・・・・・・
「どうした主?黙り込んで」
いえ、なんというか・・・・・最近ちょっとスランプ気味で。
「そうなの?」
ええ。書きたいことがうまく纏まらなくて・・・・・今回の話もなんだかわかりづらいですし。
「そうか・・・・まあお前は元々理系だから文章力には限界があるということだろう」
そうかもしれませんね・・・・・ですがそこに甘えずに楽しみにしてくれている読者の方のためにも頑張らなければ。
「まあそういう考えを持つことは大切だと思うよ~。たとえ難しくてもその気持ちを忘れずにこれからも頑張りなよ」
竜希さん・・・・・そうですね。めげずに頑張ります。
「それじゃあ辛気臭い話はここまでにして本編にいくぞ」
はい。それでは本編どうぞ!
side 竜希
あの後しばらくして、ミコちゃんは咲夜ちゃんと魔理沙ちゃんと共に屋敷に入っていった。その時に屋敷の主(たしかレミリアちゃんって言ってたっけ?)に挨拶したらどうだと聞かれたが丁重にお断りした。だって・・・・・
「はあはあはあ・・・・・・」
そんな余裕ないくらいに疲弊してしまったから。
「つ、疲れた・・・・・なんかものすごい疲れた。昨日空ちゃんと戦った時よりもものすごい疲れた」
なんなのあのミコちゃん?確かに執事姿は似合ってたけど・・・・・・キャラが違いすぎるよ。あんな風に俺に親切かつ敬意を持って接してくれるミコちゃんなんミコちゃんじゃないよ。ミコちゃんも俺が戸惑うのわかっててわざとやってるし。
魔理沙ちゃん・・・・・・本当にあれのどこが面白いものなの?俺は悍ましさと恐怖しか感じなかったよ?
「あの~・・・・・・大丈夫ですか?」
疲労によって憔悴しきった俺に赤い髪の女性が心配そうに声をかけてきた。
「あはは~・・・・・大丈夫だよ。心配してくれてありがとね~。というか君もさっきまで咲夜ちゃんに説教されてたよね?大丈夫だった」
「大丈夫です・・・・・・・もう慣れましたから」
そういう彼女の眼は虚ろで遠くを見ているように見えた。
「・・・・・うん、ごめん。余計なこと聞いたみたいだね」
「あはは・・・・・大丈夫ですよ」
・・・・・なんだろう?彼女にはなにか俺と通じるものがあるように思えるな。
「と、そういえばまだ自己紹介してませんでしたね。私は紅美鈴。この紅魔館の門番です」
「これはどうも~。俺は竜希、紫黑竜希だよ。よろしくね~」
そう言って俺は手を差し出した。
「はい、よろしくお願いします」
美鈴ちゃんは俺の握手に応じた。
(!・・・・・この人)
「・・・・・・」
「?竜希さん?どうしたんですか」
「いやさ・・・・・・美鈴ちゃんのスベスベだな~と思って~」
「なっ!?いきなり何を言ってるんですかあなたは!」
「あ、顔赤くなった。もしかして照れてる~?」
「もう!知りません!」
美鈴ちゃんは手を離してプイッとそっぽを向いた。
「・・・・・・・」
そんな彼女を俺はじっと見つめた。
(・・・・・・かなり強いな。・・・・間違いなく空ちゃんよりも上だ。身体能力なら多分俺と互角だろね)
俺は美鈴ちゃんの立ち居振る舞いを見て思った。おそらく彼女は何かの武術の使い手だろう。それもかなりの使い手だ。
・・・・・全く、幻想郷に来てまだ一週間も経ってないのに外の世界では存在し得ないとんでもない強者が次々と出てくるなぁ。幻想郷はある意味魔境だね。
「な、なんですか?そんなにじっと見つめて・・・・・」
俺の視線に気がついた美鈴ちゃんが声をかけてきた。
「・・・・・・別に~。ちょっと美鈴ちゃんに見とれてただけだよ~」
「なっ!?なんですかそれ!そんな冗談やめてください!」
「アッハハハハハ♪」
美鈴ちゃんはまた顔を顔を真っ赤にさせた。どうやら言われ慣れていないようだね・・・・・・にしても、誤魔化すためとはいえこんな口説くようなこと言うなんて・・・・・俺は最低だな。
「・・・・・はあ、なんだかあなたの相手をするのは疲れそうです」
「それは光栄だね」
「・・・・・とりあえず竜希さんがいい性格をしているのはよくわかりました」
・・・・・・いい性格ね~。まあ確かにそうかもね。そういう仮面を作ったんだから。
「まあそれはともかくとして。竜希さんに聞きたいことがあります」
「俺に聞きたいこと?なに~?」
「あなたはミコトさんの友人ですよね?」
「うん。俺はミコちゃんの唯一無二の親友だよ~」
「ということは・・・・・・強いんですね?」
ピリッ
美鈴は不敵な笑みを浮かべ覇気を込めた目で俺を見てきた。
「・・・・・いきなりどうしたの美鈴ちゃん?」
「ミコトさんから聞きました。自分にはとてつもない力を持ち、勝てる者など存在しないほど強い友人がいると。それって竜希さんのことですよね?」
・・・・・・ミコトのやつ、余計なことを。
「・・・・・だったらどうなのかな?」
「・・・・・少し、相手をしていただけませんか?」
そう言うやいなや美鈴は構えを取った。同時に美鈴から凄まじい闘気を放たれる。
(この構え・・・・・・中国系統の拳法だったっけか?・・・・・隙の
「さあ・・・・・・掛かってきてください竜希さん!」
「断る」
「・・・・・・へ?」
まあ俺には戦う気なんてサラサラないけどな。
「こ、断るって・・・・・なんでですか?」
「俺戦うのの大嫌いだもん。だから戦わない」
「戦うのが大嫌い?」
「そ、だから美鈴ちゃんには悪いけど断らさせてもらうね~」
「そうですか・・・・・わかりました。そういうことなら仕方がありませんね」
美鈴ちゃんは構えを解き、闘気を収めた。
「およ?随分とあっさりと引き下がるんだね~。もっと食い下がるかと思ったよ~」
「確かに戦えないのは残念だと思いましたけど。戦いたくない人と無理に戦うつもりなんてありませんよ」
「へぇ~意外だなぁ。美鈴ちゃんは戦闘狂なのかと思ったのに」
「戦闘狂!?どうしてそうなるんですか!?」
「だって会ったばかりの俺にいきなり勝負を仕掛けて来るんだもん。そう思っても仕方なくない?」
「それは・・・・・・否定できませんね」
美鈴ちゃんは自覚したようでシュンとした。なんか小さい子供みたいで可愛らしいな。
「アハハ、まあともかく、俺はどうしてもって言う理由がない限りは戦わないから。多分これから先も美鈴ちゃんと戦うことはないと思うよ。それは覚えておいてね」
「はい。わかりました」
美鈴ちゃんは素直に了承してくれた。ちゃんと聞き分けてくれる子でよかったよ。これが空ちゃんだったら多分・・・・・・戦うって言うまで食い下がってきただろうからな。
「さて、それじゃあ俺はこれで帰るとするよ」
流石にこれ以上妖夢ちゃんと幽々子さんを待たせるわけにはいかないからね。
「はい。それでは竜希さん、また」
「うん。またね美鈴ちゃん」
俺は美鈴ちゃんと挨拶を交わして白玉楼への帰路についた。
side 美鈴
竜希さんが帰って少しして・・・・・
「・・・・・・断られてしまったようですね」
「ミコトさん」
ミコトさんが私に声をかけてきた。
「屋敷に戻ったのではないのですか?」
「一度は戻りましたよ。ですが二人のことが気になって戻ってきました」
「そうなんですか。どうして顔を出さなかったんですか」
「顔を出したら竜希さんがまた狼狽えてしまいそうでしたからね。二人の会話の邪魔になるかと思ったのでやめました」
「そうですか」
それって会話してなかったら顔を出して竜希さんを追い詰めていたということでしょうか?・・・・・前から思っていましたけどミコトさんって咲夜さんに劣らない結構なSですね。
「それよりも美鈴さんから見た竜希さんはどうでしたか?」
「・・・・・ミコトさんの言うとおりでした。彼はとてつもなく強い。それこそ歩き方一つをもってしても洗練されていることが隠しきれないほどに。私では確実に勝てないでしょうね」
「そうですか・・・・美鈴さんにそこまで言わせるだなんて流石は竜希さんといったところでしょうか」
ミコトさんは頬笑みを浮かべながらそう言った。
「ミコトさんは随分と竜希さんのことを買っているんですね」
「まあ・・・・・たったひとりの親友ですからね」
「ふふ、そうですか・・・・・・ミコトさん、ひとつ聞いてもいいですか?」
「なんですか?」
「竜希さんは・・・・・どうして戦うことを嫌っているんですか?」
「・・・・・・」
私が聞くとミコトさんは笑みを消して黙り込んだ。
「これは私の持論なんですが・・・・・強者というものはえてして戦いを好むものだと思うんです。戦いを好まなければ強者にはなりえないですからね。たとえ本人がどんなに否定したとしても、心の奥底では戦いを好み、求めるものなんです。例えば・・・・・・ミコトさんのように」
「・・・・・私がですか?」
「はい。以前ミコトさんと戦ったとき・・・・・あの時のミコトさんは生き生きとしているように感じました。私は長い間戦いの中に身を置いていましたのでそういうことには鋭いんです。ミコトさんが自分でどう考えているのかはわかりませんが戦いを好んでいるというのは確かだと思いますよ?」
「・・・・・・そうかもしれませんね」
「ですが竜希さんは・・・・・竜希さんからはそう言った感情を全く感じませんでした。ゆるい口調ででしたけど竜希さんは本気で私との戦いを拒絶していた」
「・・・・・・」
「正直私にはわからないんです。あれほどまでの強さを持っているにもかかわらずなぜ竜希さんが本気で戦いを拒絶しているのかが。親友であるミコトさんでしたらその理由がなにか知っているんじゃないですか?」
「・・・・・・・」
「どうなんですか?」
「・・・・・・ええ、知っていますよ」
「でしたら教えてください」
「・・・・・なぜ知りたがるのですか?美鈴さんには関係のないことだお思いますけど?」
「確かに関係ないです。でも知りたいんです。あれほどの力を持つ強者が戦いを拒む理由を私は知りたい」
私は真っ直ぐにミコトさんの目を見据えて言った。一切目は逸らさない。私は本気で・・・・・知りたいから。
「・・・・・・わかりました。そこまでいうのならお教えしましょう」
ミコトさんは渋々といった様子で承諾した。
「竜希さんが戦いを嫌うのは・・・・・そこに目的も価値も見いだせないからです」
「・・・・・え?」
目的も価値も・・・・・・見いだせないから。
「竜希さんは知っているんです。どんなに自分が強くても、どれだけ戦っても自分の心から欲するものは何も手に入らないことを・・・・・・何よりも大切なものを守れないことを」
心から欲するものが何も手に入らない・・・・・・何よりも大切なものを守れない・・・・・・・
「戦いとは自らの望みを果たすための一つの手段です。でも竜希さんは戦いによって果たせる望みがない。だから・・・・・・心の底から戦いを嫌っているんですよ」
竜希さんには戦いで果たしたい望みがない・・・・・・
私は戦うことでさらなる強さを求めている。
それはこの紅魔館の門番として私を拾ってくださったレミリア様たちを守るためにだ。
それが私が戦いによって果たしたい望み・・・・・・心からの願い。
でも竜希さんには・・・・・・そんな望みが・・・・・ない。
それは一体・・・・・・どんな・・・・どんな・・・・・
「・・・・・まあ強いてあげるとしたら一つだけ望みはあるのですけどね」
「え?」
ミコトさんは小さな声で一言付け足した。
「・・・・・・すみません美鈴さん。私はそろそろ屋敷に戻りますね。次の仕事がありますので」
「は、はい。わかりました。話してくれてありがとうございます」
「いえ、それでは失礼いたします」
ミコトさんは屋敷に戻っていった。
「・・・・・竜希さん」
私は竜希さんの気持ちはわからない。おそらく一生知ることもないと思う。でも・・・・・
(なんでしょう?竜希さんのことを考えると・・・・・少し胸が痛いような・・・・・苦しいような・・・・・いったい私は・・・・・)
私は心の中に芽吹いた思いに戸惑っていた。
「・・・・・」
あとがき座談会のコーナー!IN東方!
今回はミコトさんがお休みで美鈴さんをゲストに呼びました!
「よろしくお願いします!」
はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!
「今回はミコちゃんお休みなんだね。出番あったのに」
ええ。まだミコトさんは執事モードですからね。今回この場にいたら・・・・・・またピチュられそうだったんでお休みにしました。
「な、なんか主さんの目が遠い・・・・・」
「まあそれは懸命な判断だね~。もしこの場に執事ミコちゃんがいたら俺また主を叩き斬ることになってたから♪」
やめて!そんなにこやかな笑顔で物騒なこと言わないでぇぇぇぇ!
「というか竜希さん戦うのは嫌いなんじゃないんですけ?」
「細かいことは気にしな~い!ここはあとがきだから!」
「それでいいんでしょうか・・・・・」
「それに主を斬るのは戦いじゃなくて罰だからいいんだよ」
「あ、そうですか。ならいいですね」
・・・・・・ここに私の味方はいないのか。
「それよりも主~。座談会進めようよ~」
・・・・・はい、そうですね。今回は美鈴さんが竜希さんに戦いを挑む話と竜希さんが戦いを嫌いの理由をミコトさんが話すという内容でしたが・・・・・
「結局私は竜希さんとは戦わないんですね」
ええ。竜希さんは戦い嫌いですので。戦う理由もなかったので今回は戦わせませんでした。
「今後戦う予定はあるの?」
今のところはないですね。ただもし戦うとしたら・・・・・・竜希さんが圧勝します。
「まあそのことは本編でも言いましたね。でも圧勝って・・・・・そこまで竜希さんは強いんですか?」
はい。いつか言いましたが竜希さんはアザ○ースをどうにか出来て、条件次第では孫○空さんを倒せる強さを持っていますからね。
「・・・・・・本当に俺ってチートだね」
まあ人外なんてレベルじゃないですからね。絶対最強の存在です。
「それは凄まじいですね・・・・・・でもそれを言うならその竜希さんに勝つ可能性を持つ妖夢さんって・・・・・」
・・・・・・そこには今は触れないでおきましょう。
「そだね~。んじゃ次いこっか。なんか美鈴ちゃんが俺に対して妙な感情を抱いてるみたいだけどあれってなんなの」
「私も知りたいですね。自分のことなのによくわかりませんので」
あの感情は嘆きですね。
「「嘆き?」」
そうです。美鈴さんは自身が強者であるという自覚があるのですけど・・・・・それなのに強者である竜希さんの気持ちを理解してあげることができないことに対して嘆いているのです。そのことが自分でもわかっていないから戸惑ってるんですよ。
「へ~そうなんだ・・・・・ん?ちょっと待って、あって間もないのになんで美鈴ちゃんはそこまで俺のことで嘆いてくれてるの?」
フラグが建っているからです。
「ちょ、主さん!?何言ってるんですかあなたは!!」
まあいいじゃないですか。隠すことにあまり意味はないのですから。
「フラグが建ってるって・・・・・建てた覚えないんだけど」
それはアレです。強者は強者に惹かれるというやつです。美鈴さんは自分よりも圧倒的に強いと感じた竜希さんに惹かれたんですよ。
「へ~・・・・・そうなの?」
「そ、それは・・・・・えっと・・・・あの///」
「あはは!顔真っ赤だね♪」
本当にそうですね。
「うぅ~///」
さて、少し長くなっちゃいましたがそろそろ締めにしますか。それでは・・・・
「「「次回もまたきてね~(きてください)!!」」」