。私はここに住まわせてもらっている身ですので」
「そっか・・・・・ということはもしかして家事全般よ~むちゃんがやってるとか?」
「ええ、まあそうですね」
「そっか・・・・・・よし!それなら俺も手伝うよ~」
「え?手伝う?」
竜希さんはニコリと頬笑みを浮かべて言った。
「そ!俺もここに住まわせてもらっている身だからねだからよ~むちゃんと一緒にここの家事手伝うよ」
「い、いえそんな・・・・・竜希さんは客人なのでそのような事を気にする必要は・・・・・」
「そんなことないよ~。俺だって自分の出来ることで役に立ちたいんだ。そうでなきゃ俺の気がすまないからね。それに俺は客人じゃなくて居候だよ。それなのに働かないだなんてニートじゃないか。そんなの俺は断固お断りだよ」
「そ、そうですか・・・・・・」
竜希さんって律儀な人なんだ・・・・・・なんだかそれも意外・・・・・いや、これが本来の竜希さんっていうことなのでしょうか?たとえ道化の仮面をつけていたとしても竜希さんの本質自体が変わるわけではなくて・・・・・竜希さんのこの気持ちは偽ざる本心ということなのでしょうか?
「よ~むちゃん?どうしたの?何か考え込んでるみたいだけど」
「あ、いえ、なんでもありません。気にしないでください」
「ふ~ん。そっか。それじゃあ朝ごはん作りに行こうか?」
「・・・・ええ、そうですね」
私は竜希さんに手伝ってもらうことにした。正直に言うと竜希さんに手伝ってもらうのは少し気が引けるけれど・・・・・竜希さんが気を利かせて言ってくれたこと、無下にするわけにはいきません。
「それではよろしくお願いしますね。台所はこちらです」
「はいは~い。わかったよ~」
私は竜希さんと並んで台所へと向かった。
「よ~むちゃん。この味噌汁味付けどうかな?」
「・・・・・・はい。いいと思いますよ。ですがもう少し薄いほうが幽々子様の好みに合います」
「わかった。ぞれじゃあもう少し薄めるよ」
そう言って竜希さんは味噌汁にほんの僅か水を加えた。それにしても・・・・・
(竜希さん・・・・・手際がいいな)
竜希さんの料理の手際はとてもいい。無駄なことはしないでテンポよく作っている。素人の動きではないとひと目でわかった。どうやら竜希さんは料理が得意なようだ。・・・・・・でも・・・・得意ということは・・・・
「あの・・・・・竜希さん」
「ん?な~に?」
「随分と手際がいいですけど・・・・・竜希さんって料理がお好きなんですか?」
私は思わず竜希さんに聞いてしまった。
昨日のミコトさんの話では竜希さんは自分が求めることの才能は決して手に入らないと言っていた。だけど竜希さんは料理が得意。ということは・・・・・竜希さんは料理が嫌いなのだろうか?
私はつい気になってしまって聞いてみた。
「う~ん・・・・・特に好きというわけではないかな?でも特別嫌いっていうわけでもないよ。こう言ったらアレだけど嫌いだったら面倒くさがってやりたいとも思わないし、理由がなければ絶対にやらないよ~」
竜希さんは微笑みながら言った。
「そうですか・・・・・・」
竜希さんは常に自分に仮面をつけている。だから今の言葉も嘘の言葉かもしれない。でも・・・・・今の言葉が本当なら・・・・・・少し安心します。私は・・・・竜希さんにはやりたくないことをして欲しくないから。
「・・・・・・よ~むちゃん。魚焦げちゃうよ?」
「えっ?ああっ!!」
竜希さんに声をかけられて私は魚から僅かに焦げ臭い匂いがしていることに気がついた。
(し、しまった・・・・・・竜希さんのことを考えすぎて意識が料理から離れてしまった)
私は大急ぎで魚に掛けてた火を消した。
side 竜希
あ~あ・・・・・これ魚ちょっと焦げちゃっただろうな~。
よ~むちゃんったらもう・・・・・・そんなに気になったのかな?俺が料理が出来ることが。
異変を解決した日の夜、多分だけどよ~むちゃんはミコちゃんから俺の話を聞いているんだろう。だから・・・・・・俺が料理ができることが何を意味しているのかを理解してそのことで考え込んでしまった・・・・ということだろう。
俺のことを考えて魚を焦がしてしまったっていうなら・・・・・・ちょっと申し訳なく感じるな~。
でもよ~むちゃんはなんでそこまで気にするんだろう?ミコちゃんに何か吹き込まれたのかな?
・・・・・時間があるときに聞いてみよう。
side 妖夢
「な、なんとなりました・・・・・」
私は魚を見ながら呟いた。魚は僅かに焦げて黒ずんでしまっているがそれでもなんとか食べられるレベルだ。味にもさして影響はない・・・・・と願いたい。
「・・・・・・・」
ふと、竜希さんが私の顔をじっと見つめているのに気がついた。
「ど、どうしたんですか竜希さん?私の顔をじっと見つめて・・・・・」
「・・・・・いや~?ちょっとね~」
竜希さんは少しいたずらっぽく笑って言った。
「・・・・・すごく気になるんですけど。言いたいことがあるのなら言ってください」
「・・・・・そっか。それじゃあ遠慮なく言わせてもらうけど・・・・・・慌てふためいているよ~むちゃんは可愛いな~と思ったんだよ♪」
「みょん!?」
私はつい変な声を出してしまった。しかも顔がものすごく熱い・・・・・確実に赤くなっているだろう。
「た、竜希さん!あなたはいきなり何を言っているんですか!」
「ん~?俺はよ~むちゃんが言えって言ったから正直に思ったことを言っただけだよ~?」
竜希さんはその笑みを絶やさずに当然のように言った。
「ま、全く竜希さんは・・・・・そういう冗談を言うのはやめてください!」
「・・・・・冗談じゃあないよ」
「え?」
「今言ったこと・・・・・・冗談じゃあないよ」
竜希さんは私の目を真っ直ぐに見ながら先程のいたずらっぽい笑とは違う優しい笑顔を浮かべて言った。
今の竜希さんの雰囲気はさっきまでの気の抜けたものとも刀を握っていた時のような研ぎ澄まされたものとも違う。うまく言葉にできないけれど・・・・・ただただ穏やかさを感じる。
「それとさあ・・・・・初めて会った時に言ったことも・・・・・あれ冗談とかじゃあないからね」
「初めて会った時?」
初めて会った時って・・・・・私は竜希さんになんて言われたんでしたっけ?あの時竜希さんに言われた言葉・・・・・・・確か・・・・・
『可愛い子の名前は是非とも聞きたいものでしょうよ!』
「っ!!」
も、もしかして・・・・・あれのこと?
「・・・・およよ?どったの?顔すっごく赤いよ~?」
竜希さんは雰囲気を戻して聞いてきた。
「な、なんでもありません!気にしないでください!」
「アハハ!そっか。それじゃあ気にしないでおくよ。さあ、朝食の準備を進めようか」
そう言って竜希さんは調理に戻った。
何なんでしょう?先ほどの竜希さんは。私がこれまで見てきたものとも・・・・・ミコトさんに聞いたものとも違う。
・・・・・ミコトさんは刀を抜いた時の竜希さんが本来の竜希さんだと言っていた。それは私も間違いないと思う。
でも・・・・・先ほど見せた穏やかな竜希さん
あれもまた・・・・・
本来の竜希さんであるように私は感じた
あとがき座談会のコーナーIN東方!
今回はミコトさんはお休みで竜希さんと妖夢さんのお二人と進めていきます!
「皆よろしくね~!」
「よろしくお願いします!」
はいよろしくお願いします!さて、今回から竜希さんの日常の話になっていくわけですが・・・・・
「なんていうか・・・・・今回はよ~むちゃんが主役って感じだったね!ほとんどがよ~むちゃんの視点で進んでたし!」
まあ確かにそうですね。
「わ、私なんかが主役・・・・・本当に良かったのでしょうか?」
「いいと思うよ~。俺は特に違和感なかったし」
そうですね。というか妖夢さんは竜希さんのメインヒロインなんですから竜希さんの話で妖夢さんの視点が中心になったとしてもそんなにおかしくはないと私は思います。
「そ、そうですか////」
「あ、また顔赤くしてる」
「し、仕方がないでしょう!私はこういうことに免疫がほとんどないんですから!」
「別に悪いだなんて思ってないよ~というか可愛いんだから問題なしだよ!」
「はうっ///」
あ~・・・・ま~たやってるよこの人達は・・・・まだ恋人になってるわけでもないのになんですかこのやりとりは?
「気にしな~い気にしない!っていうかそれ俺だけじゃあなくてミコちゃんとかにも言えるんじゃあないかな?」
まあそれはそうですけど・・・・・
「あ、あの・・・・そろそろ別の話をしませんか?他にも話すことがあるんじゃなかったんですか?」
おっとそうでした。それでは話を変えましょう。今回は読者の皆さんに話しておきたいこともありますしね。
「話しておきたいこと?それって何?
まず第一にこれから先竜希さんの視点で物語が進むことはあまりないということです。
「え?どうしてですか?」
それは・・・・「俺の口調はコロコロ変わるからだね~」ちょっと!まだ私が話してる途中ですよ!
「いいじゃないか。俺のことなんだから俺が話したって」
まあそうなんですけど・・・・・
「それよりも竜希さんの口調がよく変わるから竜希さんの視点が少ないってどういうことですか?」
いえね?あんまり頻繁に口調が変わると読者が混乱してしまうんじゃあないかと思いましてね。それに竜希さんの人格はあんまり安定しませんので・・・・・書いてる私にとっても色々と大変なんですよ。だから竜希さんの視点はあんまりないんです。
「なんだか8割以上主さんの都合のような気が・・・・」
それは・・・・・気のせいではないと思われます。
「・・・・君ってそういうとこ結構適当だよね。まあいいや。それじゃあそろそろ締め・・・・・の前に。最後に一つだけ話したほうがいいんじゃあないかな?」
そうですね。最後に本編の終わりの方で出てきた穏やか竜希さんのことを少し話しておきます。
「あの竜希さんも・・・・・本来の竜希さんなんですか?」
まあそうですね。あれも本来の竜希さんですよ。ですがあの竜希さんはミコトさんは知りません。
「え?どうしてですか?」
「まあ今まで見せたことがないからね。当然だよ」
「見せたことがない?」
「うん。というより人前であれは基本出さないから・・・・・最も本編の俺は気がつていないってことになってるんだけどね」
「え?竜希さん本人も気がついていない?」
そのことについてはいずれまた話すことになりますのでそれまでお待ちください。さて、それでは今回はここで締めますよ。では・・・・・
「「「次回もまたきてね~(きてください)!!」」」